キャラクター/【ディリータ・ハイラル】

Last-modified: 2024-01-16 (火) 13:18:42

FFT

言語別
日本語ディリータ・ハイラル
英語PSDelita Hyral
PSPDelita Heiral
韓国語딜리터 하이랄
ロシア語Делита Хайраль

タクティクスのキャラクター。作中の歴史では獅子戦争の英雄として後世に伝わっている。
音楽/【親友の汗】

元はべオルブ家に仕える農家の息子だったが、両親が黒死病で死亡した後に当主バルバネスのはからいで妹・ティータと一緒にベオルブ家に引き取られ、貴族の子らと共に王立士官アカデミーに通っていた。
同い年のラムザとは親友だったが、アルガスとの出会い・ティータ誘拐事件などによって次第に「持たざる者」である自分がラムザ達と共にいることに疑問を抱き始め、ジークデン砦でのティータの死をきっかけに決別する。
そして、弱い立場だった彼は、ただ利用されて終わりたくないが故に野心を持つようになる。
 
その1年後にオヴェリアを誘拐。彼女をゴルターナ公の陣営に連れて行き、自分は過去に全滅した黒羊騎士団の副官である、と身分を偽って公の重臣の一人を王女誘拐の首謀者に仕立て上げ、南天騎士団を率いての王都ルザリア上洛とオヴェリア王女の女王即位を進言し、獅子戦争を勃発させた。
その後も公の右腕で親友のシド伯に謀反の疑いをかけて軍団長から更迭させ南天騎士団の指揮権を掌握、ベスラ要塞の戦いでの混乱に乗じてゴルターナ公までも暗殺。
オヴェリア女王と結婚し、イヴァリース王にまで登りつめた乱世の奸雄である。
 
自分の野望のために、あらゆる人間を利用する。
FFTの狂言回しにして、おそらく一番タチが悪い人間。
 
ディリータの背後にはイヴァリースの覇権を狙うグレバドス教会がついており、本来彼は
『王女誘拐事件をきっかけとしてゴルターナ陣営に潜入、最終的にゴルターナ公とオルランドゥ伯を暗殺する』
という任務を帯びた教会のエージェントだったのだが、ストーリー中盤で利用されるばかりのオヴェリアに共感し、「己を利用した者たちへの復讐」という自身の目的と合致したこともあって、途中から彼女のためのイヴァリース国をつくる為、面従腹背の独自行動を開始する。

オヴェリアのことは「彼女のためならこの命…、失っても惜しくない…」とラムザに打ち明けるほど真剣に愛していたようで、特にディリータとオヴェリアの描写が追加されたPSP版において、4章のオヴェリアの前でティータの形見を手にしながらの会話シーンでは「お前をティータのような目にはあわせない!」という言葉から、単なる男女愛だけではなく、彼がオヴェリアを亡き妹ティータの代わりにしたがっていたような内心も窺える。

しかし、べスラ要塞内で脱獄したオーランを脅迫する際にオヴェリアが立ち聞きしていると気付かずに、あたかも彼女を自らの野望のために利用しているだけのような振舞いをしたために誤解を受ける。
最終的に、ラムザをも利用し捨てたその行動に耐えかねたオヴェリアに刺されその上、その場でオヴェリアを殺害した。
……かに見えたのだが、実は殺害していなかった事が、松野氏自身の言葉によって判明している(詳しくは下記のFF史上最も後味の悪いEDの真実の項を参照)
 
タクティクスオウガから用いたFF史上最も後味の悪いEDだが、ストーリー分岐はしない。
彼の固有ジョブはストーリーの進行に伴い、見習い戦士ホーリーナイトアークナイトへ変わってゆく。

