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アダム・ダン率

Last-modified: 2019-10-19 (土) 10:00:37

打席あたりの本塁打・四球・三振の割合のこと。計算式は

(本塁打+四球+三振)/打席

である。数字を100倍してパーセントで表すこともある。


概要 Edit

アダム・ダンはシカゴホワイトソックスなどに所属していたメジャーリーガー。
高い長打力を持ち当たれば本塁打になりやすいが、異常なまでに多い三振及び四球数、そして低打率という極端な特徴を持っており、アダム・ダンらしさを表す指標として考案された。

誤解もされやすいが、ダンはメジャーで5年連続40本塁打を放つなど非常に優れたスラッガーである。三振と四球が異常に多いのも、常に厳しいコースを攻められていることに加えてダンの高い選球眼の現れでもあり、100四球を8度・リーグ最多四球を2度記録している。その為出塁率を買われて1番での出場もあった。

現役通算14年間で462本塁打・1168打点・2379三振・1317四球という成績をマーク。特に三振については数多くの記録を持ち、2012年にはシーズン最多三振記録(223個)寸前で温存されたこともある。

アダム・ダン率は「アダム・ダンらしさ」のみを計算する指標であり、当然ながら本塁打・三振・四球の内訳で選手の優劣がつけられる訳ではない。ただし以下に述べるように、まったく無意味な指標というわけではない。

セイバーメトリクスでのアダム・ダン率 Edit

セイバーメトリクスでアダム・ダン率は、「本塁打・四球・三振は、他の打撃結果と比べて運の影響を受けにくい」という研究結果に基づき、TTO率(Three True Outcomes Percentage)という名で用いられている。TTOは直訳すると「3つの純粋な打撃結果」。元々はアメリカの野球ファンがロブ・ディアーを称賛するために1990年代中頃に考えた一種のジョーク指標だったらしい。

BABIPという指標では、インプレーになった打球がアウトになるかセーフになるかには運が大きく影響し、同じ選手の別の年度でも大きくばらつくことが明らかにされている。すると当然「逆に運がほとんど影響しない打者とは?」という疑問が生じ、これに応えたのがTTO率である。本塁打・四球・三振が多く、インプレーの打球とならずに打席が終わることの多い選手は、打撃成績が運に影響されにくい。よって毎年同じくらいの結果が期待できる。アメリカでは、チーム編成や成績予想などでこれが活用されている。

事実、ダンはルーキーイヤーの2001年から2010年まで0.9前後のOPSを記録し続けた。

関連指標 Edit

似たような評価指標として、野手の守備力を排除した投手の(奪)三振・(与)四死球・(被)本塁打で求められるDIPSがある。

計算例 Edit

アダム・ダン本人の2012年のアダム・ダン率は{(41+105+222)/649}×100=56.7%である。

同じく2012年の日本でアダム・ダン率が最も高い選手は埼玉西武ライオンズの中村剛也で、{(27+56+125)/498}×100=41.8%となっている。

この記事によると、メジャーリーグのアダム・ダン率の年間最高記録は2017年のジョーイ・ギャロ(レンジャーズ)で、{(41+75+196)/532}×100=58.6%。

このスレによると、日本プロ野球のアダム・ダン率の年間最高記録は1990年のラルフ・ブライアント(近鉄)で、{(29+41+198)/461}×100=58.1%。

細川成也(DeNA)のアダム・ダン率 Edit

ルーキーイヤーの2017年、レギュラーシーズンで6打席2本塁打3三振1四球という成績を残し、なんと驚異のアダム・ダン率100%を達成。
打席数こそ少ないものの「アダム・ダンよりアダム・ダン」と称され、現在でも「和製アダム・ダン」とのイメージが定着していることがある。

同年の細川のポストシーズンを含めた一軍アダム・ダン率は73.33%*1、二軍アダム・ダン率は53.55%*2

2018年はオフに秋山翔吾(西武)に師事して鍛え上げた結果なのか、長打率は多少落ちたものの三振率を大幅に減らし、追い込まれてからの軽打でヒットを放つというアダム・ダンとは真逆のスタイルで結果を残し、2017年終盤との別人ぶりにDeNAファンからは困惑されている。

丸佳浩(巨人)のアダム・ダン率(2018年) Edit

丸は広島時代から三振も多いが四球もよく選ぶ打者であり、シーズン最多三振2度、2017年まで3年連続で100三振以上を喫すると同時に、シーズン最多四球も2度記録していた。真骨頂が2018年であり、シーズンを通じて四球をよく選び、一時期は出塁率.500超えを記録する一方、三振もシーズン通じてコンスタントに記録。またシーズン中盤から終盤にかけては本塁打も量産し、最終盤にネフタリ・ソトに抜かれるまではホームランダービートップ争いをしていた。
結果春先1ヵ月程の離脱がありながらも歴代4位の130四球*3、39本塁打、130三振(リーグ1位)をマーク。アダム・ダン率にして52.8%とアダム・ダン本人に迫る勢いだった。


関連項目 Edit






*1 {(2+3+6)/15}×100=73.33%。
*2 {(10+34+182)/422}×100=53.55%。ちなみに182三振はイースタンリーグではダントツであり、リーグの最多三振記録となっている。
*3 当然ながらリーグ1位。なお1位から3位は全て王貞治の記録であり、離脱が無ければ王の記録を超えたのではないかと言われる事もあった。