2004年の任天堂NEWS12

Last-modified: 2010-10-31 (日) 06:13:13

岩田社長が外国記者クラブで講演、DSの年内出荷は280万台に(3)

http://www.inside-games.jp/article/2004/12/09/15243.html

任天堂の岩田聡社長は9日の午後から日本外国特派員協会で公演を行い、ニンテンドーDSの年内出荷台数を予定の200万台から280万台へ引き上げることを明らかにしました。日米共に好調な売れ行きを見せている為で、年度内の出荷予定(500万台)は変えていません。

DSの販売状況に関して岩田社長は「国内では発売4日で50万台が売れた。品薄状態が続いている」として、来年4月以降は月産150万台体制を敷き、需要のピーク時には月産200万台にしなくてはならない、との認識を示しました。

岩田氏はニンテンドーDSの出荷について「年内に少なくとも80万台は増やすことができます。言い換えれば日本と北米で12月末日までの出荷は280万台を超えるでしょう」としました。これまで年内には200万台の出荷が予定されていました。

更に「私達は増加する需要を満たすために、生産スケジュールを前倒しし、航空機による輸送に切り替えて可能な限りの出荷を行おうとしています」と努力を説明しました。

これまで任天堂はニンテンドーDSによって従来とは違うユーザー層を開拓するとしてきましたが、岩田氏によればクラブニンテンドーの登録ユーザーに占める女性ユーザーの割合がDS発売以降7パーセント上昇したそうです。また19歳以上のユーザーの割合は49から59パーセントに上がったとのこと。

岩田氏は「非ゲーマー層に訴えかける努力は実を結んでいる。"私じゃなくてゲーマー達のもの"という意識を壊すのは大変なことだった」と延べました。更にこの層を開拓するだろうと見られる『Nintendogs』を3月に発売するそうです。

12日に発売されるソニーのPSPに関しては「シェアの取り合いをしようという発想はない。ソニーとは狙っているものが違う」としました。更に「ソニーは、高性能のゲーム機を作るとプレーヤーは喜んでくれるという従来のようだ。しかし私達はそうは思わない。私達のアプローチが正しいと理解して貰うためにあらゆる努力をする」として「分かりやすくユニークなDSでゲームで遊ばなくなった人にも楽しんでもらいたい」としました。

来年5月のE3で発表予定の新型ゲーム機「レボリューション」に関しては「ニンテンドーDS同様、ゲームを年代や性別などを超えて幅広いものにし、市場に革命を起こすものになるだろう。新しいマーケットを作ることに興味がある」としました。

昨年秋から展開している中国市場に関しては現在赤字が続いていてマーケティングリサーチについて「新しい方法で動き出している。お話できるのは、もう少し先になる」と述べました。

「3Dのビデオゲームが私達の産業を発展させたことは事実です。しかし同時に複雑さによってユーザーはゲームを遊ぶことから離れていきました。言い換えれば、これまでの成功体験―高いスペックとより豪華なグラフィック、という古い方程式はもはや通用しません。私達はユーザーに新しい提案をし、新しいゲーム産業の道を作るという挑戦に取り組まなくてはなりません。ニンテンドーDSの発売はその挑戦への答えです」

英国でPS2の在庫切れがGCをサポート!?

http://www.inside-games.jp/article/2004/12/09/15247.html

The Irish Timesは「ot Much Fun for Game Fans as Play Station Stocks Run Out」という記事で英国とアイルランドでのPS2の供給不足についてレポートしました。

記事は「大規模小売店の多くは既にPS2の在庫を切らしていて、何人かはクリスマス前に店に置くことができないと伝えました」と書いています。

これは結果として他のハードが売れることをサポートしたようです>
「HMVの担当者によれば、PS2が在庫切れになったことで、消費者はライバルのハード、任天堂のXboxやGCの方を向く結果になった」