  • 誤解を招いたセリフにしてもオーランの「そのために、おまえはすべてを利用する…?」に「いけないのか?」と返答したのをオヴェリアが勝手に「自分も利用されているこまに過ぎない」と思っただけで、ある意味勘違いに過ぎない。そもそも本当に利用するだけなら「オレは北天騎士団を倒す。倒して畏国を平定する。そしてオヴェリアの国を作るんだ」なんて言わないと思うんだが。
    が、オヴェリアは今まで散々周りに利用されてきておりこのシーンでもディリータに「嘘よ!あなたは私を利用しようとしている……!」と詰め寄っているぐらい人間不信に陥っている。
    結局この言葉に絶望したオヴェリアは戦争が終わって数ヶ月後、誕生日の日に自分を探しに来たディリータを刺した。
    その時のセリフは何度読んでもなんともやりきれない。
王妃オヴェリア
「…そうやって、みんなを利用して!
「…ラムザのように、いつか私も見殺しにするのね……!
  • 最もそうなることを誘発したのは彼自身であり自業自得である。ある意味英雄にふさわしい結末であるともいえる。
    自身の栄達を望むならば個人の幸福を求めることはできないししてはならないのだ。
    この二つはトレードオフだからだ。両立しようとして結局破綻した彼もまた敗者であるという見方もできる。
  • さらに言えば個人的な愛を得ることはできなかったが歴史に名を刻み夢のような大金を手にし、オヴェリアを荷造りしてお持ち帰りしたりと一般人では望んでもできないことを成し遂げたのだから個人的な不幸くらい甘んじて受け入れなければならないのだ。
  • より良い政治を行うためにすべてを利用するのは政治家としては正しい。
    だが、それで人から好かれるのはごく一部の特異な感性の持ち主以外からは不可能だ。
    政治家としての成功と個人の幸福を同時に追求することは事実上不可能なのだ。
    両立しようとして結局破綻した彼はいい道化としか言えない。
  • もし両立しようと思うのなら権力を握ったら表に出てきてはいけないの原則を守るしかないが、彼はもろ表に出まくりだったのでそれも無理だ。
  • もしオヴェリアが聞いてなくても他の誰が聞いてて吹き込むかも解からないのに、そんなオヴェリアの精神を削ぐ台詞を吐いたのが愛するには足らないところなんだよな。
    ティータを勝手に重ねて自分の想いだけ押し付けて勘違いしてたのはディリータの方もだったという話。
    オヴェリアが何を欲しかったのかも察してなかった。自分を利用しろというのも自分のやり方のであってオヴェリアのやり方ではない。
  • そもそも「すべてを」という言葉を使う時点で思慮が足りないというか元農夫出の凡愚な性格が丸出しになっている。
    何しろイヴァリース王家は元老院や公爵と文字通り血で血を洗う政争を繰り広げており、特に元老院は政権確保のために王族を殺し回ることすら辞していない上、どうもディリータはその元老院に甘い。
    そして何より、「すべてを利用する」ということは彼女に囁いた愛すら「すべて」に含まれるということを失念している。ゆえにこそチャプタータイトル「愛にすべてを」が映えるのであり、ラムザの文字通り全てをなげうったシスコンとディリータの独白という対比があるのだ。
    • ↑2、↑発言した際は人払いをしており上にも書いてあるようにそれを予想外に立ち聞きされていたために起こった悲劇であって、それを考慮していない非難はおかしい。
  • PSP版のオープニングムービーでは最初は川辺にいるが、これはダイスダーグが放ったニセ南天騎士団を始末した際に付着した返り血を落とすために水浴びでもした直後だと思われる。
     

ありとあらゆる者を裏切り欺き続けながら、最終的に王権を手にするという正史劉備のような人物。
まさに乱世の梟雄。
そうなるとラムザは演義劉備か。

  • 演義劉備も正史に負けず劣らず汚い男だと思う。
    それでも「義理」の男とされているのは日本人と中国人の価値観の違いであり日本人に理解することはしょせん不可能なのだろう。

