FFT
畏国国王オムドリア3世の王妃。ラーグ公の実妹。
20歳で王家に嫁ぎ王との間に三人の子供をもうけたが、上の2人は生まれて直ぐに亡くなり、
現在は三男のオリナス王子だけが世継ぎとして生き残っている。
王は病弱だったため、実際の執政は彼女が行っていた。
王の死後、彼女は政治の私物化を進め、自分の方針に逆らう者はたとえ王族であっても排斥していた。
自分の息子を王位につけるため王女オヴェリアを誘拐したという容疑をかけられ、ベスラ要塞に監禁される。
その後の戦闘で行方不明になっている。
4章のゼルテニアの教会内でディリータがラムザに明かした、
グレバドス教会によるベスラ要塞戦中の混乱を狙った要人暗殺計画の犠牲になったのだろう。
- ちなみに噂話によれば自分に批判的だった王太后(先王の未亡人、すなわちデナムンダIV世の王妃)を
蟄居させている。蟄居先で体調を崩したのか、本当に毒殺したのかは不明だが蟄居させられた直後に
王太后が亡くなっている事から毒殺されたのではないかと噂されている。
あまり失脚を惜しむ声を聞かない辺り有能かはともかく人望はないようだ。
プレイヤー的にも印象が薄い。不憫な。
一つ疑問なのはゴルターナ公が挙兵して王都に進撃した時にあっさり捕まってしまった事。
マップを見れば分かるがゼルテニアとルザリアはそう近いわけではないし、南天騎士団が大挙して進撃していれば
さすがに他の勢力も気づくと思うんだが…?王都を守る兵力が存在しなかったのも謎だが(あのアグリアスが
所属するルザリア聖近衛騎士団が存在するはずだが騎士団としての勢力はそう大きくなかったのだろうか?)
その凄まじいまでの手際の良さには正直かなり違和感を感じる。
もし王都を守りきる事が不可能であればさっさと兄の元に逃げ出すなり、逃げ出さないまでも兄に北天騎士団を
動員してもらうなりできたと思われるのだがその暇すらなかったようだ。
勿論ストーリーがストーリーなので随所に教会(神殿騎士団)が噛んでいた可能性もあるわけだが。
例えばゴルターナ公挙兵直後に元老院の反王妃派と結託して近衛騎士団を懐柔し、王妃を拘束するとか。
しかもその際オリナス王子だけはうま~く王都を脱出させてラーグ公の元に届ける、など。
もし王子が王妃と同時に拘束されてしまってはラーグ公が挙兵の大義名分を失ってしまうので内戦を
起こしたいのであればこれは結構重要なのだ(ゴルターナ公をけしかける時にディリータはわざわざ
「速やかにオリナス王子と王妃を排斥するべし」と言っている)。細かく裏事情が描写されているわけでは
ないが、獅子戦争勃発までは完全に教会側の思惑通りだった事を考えるとストーリーに登場しない部分で
色々と暗躍していたのではないか、と思われる。
- ラーグ公にとっては「実の妹」である点を除いて忖度する事情は無い。ある意味上位者(彼女は王族(主君筋)であり、ラーグ公は貴族(臣下筋)に過ぎない)であり、権力にも無欲ではあり得ないだろう故に「目の上の瘤」ですらある。オリナス王子だけいれば十分なのだ。
- すなわち、オリナス王子を自勢力の正統性の象徴とした上で挙兵の口実に使えるルーヴェリア監禁は
ラーグ公にとってはむしろ好都合なわけである。
当然ゴルターナ公側もそんなことは先刻承知の上だろうからオリナス王子込みで監禁したかったであろう。
そうならなかった辺りはやはり神殿騎士団が関わっていたのかもしれない。
上記のように、状況から考えればおそらく暗殺されたものと思われるのだが、
作中でそれに関して一切触れられないためか、ブレイブストーリーではずっと歳をとり続ける。
説明文も「現在はベスラ要塞に監禁されている。」のまま変化しない。
- そのままゲームの終わりまで監禁されてたとしたらさすがに不憫だなぁ…
しかもディリータが即位した時点で処刑されそうだし。
ちなみにご本人は直接イベントには出てこず、ブレイブストーリーやイベントでのわずかな情報しかないため本当の意味での彼女は何者かは正直よくわからない。
- 妙齢の妃でありグラフィック見る限りでは美貌を武器に王宮を掌握する悪女という実に絵になるキャラクターに出来た、はず。
実質登場しないのはもったいない。 - 彼女の夫や息子も同様。
彼らほどではないがやはり出番の少ない二人の獅子と同様、表の歴史上では重要な人物なのだが……。
これについては、FFT(正確にはブレイブストーリー)という物語が飽くまで裏の歴史、ラムザを中心とした物語であるためだろう。
ブレイブストーリーはアラズラムの生きる時代のイヴァリースで出版された書物であり、その時代の人たちは表の歴史(英雄王ディリータの物語)については常識レベルで知っている。
なのでわざわざ描写する必要はないとアラズラムが判断したものと思われる。 - ちなみにFFT獅子戦争公式コンプリートガイドの巻末にあるED時の相関図では何故か行方不明になっている。それから考察すると何らかの理由により一般の市民として暮らしている可能性もある。
もしそうなら彼女は生まれて初めて醜い権謀術数がはびこる世界から解放されたのかもしれない。- 行方不明と言うのは「多分死んだけど生死が確認出来ない」にも使われる。
そもそも生きていたとしても「一般の市民になった」と言うのはかなり考え難い。
さらに言えば王族が一般の市民に転落するのは「解放」なんて幸せなものではあるまい。 - どこぞの城かお屋敷に身柄を移されて軟禁されていたという可能性はありそう。外には出られず連絡も取れないが、中での生活は快適だったという状態。
籠の中の鳥だが、本人にとっては穏やかな余生だったかもしれない。
- 行方不明と言うのは「多分死んだけど生死が確認出来ない」にも使われる。
ヴォルマルフ曰く。彼女は産んだ子供を二回も元老院に毒殺されている。苛烈な政争へと進んだ彼女の動機だが、権力欲よりも、子を殺された母の怒りの方が大きかったのではないかと考えられる。
- そういう妄想は楽しいが、「と考えられる」まで断言するのはちょっと。
- 「考えられる」は自分の考えを述べているだけで断言している訳ではない。断言とは「大きかったのだ」と言い切る事。