2007年の任天堂NEWS9

Last-modified: 2010-10-31 (日) 06:26:51

英国レア、「バーチャルコンソール」についてコメント

http://www.inside-games.jp/article/2007/09/03/23226.html
英国の開発会社のレアは公式サイトで読者からの質問に(まれに)答えています。レアと言えば『スーパードンキーコング』シリーズや『パーフェクトダーク』、『バンジョー&カズーイ』など任天堂と組んで多数の名作を世に送り出したメーカーです。レアは現在はマイクロソフト傘下で、これらがバーチャルコンソールに登場するかどうかは任天堂ファンのみならず気になるところ・・・。

まずは最も気になる『スーパードンキーコング』以外のタイトルの去就については、「バーチャルコンソールに関して、どのようなタイトルがリリースされるかは究極に任天堂の決定です。『スーパードンキーコング』以外に関しては何のルートもありません。でもだからといって将来も何も無いという意味ではありません」という回答。

もし打診があれば可能性もある、ということでしょうか?

次にレアによる新作『ドンキーコング』の可能性については、「新作の『バンジョー』や『ドンキーコング』は既に言ったり、やったりしている通りです。特に後者は任天堂が特に望まなければ無いんじゃないでしょうか」とのこと

世界累計1億6400万本のポケモンシリーズ、今だ世界を席捲中

http://www.inside-games.jp/article/2007/09/07/23348.html
世界で1億6400万本以上を売り上げているという脅威のポケモンシリーズですが、その人気はまだまだ続くようです。任天堂オブアメリカは幾つかの数字を紹介してポケモン人気が今だ持続中であるとアピールしています。

・独立系の調査機関NPDグループによれば『ポケモンダイヤモンド』は今年の全機種総合売上チャートで1位、同『パール』は3位にランクしています

・最近発売された『ポケモンバトルレボリューション』は今年のWiiタイトル売上チャートの中で5位にランクしています

・米国だけで『ポケモンダイヤモンド』『パール』は300万本を越えるセールスを記録しています

「これらの数字は年が経過してもポケモンフランチャイズが新しいプレイヤーの心を掴んでいることを示します。しかし同時に、10年前に最初のポケモンを遊んだプレイヤーが現在もゲームをプレイしてくれています」と任天堂オブアメリカのジョージ・ハリスン上級副社長マーケティング&コーポレートコミュニケーションズはコメントしています。

任天堂の変わる姿勢、そして傲慢な帝国にならないために―岩田聡社長インタビュー

http://www.inside-games.jp/article/2007/09/09/23388.html

米誌「ビジネスウィーク」にて、任天堂の岩田聡へのインタビューが掲載されています。このインタビューの収録自体は7月に開催されたE3の任天堂カンファレンスの翌日に収録されたものだそうですが、任天堂の姿勢の変化について興味深いコメントがありましたので紹介することにします。

まずは開発者に対しての話

「私たちが最近学んだのは、いかにして成功したゲームに関する情報をサードパーティとも共有するかという方法です。任天堂は先月、ゲーム開発者向けのカンファレンスを主催し、『Wii Sports』で私たちのプログラマーがどのようにWiiリモコンを活用したかについて話をしました。フィードバックで私が聞いたのは、任天堂が喜んでそうした情報を第三者と共有することに驚いた、というものです。つまり、任天堂は非常に閉じられた組織で、それまでは余り外部のデベロッパーに優しくないという評価を得ていたということです」

「私自身、開発者としての経験がありますので理解します。私は"みんな望んでるんじゃないか"と。私は任天堂の多くの人に、こうした情報を公開するように働きかけました。もちろん、そうすることは模倣を生む可能性があります。しかし同時に、ゲーム業界が成長しなければ、私たちも成長することはできないのです。ゲーム業界が生き残って、私たちもまた生き残る事ができるのです」

そして傲慢にならないために

(N64やGCは失敗したものの、DSやWiiで成功したことについて)私たちがこのような変化に取り組み始めた時、確かに疑問がありました。しかし成功を示す事で受け入れられました。エンターテイメント産業の一角として、私たちの仕事は人々を驚かせることです。私たちは単にアイデアを提供するだけでは成功できず、人々の期待を遙かに超えることで成功できるのです。私たちはいく度の障害を乗り越えなんとか成功することができ、エンターテイメント産業にふさわしいドラマを飾ることができました(笑)。