ちなみにFFTの各シナリオタイトルは全て彼の事を指している。
「持たざる者」は言うまでも無く、「利用する者される者」は教会や南天騎士団に利用されつつもそれを逆に利用する彼のことであり、「偽らざる者」「愛にすべてを」は彼のオヴェリアに対する愛情が真実であったことの証左である。

  • なお、ディリータだけではなくラムザについてもほぼ当てはまる。
    (自ら「持たざる者」へと没落、「利用される者」の立場から「利用する者」であるルカヴィの討伐、 自分の信念に「偽らざる」努力を続け、アルマへの「愛にすべてを」)
    この二人の主人公の物語こそがFFTである。
    • そもそもすべてのチャプタータイトルがイヴァリース世界にも対応している。
      「持たざる者」はもちろん民衆や元騎士やその他"非貴族"を指し、「利用する者される者」はバート商会とドラクロワ枢機卿など様々な暗闘を指し、「偽らざる者」は獅子戦争の面々、「愛にすべてを」は全てが愛に賭けたラムザとディリータに集結することを指している。
      …まあ、だからこそディリータのEDは後味が悪いのだが。
      • 人生も命もすべてを懸けて愛を貫き全うしたラムザ。
        愛にすべてを懸けながら愛を見失ったディリータ。
        ……同じ「愛にすべてを」という言葉ながら意味するところは全くの真逆なのが皮肉というか何というか。
  • 確かにラムザ、ディリータ両名を表しているが、劇中にやってることを対比させるとだいぶ違うというのも面白い。
  • 個人的には各章の敵方の主人公にも言えると思う。持たざる者は没落して貴族の特権を失ったアルガス、利用するものされる者はダイスダーグに利用されながらも結果的に畏国を安定させようと彼を利用するガフガリオン、偽らざる者は復讐のために必要なのは力だと強者に諂うことを偽らなくなったウィーグラフ、愛にすべてをは敬愛する主を復活させるために自身すら犠牲にしたヴォルマルフ統制者ハシュマリム)というように思う。
  • 「愛にすべてを」には「Somebody to Love」の英訳がついている通り、元ネタはTOと同じくQueenである。
    この元ネタのほうの歌詞は「誰か俺を愛してくれ」「愛すべき誰かを探してくれ」という内容。
    これはこれでディリータ、およびEDの内容を表している。
  • 基本的に人間関係というものは同類にしか親近感を示さないと心理学で証明されている。
    国で一番の存在となった彼に親近感を示すものなどいないことがわからなかった当たり政略・軍略・謀略にたけていてもディリータがまだまだ青い小僧であることを示している。
  • 中盤以降、オヴェリアの幸福を願っての国盗りに驀進したディリータだが、オヴェリアの願いは他人の思惑に振り回され、多大な犠牲を前にしても為す術ない境遇から解き放たれることであり、支配する側に立つという野心ではない。
    持たざる者から利用する者へ、そこから偽りなしに愛に全てを捧げた男と言えば聞こえはいいが、自身の野望と彼女の願い、二つを重ねた先に二人が見ていた景色は、余りにも違いすぎていたのである。

ウィーグラフと最初に会った際に、追おうとしたアルガスを止めているが、もしこの時に止めていなければ アルガス、ウィーグラフに追いつく→聖剣技によりアルガス斬殺→ジークデン砦の悲劇回避ということもあり得たかもしれない。

