令和の三原マジック

Last-modified: 2021-07-09 (金) 22:13:55

横浜DeNAベイスターズ球団代表・三原一晃の一連の行動に対する蔑称。
昭和20年代~50年代においてDeNAの前身である大洋ホエールズや、巨人・西鉄・近鉄・ヤクルトで監督を、日本ハムで球団社長を務めた三原脩*1の智将ぶりを讃えた「三原マジック」という言葉から生まれたネットスラング。

概要

2018年オフに高田繁の後任として横浜DeNAベイスターズの編成トップとなった三原は、地元重視のドラフト・横浜OBに偏ったコーチ陣組閣*2*3・他球団からの補強に消極的な点で以前から疑問視されていたが、2020年シーズン終盤からファンにとっては信じられないやらかしを連発し、一連の三原の行動を「令和の三原マジック」と揶揄するようになった。

令和の三原マジック一覧

ホセ・ロペス解雇

一連の騒動の全ての元凶と言われる最初の事件。ロペスは加齢による衰えにより成績は目に見えて落ちてきてはいたものの、一軍である程度活躍しチームの精神的主柱となっていた。そんなロペスを手放した*4ことでファンから疑問の声が噴出。チームメイトもこれは例外ではなく、直後の梶谷・井納ダブル流出の遠因になったとされている。
ただしNPBでの現役続行を希望していた本人に対し他球団からの声はかからず、成績が下降線をたどっており37歳という高齢なことも考えると、人格はともかく戦力として手放すのが異常かというのは一概に言い切れないところである。

梶谷・井納ダブルFA流出

主力選手としてチームをけん引してきた梶谷隆幸井納翔一がそろってFA宣言すると、三原は「マネーゲームはしない」と発言*5。その後、両者とも巨人入りを決断。巨人の破格の条件提示*6により最初からDeNAに勝ち目はなかったとはいえ、極めて異例となる同一リーグへの2名同時流出はチームの大幅弱体化とライバルの強化を意味し、NPB史上ワースト記録となる対巨人戦開幕10試合連続勝ちなしという屈辱的な結果につながる要因となったことから、慰留の態度を強く示さなかった三原に対するファンの怒りは大爆発した。
井納については、FA取得年とわかっていたのにも関わらずCランクのままにしたため、タダ同然で放出することとなりその点でも批判された。しかし、移籍後の井納の体たらくから現在はCランクは妥当だったと見る向きが強い。

外国人ビザ取得ミス

上記は外的要因も大きいことから仕方ないと思うファンもいたが、そんなファンすら激怒するほどの球団史に残るやらかし
外国人の就労ビザの取り扱いについては、ビザを維持したまま一時帰国させる場合と、1年ごとに新たにビザを取らせる場合があり、DeNAはユリエスキ・グリエルが起こした亡命事件を機に後者の方法によって就労ビザを確保していた。

しかし、2021年のキャンプイン直前に新型コロナウイルスの影響の第3波が発生し、新規の外国人選手の入国は不可能となる。
事前に来日が難しくなると予想し、既存の外国人に早めにビザ取得を促した阪神や広島、前者の方法によって離日させることで少しでも影響を減らそうとした巨人・ヤクルト・オリックス等と異なり、日本ハム・DeNA・ソフトバンク・西武は普段通りのスケジュールで動いた結果既存の外国人選手がほとんど入国できなくなってしまった*7

その後、三原自身がわざわざ外務省まで直談判に赴いたものの却下され、茂木敏充外相には「プロ野球の外国人は再入国は認められている。新規申請も認める方向。DeNAは再入国なのに新規で申請しているプロセスの問題があるようなので、それをクリアすれば早くビザが出ると思う。」などと言われてしまい恥の上塗りになった。

その結果、DeNAは2021年シーズン開幕に外国人選手が1人もいない状態となり、開幕8試合連続勝利なし、10連敗などの惨状で最下位を爆走する要因になった
これを受けて三原は自らの非を認めて謝罪している。但し、序盤の低迷は外国人不在とは別に先発投手陣の不甲斐なさや状況無視・戦力と不向きなバント固執などのせいもある。

