スタッフ/【浜渦正志】

Last-modified: 2022-08-06 (土) 19:54:46

最近よく音楽を担当する人。姓は正しくは「濵渦」らしい。
チョコボの不思議なダンジョンが実質FFデビューであり、
それ以降はFF10植松仲野との合作)、DCFF7、そしてFF13の音楽を担当した。


FF13を最後にスクエニを退社した。
今後どのような活動をするのか楽しみである。

  • FF13で様々な歌を担当したMinaのプロデューサーになってる。
  • 2010.4.27、公式サイトをオープン。
  • FF13ピアコレの編曲を担当。FF10ピアコレのときと同じく黒田亜樹が演奏。
  • 鈴木氏水田氏と合同でFF13-2LRFF13のコンポーザーを担当。
  • FF10HDの音楽ディレクターを担当。
  • WOFFのコンポーザーを担当。

彼が音楽を担当したサガ・フロンティア2のオリジナル・サウンド・トラックは、
ファンの熱い要望により生産中止より2年後に、再び生産を開始したほどの人気を誇る。
アンリミテッドサガのサントラものちのち再販された。


ノビヨ師匠以上に変調が多く、更に作曲の多くがカオスな程に重奏作の為、耳コピ職人を常に悩ませる人。


両親が共に音楽家というサラブレッド。
ドイツ・ミュンヘンに音楽留学中だった両親の元に生まれ、帰国後は大阪で暮らしていた。
そのため、話言葉には時折関西弁が混じる。ドイツ生まれの関西人。

  • 「FF13の世界は本当にシャープで、関西弁で言えばシュッとしています」

幼少から声楽を志して東京藝術大学声楽科に入学、卒業後旧スクウェアに入社して今に至る。
本人がゲーム好きで、植松氏やすぎやま氏のゲーム音楽に憧れたことが入社のきっかけであり、
そういう意味では(曲調のイメージとは裏腹に)生粋のゲーム音楽家とも言える。


氏の基本的な作曲方針としては、作品ごとに主題となるフレーズを決め、
そのメロディを中心にアレンジを加えた楽曲で世界観を統一しようとする向きがある。
ハードを問わずピアノやヴァイオリンを駆使することが多い。

  • サガフロ2のインタビューでは、「場面ごとに違う音楽が必要なのか?」という疑問を持っていたと発言していた。
    実際、バトルにとどまらず様々な音楽でメロディラインが同じである。
  • 当時サガフロ2の音楽担当がイトケンから変わったことにサガファンから相当叩かれたが、
    あの世界観やグラフィックでは浜渦氏で正解だったと個人的には思う。
    • サガフロ2でのアレンジし倒しの手法は、後に「まあ、それにしてはやりすぎたわな」と自嘲気味に振り返っている。
      若い頃の我侭を通した「世間知らずらしい」サントラだったとも。
      • 実際この後の作品ではここまで尖った作風は出ていない。しかし自分の原点としての意識は強いようで、いつかまたこういう冒険をしてみたいと語っている。
  • 全曲ピアノで弾けますかとの質問に「いや、弾けないです(笑)」と正直に答えていた。
  • アンサガだと「序曲」、FF13では「誓い」「閃光」がその主題に当たるか。

ピアノとバイオリンを多用し、全体的に優雅さを感じさせる曲が多い。
かなり独自の色を出しており、また、それなりに多くの作品を担当しているのだが、
担当するゲームが賛否両論だったり地味な物が多いせいか、イマイチメジャーになりきれてない感がある(10は合作だし)。
今後の活動に期待したいところである。

  • 具体的に挙げると武蔵伝2やDCFF7、アンサガ。メジャーになれないわけである
    (氏の名誉の為に書いておくがあくまで担当作品の知名度や評価が地味なだけ)。
  • ゲームに恵まれずどうも不遇な人だな。
    個人的には、植松や崎元といったような有名どころにも全く引けを取らないと思うのだが。
    • 武蔵伝2はともかく、DCの暗い雰囲気は氏の明るめな作風にはあまりマッチしていなかった(暗い曲が作れないというわけではない)。
      この辺りも氏の評価が低い一因だと思う。
  • サガシリーズやFFシリーズを途中から担当したために、
    「何で植松じゃないんだ?」「イトケンに戻せ」といったような古参ファンからの批判が多いのも彼の不遇に拍車をかけてるように思える。
  • シグマハーモニクスも彼がコンポーザーなのだが、やはり評価がいかんともしがたいゲームを担当してしまったせいで、知名度の向上には繋がっていない。
    音楽は相変わらず素晴らしいのだが。
  • 面白いことに、氏の担当作品はどれもゲームそのものよりサントラの方が高い値段で市場取引されている。
  • この流れを断ち切ると思われていた氏の全曲担当するFF13だが、発売から2ヶ月後に最安値がサントラ(通常版)を下回った。
    • サントラがゲーム本体より高いというのはこの人に限らずありがちな話のような。
    • むしろ人気が高くても販売会社の関係で廃盤状態になったサントラは、プレミアムがついてアホみたいな超高価格になるケースがかなりある。
  • 優雅さだけでなく、ラテン系を多く作っていた傾向にあったようで「もうラテンはいいから」と止められたこともある。

