【住民】/セイル・バーン

Last-modified: 2024-01-29 (月) 04:56:10

アルファベット表記:Sail Barn
読み:せいる・ばーん
人種:開拓の民
性別:男
年齢:19歳(大陸歴1601年頃/1582年生まれ)
職業:白銀の騎士団 三等騎士~/秘境開拓者 数級8
属性:秩序にして善
発案者:tocoma110
Tag: 住民 開拓の民 光の国信仰 白銀の騎士団 光の巨人 秘境開拓者 発案:tocoma110


「剣を持つとは斬るべきものを定めるということ──
 その責任を理解しないお前に、それを持つ資格はない!」
「え、税金って支部で払ってくれてるんじゃないんですか!?」

概要

白銀の騎士団オランド市?支部に所属している、若き三等騎士。
幼い頃に読んだ絵巻から「正義の味方」に憧れ、その夢を叶えるべく白銀の騎士団へ入隊を果たし、オランド市で起きた二つの事件切っ掛けに銀十字院施療士カタザキ・アリスと共に大陸を巡る使命を与えられる。
熱心な光の国信徒であり、特に“光輪掲ぐ”マンダーシュを信奉する。


白銀の騎士の中でも非常に稀有な大陸行脚の実績を持ち、なおかつ“大陸歴設立以降初の正式出現記録が残る光の巨人”と、非常に強い縁を持っていたことが語られる、珍しい経歴の持ち主。

 

詳細

真っ直ぐで正義感が強く、同時にやや世間知らずで夢見がち。
納税規則を忘れるようなズボラも犯すが、明るく前向きな性格から失敗にもめげない。だが、それは反省していないというわけではなく、同じ過ちを繰り返さぬように努める、という姿勢による。


基本的にお人好し。
困っているものがいれば手を差し伸べることに一切躊躇しない、根っからの善人。そのためなら多少どころではない損も受け入れるほどで、一時期は我が身の危険すら度外視していたほど。

  • しかし、その姿勢からの失敗で死にかけた際、命の恩人にこっぴどい説教を受け、考えを少しだけ改める。
    以降は「死なない程度に無茶をして最善を尽くそう」という、何とも言い難い理念を持つように。

「正義の味方」に憧れ、不善を好まず悪事には真っ向から立ち向かう真っ直ぐさを持つ。

  • 加えて、育った環境から来る力の責任や危険性には人一倍敏感。
    力を振るう事と悪を裁くことの関係には特に気を使っており、安易に正義を掲げ力を振るうものには非常に厳しい。当然、他者に威圧的・高圧的な者との相性は極めて悪い。
    また、同盟種であろうとなかろうと「弱きものを守る」という理念に忠実。それがたとえ先程まで敵であっても、理不尽な暴力に見舞われているならば庇うような人物である。
  • 趣味は修行と英雄譚・旅行記読書。

竜ヶ森湖魔獣化症候群事件?オランド市の青い魔物事件?にて現れた“光の巨人”に救われたことから、その奇跡を各地の支部に伝道する使命を与えられている。
以降、気心知れたアリスと共に旅立ち、大陸中を巡る使命に殉じることに。行く先々で様々な魔物や怪異と相対しており、人知れぬ形ではあるが世界に起きている危機と立ち向かい続けている。
旅と各地での事件解決に伴う冒険により、三等騎士ながらも短期間で一等騎士と遜色ない腕に成長していく。


アリスには命を救われた恩義のみならず様々なことで強い感銘を受けており、一人の人間として敬意を抱く。

  • それと共に彼女自身にも強く惹かれており、無意識ながらも彼女と過ごす時間が何よりの楽しみ。
また、ある秘密を持っている。

竜ヶ森湖の一件以来、その身にある存在を宿しており、その力を借り受ける形で各地に起こる怪異を治めるという二重の使命を負っている。

  • その身に宿る存在は大勢に正体を知られてはならぬため、使命を果たす際は人前から姿を隠さなければならない、という枷を負っている。
    その枷は信頼するアリスに対しても同様であり、立ち回りに苦労することも多い。

 

