Mogador

効果：主砲射程+4%、魚雷射程+4%、最大転舵速度+4%、海面発見距離-4%、EXPアップ+50%、シルバーアップ+50%

効果：HP+4%、最大転舵速度+4%、主砲射程+4%、海面発見距離-4%、EXPアップ+50%、シルバーアップ+50%

ver.5.1で最大出力までの到達時間が12.53秒から11.26秒に短縮、魚雷ダメージが3894から4012に増加、魚雷射程が6.6kmから7.2kmに向上。
ver.5.3でエンジンブーストⅢが2個から3に増加。

　「モガドール」級大型駆逐艦はフランス海軍が1932年度に６隻の建造を計画した艦級である。しかし実際には1936年に起工できた2隻のみが竣工・就役。残る4隻に関しては1938年に起工予定であったが…この時すでにヨーロッパの情勢は戦争前の混乱に陥っており、起工すらされなかった(1939年9月には第2次世界大戦が勃発)。
　ネームシップでもある本艦「モガドール」は1936年12月起工、1937年6月に進水、1939年4月に竣工・就役。前級に当たる「ル・ファンタスク級」大型駆逐艦をさらに拡大・発展させた設計であり、主砲も単装から連装砲塔に収められる事となった。さらに雷装についても見直しが行われ片側に計5射線を搭載するという形式に改められた。武装を強化してあるのに速度を落としたくないという考え方により機関出力はさらに向上して92000馬力となったが、当然これらを格納すべく船体はさらに大きくなり基準排水量は2800トンをオーバーしてしまった。
　フランス大型駆逐艦というカテゴリの中では最新・最強の艦として第2次世界大戦に参加したが…メルセルケビール海戦には参加したものの特に戦果を挙げることはできず被弾して中破(幸い砲弾は不発だったが、搭載していた爆雷が爆発して艦後部が吹き飛んだ)、修理は行われたがそのまま1942年11月を迎え、同型艦の「ヴォルタ」と共にツーロンで自沈。その後イタリア海軍の手で浮揚されるも、修理は行われず1944年に連合軍の空襲によって沈没。1949年にふたたび浮揚され解体された。

　本艦級の艦名は「フランスのアフリカ植民地における地名」から採られており、本艦の名前の由来はモロッコ王国のカサブランカにほど近い港町である「エッサウイラ」のフランス統治時代の旧名「モガドール(小要塞の意)」に由来する。地理的には地中海のうち最も対岸との距離が近いジブラルタル海峡を越えてアフリカ大陸沿いに南下すると、モロッコの首都「ラバト」に続いて「カサブランカ」、そして「エッサウイラ」といった順に大きな都市が点在している。このうち「エッサウイラ」は古くから港町として栄えており、フェニキア人*1の時代には既にここに港が開かれていた事が判っている。また沖合のモガドール島からはローマ時代の住居跡が発見され、港の持ち主が変わってもその重要性は変わらなかった事が推測できる。現在の町並みはポルトガル人が築いた城壁をそのまま生かす形でフランス人建築家「テオドール・クールニュ」が1765年に設計した都市計画に基づいており、白く塗られた建物の壁と青く塗られた扉や窓枠が統一感を醸し出している。北アフリカのイスラム様式と近代ヨーロッパの建築様式が織りなす不思議な融合と、これ以降の港湾都市の設計のモデルにもなった先見性あふれる設計は2001年に「エッサウイラの旧市街」として世界遺産に登録された。

• Mogador/コメント
• Mogador/編集用