ティアリングサーガ裁判、任天堂が最高裁に上告

http://www.inside-games.jp/article/2004/12/10/15259.html

任天堂とインテリジェントシステムズがエンターブレインらを訴えていた裁判で任天堂側は11月24日に下った高裁判決(不正競争防止法違反を認定、eb側に賠償命令、著作権違反は却下)を不服として最高裁判所に上告しました。

The Trembling of a Leafによれば、上告は認められない可能性が最も高い(高裁判決で確定)だろうとのこと。

任天堂がDS向けに辞書機能を持ったゲームソフト開発中

http://www.inside-games.jp/article/2004/12/11/15265.html

産経新聞によれば、任天堂はニンテンドーDS向けに辞書機能を持ったゲームソフトを開発中だそうです。英和、国語、漢和などの辞書機能に加えタッチ画面を生かした「遊び心」のあるものになるそうです。

岩田社長は「辞書として実用的なものだが、何らかのギミックを加える」と話しています。ターゲットは中高生で発売は来年以降になると見られます。

DSが辞書になれば便利かもしれません。しかしGBAの『EzTalk』のように鳴かず飛ばずになるような気もします。出すなら純粋な辞書でいい気がしますがね、「遊び心」のある辞書って『もじぴったん』じゃないですよね?

ニンテンドーDSの国内出荷は70万台突破―WBS

http://www.inside-games.jp/article/2004/12/13/15274.html

13日深夜に放映されてテレビ東京系列のワールドビジネスサテライトの携帯ゲーム機特集によれば、2日に発売されたニンテンドーDSの国内出荷数は70万台を超えたそうです。既に米国では80万台を突破したようなので、大体150万台といったところでしょうか。

特集といっても放映された内容はごく簡単なものでした。PSPの発売時の様子や久多良木社長のコメント、DSでは豊田広報室長のコメントに遊んでいる様子が少し映されたくらいです。

好調な『ドラゴンクエスト8』も紹介されていました。そのスクウェア・エニックスですが、和田洋一社長が「新ハードは歓迎、新しいアイデアが生まれる」といった趣旨のコメントをされていました。これはDSに向けた言葉なのでしょうか。第1弾の『エッグモンスター』は3月発売です。

DS米国で80万台突破、品切れでNOA本社にも求める人たちが

http://www.inside-games.jp/article/2004/12/13/15273.html

The Wall Street Journalによれば、米国でのニンテンドーDS売上は既に80万台を突破しているようです。「Nintendo's DS Player Emerges as Tickle Me Elmo of 2004」という記事で小売業者からの情報として伝えています。

記事は「DSがどこにも売ってなくて困った」という2人の子供を持つ親の悲鳴から始まっていて、家の近くの店を回っても、親戚を頼って他の街を探しても見つからなくて、子供達からは「見つからなければ死ねと」と言われて困っているそうです。

更にシアトルにある任天堂オブアメリカの本社には「DSを売ってくれ」という人たちが殺到していて、俳優のDustin Hoffman、元ボクサーのSugar Ray Leonard、、CBSのコメディ番組「King of Queens」のLeah Reminiといった有名人達も訪れたそうです。「小売業者も含めてこんなに需要があるとは想像もしなかった」とNOAのジョージ・ハリスン氏はコメントしています。

米国での今年の携帯ゲーム機本体売上は昨年の7億3500万ドルから約10%アップの8億ドル以上、ソフトは16億ドルからこちらも約10%アップの17億5000万ドルとなる見込みで、アルカディア・インベストメンツのオレゴン・テーラー氏は「もちろんDSが拡大の大きな要因だ」と話しています。

任天堂は航空便を使って出荷に全力を上げていて、年内に日米それぞれ140万台ずつ合計280万台のニンテンドーDSが出荷される予定です。

DSの来期の出荷台数は850万台の見込み?

http://www.inside-games.jp/article/2004/12/14/15282.html

株式新聞社の記事によれば、ニンテンドーDSの来期の出荷台数は850万台の見込みだそうです。年度内が500万台ということを考えると妥当なところでしょうか。もっと上を目指せるような気もします。

