【ロトのテーマ】

Last-modified: 2021-07-23 (金) 21:17:05

概要

【序曲】のアレンジのひとつで、【ドラゴンクエストIII そして伝説へ…】などで使われている。
 
構成=Intro:7小節、A:16小節、Ending:7小節
調=ハ長調(C)(FC版はキー+5)
BPM=Intro:83、A:123、Ending:69rit.→55→58(NHK交響楽団)
拍子=Intro:2/4、A:4/4、Ending:4/4→2/4→4/4
 
Introはいわゆる【ロトファンファーレ】。このファンファーレが使われるのは、本編では今回が最終。
Aの部分がメインテーマであり、2回繰り返される。
本曲のメインテーマは、現在のオーケストラ版においてどの作品にも使われていない独自のアレンジがなされているのが大きな特徴。
1周目は、オーケストラになる前の【東京弦楽合奏団】版『序曲』の2周目と類似している。
記念すべき最初のCDのバージョンが使われているのは、さすがドラクエの伝説の始まりと言ったところである。
今となっては使われる頻度が非常に少ない、珍しいアレンジだろう。
スネアが行進曲風のリズムを刻むと共に、弦楽器が中心となってメロディが奏でられる。その優雅さが最大の特徴。

そして2周目もこれまた珍しい、東京弦楽合奏団版【ドラゴンクエスト・マーチ】の2周目に近いアレンジだが、打楽器の使い方が異なる。完全独自のアレンジと言っても良いだろう。
1周目から引き続き弦楽器が活躍し、高音弦がメロディを華やかに歌い、低音弦は3連符の伴奏を刻む。また、随所に大太鼓とシンバルの同時ヒットが入る。
弦楽器の優雅さがさらなる魅力を生んでいる。

このように、歴代の『序曲』アレンジの中でもかなり異色なアレンジである。
本曲は2021年の東京オリンピックの入場行進曲として最初に演奏され、SNSでも大きな盛り上がりを見せた。

DQ3

FC版ではもともと【オープニング】で流す予定だったが、容量不足でタイトルロゴとともに流せなくなってしまった。
逆に文字だけというシンプルな画面で始まることが「そして伝説へ…」という副題にマッチしていると評価されている。
というわけで、『ロトのテーマ』という曲名となってエンディングの1シーンのみに登場。
 
きっかけは「簡素化」ではあるが、ゲーム開始時にロトは存在せず、【ゾーマ】を倒して【ロト】の称号を与えられたことにより勇者ロトが誕生するわけで、ロト誕生後のエンディングで使われるということは、結果的にはゲームの流れに沿った音楽の使われ方となったともいえる。
FC版のメロディは前作の『ドラゴンクエスト・マーチ』ものと同じだが、エンディングの演出に合わせて、ファンファーレ部分とその後のメインメロディとの間に空白が入る。
そして2周流れた後にエンディング曲【そして伝説へ】へと移る。
 
なお、北米のNES版DQ3では独自のタイトル画面が用意されたが、この画面で流れるのはおなじみの序曲とはまったく異なるオリジナル曲である。
ナンバリングタイトル画面で序曲以外の曲が使われたのは今のところこれが唯一。
【NES版DW3のオープニングテーマ】を参照。

リメイク版

リメイク版ではタイトル画面とエンディングの両方で使われる。
バラモス打倒後にアリアハン王に謁見する際にもファンファーレの出だしの部分が流れるが、地響きとともに演奏は中断されてゾーマの姿が現れる。
 
SFC版ではオーケストラ準拠であり、DQ6で採用したサウンドドライバを用いたことでオーケストラの雰囲気にかなり近づいた。SFC版のドラゴンクエストの集大成といった感じだろうか。
一方GBC版は、GB版『DQ1・2』と共通のメロディである。

DQ7

通常のプレイでは聴くことができないが、実は内部データに前奏(ロトファンファーレ)のないロトのテーマが収められており、デバッグモードにすると聴くことができる。
ハートビートが開発を担当した前の作品がSFC版DQ3だったので、これは試験的に作ったものと考えられるが、【おうじゃのけん】に似た【王者のつるぎ】の存在から、ロトシリーズと何か関連していたのかも知れない。

DQ11

真のエンディングにて主人公が【ロトゼタシア】の勇者、すなわち【ロト】の称号を手にしたときに流れる。
まさにロトのテーマに相応しい使い方だろう。
なおタイトルテーマの【序曲XI】もロトファンファーレをアレンジしたものになっている。