  • いや、ここに来た時点でティータが浚われるフラグが立っている+テロリストを人質を巻き込んでも殲滅する北天騎士団ある限り、悲劇回避は不可能だろう。
  • 仮にここでアルガスがウィーグラフを倒すという大殊勲を挙げていたら、頭目を失った骸旅団は総崩れ、ゴラグロスは絶望してべオルブ邸襲撃が起きなかった可能性もある。そして、この武功によってアルガスは正式な騎士となり「先に俺が騎士になったな」とラムザ・ディリータに軽口を言いラムザたちは「すぐに追いつくさ」と軽口を返してアルガスは帰郷。そして獅子戦争において敵味方として再会、互いに因果なものだと言い合いながら戦うことになった……という妄想を考えてしまったがアルガスごときがウィーグラフを倒すことなど100回人生をやり直しても無理だろう。
  • ↑同感。最も百回ではなく千回でも無理だと思うが。初登場時からかませ臭半端なかったし。
    • ギュスタヴがウィーグラフに重傷を負わせてて、そこをアルガスが強襲したと考えれば無理はないかな?
  • ティータが浚われるフラグというのがわからないのだが誰か教えてくれ。
    • 確かによくわからない。この段階ではディリータは一兵卒。その一兵卒の妹君をお持ち帰りしたところで利用価値なんてない。せいぜい荒くれ者どもの慰みになるだけ。しかも近くにアルマもいてそっちのほうがはるかに利用価値があったのになぜわざわざ一兵卒の妹君をお持ち帰りしたのか全く意味不明だ。
      • ティータを貴族と間違えたからではないだろうか。
      • 両方連れ去ろうとしてアルマだけザルバックが助けたんだぞ、そしてディリータに言われるまで貴族の娘ではない事を知らなかったし聞かされても信じなかった。内容を覚えてないから意味不明なら見直して意味を知れ。
  • 誘拐されるキャラがティータからアルマに変わったとしても死ぬキャラが変わるだけでシナリオに大きな変更はなかったものと思われる。ダイスターグなら実妹(アルマ)を人柱に捧げる程度何とも思わなかっただろうから。
    • イグーロス城強襲→アルマ未発見、ティータ発見→連れ出すもジーグデン砦に追い込まれるという一連のこと、つまりイグーロス強襲でしょ。その時にティータが手元にいる時点で団長がいようがいまいがジークデンに立てこもることになる。
      • イグーロス城強襲はアルマを探していたわけではない。
  • イグーロス城強襲は大規模作戦で手薄になったところをダイスダーグを暗殺しようとしたウィーグラフの策。ウィーグラフが健在でなければ実施されることはなかった。
    • 強襲されたのはイグ―ロス城ではなくベオルブ邸では?

見事に後退していく生え際に、ファンからは「でこ太」などと呼ばれたりもする。

  • そりゃ教会、ゴルターナ陣営で綱渡りを続けた上に女王陛下の機嫌を取り続けなくてはならないと心労が溜まりまくっていたんだろう。
  • 髪の毛に関しては先天的かつ遺伝的な要素が極めて大きいのでこればかりは英雄王様の力でもどうにもならなかったものとみえる。

ストーリー/【FFTのED】


聖剣技の次が剛剣て…退化してない?せめて剣技にすればよかったものを。

  • アークナイトの成長・補正値は強烈だからいいんだよ。
    部下いっぱいだからラムザみたく前線で常に戦うことも無いし。
    ・この時代、王殺し最大のタブーとされ、企てる事すら拷問処刑。オヴェリアを守るために、第三者の犯行にするため攻撃した、という可能性もある。
  • どうせAAの二番目に聖剣技セットしてるだろうからヘーキヘーキw
  • 固有ジョブの成長と補正値は同名の職でもキャラクターごとに別に設定されていてディリータのアークナイトの成長値は見習い戦士(ディリータ固有)やホーリーナイト時代と変わってないため、微妙といわれるアグリアスのホーリーナイトと成長値は同じ
    補正値はHPとSPが高いがAT補正はナイト程度、MA補正は白魔導士程度と中途半端、成長値と補正を統合するとステータス的にはHPとSP以外は低水準

FFTの明かされていないストーリー上の謎の1つが
『どういう経緯でディリータはグレバドス教会の一員になったのか?』というものだが、
PSP版FFTの追加要素「共同戦線」システムのミッションに「神殿騎士試験」というものがある。
ジークデン砦の戦闘から生還したディリータはこういった試験をパスして職を得たのだろうか。