おさらいしておくと、2004年内の出荷は280万台で内訳は日本が140万台で北米が140万台。年度内(2005年3月末)までの出荷は500万台(内訳は不明)。出荷台数は2度上方修正されていて、350万台→400万台→500万台です。

ニンテンドーDS関連株が上昇中

http://www.inside-games.jp/article/2004/12/14/15281.html

大和証券投資情報室がニンテンドーDS関連株に注目するレポートを発表したこともあって関連株が上昇中です。レポートは「デバイスメーカーにとっても、年間で1000万台超の生産が見込める大型製品だけに、業績寄与が期待できよう」としています。

液晶を供給するシャープを始めとして、無線モジュールのミツミ電機、タッチスクリーンの日本航空電子、ゲームカードのROMのメガチップス、液晶の輝度を上げるプリズムシートの三菱レイヨン、液晶フィルムのKIMOTO、そしてソフトを開発するセガサミーホールディングスを大和証券は挙げています。

ニンテンドーDSは幅広い会社の製品を使って作られていることが分かりますね。それぞれの得意分野に任せた方が賢いのかもしれませんね。

エレクトロニック・アーツとNFLが5年間の独占契約を締結

http://www.inside-games.jp/article/2004/12/14/15278.html

エレクトロニック・アーツとNFL及びNFL選手会は、携帯電話を除く全てのプラットフォームでのNFL関連の「アクションシミュレーション、アーケードスタイル、マネージャーゲーム」での選手・チーム・競技場の5年間の独占契約を結んだと発表しました。

これによって他社のNFLタイトルは発売されないことになります。『ESPN Football(セガ)』、『NFL Blitz(ミッドウェイ)』、『NFL Gameday(SCE)』、『NFL Fever(マイクロソフト)』などがありました。契約金額は明かされていません。

「私達はゲーム業界のリーダーでNFLの重要なパートナーであるEAと新しい契約を結ぶことが出来て嬉しく思っています。いままでのように、更に面白いゲームを提供してくれることを期待しています」とNFLコミッショナーのPaul Tagliabue氏は述べています。

「私達はNFLと関係を強化する機会を得たことにとても興奮しています。この5年間の契約の元で、ハードの進化と共に新しいアイデアと革新的なゲームプレイを備えたものをユーザーの方々に提供できると思っています」とEAの会長兼CEOのLarry Probst氏はコメントしています。

ニンテンドーDSは女性や高い年齢層にもアピール―BCN調べ

http://www.inside-games.jp/article/2004/12/15/15290.html

調査会社BCNは大手量販店カード会員の購入者データ(1万4140人)を基にしたニンテンドーDSとPSPの購買層に関するレポートを発表しました。それによれば任天堂は従来のハードと比較して女性や高い年齢層の占める割合が高くなっているようです。

DS購入者の年齢層別構成比では発売日前日には20代が61.5%でしたが、発売から10日後の12月12日には12.4%に低下し、30代と40代の大人層が77.9%と大部分を占めるようになっています。

また男女比では、発売日前日の女性購入者が占める割合は7.7%でしたが、12日には25.1%にまで上昇しています。2つのデータから「新しいユーザー層を掘り出す」という目標はある程度成功していると言えるでしょう。

一方PSPと発売日時点での比較ではDSとPSPは20代・30代を合わせた比率は共に69%と同じになりました。DSは30代・40代のユーザーが多く、PSPは10代のユーザーが多いという結果になっています。SCEでは、ターゲットは特に決めていないと話しています。

一年間でゲームキューブが大躍進―米In-Stat/MDR調べ

http://www.inside-games.jp/article/2004/12/15/15289.html

米国の市場調査会社In-Stat/MDRは2004年の家庭用ゲーム機市場の動向調査報告を発表しました。依然としてPS2が7000万台を超えて最大のシェアを持っているものの、ゲームキューブも一年間で大躍進したとしています。