しかし一方で私たちが「よし、これでいいんだ」と思い始めると危険が訪れます。もはやドラマはありません。「おお!これは素晴らしい」「やってみるよ」「凄いアイデアだ」と皆が任天堂について言うのが普通になると、会社の中ではモチベーションやエネルギーを持続するのが難しくなります。ですから、私の次の最も大事な仕事は「任天堂は傲慢になってしまった」「警戒するのを止めたようだ」「チャレンジ精神を失ってしまった」と人々に言われないようにすることです。

今のところ幸運なことで「Wiiバランスボード」も「Wiiザッパー」も良い評価を得ることができました。私たちがしなくてはいけないことは、実際に製品が発売された時に、今の期待を遙かに超える製品にすることです。噂を呼ぶ必要があります。これは大きな挑戦です。最も良い例は『Wii Sports』です。最初にゲームを見せた時、みんな「面白そうだ」と思いました。そして体験すると、その期待を超えるゲームであることに気付くのです。それが噂を呼び、評判を呼びました。私たちはこれを実現しなくてはならないのです。

ニンテンドーゲームキューブ誕生6周年

http://www.inside-games.jp/article/2007/09/14/23540.html
6年前の9月14日、ニンテンドーゲームキューブが日本で発売になりました。2001年9月14日にリリースされたのは任天堂から『ルイージマンション』と『ウェーブレース ブルーストーム』、セガから『スーパーモンキーボール』の計3タイトル。任天堂からの発表によれば発売から3日間の売上台数は30万台だったそうです。

折りしも9月11日には米国で同時多発テロが発生し、動乱の時代に突入しようという時期でした。セガが他社ハードとして始めてゲームキューブにリリースしたり、発売前日の9月13日にはカプコンが発表会を開催し、『バイオハザード』をゲームキューブに独占供給する方針を発表したり、発売直後にはシアトルマリナーズが地区優勝を決めたりと明るい話題もありましたが、当面のソフト不足は如何ともし難いものがありました。

ハードとしてはIBMのCPU「Gekko」とATIのグラフィックボード「Flipper」というWiiに繋がるパートナーが揃いました。開発が困難と言われたNINTENDO 64の反省を生かして、スペック性能よりも実行性能を重視した設計がなされました。親しみやすいハードということで、当時流行したキューブ型の本体に、コントローラーも良く使うAボタンのサイズを大きくしたりと工夫が見られました。

2001年末に発売された『どうぶつの森+』や『大乱闘スマッシュブラザーズDX』が大ヒットし勢いがついたものの、年始からはソフト不足が続き、夏と冬に満を持して発売された『スーパーマリオサンシャイン』や『ゼルダの伝説 風のタクト』もいずれもミリオンセラーには至らず、PS2が大きく先行していたこともあって大勢が決した感がありました。

しかしながらゲームキューブも多くの挑戦を生んだハードでした。任天堂はゲームボーイアドバンスとの連携を積極的に進め、「コネクティビティ」として『ファイナルファンタジー・クリスタルクロニクル』(長らく対立してきた任天堂と旧スクウェアの手打ちも実現しました)や『パックマンvs.』などのタイトルが実現したほか、従来のコントローラー以外のインターフェイスの模索としてタルコンガや、対応マイクなどが登場しました。Wiiは基本的にハードのアーキテクチャを踏襲していることもあって、次に繋がるハードであったと言えると思います。

2000年8月23日に幕張メッセでコードネーム「ドルフィン」の正式名称が「ニンテンドーゲームキューブ」と発表された時がこのサイトの1つの始まり(旧Nintendo INSIDE/GAMECUBE INSIDE)でもあり、個人的にも非常に思い入れのあるハードです。もうソフトは発売されませんが、Wiiでもディスクは再生可能ですから、まだまだ行き続けるハードだと思います!

