2007年の任天堂NEWS12

Last-modified: 2010-10-31 (日) 06:27:09

加熱するWii争奪戦「600ドルでも・・・」―米国

http://www.inside-games.jp/article/2007/12/02/25452.html
米国の雑誌「FORTUNE」によれば、ホリデーシーズンが始まって、子供を持つ親たちにとってどうやってWiiを入手するかどうかが悩みの種になっているそうです。「Wiiの需要は全く予期しなかったレベルです。このシーズンのキラーギフトです。もしWiiと『ギターヒーローIII』をゲットできれば最高クラスの幸せですね」と調査会社IDCリサーチのビリー・ピジョン氏はコメントしています。

米年末商戦の開始の一週間だけで35万台を売り切ったWiiは完全に需要が供給を超過した状態で、記事によればブラックフライデーから1週間で、大手オークションサイトeBayでは、定価250ドルのWii本体が平均420.5ドルで5000台以上が売れたそうです。Amazon.comのユーズドストアでも未使用品に490ドルの値が付いているということです。ライバルのハードが公式に値下げを行ったのとは対照的です。

「これはHD画質や最先端のチップパワーよりも、誰にでも遊べる事や、『Wii Sports』に代表される楽しいゲームの方を消費者が明確に選んだ事を示すものです」とラザードキャピタルのコリン・セバスチャン氏は述べています。「価格だけがハードの売り上げ要因ではないということです。安いから買う、売ってるから買う、そうではなく、消費者は欲しいものを選ぶということです」とアルカディア・リサーチのジョン・テイラー氏は話しています。

非常に入手が困難なようですが、今後も定期的に出荷は行われるということです。一昨年のDSのような状態になってきました。いよいよ米国でも火が付いたということでしょうか。

任天堂がOSを研究中―「esオペレーティングシステム」

http://www.inside-games.jp/article/2007/12/05/25551.html
任天堂は拡張性に優れたOSとして「esオペレーティングシステム」を研究中で、開発されたプロジェクトコードはオープンソースとしてSourceForge.jpにて公開されています。岡坂史紀氏と上野球氏が中心になって研究されているもので、インターフェイス定義言語esidlでオブジェクトインターフェイスを定義し、C++言語でソフトウェアを記述することでOSの機能を自由に拡張できるのが特徴です。

現在、アプリケーションの開発では様々な部品(コンポーネント)を組み合わせて行うという手法が一般的に使われるようになっていますが、この部品の開発は特定のアプリケーションを念頭に開発されることが多く、必ずしも多様なアプリケーション開発に利用できていないのが現状です。「esオペレーティングシステム」はこれらの部品をOSレベルで管理しようというものです。

x86で動作し、環境を整えればダウンロードしたソースをビルドして動作させることが可能です。開発ツールや追加ライブラリなども併せて公開されています。

SourceForge.jpでは様々な情報が掲載されていますが、現在のところゲームに繋がる話はなく、純粋に社内で行われている研究システムという位置付けのようです。

英国でもWii品不足は深刻―なんと50万円で落札?

http://www.inside-games.jp/article/2007/12/05/25553.html
一時は姿を見かけるようになっていたWii本体ですが、『Wii Fit』の人気で再び完売の札を目にする機会が多くなってきました。その事情は米国でも、そして英国でも同様のようです。「The Sun」と「Tech.co.uk」が英国での現状をレポートしています。

英国でも品薄は深刻で、クリスマスに子供に大きい顔をしたいお父さんにとって救いの場になっているのはネットオークション、というのは世界各国共通事情のようですが、落札金額を見ると「でも地獄か・・・」と思わせるものがあります。大手のオークションサイトeBayでは大体270ポンド(約6万円)程度で落札されていきます。これは定価179.99ポンドを大きく超えます。

そしてなんと「The Sun」によれば週末には2259ポンド(約50万円)で落札されたものもあるとか。「The Sun」ですので事実かどうかは不明ですが。

米国任天堂、Wiiの宣伝を取りやめ―十分に供給ができないため

http://www.inside-games.jp/article/2007/12/07/25615.html
MarketingWeekが伝えるところによれば、任天堂オブアメリカはクリスマスに向けてWiiの需要が供給を超過し、過熱している事を受けて宣伝キャンペーンを取りやめる方針を明らかにしたそうです。予定されていたものは、今後ニンテンドーDSの宣伝に切り替えられるということです。

任天堂の広報担当者は「私達はこのようなキャンペーンを一年を通じて実施していますが、現在のような状況でこれを煽るようなことをするつもりはありません」とコメントしています。

キャンペーンは広告代理店のKarmaramaが企画し、メディアバイイングはMediaedge:ciaが担当しました。

任天堂は月産180万台を継続していますが、欧米を中心に供給不足の状態にあります。

Wii、フランス市場でもトップ

http://www.inside-games.jp/article/2007/12/09/25620.html
フランスの日刊紙「Les Echos」によれば、マイクロソフトフランスのFrancois Ruault氏はフランス市場におけるXbox360の売り上げについて50万台を超えたことを明らかにしたそうです。また、Wiiは110万台、PLAYSTATION3は27万台となっているそうです。