外見

赤みの濃い茶髪に俄州・応州人にしては色の濃い肌を持つ青年。
見た目は割かし端正だが、緩い表情から精悍さよりも人の良さの方が目立つ。しかし、有事の際は別人のように締まった顔を見せるため、文字通りの意味で二面性の強い表情を見せる。
身長は栄州人としては高め。アリスと並ぶと肩口に彼女の頭が来る。キスがしづらい。

  • 体格としてはそれなりに筋肉もついているが、ぱっと見はしなやかに締まっており、やや細身に見られがち。

 

来歴

誕生から運命の出会いまで

元来は応州南部地方領主の後妻の連れ子。
東洋人(おそらく栄州人)の血を祖母より受け継いでいる。
 
養父に見染められた母と共に領主一家に迎えられるも、異物故の違和感を覚えながら幼少期を過ごした*1
その中、入り浸っていた書庫で出会った光の国信仰の子供向け説話集から、「悪しきを挫き、弱気を助く」という己の理想とするものと出会ってしまう。
以降、「正義の味方・輝く戦士」に憧れ武術の鍛錬と、広い世界を記す書籍を読み漁る。そして、異父妹が齢10を迎えた時に両親に自分の夢を伝え、貴族姓を捨てる代わりに出家。

  • 士官先を探す武者修行という名目で領地を出奔し、州をまたぎオランド市?に辿り着く。

武芸の師の伝手で始めた秘境開拓者で生計を立てる中、金級秘境開拓者・炎の鬣?の組欄に拾われ、2年ほどを過ごす。*2
その中、オランド市への魔北軍襲撃に遭遇、その中で魔獣ターラス?を相手に組欄と共に白銀の騎士団の共同戦線に参加。命懸けの蛮勇で勝機を作り出すも、自身は重傷を負ってしまう。
意識を失い担ぎ込まれた先でアリスと出会い、その我が身を顧みない姿勢に説教を喰らわせられてしまう。
それに戸惑ったセイルだが、真摯にこちらに向き合ってくれた彼女の言葉に、強い感銘を受ける。


その後、白銀の騎士団第二隊隊長からの勧誘を受け、入団試験を受験。どうにか及第点を獲得し念願の白銀の騎士団へ入団する。
入団後は第二隊に所属。
主に治安維持任務に就き、市警との合同での市内・周辺地域の警邏や武装強盗団鎮圧、退獣士連盟との合同での都市接近害獣駆除などをこなしていく。
入団以降もアリスには感銘を受けたお礼をしたいと付きまとい*3、何とかお礼をしたいと拝み倒す。そして、彼女の無理難題を真に受け、貯金を使い果たし高級栄州料理?店・『夜鶴亭』を予約、そこでの食事会で見た彼女の涙と笑顔に、生まれて初めての感情を覚えることとなる。

  • この日を境にアリスとの距離が近くなる。

以降、オランド市で活動を続け実績を積み、またアリスとは互いに贈り物をし合う程度には親交を深めていく。

  • この時期の通院中に、アリスから象牙のお守りをもらう程度には親密さが増している。彼も、彼女の誕生日に高級品である、洗練されたデザインの耳掛け眼鏡を送っている。

運命の始まり

充実した日々を過ごしていたセイルだが、その生涯に唐突な幕が下りる。
竜ヶ森湖?起きた事件?にて青い魔物と輝く白銀の巨人の戦いに遭遇し、とばっちりを受け重傷を負い、どうにかオランド市近隣まで戻るも、道半ばで死亡してしまう。
享年19歳と短い生涯だった……
 
が、葬儀の真っ最中に何と蘇る。

その理由に心当たりはある様子だが、彼はアリスにすらその理由を打ち明けなかった。

実は、怪物と戦っていた光の巨人──アレルと融合を果たしていた。
アリスとの別れに悔いを感じながら死に瀕していたところ、セイルを巻き込んだことを悔いるアレルが贖罪の意味を込めて同一化による蘇生を提案、それを受け入れる。

  • だが、肉体損傷の再組成が予想より手間取ってしまい、まさかの一時的な生体機能の停止にまで陥ることとなる。

無事完全復活するも、折悪く白銀の騎士団を疎む国の特別審問官から汚染の嫌疑を掛けられ、騒動が起こる。
再び命の危機に陥りながらも仲間を信じ待っていた時、オランド市に青い怪物?が襲い掛かる。それに呼応するように現れた光の巨人の戦いを最前線で目撃、光の巨人が怪物から街を守り倒す姿を一番傍で見届けた、「光の巨人に助けられた証人」として一躍有名人となる。

