なんJの牧

Last-modified: 2022-04-14 (木) 18:16:34

横浜DeNAベイスターズ、牧秀悟のなんJでの呼び名。(少なくともなんJ内においては)蔑称ではない。


概要

2020年のドラフトでは非常に高い身体能力を有し、二岡智宏が持つ関西学生野球リーグの通算本塁打記録の更新を果たした佐藤輝明(近畿大)が野手の目玉として注目されていた。投手豊作*1だった同年のドラフトでは佐藤は貴重な大砲候補であり、早々に複数球団が指名を明言するなど競合1位が確実視されていた。
しかし佐藤の大学成績に見られる「三振が多く四球が少ない」「三塁・左翼がメイン」「大学3年から成績を落としている」などの理由からなんJ民は佐藤を地雷認定。

そこで目を付けられたのが牧秀悟(中央大)だった。「三振が少なく四球が多い」「二遊を守れる」「大学3年から成績を伸ばした」、さらに(例外はあるが)当たりが多いとされる大学日本代表の4番を務める*2などを理由に猛プッシュ。

結果、現場に足を運び技術的な分析を行っているプロのスカウトが推す佐藤輝明vsロクに試合も見ず成績表しか見ていない素人のなんJ民が推す牧秀悟という構図が出来上がり、特に後者が「なんJの牧」と呼ばれるようになった。そこから発展し「牧(なんJ)」「牧(J)」等、牧はもはや「なんJ」という球団に所属しているかのような扱いを受けるようになってしまった。

ドラフト結果

佐藤は前評判通り4球団競合のドラフト1位で阪神に入団。一方の牧は意外にも1巡目では名前が呼ばれず、2巡目でDeNAが指名、入団に至った。
あれだけ推していた牧が(各球団の戦略があるとは言え)競合どころかドラフト2位*3での指名であった事などから
「正しい目を持っていたのはなんJ民か、プロスカウトか」とレスバトルがより白熱した。

実際の成績

オープン戦結果

  • 牧は打率.273、猛歩賞を記録するなど高い出塁率を記録。そして助っ人外国人のネフタリ・ソトとタイラー・オースティンを欠いたまま開幕したこともあり、新人ながら3番ファーストに抜擢された。
  • 一方の佐藤もまたオープン戦で新人最多記録となる6本のホームランを放つなど躍動し、陽川尚将・糸井嘉男らを差し置いて新人ながら6番ライトに抜擢された。

シーズン結果

  • 牧は年間を通して一軍に帯同。前半戦はソトが合流した4月下旬以降スタメン落ちすることもあったが、後半戦は殆どの試合でスタメン出場し、この年殆どの試合で四番を務めたオースティンが故障離脱したシーズン終盤には4番にも座った。
    8月25日の阪神戦においては公式戦では新人初・令和初となるサイクルヒットを達成。さらに球団新人最多安打記録の樹立、リーグ新人最多二塁打記録、長嶋茂雄に並び新人最多記録となる14度の猛打賞、NPB新記録となる5打席連続二塁打、10・11月の月間MVP受賞など華々しい結果を残した。また、疲労や研究で成績を落としやすい後半戦にかけて成績を向上させた点も特筆すべき点で、月間MVPを受賞した10・11月は打率.452、33安打を記録している。
    最終成績は打率.314(487-153、打率リーグ3位・安打リーグ6位)、22本塁打(リーグ8位タイ)、71打点(リーグ8位タイ)、2盗塁、OPS.890(リーグ3位)。清原和博(当時西武)以来となるルーキーでの3割20本を達成し、多くの打撃成績でリーグ10傑入りの成績を残した。
  • 一方の佐藤は横浜スタジアムで場外弾を記録し、5月28日の西武戦での一試合3本塁打など、前半戦だけで20本塁打を放つ派手な活躍を見せ、5月の月間MVPも受賞し前半の阪神の快進撃を支えた。オールスターゲームにもファン投票で選ばれ、第2戦で本塁打を放った。
    ところが後半戦は絶不調に陥りチームの攻撃力低下を招きV逸の原因の一つになってしまう。両リーグ野手のワースト記録タイとなる59打席連続無安打を記録し、投手も含めたセリーグ記録を更新。この間には二軍落ちも経験するなど課題の残るシーズンとなった。
    最終成績は.238(425-101)、24本塁打(リーグ6位)、64打点、6盗塁、OPS.749、三振は両リーグトップどころかチーム歴代最多・両リーグ歴代ワースト6位タイの173、アダム・ダン率にして48.7%(24+25+173/455)を記録した。
  • その後、新人王は栗林良吏(広島)が獲得、牧と佐藤は伊藤将司・中野拓夢(いずれも阪神)や奥川恭伸(ヤクルト)と共に新人特別賞に叙せられた。

総評

佐藤・牧共に好不調はあれど新人ながら高い結果を残した。
ひとまず、「なんJの牧」という言葉が新たな正岡民ネタになる事態だけは避けられたと言える。

神奈川の牧

なお、牧本人は「神奈川の牧」という呼び名を広めたい模様*4。元ネタは井上雄彦のバスケ漫画『SLAM DUNK』(スラムダンク)のキャラ、牧紳一*5
牧自身もバスケ好きかつスラムダンクの愛読者であり、同作のアニメ主題歌『君が好きだと叫びたい』(BAAD)と『世界が終わるまでは…』(WANDS)を登場曲に用いている。シーズンオフにはアニメで牧紳一役を演じた声優・江川央生との神奈川の牧対談が実現したり、ファンフェスにて牧紳一のコスプレを披露するなど「神奈川の牧」は定着している模様。

関連項目


*1 この年の1巡目指名においては佐藤と同じく4球団競合の早川隆久(早稲田大→楽天)をはじめ、一本釣りの伊藤大海(苫小牧駒澤大→日本ハム)、栗林良吏(トヨタ自動車→広島)、入江大生(明治大→DeNA)、髙橋宏斗(中京大中京高→中日)と佐藤を除けばすべて投手だった。
*2 現役では主に山川穂高(西武)、梅野隆太郎大山悠輔(共に阪神)、吉田正尚(オリックス)が挙げられる。
*3 それも中位となる6番目(全体18位)。
*4 なお牧自身は長野県中野市出身で高校まで長野県で過ごしており神奈川県に移ったのはプロ入りしてからである。
*5 作中のバスケ強豪校・海南大附属のキャプテンであり、「神奈川ナンバーワン」と称される実力派プレイヤー。