そうだとすれば、
卒業寸前で学校中退+身元不明で住所不定+家族も紹介者もコネも無し+かの北天騎士団に楯突いた前科者・・・
という怪しいことこの上ない青年でも合格させたのは、ディリータの試験成績が並外れていたのか、混沌するイヴァリースの時代が成せる業か、それとも神殿騎士団が猛烈に人材不足だったせいなのか。

  • どう言った経緯で採用が決まったにせよ、採用を決めた人物にはかなり見る目があったようだ。
    ただしある意味優秀すぎてコントロールできなかったけど・・・
  • 実質上ルカヴィにのっとられている団体だし、家柄や信仰心はむしろ邪魔だったんだろう。あのバルクも合格しているほどだから、あくまで工作員登用の性格が強かったと思われる。
  • 混同されてるけど、ディリータは教会子飼いのエージェントで、神殿騎士団とは別に動いてる。
    教会としては素性が無い方が偽装工作に都合がいいし、任務が成功しようが失敗しようが秘密を知りすぎた人間を生かしておくはずもない。
    平民出だが有能で教養があり、ベオルブ家にも縁があるディリータは使い捨てるのに丁度良い人材だったんだろう(仮に失敗してディリータの暗躍が明るみに出てもラーグ公陣営の謀略に仕立て上げられる)。
  • 骸旅団殲滅作戦の最終局面にて、ジークデン砦付近の山道へウィーグラフが数十名の部下と共に出現した事が報告されている。敵大将の発見という事もあり、即時に北天騎士団団長ザルバッグが自ら討伐に向かっているが、だがこの時すでに風車小屋での発言からも解る通りウィーグラフは生還を期しておらず、そのまま事態が推移すればウィーグラフは衆寡敵せず討ち死にしていた可能性が高い。しかし、その騎士団重包囲下の死地を何故か生き延びて僅か一年後には神殿騎士として再登場する事を考えると、この作戦行動の至近に神殿騎士団のスカウト役が潜伏し、窮地のウィーグラフを匿い、また近場で妹を失い放心するディリータをも拾った可能性が考えられる。
    • 残念ながらPSP版の追加イベントでその可能性は否定されている。
  • 想像だが、「戦闘の死者を弔う為」等の名目で教会関係者が包囲下へ入り込み、窮地のウィーグラフをうまく部下に化けさせるなどして連れ出し、また爆発から生存したディリータを説得し(ティータを手厚く弔うなどして)教会陣営へ連れ去ったのではないか。
  • またその後、ディリータはゴルターナ公への初接見時に亮目団に全滅させられた黒羊騎士団の副団長の肩書を偽称しているが、「黒羊騎士団の確実な全滅・余計な事を言い出すような騎士団生存者の不在証明」を無関係なはずの教会が確信できるのは、亮目団と教会が繋がっていたから・亮目団が教会から密かに支援を受けていたから、とも考えられる。骸旅団にも同様に、裏ルートにて教会との接点が多少はあったとすれば、死を覚悟していたはずのウィーグラフが教会陣営に鞍替えしてまで生き延びた事も、また、ミルウーダの主張を通じて貴族主義ではなく反身分主義の考え方に傾きつつあったディリータが、貴族主義の犠牲となる形で最愛の妹を失った直後、身分撤廃闘争を裏で支援していた教会陣営への勧誘を受け、教会所属を決めたという事も併せて考えられる。
    • 盗賊はあちこちに出没しているので返り討ちに会った騎士団もそこここにあったと思われるのでそのうちの一つを体よく利用しただけと思われる。

4章でラムザと再会した後、バルマウフラに「親友ですら利用するのね、あなたは」と言われ「うるさいッ!!おまえに何がわかるッ!!」とブチ切れるシーンはティータの一件で考えが変わった2章以降、常に冷静かつ冷酷な態度を崩さなかったディリータが唯一取り乱すシーンである。
即座に「男のヒステリーはみっともないわよ」と返される辺り、完全に顔真っ赤状態での発言だった事が伺える。この反応からも、ディリータはティータの件以降も内心ではずっとラムザを唯一無二の親友と捉えていたと見て間違いないだろう。