報告は全世界を対象としたもので、ゲームキューブは値下げによって大きく伸びたとしています。Xboxも北米では好調で、欧州でも状況が改善しているようです。しかしながら市場全体では下降傾向が続いていて「次世代機が登場するまでは出荷台数は低下傾向を続ける」としているそうです。

コナミが開発子会社など4社を合併

http://www.inside-games.jp/article/2004/12/16/15298.html

コナミは開発子会社のコナミSTUDIO、コナミTYO、コナミJPN及びオンラインコンテンツ事業を行うコナミオンラインの4社を2005年4月1日を持って吸収合併することを発表しました。

コナミは1995年に開発部門を分社化しコナミコンピュータエンタテインメント大阪と同東京を設立、翌年に同ジャパンを設立しました。その後何度か再編が行われ2003年からは国内では現行の3社体制となっていました。ハワイにも開発拠点がありますが、こちらは対象外のようです。

コナミグループは開発子会社の3社がゲームソフトの開発を行い、コナミがパブリッシャーとして製品化、コナミマーケティングが流通を担っていました。コナミオンラインでは携帯電話向け事業やオンラインゲームのサーバー管理などの事業を行っていました。

コナミは「商品企画・制作から商品化権の取得やプロモーションに至るまで、コナミがゲームソフトのパブリッシャーとしての機能を一貫して担うことにより、従来以上に迅速かつじゅうなんな意思決定を行うことが可能になる。また、従来、製作3社に分散していたクリエーターや製作マウハウの集約・共有を実現し、今後成長が見込まれるオンライン事業に経営資源を重点的にシフトしていく」としています。

ニンテンドーDS2週目売上はPSPを上回る18.1万台―最新週間売上

http://www.inside-games.jp/article/2004/12/16/15295.html

ニンテンドーDSの発売日から2週目となった12月6日〜12日の本体売上は18.1万台だったようです。12日に発売されたライバルのPSPは16.6万台とのことで、上回ったことになります。非常に好調で、クリスマス・年末商戦と益々期待できるのではないでしょうか。

累計の販売台数は62.2万台で、出荷数が70万台だと仮定すると消化率は88%となります。対するPSPの消化率は83%となっており、こちらでも上回ったことになります。ニンテンドーDSの年内出荷は140万台が予定さています。

7位 さわるメイドインワリオ(56000本/174000本)
8位 スーパーマリオ64DS(52000本/172000本)
15位 ポケモンダッシュ(23000本/73000本)
23位 大合奏!バンドブラザーズ(17000本/49000本)

ソフトは上のようになっていてワリオとマリオが好調です。

ニンテンドーDS以外の任天堂陣営も好調で、じわじわと売上を伸ばしてきた『マリオパーティ6』や『ポケットモンスター・エメラルド』、『まわるメイドインワリオ』が目を引きます。GBASP本体も依然好調で前の週より1.8万台多い5.2万台売れたそうです。

4位 ロックマンエグゼ5チーム・オブ・ブルース(66000本/66000本)
9位 マリオパーティ6(39000本/211000本)
10位 ヨッシーの万有引力(34000本/34000本)
11位 ポケットモンスター・エメラルド(32000本/1193000本)
16位 NARUTO 激闘忍者大戦!3(22000本/177000本)
19位 パワプロクンポケット7(20000本/59000本)
20位 コロッケ! Great 時空の冒険者(18000本/18000本)
21位 機動戦士ガンダムvsZガンダム(18000本/18000本)
24位 まわるメイドインワリオ(15000本/297000本)
27位 ふたりはプリキュア ありえな〜い!夢の国は大迷宮(12000本/12000本)
29位 マリオテニスGC(11000本/271000本)
30位 キングダムハーツ・チェイン・オブ・メモリーズ(10000本/262000本)

