ATC

Last-modified: 2021-01-07 (木) 11:56:10

!!!ここに書いてある情報はゲーム用であり、実機の操縦には使えません!!!



概要

MSFS2020には航空交通管制(Air Traffic Control; ATC)機能が搭載されている。
バーチャル管制官との間で、現実の管制ルールを模した無線交信を楽しむことができる。
もちろんゲームなので好きに遊べば良いものの、ATC機能を使えば雰囲気を醸し出せる...かもしれない。

  • 有視界飛行方式(VFR)は、晴天時に自家用の軽飛行機を飛ばす時の方式。
    天候に恵まれて視程が確保されている状態でのみ飛行できる、雲の中に入ってはいけない、特定の高度以上に上がってはいけない、など制約が多い。
    ATCとのやりとりは、主に離発着時や特定の空域通過時になる。
  • 計器飛行方式(IFR)は、常に管制官の管制下で飛行し続ける時の方式。
    計器飛行の免許が必要(もちろんゲームなので不要)。パイロットは、視界が無くても計器のみを頼りに飛行しなければならない。
    定期旅客機、貨物機やチャーター旅客機においては、IFRで飛行することが殆ど。
    ATCとのやりとりは事前に飛行計画を提出することから始まり、巡行時もずっと無線を聞いて管制官の指示を受ける必要がある。
    管制官は、飛行機同士が衝突しないよう、また安全かつ効率的に飛行できるよう、空域をレーダー等で見張り、飛行機にあれこれ指示を出す。

制約

  1. ゲームなので決まったことしかできない。ほぼ決まったルートしか飛べない。滑走路の指定にも癖があり、変更できないこともある。
  2. 管制自体が割と下手くそ。大抵は降下指示が遅すぎる上、ベクター(誘導)では指示通りに飛ぶと山にぶつかることも。
  3. 交信を無視し続けるなどすると、一方的にIFRを打ち切られることがある。
  4. 世界中どこでも米国の規則に合わせてある。例えばフライトレベルはFL180~に固定。日本ではFL140~。

ATCの使い方

交信や交信記録の閲覧は、ATCメニューから行う。ATCメニューを表示させる方法は以下の通り:

  • ツールバーの左端のアイコンをクリックする。
  • アサインされたキーを押す(デフォルトではScroll Lockキー)

ATCメニューには状況に応じて最適な周波数が表示されるので、資料が無くてもこれ一本で完結する(こともできる)。

周波数選択方法

二つの方法がある。

  • ATCメニューから交信先をクリックして選択する(またはメニューに書かれた数字と同じキーボードのキーを押す)
  • 自分でコクピットから無線の周波数を交信先に合わせる。

例)
下図では1 [TUNE OSAKA ATIS ON 128.600]とメニューにある

  • これをクリックするか1キーを押すと、無線周波数を大阪ATISに切り替えてくれる
  • または自分で無線機器(COM1)の周波数を128.600に合わせると大阪ATISに切り替わる
    ATC2.jpg

交信方法

 無線が入った(とみなされる)と、ATCメニューに特定のやり取りが現れるため、クリックして交信できる。

パターン1: パイロット→ATCの交信

1.パイロット"REQUEST *****"(管制官に何かを要請する。離陸許可を求める、など)
2.ATC(管制官による返答。離陸を許可する、など)
3.パイロット"READBACK *****""(復唱)または"ACKNOWLEDGE *****"(了承)

パターン2: ATC→パイロットの交信

1.ATC(管制官による指示。周波数XXX.YYと交信せよ、など)
2.パイロット"READBACK *****""(復唱)または"ACKNOWLEDGE *****"(了承)
3.パイロット(指示に従う)

TIPS

  • 管制官が置かれていない小規模飛行場の場合、自分が状況を付近の航空機に「アナウンス」するタイプもある(岡南飛行場など)
  • パイロットの声はアバターの性別によって変わる模様
  • ATCの機械音声の生成方法をオプションから変更できる

ATCの流れ(IFR)