  • 国王になって権力を持てばラムザの異端者認定も解いてやれたかもしれない。
    • 獅子戦争の裏事情に触れないとラムザの異端者認定を取り消す正当な理由は得られないし、それはディリータの地位や信用の土台を覆す行為でもあるから、いかに国王でも無理だろう。
      事実、アラズラムの時代までラムザは異端者として扱われてた。
  • 異端者認定されたにもかかわらずラムザは平然と活動を続けアルマを奪還しイヴァリースからまんまと逃げおおせたあたり、グレバドス教会の権威は本当に地に落ちていたんだろう。ラムザの命を狙っていたのがゴロツキや盗賊同然の雑兵や教会直属の戦力だけというあたりいささかお寒い。有力勢力からは鼻で笑われていたんじゃないだろうか「教会の問題は教会で解決しろ」と。
    • 民衆からしたディリータの存在価値は、「平民出の王」であり、その「平民出の王」が大陸を平定するというヒロイックストーリーの演出は、彼の最大の目的である。
      その舞台を成り立たせる為に「貴族出の異端者」つまり異端者に仕立て上げられたラムザが、対存在として絶対に必要だった訳である。
      つまり、1章で2人が決別した時、決して交わる事の無い道を既にディリータは選んでしまっていたのである。
      その結末は、彼にとっては幸せとは真逆のものであったが。
  • この前のイベントシーンではラムザに一緒に行こうと言われていた。ディリータはオヴェリアには自分が必要と拒否したが本心では共に行きたくてかなり葛藤したのではないだろうか。もしここでラムザを選んでいたのなら歴史は大きく動いただろう。

世界が違えば王族として生まれていそうな姓なのに平民。

  • ある世界では彼の名前を冠したお城まであるのに…
  • しかしあちらも戦乱に巻き込まれる。作品によってはお城の外観そのものが変わったりするし、お城の兵士の警備力もいいとは言えない。作品によってはいきなり死んでいる事も。

松野氏のTwitter曰く、「FFTはラムザのディリータの二つの視点で歴史を描く」(意訳)予定だったらしい。
もしその通りになっていれば、TOでいうLawルート主人公として彼の目で歴史を見れたのかもしれない。

  • この辺りの描写不足、特に彼の内面が描写しきれなかった分は別人物だがFF14で描かれることに。

チョコボの不思議なデータディスクから全ジョブ、全アビリティ習得の状態のセーブデータをロードするともれなくディリータもその恩恵を享受できる。算術は彼にセットすると敵味方問わず魔法が降りかかる超大惨事を見事に起こしてくれる。


あんまり話題に上がらないが、第一章のディリータは一人称が何故か定まっていない。
普段は僕、感情が高ぶった時はオレ、と使い分けてるのか自然とそうなっているのか分からないが、場合によって違う。
第二章からはオレで統一。
個人的にディリータは『オレ』の方が似合ってる勝手に思う。
ラムザに比べて、大人しそうな感じの大人っぽい顔してるけど。ラムザが僕だからかな?

  • ディリータはラムザの親友ではあるが、その実態は「名家の貴公子ラムザの側近」として帯同しているようなもの。
    それはそれは身分のお高い方が集まる士官学校で、それはそれは立派な御家柄の末息ラムザ様の「ご学友」として上流階級のご子息達と交流をしないといけなかったり、本来なら会う事すら叶わない程の貴族様達にお目通りしたりしないといけない。
    ラムザやティータしか居ない場では「オレ」と言っていても、上流貴族様達の前ではそんな下賤な発言は許されないのだろう。
    • 実際、「僕」を使っているのはラムザの兄を始めとした、非常に身分の高い人物と合っている場面が中心である。