国吉放出

そんな惨状を乗り越えチームは交流戦でなんとか復活、広島の逆噴射もありついに最下位を脱出した矢先、国吉佑樹*8をロッテの有吉優樹とトレードすることが発表される。
2021年シーズンもロングリリーフ要員として活躍していた国吉に対して有吉は故障により2年間一軍で殆ど登板しておらず二軍でもイマイチ*9という有様。格差トレード*10ぶりにファンからの怒りの声はさらに加速した。
また先発の補強という観点からも、数日前にDeNAのOBである山口俊が日本球界復帰を決めており改めて消極的な補強姿勢が明るみに出る結果となった。ただし多くのDeNAファンは山口のNPB復帰そのものに対して激しい拒絶反応*11を示していたことなどからこの件について叩かれることはほとんどなかったが、よりにもよって復帰後初登板でDeNAが山口に帰国後初勝利を献上してしまった*12ことにより再燃した。さらに7月に阪神がソフトバンクから二保旭*13を獲得した際にもファンの間からは有吉よりも二保を望む声が少なくなかったためまたしても批判された。

そして有吉は上茶谷大河の不振もあり7月9日の中日戦(バンテリン)で先発する。2回まで中日相手に制球難を露呈し、ファンの三原への怒りが爆発しかけるも、なんやかんやで7回途中まで投げファンを喜ばせ掌を返させた*14

但し、国吉放出の批判はあくまで国吉放出決定直後に起こった事であるため、国吉・有吉・二保の活躍次第では評価が変わる可能性もある。

「源」は、この時期に生まれた三原に対するNG避け*15である。源以外にも、「ミ原」「厵」「38rar」など様々なNG避けが作られている。

反論、およびファンの深刻な「フロントアレルギー」

外国人の入国ミスについては(コロナ禍で情勢が流動的であったとはいえ)擁護されることはほぼないが、その他の判断については、中堅や若手による世代交代を狙っていたという考えのもと行われていたという意見も強い。
地元重視のドラフト・選手獲得姿勢があると揶揄されるが2018年以降地元横浜から直入団した選手は2019年ドラフト1位の森敬斗(桐蔭学園高)と2020年ドラフト3位の松本隆之介(横浜高校)、同年育成2位の加藤大(横浜隼人高)の3人であり地元重視とは言い難い獲得率である*16
2020年オフに放出した3人についても、ロペスは退団に当たり最大限の配慮をしており*17、また未だに契約球団が現れず、梶谷も故障癖は相変わらず、井納に至っては惨憺たる有様である。

一方のDeNAでは梶谷の代役に桑原将志が復活し、ロペスの守っていたファーストには開幕後は新人の牧秀悟、外国人合流後はネフタリ・ソトが収まるなど、狙い通りの世代交代がある程度進んでいる。
また、オリックスからトレードで加入してから正捕手を務めている伊藤光に対してはFA権取得時に破格の条件を提示して残留に成功する*18など、消極的と言われつつも一切の交渉放棄をしている訳では無い。
さらに三原体制を揶揄するためにファンが作成したコピペの中には「セリーグとのオープン戦がない」*19「番組で取り上げられない」など明らかに無関係なものまで三原の責任として晒されている。*20
これらの点から、一部にはファンの不満のスケープゴートにされている*21*22といった意見も見られている。

以上のように、必要以上にファンが感情的に叩いている側面も見受けられるものの、DeNAファンからの評価は概ね否定的であるのが現状である。

 