その真実

大切な街の危機、そして、アリスに迫る怪物を前に、内に宿るアレルの言葉を受けてその力を開放。彼と一心同体のままその肉体を再現し、魔物に立ち向かう。
不慣れではあれど超常の力を持つ肉体をどうにか制御し、光の奔流にて撃破。辛くも勝利を収め街を救った。
だが、初めてのことに体力を大きく消耗し気絶してしまう。


独房にて目を覚ましたセイルは再びアレルと対話し、彼の気づいた恐るべき事実に直面する。
アレルは先の戦いにて、倒したはずの青い魔物=追い掛けてきた危険存在がその身を分割、大陸各地に逃げ延びていたことを察知していた。このままでは同等の事件が各地で起きるのみならず、それによってこの“偉大なる青”という世界が汚染されてしまうことを知らされる。
事の大きさに戸惑うセイルだが、世界の危機と使命の完遂──双方の信念と利害の一致から、以降も我が身を依り代として貸し出すことを提案。共に戦うことを誓い合う。
そして、アレルの使命を果たすためにどうすればいいか、再び独房の中で考え始めるのだった。


そこから一気に白銀の騎士団・アリスの巻き返しが始まり、本人が独房にいる間、どうにか嫌疑が晴れることとなる。
その後、支部団長よりその眼で見た奇跡を各地の支部・信徒へ伝道する任務を与えられる。とある事情から街を出なくてはならなかったセイルにとって、規約に則って各地を巡る任務はまたとない好機だった。
二つ返事で了承するセイルだったが、それはアリスとも別れなくてはならない事態であることにも気づく。命を落としかねない危険な旅であることを考え、上手く別れの挨拶を切り出そうとするも、噛み合わぬまま旅立ちの比が訪れてしまう。
旅立ちの朝、一抹の寂しさを抱える彼の前にあったのは、荷物をまとめ街門の前に立つアリスの姿だった。


以降、アリスと共に様々な怪異や人物と出会い、また幾多もの秘境に踏み入りながら大陸各地を巡っていく。
僅か5~6年程度の期間に九大州は勿論、内海・外海、母方の故郷、果ては奇怪な伝承の世界までも訪れることとなる。
そして、長き旅の果てに、彼は世界に迫る危機と直面する──

 

装備・保有する特殊な技術

幼い頃より武術を嗜んでいた故に、身体の動かし方には手慣れたものがある。
無手では手刀と蹴り、組手、投げを主流とし、怒涛の勢いによる素早くも的確な一撃を叩き込むことを得意とする。同時に、回転を取り込んだ所作でのいなしや払いも取り込むため、見た目は派手な立ち回りとなる。
また、比較的気配の察知が鋭いため、相手の動きに合わせたり先読みじみた対応が取れることも。

  • 武器には槍を最も好んで使う。
    これは祖国での師から教わったのが槍であったこともあるが、直属の先輩も“武具手繰る”カジャニシンの信者であったことに由来する。その他には小剣や切り札として投擲円刃を持つ。

これらの腕前は、オランド支部の中ではそれなりのものであり、さらに旅の中で成長を遂げる。

また、彼にはあの事件を境に秘密の力がある。

内に宿る光の巨人の力を使うことで、様々な力を使うことが出来る。
疑似的な精華術のような身体強化能力のほか、この世ならざるものの痕跡や影響を認識したりできるようになっている。
必要とあれば日頃は休眠しているアレルと語り合うことで、事態のより深い理解を可能とする。

  • だが、最大の力は光の巨人に変身出来るということ。
    いわば、自身が奉じる存在と一体化しその存在として振る舞うことが出来るという、桁違いの異能である。当人としてはある意味究極的な願いがかなったとも言えるが、一信徒としては不遜だなとも感じている。

巨体と様々な超常能力を駆使することで、通常対処しえない様々な事態に対応出来る。戴冠種上古竜邪悪な異形超古代の戦闘兵器などとも渡り合うことが可能だが、アレルの特性から、その活動時間は平均して3分程度が限界。