ザルモゥキラー。不動無明剣の高低差無視を教えてくれる。


本編終盤はルカヴィたちがラムザ相手にかかりきりになって、ディリータは半ば放ったらかしで好き勝手やってたようにも見える。
ルカヴィたちからしたら出来る限りの戦争長期化による流血が目的であり、彼等からの指示があったのならディリータが英雄王になって戦争終結は有り得ないはずなわけで……。
ラムザが神殿騎士団を叩き潰す(それによって自身の教会への隷属もなくなる)ことまで折り込み済だったのだろうか?
もしそうならこれを計算高いと言うべきか、それとも親友への信頼が為せる業と言うべきか……。


獅子戦争の裏に表に戦い続けた彼だが、その裏の裏側にいるルカヴィたちと直接関わることは一度として無かった。
ヴォルマルフドラクロワ枢機卿と結託はしていたが、彼等の正体を知る描写は無い。
 またルカヴィたちの目的とディリータの野望は決して相容れないものである)
そのため「ラムザを中心とする物語からは最も遠い位置にいる」と言われることも。
実際、chapterが進むごとに彼とラムザの関わりは次第に薄く遠くなっていく。


おそらくモデルは史実における薔薇戦争の最後の勝利者、ヘンリー7世。平民ではないが継承権を否定された傍流の王族(?)で、王家の正嫡の娘と結婚する事で立場を強化したという共通点がある。


【セリフ】
【あなたと同じ人間さ!】
【おぼえてるか?親父さんに教えてもらった草笛を…。】
【必要なときは、遠慮なくおまえを殺すってことさ】
【幻の会話】
【…ラムザ おまえは何を手に入れた?】

余談

新生FF14ではメインクエスト「消えた者たちの行方」で出てくるウルストが「恨むんなら、自分かザル神にしてくれよな。」と話す場面がある。
もちろん元ネタは「恨むんなら自分か神様にしてくれ。」である。


それとは逆に、エンディングの彼とオヴェリアのシーンは松田優作主演の映画”蘇える金狼”のラストシーンのオマージュにも見える。


LoV3に参戦したラムザやアグリアスのオマケ文では、本編から数年後、彼らが鴎国にて、
同国の圧政に苦しむ地方のレジスタンスに参加しているとの記述がある。
そしてアグリアス側の記述には、その紛争解決のために畏国王(当然ディリータのことである)が、派兵する噂があり、
更にはラムザ側の記述には新旧の仲間たちを守るためならディリータが敵となっても容赦はしない、とまで書かれてしまっている。
王様になっちゃってる以上、もう直接ぶつかる事はないのだろうけれど、本編の最後を過ぎても更にすれ違い続けたのだろうか。

  • 「必要とあればいつでもお前を殺すってことさ。」ってのはディリータだけの言葉に思えるが
    実はラムザ側の意思でもある(兄であるダイスダーグを殺害)。普通ならとても大っぴらには言えない言葉だが心の奥底で通じ合っている“親友”にだからこそ言える。むしろ利用するされると解される程度はただの友達。彼らの絆はそれを超えているという証ではないか。
    • 気持ちはわからないでもないが彼らが一緒に行動したのは社会を経験する前で子供の頃の親友ではあっても大人になってからの親友ではないと思う。
      価値観が形成される頃に全く違う価値観に染まり、交流がほとんどないともなれば現実でも昔の友ではあっても親友たりえないだろう。
      ディリータは明確にラムザを裏切り、今更親友にはなれないからこそラムザを利用したことをつつかれたときに激高したのだと思う。
      両者とも互いへの思いは残っているにしろ親友とは違うと思われ。

LoVAで「所詮この世は、強いものが弱いものを食い物にするだけなんだろうか」という問いに対し、「人間が存在する限り、理不尽な運命はやむことがない」と一笑に伏すだろうとラムザのオマケ分に書かれている。ラムザはそれを絶対に認めないという姿勢を貫いているので、彼らの友情は互いに持ち得ぬ部分にいくらかの羨望がありながらも嫉妬がまったくないというのが正しいのだろうか。