  1. 飛行前にフライトプランナーで飛行ルートを作っておく。これが無いとFS2020のATCシステムではIFRができない
  2. 飛行機のアビオニクス(電装)の電源を入れておく。電源が入っていないと無線機器は使えない。
  3. ATCから管制承認を受ける(REQUEST IFR CLEARANCE)。交信先は空港によって異なるが、大体は"Clearance Delivery"や"Tower"がクリアランスを出してくれる。
  4. クリアランスは初期上昇高度、スコークコード、次の交信先(大抵はGround)等を述べるため抑えておく。また、復唱(Readback)する。
  5. (機体の設定やプッシュバック、エンジン始動などを行う)
  6. 次の交信先からタキシングの許可を得る(TAXI CLEARANCE)。更に、次の交信先(大抵はTower)の周波数を教えてくれる。
  7. (指示されたルートに従って滑走路手前までタキシングする。ASSISTANCEを有効にしていると滑走路までのルートが青の矢印で表示される。)
  8. 滑走路手前で、次の交信先に周波数を変更して離陸許可を得る(REQUEST TAKEOFF)。但し、滑走路上に別の機体があると待つように指示されるかもしれない。
  9. 離陸すると次の交信先を教えてくれる(大抵はDeparture)ので、周波数を変更する。
  10. フライトプランに沿って上昇する。指定高度に近づくと、更なる上昇の許可が出る。但しハンドオフ中に通過してしまうと降りろと言われる。
  11. 巡航高度まで達したら、フライトプランに沿って巡航する。その間もハンドオフはあり得る。
  12. ATCが算出した降下地点まで到達すると、降下指示、レーダーベクター、計器進入方式(ILS, VOR, RNAV...)などの指示が出る。
  13. 指示に従って降下する。その間もハンドオフはあり得る。
  14. 計器進入方式に適切な位置まで飛行する(飛行したとATCが判断する)と、計器進入の許可が出る。大抵Towerにハンドオフされる。
  15. 計器進入を続けると、着陸許可が下りるので着陸し減速させる。着陸復航(Go Around)も選べる。
  16. 可能な時に滑走路から出るように指示があるため、滑走路から出る。大抵Groundにハンドオフされる。
  17. ゲートまたはスポットに誘導されるので、そこまでタキシング。駐機すれば終わり。

交信パターン

加筆してください。

パイロットからのリクエスト

REQUEST IFR CLEARANCEIFRIFRの管制承認を要請する
REQUEST TAXIIFR, VFRタキシングの許可を要請する。IFRの場合、管制承認が下りた後要請できるようになる
REQUEST TAKEOFFIFR, VFR離陸許可を要請する。指示通りにタキシングし、滑走路手前の誘導路まで来てTowerにコンタクトすると要請できるようになる
REQUEST VECTOR TO NEXT WAYPOINTIFRレーダーベクター(誘導)を依頼する
REQUEST CRUISING ALTITUDE INCREASEIFR巡航高度を上げるよう要請する
REQUEST CRUISING ALTITUDE DECREASEIFR巡航高度を下げるよう要請する
CANCEL IFRIFRIFRをキャンセルする
REQUEST AIRPORT DIRECTIONVFR空港の位置を教えてくれるよう要請する
REQUEST FULL LANDINGVFR着陸を要請する
REQUEST TOUCH AND GOVFRタッチアンドゴーを要請する

ATCからの指示

Contact YYY on XXX.XX.IFR周波数XXX.XXでYYYと交信せよ(通信移管; ハンドオフ)
Continue (to XXXX) as planned. Altimeter XX.XXIFRフライトプラン通りXXXXまで飛行を継続せよ。高度計規正値XX.XX
Climb and maintain XXXXX.IFR高度XXXXXまで上昇し、その高度を維持せよ
Descend and maintain XXXXX.IFR高度XXXXXまで降下し、その高度を維持せよ
Please expedite your climb to XXXXX.IFR指定高度XXXXXまで速やかに上昇してください(尚、これを無視し続けてもIFR打ち切りにならない)
Please expedite your descend to XXXXX.IFR指定高度XXXXXまで速やかに降下してください(尚、これを無視し続けてもIFR打ち切りにならない)
Cleared YYYY runway XX approach.IFRYYYY進入方式による滑走路XXへの進入を許可する
Cleared to land runway XX. Wind YYY at ZZ.IFR,VFR滑走路XXへの着陸を許可する。風向YYY、風速ZZ。
Turn next taxiway.IFR,VFR次の誘導路を曲がれ

その他

NEAREST AIRPORT LISTVFR近くの空港一覧。周波数を知らなくても交信できる
GROUND SERVICESIFR,VFRトーイングカー等の地上サービスを呼び出す。詳しくはこちら