欧州でもWiiが好調に推移していることを示すデータと言えそうです。

DSは今年一年だけで600万台―米国

http://www.inside-games.jp/article/2007/12/12/25679.html
今年はWiiやPLAYSTATION3そしてXbox360といった家庭用のゲーム機が市場を賑わした一年でしたが、実は一番売れたのはニンテンドーDSであると任天堂オブアメリカが発表しています。それによりば2007年1月から11月30日までの売上は600万台を超え、5秒に1台ずつ売れた計算になるということです。また2004年に発売されてから年々販売台数を増加させているそうです。

「減速の兆候は全くありません。ニンテンドーDSはコアとカジュアルな両方のゲーマーに強くアピールし、この人気は2008年も継続することが間違いありません」と任天堂オブアメリカのジョージ・ハリスン上級副社長マーケティング&コーポレートコミュニケーションズはコメントしています。

DSは当初、米国では『脳トレ』などが大ヒットした日本や欧州と比べて低調が売れ行きが続きましたが、今年に入ってからは絶好調で、クリスマス商戦の最初にあたるサンクスギビングの週だけで65万台を売るなど人気が高まっています。

インテルが考える未来のWiiの姿

http://www.inside-games.jp/article/2007/12/14/25767.html
米誌「ビジネスウィーク」が"Supercomputing for the Masses(大衆向けのスーパーコンピューティング)と題して、第二の転換期を迎えて変わりつつあるコンピューター業界の現状についてレポートしています。スーパーコンピューターは天体や気象、金融といった大規模な計算や分析に使われるのが主でしたが、データセンターやデスクトップPCなどもっと一般的な用途にも利用が模索されているそうです。

その中でもゲーム機というのは一つの大きなターゲットです。現在主流のゲーム機(Wii、PLAYSTATION3、Xbox360)は全てIBM製のプロセッサーを搭載し、特にPS3はソニーや東芝と共同開発した強力なCellを採用しています。

PC向けで大きなシェアを握るインテルとAMDもこの現状に指をくわえているだけでなく、インテルは先日発表した1秒間に1兆回の計算を処理することのできる最速のチップで、将来のモーションコントロールを採用したゲーム機を構想しているようです。

「私達は、コントローラーを使わない次世代のWiiを想像しています。部屋にカメラを置くだけで、コントローラーは使わず、腕を振るだけでテニスがプレイできるような」インテルの最高技術責任者(CTO)を務めるJustin Rattner氏は述べます。

一度はXboxに採用されたものの、現状ではゲーム業界に足場のないインテルですが、最大手の意地を見せてハイスペックで生み出す面白いものを提案できるのかどうか注目です。

「威力棒Vii」に次世代機が登場!?

http://www.inside-games.jp/article/2007/12/14/25774.html

任天堂、「1月にWiiの購入を保証する」チケットをGameStopで販売へ―品不足を受けて会見

http://www.inside-games.jp/article/2007/12/15/25796.html
ロイター通信などによれば、欧米でWiiの深刻な品不足が続いている事を受けて任天堂オブアメリカのレジー・フィーセメイ社長兼COOはニューヨークで記者会見を行い、品不足を謝罪すると共に、最大手のゲームショップチェーンGameStopにて、1月中にWiiの販売を保証するチケットの販売を行う計画を明らかにしました。

GameStopは米国23%のシェアを持つ最大のゲームショップチェーンで、12月20日と21日の両日に249ドルの全額を支払った顧客に対してチケットを配布し、2008年1月中の購入を保証するというものです。このチケットは十分な量が用意されているということです。

この施策はGameSpotのみで実施されますが、その他の大手量販店、シアーズ、ベストバイ、ウォルマートなどでも今週末や来週末にWiiの入荷があるということです。

「私たちはこのプログラムが実効性のあるものになると期待しています。これにより手に入れられない方に対して1月中の入手を保証することができます。品不足は本当に残念です。品不足は誰の利益にもなりません」とレジー氏は述べています。

任天堂は当初の月産100万台から2度引き上げて180万台体制で生産を続けていますが、米国での11月の売り上げが100万台に迫るなど需要に追いつけない状態が続いています。

Wii品不足の損失は10億ドル以上?

http://www.inside-games.jp/article/2007/12/17/25823.html
ニューヨークタイムスは「A Year Later, the Same Scene: Long Lines for the Elusive Wii」(一年後の同じ光景、Wiiへの長い行列)という記事の中で、Wiiの品不足によって引き起こされる損失は10億ドル(約1100億円)以上にも上るという見方を伝えています。これはハードのみの数字で、ハードによって売れるだろうソフトを含んでいません。

MDBキャピタルグループのアナリストのジェームス・リン氏は、「任天堂はモノさえあれば売上を倍にすることもできたはずです」として品薄の影響は13億ドルにも上るという見解を示しています。