サブタイトルにもなっている「獅子戦争」と呼ばれる戦いだが、実はディリータがゴルターナ候に出兵すべしと進言したことによって勃発している。最もディリータが何も言わなくとも開戦は時間の問題であったし、その場にいたオルランドゥ伯が何も言わないことを見ると避けられない戦いではあったのだろうが。
獅子戦争の顛末を誤解を招く言い方をすれば、「シスコンが始めさせた戦争を別のシスコンが妹救出のついでに食い止め、最初のシスコンが両軍を平定し英雄となった。」という訳である。


ラムザの生存が確定したので、最後に残ったものも見事に対比される事になった。(ラムザは貴族という身分を失ったものの、妹や戦友といった自分にとって大切な存在はザルバック以外無事。ディリータは王にまで上り詰めたが、本当に大切な人間は誰も残らなかった。)

FF14

ガレマール帝国の伝承に遺るイヴァリースの王。平民王ディリータとも。
作中の文書や回想などから、表舞台の立場からラムザ一行を支援していたことが伺える。
それゆえに聖天使アルテマの封印を守ることを呑み、ラムザの歴史から名を消し、オーランを処刑した。
このときの彼等を想い説得している姿から情に厚い面が伺える。
レイド「リターン・トゥ・イヴァリース」の最後にはラムザ達を迎えに現れた1人として、彼の手を取り共に消えていった。

PFF

2014/10/26のイフリートバトリアで実装されたエクサメモリア。今では景品として交換できる。

お前たちにはできないことをするだけさ

武器は騎士剣。同時に「アークエッジ」が実装された。
白魔法がそこそこ得意。

HPが高く、幸運が低い。
白魔法が使えるため、騎士剣しばりの時のオーラ担当として使われたりする。
プレミアムスキルは敵単体にダメージを与え、追加で即死させる技。

  • 幸運が低いあたりは非常にディリータらしい。

PFFNE

エリア3-EXで手に入る。
騎士剣装備、専用は「ルーンブレイド」。属性なし。
アビリティはケアル(ケアルラまで)、スキルは「算術」、プレミアムスキルは「北斗骨砕打」。

FFRK

FFT出身のキャラクターとして登場。ジョブは「見習い戦士」。


初期必殺技は「体当たり【FFT】」。
マクシミリアン【FFT】を装備することで専用必殺技「反撃タックル
マインゴーシュ【FFT】を装備することで専用必殺技「強甲破点突き
さんごの剣【FFT】を装備することで超必殺技「北斗骨砕打
ルーンブレイド【FFT】を装備することでバースト超必殺技「英雄王
ゾーリンシェイプ【FFT】を装備することで閃技「持たざる者?
ゴールドシールド【FFT】を装備することで★6閃技「持たざる者の野心?
オリハルコン【FFT】を装備することで超絶必殺技「畏国王?
ディリータの鎧【FFT】?を装備することで超絶必殺技「愛にすべてを?
ウィータノヴァ【FFT】を装備することでオーバーフロー奥義「偽らざる者?
ゴールドアーマー【FFT】を装備することで覚醒奥義「英雄王・北斗骨砕打
フレイムタン【FFT】を装備することでシンクロ奥義「英雄王・聖光爆裂破
クリスタルメイル【FFT】を装備することでデュアル覚醒奥義「覚醒北斗骨砕打
フランシスカ【FFT】を装備することで究極神技「究極畏国王?
ディリータモデル【FFT】?を装備することでクリスタル神技「耀光英雄王
を使用できる。
また、イージスの盾【FFT】にレジェンドマテリア「アークナイトの妙技」、ゴールドヘルム【FFT】にレジェンドマテリア「自らの正義のために」、アサシンダガー【FFT】に★6レジェンドマテリア「遊撃【ディリータ】」がついている。


2018/7/27、FFTイベント「偽らざる者たち」で追加されたドレスレコード「騎士ディリータ」で2章以降の姿となる。