システム/【カウントタイムバトル】

Last-modified: 2023-06-21 (水) 14:14:27

FF10

略称CTB。考案者はバトルディレクターの土田俊郎氏。
ATBの問題点(アクティブモードとウェイトモードの難易度の差)解消と戦略性重視のため、ATBに代わって導入された。


直前のターンの行動ごとに決められた「動作時間」と
素早さの値ごとに決められた「負荷」の積から算出される「待機時間」を設定(2ターン目以降のみ)し、
これが0になったキャラクターから順次行動する、というもの。
ATBと違ってリアルタイムでの時間経過はなく、敵味方全員の行動順が随時表示されているため、
SLGのようにじっくり戦略を練ったバトルを行うことが可能。
実際、FFTの4Dバトル(チャージタイム制)と非常に良く似ているが、
詠唱時間・動作時間の有無や時間経過の表現法(加算か減算か)、戦闘のテンポなどの点が異なる。


HDリマスター版アルティマニアでは以下の用語について以下の言い換えがされた。
「負荷」 → 「基本待機時間」
「動作時間」 → 「待機時間倍率」


待機時間の値は0~255。
ヘイスト状態になると負荷が半減し、スロウ状態になると負荷が倍加するため、
10に於いてこれらの補助魔法は特に重要である。
 
なお、「アルティマニアオメガ」468pの記述によると、
通常版では待機時間が255を上回るとループして0まで激減したり、
逆に待機時間が0を下回るとループして255まで激増する現象があった。
以下はその一例。

  • ラッシュアタック!
    訓練場モンスターのタンケットが使用する技「ラッシュアタック!」は
    動作時間が極めて短い上に強ディレイの追加効果まであるという非常に凶悪な性能。
    これを喰らい続けるとこちらの待機時間だけが延々と延び続けるため、
    文字通り「ずっとタンケットのターン!」状態になってしまう。
    しかしこれに耐え続けると、急にこちらの待機時間が減少してターンが回ってくることがある。
  • 超スロウ
    味方全員をリフレク状態にし、味方に「ヘイスガ」を使用すると
    反射された3回分の「ヘイスト」を喰らった敵の待機時間が激増する場合があることが知られている。
    (スロウ状態にならない敵には無効?)
    この現象の詳細な原因は明かされていないが、待機時間が0を下回ってループしたためではないだろうか?
    ディレイ、ヘイストを無効化する敵や待機時間が残りわずかな敵には効果なし。
     
    これらの現象はいずれもインター版で修正されている模様。つまりタンケットの場合…?

関連項目 裏技・バグ/【オーバーフロー】


この手のシステムはFF10が初ではなく、他のゲームなどで既に採用されていた。
そのためかどうかは知らないが、CTBはATBのように特許を取っていたりはしない。


良性ステータス異常がほぼ全て永続化されている(1回限定の効果以外)ので強力になっている気がする。
が、シナリオ終盤(ガガセト山の辺り)以降は良性ステータス解除攻撃を使う敵が多いので、そこまで嬉しくない。
訓練場だと即死級の攻撃にリレイズ解除が付いてるとかお約束。


そして何気にポーズをかけられない(かける必要がない?)ので、
中断したい場合何かモヤモヤ感がするプレイヤーも少なくないのではなかろうか。

  • 従来のATBと違ってリアルタイムで戦闘が進むワケじゃないし、ポーズをかける必要性がないのは当然のことだろう。逆に言えばボス戦でじっくり考えられるのはありがたいものである。

敵の行動順が一目でわかるため、一見するとかなりぬるいシステムに思える。(実際に序盤は非常に難易度が低い)
しかし、ゲームが進むにつれて一筋縄ではいかない強敵たちが出現するようになる。このあたりのバランスは見事。
パーティーが壊滅状態だというのに敵のターンばかり表示された日には絶望ものである。


土田氏が河津氏に酒の席で「FFというからにはATBでなければならないんでしょうかね?」と問い、河津氏は「拘らなくていい、俺がやったら多分違うの作るから」と答えた(FFXバトルアルティマニアより)ことにより土田氏が踏み切ったシステム。

FFLTS

FF10以来、実に13年半ぶりに登場。
開発者インタビューによれば、開発初期からATBでは焦ってしまうユーザーがいる可能性を考慮してそれとは違う形にする構想があり、「行動順を意識しつつしっかり戦略を立てられるおもしろさ」があるということから採用したとのこと。


他にない独自の要素として、ATBで言うところの「チャージタイム」の概念があり、アビリティを発動しようとするとその種類によっては効果発揮までに他のキャラのターンが回ってくることがある。
コマンドを決定すると、行動順表示に青いマークの付いたアイコンが割り込んでくる。これが実際に選択した行動を実行するタイミングを示している。
これは敵にも同じことが言え、こちらの場合は赤いマークが付く。


チャージで変動する影響もあってか、チャージがある魔法などを避けて使うプレイヤーも居た。
その辺は、FFTのと同じく戦略なくとも物理で殴れる…というのが大きい。

メビウスFF

第1部はターン制を元にしたバトルだったが、
第2部でバトルシステムが変更されてカウントタイムバトルになった。
メビウスFF生放送第33回で「カウントタイムバトルVerメビウス(CTB∞)」として紹介されている。


CTBと銘打たれてはいるが、その実FF10や他作品のそれとは毛色が異なるようにも見える。ATBに派生形があるのと似たようなものか。
「メビウス ファイナルファンタジー 破滅の戦士」新バトルシステム解説動画 - YouTube

DFFOO

本作で採用されているブレイブシステムとの相性から、久しぶりにCTBが復活した。
開発スタッフ曰く、ブレイブ値など多くの数字が表示されるためにリアルタイムのATBだと画面がややこしくなることから、CTBに白羽の矢が立ったとのこと。


仕組みはFF10のものを受け継いでいるが、ディシディア独自のシステムが導入されているためか細かいところでの仕様変更は行われている。
特にブレイブブレイクが発生した対象の行動が遅れる点は、大きな変更点といえるだろう。
あと、地味にポーズがかけられるようになった。ミッションの確認や、途中でリタイアする場合のためだろうか。


敵のHPバーの隣には、次の行動で対象にするキャラクターがアイコンで表示される。
プレイヤーのキャラを攻撃する場合にはそのキャラのアイコンが、全体攻撃をする場合には「ALL」が表示される。
自分や味方に対する行動はアルファベットのA~Cでどれを対象にしているかが分かる。

  • 敵の行動がある程度予測できるため、一見するとFF10のものよりもぬるいように思える。
    ただし本作ではブレイブという概念があるため、敵の弱い序盤はともかく、敵の攻撃が激しくなってくる中盤以降は考えることが増えるので難しさもぐんとアップする。敵がだれを狙っているのか、自分がどれに攻撃すればいいのか、敵味方のブレイブ値も踏まえた戦略を組み立てることが重要となるだろう。強敵との戦いは、例えるならば詰将棋のような感じになる。
  • 正確には青い「ALL」がプレイヤー側全体を、赤い「ALL」が敵側全体を対象とした行動となる。単体を示すアイコンも背景は同じ色。

画面上のコマンドボタンを直接タッチして行動を決定するUIであることから、行動選択中どこにも触れていないときは「通常攻撃をし続けた場合の行動順」が表示され、アビリティを長押しすると説明文の表示とともに「そのアビリティを使用した時の行動順」を確認することができる。
これを活用すれば、行動負荷の大きい(or小さい)アビリティ使用時にその後の行動順への影響を確認しながら戦闘する事が可能。