【武装】 

  • 銀河流星槍
    セイルが愛用する聖銀製の槍。
    旅立ちに際して支部団長より渡された秘蔵の逸品。
    平時は大ぶりな儀礼用短剣のような形をしているが、起動させることで身の丈ほどの大きさの槍に変形する。星型の矛先が特徴で、上向きの三叉の大ぶりな刃が、下向きに小さな刃が生えており、それらは変形と共に青く輝く未知の結晶の刃を露出させる。
    破魔の性質を強く備えるようで、不可解な怪物たちをも薙ぎ払ってきた。
    かつての大戦や銀河気光流に由来する代物であるらしいが、その詳細については支部長も詳しくは知らない様子。
    • これより以前は一般的な白銀の騎士の装備である、朱で彩った銀刃の槍を使っていた。
  • 閃光の刃
    白銀の騎士団で平均的に使用される、合金製の小剣。
  • ヤザクの光輪
    “光輪掲ぐ”マンダーシュを奉ずる白銀の騎士が切り札とする、投擲円刃型波音剣
    円形に整え磨き抜かれた光波結晶?の内側の円に聖銀の環がはめ込まれている。
    • 波音を響かせることで刃が共鳴し、回転するようになる。
      それを投擲すると回転が加速、飛行速度を高めたうえで物質を引き裂きやすくする特性を持つ。そこに加えて独自の投擲方法を行なうことで、ある程度軌道を操作して獲物を叩き込むことが出来る。
      その特性故に非常に強力な武器として知られるが、取り扱いはかなり難しい。
  • 三等銀鎧装晶甲銀鎧装
    白銀の騎士団の証。
    だが、セイルは旅の途中で鎧を変えている。
    元々は等級相応の鎧を纏っていたのだが、宿敵?との戦いに敗北し大破。その後、古代遺跡に取り残された鎧を纏うようになる。
    • 晶甲銀鎧装
      古代の光人騎の出力・特性を再現させようとしたものの一つと目される、強力な銀鎧装。
      頭部・胸部・肩部・腕部・大腿部・脛部に結晶状の装甲が存在する点が特徴。それらの結晶型装甲は精結含有物?に近いもののようで、精神感応によって異なる特性を発揮するとされる。が、その力は大雑把なようで制御が難しい。
      また、銀河気光流の技とも親和性の高い能力を備えているようだが、理由は不明。単なる偶然というのがセイルの見解である。
  • 謎の短剣
    武器とは言い難い短剣状の道具。
    結晶の刀身を持つが、切れ味は彫刻刀未満で何の精術効果もない。
    しかし、日の光を蓄えることで暗闇の中で光を放てるほか、おぞましい気配を感じ取ると発光して知らせてくれる。
    その正体は──

【武術】

  • 銀河気光流?
    先輩から習った独特の槍と格闘術を中心とした精武術。
    長柄武器には珍しく突きのみを主体とせず、演舞に近い回転と打ち・払いを大きく取り扱う流派とされる。それ故に優美な戦い方と評されることもあるが、実際は格闘戦を組み合わせるため、かなり忙しない風変わりな武術である。
    当然、格闘も回転の動きが多く、派手。
    一応遠近自在の戦い方を目指しているというが、取り回しの数々からその謳い文句には疑問が残る。
    また、精武術とは言っているが、実際のところ精素を用いる必要もないという面も備える。
    基本的には呼吸と身体の取り扱いが主体であり、精素を抜きにもその効果を発揮出来るように設計されている。
    その上で、精素を用いた効果を上乗せすることでその威力を倍増させる……という仕組みらしい。
    栄州に起源を持っている武術とセイルは聞いているが、本当に栄州の武術なのかは定かではない。
    • 少なくとも、大陸歴1600年代にはろくな使い手はいない様子。
      セイルは奥義と呼ばれるものを習得していない未熟者であるが、槍から受け取る記憶を元に独自に習得していくこととなる。

 

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相談コメント欄


*1 養父の連れ子とも特別不仲でもなかったことが、「違和感」という感覚の原因でもある。
*2 この時期に、開拓数級を8にまで上げる。
*3 業務の都合上銀十字の院に通うことも多かったが。