作曲するのはフュージョンやテクノ系の音楽も多い。
アンリミテッドサガのサントラでの、共同制作者の山崎氏との対談内で
「BT Ver8」について触れた時に
「普段、クラシック系の人間やと思われてるけど、本来はこっち系やったりするんよね(笑)」と話していたので氏の好みなのだろう。

  • 実際大学時代には友人らとフュージョンバンドを結成しキーボードを担当していたというエピソードがある。

FF近作から関わるようになった人の中では、サガフロ2時代の(考えてもみれば不当な)叩きを除けば一番評価が安定している人かもしれない。
他の作曲家の後釜ばかりという辛い環境の中で、独自のファン層を作っているのは結構凄い。


サガシリーズやFFXのアレンジなどからノスタルジック・センチメンタルな曲が光るコンポーザー。
個人的に第二のクロノシリーズの光田氏ポジション。


奥さんは東藝大時代の同級生で、一緒に片翼の天使を歌ったりしている。(正志氏はバス、奥さんはソプラノ)
またシグマハーモニクスではその奥さんに歌ってもらった曲があったり、
FF13ではなんと娘さんに歌ってもらった曲まで登場。
どんだけ音楽一家だ。そして親バカである。

  • 浜渦一族は音楽家としてかなり優秀な血が流れているようだ。ちょっと分けてくれ。
  • 氏のアルバム「Vielen Dank」にアンサガの天駆ける翼のアレンジが収録されているのも、娘さんのリクエストがきっかけだったりする。
    マジよく言ってくれた。
  • ちなみに娘さんは「異跡」「ガプラ樹林」などのコーラス担当。
    さらにFF13にも奥さんに歌ってもらった曲(「色のない世界」)がある。

FF13の戦闘曲には戦闘曲ぽくない、場違いという声もある。(決して曲自体悪いわけではなく)
これは浜渦氏の戦闘曲の特徴だと言えるかも。
自分の周りでは「評価されない天才」という表現を耳にするが実際その通りだと思う。
しかしFF13では伝統あるプレリュードやファンファーレが変わってしまったのは少しショックだった…。
あのちょっとくせのある戦闘曲も好きなんだけどそこはどうしても変えなければならなかったのかなぁ…?

  • ファンファーレに関しては、ゲームテンポの問題が大きいかと。
    • むしろFF伝統の曲を浜渦アレンジで聴けると期待していたのだが…。
      スタッフとしては一新したい意図があったのだろうか。
    • ファンファーレは仕方ないとしてプレリュードあたりは氏のお得意のピアノやらバイオリンやらでどうにでも出来たはず。
      13は歴代FFの中で色々(良い意味でも悪い意味でも)尖った作品だったので音楽だけでも今まで通り行こうとかスタッフは思わなかったのか。
      それとも浜渦さんの独断なのか…それはないか。
      • サントラのコメントを読めば分かるが、プレリュードが従来のFFとまったく違うのは「FFを一新したいという要望」があったからであり、
        他の多くの曲も鳥山Dを始めとした開発サイドの意見が多分に反映されたものになっている。

サガフロ2以降は、自己主張を抑えた曲作りを意識しているように思われる。
そのためかFF13などでは、ちょっと耳に残りにくいという評判もある。

  • FF13のBGMはボリュームが小さく、SEやボイスが目立ちがちである。耳に残りにくいとしたらそれが原因かと。
    このことを反省してか、FF13-2、LRFF13ではBGMのボリュームが前作よりも大きく、聞き取りやすくなっている。

FF7リメイクの音楽も、鈴木光人氏と共同で担当。
公式サイトのコメントによれば、オリジナル版の作曲を担当していた植松氏から推薦ももらったという。
「歳をとったからかゲームもうやだ!というくらい疲弊もしました」との文章もあるが、
やはり大量の曲作りは大変だったようだ。