任天堂、韓国市場でも違法コピーへの対処に乗り出す

http://www.inside-games.jp/article/2007/09/18/23592.html
英フィナンシャル・タイムズによれば韓国任天堂はソウル中央検察官事務所に対して、インターネット上でニンテンドーDSの違法コピーを流通させているユーザーに対して捜査し、法的措置を取るように要求を行ったということです。

任天堂は北米や欧州では権利侵害に対して積極的な取り組みを行ってきましたが、韓国ではこれまで目立った動きを見せていませんでした。しかし韓国など多くのアジア地域では違法コピーが蔓延しており、任天堂は韓国法人の設立で史上に本格参入すると同時に、取り締まりにも当たる決意のようです。「改善が見られなければこれ以上の措置を講じる」としています。

韓国でもニンテンドーDS Liteは今年の1月に発売され、これまでに27万台が売れたようです。ただしソフトに関しては違法タイトルが多く見られるようです。Wiiに関しても早期に韓国市場で発売したい意向です。

今後の取り組みに注目が集まります。

豪州でDSが70万台突破、Wii&DSの年末ラインナップも発表

http://www.inside-games.jp/article/2007/09/19/23642.html
任天堂オーストラリアの発表によれば、2005年2月24日に現地で発売されたニンテンドーDSの販売台数は70万台を突破したそうです。オーストラリアでもDSは人気のようです。10月11日には『ゼルダの伝説 夢幻の砂時計』、11月1日には『ドンキーコング ジャングルクライマー』、15日には『マリオパーティDS』、12月6日には『Master of Illusion』(マジック大全)も予定されているということです。

Wiiも数字は公開されていませんが、好調だとのこと。

Wiiでは11月8日の『Wiiでやわらかあたま塾』、『メトロイドプライム3 コラプション』、22日の『ポケモンバトルレボリューション』、29日の『スーパーマリオギャラクシー』、12月13日の『バイオハザード アンブレラ・クロニクルズ』、中旬には『宝島Z』が予定されています。こちらも期待のラインナップです。

「これらのタイトルはビデオゲーム産業で最も刺激的な時間を補修する、決して忘れる事の出来ない高品質な作品群です。全ての人をきっと魅了することでしょう」とRose Lappinセールス&マーケティングマネージャーはコメントしています。

任天堂の時価総額、遂に国内2位に

http://www.inside-games.jp/article/2007/09/26/23838.html
大阪証券取引所に上場する任天堂の株価が、9月26日の終値で59800円(前日比+600円)となり、時価総額でキヤノンを抜いて、トヨタ自動車に次ぐ国内第二位となりました。時価総額は8兆4718億円です。

まだ7月26日につけた61800円には達していませんが、世界的な株安傾向が続いており、その中でも踏みとどまった、あるいは東京ゲームショウでも出展はないものの存在感を示したことで買われたのでしょうか、初の国内二位となりました。ちなみにトヨタ自動車の時価総額は23兆円。

時価総額は株価×発行済み株式数で算出。

シリコンナイツ社長、「Wiiがずっと人々の関心を掴めるかは疑問」

http://www.inside-games.jp/article/2007/09/29/23909.html
以前は任天堂も出資するセカンドパーティとして『エターナルタークネス〜招かれた13人』を共同開発し、KONAMIも加えたコラボレーションで制作された『メタルギアソリッド: ザ・ツインスネークス』も手掛けたカナダのデベロッパー、シリコンナイツのデニス・ダイアック社長はGamasutraとのインタビューでWiiについて、「この世代の終りまで人々の興味を掴んでいれるかは疑問」(Wii/PS3/Xbox360という世代)と述べました。

現在、ゲーム市場をリードしているWiiについての見解を求められたダイアック氏は、「Wiiを見たとき、確かに非常に上手くいっているし、人々は手に掴もうとしています。しかし疑問に思うのは、すぐにみんな慣れてしまうんじゃないかということです。とてもクールなハードです。でも"2、3年後に何が出来るか"ということです。人々は技術に直ぐ慣れてしまいます」と述べています。

そして「彼らは直ぐ慣れます。そして『Wii Sports』よりも多くのものを求めます。それはパーティゲームかもしれません。彼らはもっと慣れていきます。疑問はこうです。"Wiiはもっと洗練されたテクノロジーを備えたPS3やXbox360といったプラットフォームに対抗できるハードなのか"ということです。Wiiは人々に入口として素晴らしい役割を果たしました。しかしこの世代の最後まで興味関心を得続ける事ができるかどうか疑問に思います」と続けます。

インタビューではその他にゲーム作りなど様々な事柄について述べられています。ご興味のある方はどうぞ。