【ドラゴンクエストモンスターズ1・2 星降りの勇者と牧場の仲間たち】

Last-modified: 2024-05-07 (火) 20:31:08

・DQモンスターズシリーズ

DQM1 - DQM2 - PS版1・2 - キャラバンハート - ジョーカー1 - ジョーカー2 - テリワン3D/SP - イルルカ - ジョーカー3 - DQM3

i/J/EZ - MOBILE - WANTED! - DQMSL?

概要

ドラゴンクエストモンスターズシリーズのひとつで、ゲームボーイ用ソフト【ドラゴンクエストモンスターズ テリーのワンダーランド】【ドラゴンクエストモンスターズ2 マルタのふしぎな鍵 ルカの旅立ち・イルの冒険】を2つまとめて1つのソフトに移植したもの。
発売日は2002年(平成14年)5月30日。当初は3月31日発売予定だったが延期されている。
機種はPlayStation。モンスターズでは唯一「携帯可能な端末でプレイできない」作品で、任天堂以外のゲーム機(携帯電話は除く)で出たのもこれが唯一。
セーブ形式がメモリーカードのため、モンスターズとしては非常に珍しく複数の【冒険の書】を作ることができる。
ゲーム開始時に、テリー編ルカ編イル編のどれをプレイするかを選ぶことになる。
 
基本的なシステムやゲームの内容はGB版のものと同じだが、一部異なる点もある。
 
メモリーカードのアイコンは、各主人公の顔。
また、当時の公式サイトが20年以上経った今でも残されている(後述のようにリンク先のケータイ版はサービスを終了ている)。

GB版との相違点

共通

  • 【配合】パターンに追加や削除・変更あり。特に、レア度の高いモンスターの配合パターンの削減が目立つ。
  • 【ちいさなメダル】は、1・2共に「累積制のものを全て貰い終えると交換制に移行するシステム」に変更された。
  • 「たいせんコロシアム」では、メモリーカードに保存されているセーブデータのモンスターと対戦を行うことになる。自分自身のモンスター同士の対戦も可能。また、この対戦ではコマンド入力が制限時間付き、対戦ラウンドは20ターン制となっている。
  • 対戦は一つのPS本体を二人で一緒に使う(SCPH-1040非対応)というスタイル。一つの画面を二人で見るため、相手の残りHPやこれから何の特技を使うかも丸見えである。不公平にならないように、ターン初めに「どのプレイヤーが最初に命令(AIに任せる・全部入力する)するか」が適宜決められている。
  • 今作の対戦は「モンスターを賭けて、負けたら奪われるルール」が存在しない。これにより、わざと負けてモンスターを一つのデータに送り込むテクニックが使えなくなった。
  • 【性格】によって戦闘中に発動する特殊効果が性格毎に固有のものになった。
  • 【お見合い】の性格の相性が廃止され、失敗することがなくなった。
  • GB版では【格闘場】に置かれている椅子に主人公が座ると、連れているモンスターが一緒に座り、性格に応じた台詞が見られたが、PS版ではできなくなっている。
  • 【他国マスター】の強さがこちらのモンスターのステータス平均値で決定されるようになった。
  • しょうかん」の特技が通常ではレベルアップせず、特定の特技との組み合わせでパワーアップする
  • GB版で隠しモンスターで大会の景品でしか入手不可能だった【ラーミア】がテリー編に、【じげんりゅう】がルカ編に、【かくれんぼう】がイル編に登場する(いずれも【他国マスター】が連れているので、奪えば仲間にできる)。
  • 新たな隠しモンスター【ゾーマズ・デビル】が追加。
  • モンスターのグラフィックがGB版当時の説明書に描かれた公式イラストのものを元に描かれている。また、【デュラン】【ダークドレアム】【スカイドラゴン】【しんりゅう】はGB版では単なる色違いだったが、本作ではダークドレアムとしんりゅうがやや大きめに描かれている。
  • 戦闘時、敵の攻撃でアニメーションが表示される。
  • 城、中ボス戦ルカ編・イル編の最終ボス戦における新たなBGMが追加。また、一部のシーンで使われている楽曲が変更されている。
  • 補助呪文、補助特技がDQ7同様数ターンで消滅する。
  • アイテムから【くさったにく】が削除。新たに【きせきのしるし】、ルカ編・イル編では【ませんしのリング】が追加。
  • 1歩あたりの距離がGB版よりも短くなり、【せいすい】等の効果が持続する距離が短くなっている。これに伴い、【タカのめ】も削除された。
  • 同じ攻撃系特技を連続で使用すると敵の耐性を徐々に下げて判定する重ね掛けが追加(こちらの技の威力が上がっているかのように見える)。
  • 【作戦】を変更したターンに道具を使用できるようになった。
  • GB版で格闘場専用だった作戦【とくぎつかうな】が通常の作戦に追加。
  • 作戦を【めいれいさせろ】にした状態で格闘場に参加すると、自動的に【ガンガンいこうぜ】に変更される。
  • 状態異常の【呪い】が戦闘終了後に解除される。
  • 【死亡】したモンスターが強制的に最後尾に並べ替えられる仕様が廃止された。
  • 主人公やモンスターの名前に「ヴ」が使えなくなった。GB版では名前入力時に何も入れないで決定した際に自動的に付けられる名前の中に「ヴ」が含まれているものがあったが、それらは全て「バ」に置き換えられている。「ヴァーリ」→「バァーリ」はまだ良いが、「ヴェーダ」→「バェーダ」、「エヴィ」→「エバィ」等、どう発音するのか分からない名前になってしまっているものも存在する。
    • また、すでにいる名前のモンスターと同じ名前をつけられなくなった(例:すでに「スライム」という名前のモンスターがいる場合、新たに仲間にしたモンスターにこの名前をつけることが出来ない。GB版では同じ名前のモンスターがいるという警告こそでるものの、つけることが可能だった)。
  • 一度仲間にしたモンスターは仲間になりづらくなるのはGB版と同様だが、本作は更に仲間になる確率が下がっている。レア度が低く序盤に出現する【とさかへび】などのモンスターですら【しもふりにく】4個で仲間にならないなどはザラである。一方で、前述した隠しモンスター3種は図鑑に載らないためか、一度仲間にしても仲間になる確率が下がらない。