任天堂オブアメリカは品不足への対処として、大手小売店のGameStopと提携して、購入チケットを販売すると発表しています。これは249ドルの全額を事前に払ってもらうことで1月中の購入を保障するというものです。ジョージ・ハリスン副社長は「消費者を満足させられないことで、他に流れてしまうことを懸念している」と述べています。

ソニーのハワード・ストリンガー会長もWiiの不足は幸運でチャンスであるという見方を示しています。

丸和証券の大谷正之アナリストは「ブームは急速に去るもので、任天堂は作りすぎることを懸念しているのではないか。全ての需要を一気に満たすことは望んでいない」と分析しています。任天堂は月産180万台体制で生産を行っていますが、米国だけで11月は100万台が売れるなど需要に供給が追いつかない状態が続いています。

Wiiの引き換えチケットに関する詳細を発表―GameStop

http://www.inside-games.jp/article/2007/12/18/25882.html
GameStop Corpは先週任天堂オブアメリカから発表のあった、Wiiの品不足に対応する引き換えプログラムに関する詳細を発表しました。これはWiiの品不足からホリデーシーズン中の購入が難しいことを受けて、1月中にWii本体との交換を保障する予約チケットを12月21日に全米のGameStopの店舗で販売するというものです。

発表によれば、予約チケットの販売は12月21日に行われ、全米にある全てのGameStopの店舗、もしくは傘下のEB Gamesの店舗で行われ、米領プエルトリコ、及びハワイの店舗も対象となるということです。

予約チケットはWii本体の価格と同じ249.99ドルで販売され、2008年1月25日にWii本体と交換することができます。チケット購入者にはWiiのロゴとマリオが刻印されたDVDパッケージ(画像を参照のこと)を受け取り、中にはホリデーギフトのガイドや「Happy Holidays! Your Wii is on the Way!」(Wiiはもうすぐやってくる!)というメッセージが含まれているということです。チケットの数は限られる為、一家に一枚のみに限定されます。

Wiiの本体は交換チケットと引き換えで、チケットを購入したのと同じ店舗でのみ引き取ることができるということです。

英国で、DSの週販記録を再び更新

http://www.inside-games.jp/article/2007/12/19/25905.html
英国の業界紙MCV UKによれば、英国でニンテンドーDSの週間販売台数の最高記録を更新したそうです。ChartTrackのデータによれば、12月1日で終わる一週間の売上は21万2584台で、その一週前に記録を更新した19万1104台を大きく上回ったということです。

「ユニークなゲームソフトでニンテンドーDSは引き続きゲーム人口を拡大し、ゲームを誰にでも楽しめるものへと変えています」と英国任天堂のDavid Yarnton氏は述べています。

DSを航空機内で楽しむルール、機内誌でも紹介

http://www.inside-games.jp/article/2007/12/27/26092.html
10月1日から規約の改正により、航空機の機内での無線通信が禁止されましたが、それに合せて無線通信に対応したニンテンドーDSを販売する任天堂は様々な告知を実施しています。以前、羽田空港内に置かれた大きな広告を紹介しましたが、全日本空輸(ANA)の機内誌「翼の王国」にも1ページの告知が掲載されていましたので紹介します。

告知では、「機内での無線通信禁止」ということで、無線通信機能をオンにするアイコン、無線通信を知らせる電源ランプ、通信状態を知らせるアンテナアイコンの紹介や、無線通信の開始を承諾する項目は選択しない、といった注意項目が記載されています。また、離着陸時には電源をオフにする必要があることが書かれています。

ニンテンドーDSでは、PSPと異なり、無線通信を明示的にオフにするスイッチなどは用意されていませんが、無線通信をしている事は分かるようになっていますので、これらの注意項目をよく守り、安全な空の旅を楽しむようにしてください。

Wiiが1秒間に17台売れた―Amazonのホリデーシーズン

http://www.inside-games.jp/article/2007/12/27/26081.html
今年の米国のホリデーシーズン商戦は全体的に好調で、オンラインストア最大手のAmazon.comでも非常に良い結果だったようです。同社の発表によればピークは12月10日で、その日にはなんと540万個の商品が1秒間に62.5個のペースで売れたそうです。「顧客に感謝します。そして世界中の従業員に。良いホリデーを、そして2008年を」と創業者でCEOのジェフ・ベゾス氏は述べています。

Amazonは200以上の国に、ピークの日には390万個の商品を出荷し、99%を期限までに配送することができたそうです。最も遠くへの配送の一つは「Full Metal Panic Fumoffu」(※2003年放送の日本のアニメ作品)のDVDをアラスカに届ける事だったということです(以上は.com、.co.uk、.co.jp、.fr、.de、.caを含むデータ)。

そしてこちらは米国のAmazon.comだけのデータですが、Wiiは在庫がある時には1秒間に約17台のペースで売れたそうです。また、11月15日〜12月19日の期間のベストセラーはビデオゲームでは、Wii本体、『スーパーマリオギャラクシー』、『コール・オブ・デューティ4』だったとのこと。