関連項目



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*1 NPB史上初の契約選手で現役時代は大日本東京野球倶楽部とその後身の巨人に所属。御家騒動で巨人を追われた後に西鉄で覇を唱える。大洋監督を務めた就任1年目の1960年に前年最下位から球団史上初の日本一に導いた。昭和59(1984)年没。
*2 低コストで済むこと、セカンドキャリアの見つからない引退選手が飯を食いつなぐ雇用先として重宝すること、腰を据えて指導者を育てられること、功労者を手元に置くことでファンを繋ぎとめられることなどメリットも多いが、他球団における指導法などのノウハウを持ち帰ってのチーム強化につながりにくいというデメリットも存在する。
*3 特に現役時代大した成績を残せず、2014、2015年に一軍バッテリーコーチを務めた際にも評価が良くなかった新沼慎二、現役時代は打撃面の不安からレギュラー定着できず、2015年に中日の一軍打撃コーチを務めた際にはチームが深刻な打撃不振に陥った嶋村一輝の両名を2021年から一軍バッテリー、打撃コーチにそれぞれ配置した点は批判の槍玉にあげられやすい。
*4 代打中心での起用とする契約更改を持ちかけたところ本人が拒否、折り合いがつかず退団につながった。
*5 勘違いされがちだがこれは前任の高田GM時代からの球団のスタンスである。もっとも暗に「選手=使い捨て」と取れるような発言をした点については批判意見も多い。
*6 梶谷4年8億円、井納2年2億円。
*7 日本ハムは王柏融のみ事前に来日できた。しかし2020年の成績の酷さから、なぜ入国させてしまったのか等、こちらもネタになった。
*8 当時球団の支配下では最後のTBS戦士でもあった(他に怪我で育成落ちしていた田中健二朗がおり、後述のように国吉のトレードが発表されたちょうど翌日に支配下登録されている)。
*9 間の悪い事にトレード直前のヤクルト二軍戦で3回7失点の大炎上をかましたばかりだった。更に言うなら国吉と同じ1991年生まれだが早生まれのため1学年上である。
*10 ロッテは前年に巨人・澤村拓一を香月一也との1対1トレードで獲得するという本件以上の格差トレードを行っているが、澤村の場合はチーム戦略から出場機会に恵まれない状態を解消するためのトレードであり、実際に移籍後即戦力として活躍した。一方の香月も2021年はエリック・テームズの離脱、ジャスティン・スモークの退団などもあり持ち前のパンチ力で台頭しつつある。
*11 結局山口は巨人に復帰したが、DeNAファンからは完全に絶許扱いされている上に、MLB時代の惨状を加齢などからの衰えと見なし二重の意味でいらないという論調が圧倒的だった。
*12 6月23日。山口に5.2回を5安打1点に抑えられた。
*13 1990年生まれで有吉と同学年。
*14 結果は6回2/3投げて2失点だった。
*15 漢字を「氵」と「」の二つに分解することで強引に三原と読む。
*16 2020年育成1位の石川達也(法政大)も横浜高校出身であるが、それ以前に獲得した横浜高校出身者は2014年ドラフトで入団した倉本寿彦にまで遡り、獲得可能性があった選手も2016年に1位指名し、抽選で外した柳裕也(明治大)のみである。
*17 米日各1000安打達成の際に盛大なセレモニーを開いており、オファーがかかりやすいようにFA権取得まで一軍登録し日本人枠にしている。
*18 取得前に三原と話をした際伊藤が「ベイスターズに救われたと思っている」と伝えたところ三原から「お前に救われたんだよ」と評価されたことが残留理由の一つになったと本人が語っている。
*19 オープン戦の日程はNPBが決定するものであり、またDeNAも本来の日程通りならセリーグの巨人相手とのオープン戦が存在していた(実際には新型コロナウイルスの影響により練習試合として開催)。
*20 実況スレなどでも、DeNAにとって悲惨なことが起こる度に三原が悪いといった書き込みがなされることが多々ある。
*21 実際に進藤達哉編成部長や吉田孝司スカウト部長に対しても責任を問う声は存在する。
*22 但し、そもそもファンのチームに対する不満のスケープゴートとして2021年度当初から矢面に立たされているのは他ならぬ三浦大輔監督である。