テリー編

  • イル編・ルカ編で新登場したモンスターや特技が使用可能。但しモンスターは野生では登場せず、配合で生み出すか他国マスターから奪うしかない。特に【水系】モンスターを集めるのは非常に困難。配合で生まれる魔物もイル編・ルカ編に合わせて一部変化している。
  • GB版でダンジョン中に登場した【宝物庫】【コロシアム】など特別な部屋の多くが出てこない。
  • 配合が解禁されるまでは牧場のスカイドラゴンの卵を貰えなくなった。
  • エンディング後に【ミレーユ】【お見合い】で出してくる【がいこつけんし】が特技を習得していない。

ルカ編・イル編

  • ストーリーに関する変更点
    • 【水の世界】【天空の世界】のストーリーに【ダークマスター】が登場するようになった(戦闘にはならない)。
    • 水の世界にて、【幽霊船】クリア後に人魚の女王と話すと【ふなのりのリング】を貰えるイベントが期間限定(水の世界をクリアするまで)になった。
    • 【こおりのかぎ】の入手方法が変更され、特定のモンスターをNPCに渡す必要がなくなった。
    • 【雪と氷の世界】のストーリーが一部変更され、北の山に行くのが必須ではなくなった。
    • 雪と氷の世界クリア後~【てんくうのかぎ】入手までの間に、【カメハ】が持ってきたマルタのへその代わりにより【マルタの国】が一時的に平和になるエピソードが追加されており、この期間にスカイドラゴンの卵を探すイベントが追加されている。
    • 天空の世界のNPCのモンスターに一部追加・変更がある他、西の山で【ヘルコンドル】を倒すのが必須になった。
    • GB版で登場したエンディング後に手に入るカギ(ちからのカギやまどわしのカギなど)が存在せず、クリア後のサブイベントもほとんどが削除されてしまった。
      • 余談だが、内部データ上には前述のくさったにくやルカ編・イル編のエンディング後のカギの世界で使うイベントアイテム、【ブッチ】(GB版のクリア後のサブイベントで戦うモンスター)が入っている。
  • 【ふしぎなかぎ】関連の仕様変更が多い。詳細は当該項目を参照。
    • 魔王のカギが削除された。異世界のカギの入手率もGB版に比べて下がっており、未クリアのカギが無くなってしまうケースも少なくない。
  • 【夢見るタマゴ】が削除された。タマゴを捧げる台座自体は残されており、前述のスカイドラゴンの卵を探すイベントで卵の隠し場所として利用されている。
  • フィールドで地図を見た際にダンジョンの位置も表示されるようになった。また、ダンジョン内でも地図が見られるようになった。
  • ストーリーの世界のフィールドの地形が一部微妙に変更されており、GB版では徒歩で通り抜け出来た箇所が海を渡る・空を飛ぶ能力を使わないと通り抜けられないようになっている場合がある。
  • 水の世界の「火山島の洞くつ」などの一部のダンジョンはGB版ではフィールド同様足下にランダムでアイテムが落ちていたが、PS版ではアイテムが落ちていない。
  • エンディング後に【タマゴ鑑定士】の部屋にいる商人に話し掛けると貰えるモンスターが変更されている。

「みんさん」モード

名前を「みんさん」にし、マップ切替時や戦闘後の暗転中に□ボタンを長押しすると歩行速度が2倍になる裏技。(エンカウント率、歩数も2倍)
名前が「みんさん」にしてあれば、DQM・DQM2どちらでも使用可能である。
 
この裏技は2018年9月にモンスターズ20周年として開発スタッフのみずぴんにより公開されるまで未発見であった。
みずぴんがデバッグモード用に残していた設定であり、これ以外のデバッグモードのものは使用不可にしているとのこと。
ちなみに「みんさん」はみずぴんがドラクエシリーズで遊ぶ時に使用している名前とのこと。

ドラゴンクエストモンスターズi/Jとの連動

当時の携帯電話用の『ドラゴンクエストモンスターズi』『ドラゴンクエストモンスターズJ(後にV→S)』と連動させ、モンスターを送ったり貰ったりすることができた。ただし『ドラゴンクエストモンスターズEZ』は非対応だった。
PSにはインターネット接続機能が無いため、転送は通信ではなくパスワード(転送の呪文)方式だった。
ルカ・イル編新登場モンスターをテリー編で入手したいとき、この方法を取れば容易に手に入った。
連動でのみ手に入ったモンスターに、携帯電話を持ったわたぼうの姿をした、相棒ならぬ【アイぼう】がいた。
現在はこのサービスは終了している。