「ゲームの定義を広げないといけない」―岩田聡社長

http://www.inside-games.jp/article/2004/12/16/15291.html

任天堂の岩田聡社長は毎日新聞のインタビューで、ニンテンドーDSがもたらすもの、来春発表予定のレボリューションなどについて話しています。

ニンテンドーDSを始めとして、ゲームキューブやGBAでもタルコンガや回転センサーなど最近の任天堂はインターフェイスへの挑戦が続きますが、岩田氏は「ゲームの定義を広げないといけない」と説明しています。電子辞書を活用したゲームを開発中で、『Nintendogs』でも従来のゲームの"文法"にとらわれないゲーム作りをしているそうです。

それが実を結んだのか最近はクリエイター達からのボトムアップ式の提案が増えているそうです。「ネタを消費するよりたまるスピードが早い。むしろマンパワーには限りがあるから、何から作るか迷うほど。これからはタイムリーにお客にゲームを出すのが大事になってくるだろう」。

レボリューションについては「詳細はノーコメントだが、DSを見れば方向性はわかってもらえるはず」と今まで通りの回答です。岩田氏は「昔はマリオが動くことが事件だったが、今ではリアルな車のゲームを作って、走らせても当たり前。だが驚きがなく娯楽と呼べるのか」とも話しています。

『バイオ4』欧州発売日が決定、「レオンコレクション」も発売決定

http://www.inside-games.jp/article/2004/12/17/15304.html

全世界で2500万本を売り上げた人気ホラーアクションゲームの最新作『バイオハザード4』の欧州での発売日が2005年3月18日に決定しました。価格は約40ユーロ。発売元はカプコン、販売元は任天堂オブヨーロッパです。

国内では2005年1月27日に発売される予定です。

その発売日と同時に主人公のレオンの「普段着」というコンセプトで製作された「レオンコレクション」が発売されることになりました。どれも一般のショップブランドでありそうなラインナップです。販売はe-CAPCOMのみで行われます。現在予約受付が行われています。

Edgeアワード発表―任天堂がベストパブリッシャーに

http://www.inside-games.jp/article/2004/12/17/15302.html

英国のFuture Publishingが出版するゲーム雑誌「Edge」が毎年選出しているEdgeアワードが発表になりました。任天堂関係では任天堂がベストパブリッシャーに選ばれたほか、ニンテンドーDSがベストハードウェアに選ばれるなどしました。

「2004年は技術の進歩を常に感じた一年でした。最も特筆すべきは『Half-Life 2』で、私達はこの3年間で初めて満点の10点のレビュースコアをつけました。また『GTA3 San Andreas』や『Halo2』がチャートを賑わしたことはとても良い。全体的に言って家庭用機の技術は成熟し、PCではより遠くの未来を指し示しています」とライターのMargaret Robertson氏はコメントしています。

受賞作品一覧

・Half-Life2 (ベストゲーム)
・Half-Life2 (イノベーション)
・Half-Life2 (ビジュアルデザイン)
・Thief: Deadly Shadows (オーディオデザイン)
・Halo2 (オンライン体験)
・Rockstar North (ベストデベロッパー)
・任天堂(ベストパブリッシャー)
・ニンテンドーDS(ベストハードウェア)

このほか『ゼルダの伝説〜4つの剣+』がベストゲームとイノベーションの次点に、『まわるメイドインワリオ』がベストハードウェアの次点に選ばれています。

カプコンUSA『バイオハザード4』で大々的なプロモーションを実施

http://www.inside-games.jp/article/2004/12/18/15307.html

カプコンUSAは2005年1月11日の『バイオハザード4』の北米発売に向けて大掛かりなマーケティングキャンペーンを実施すると発表しました。ニューヨークのタイムズスクエアのNASDAQの建物にある巨大スクリーンでも12月22日から1月2日まで一日50回CMを流すそうです。

カプコンはクリスマスから年始にかけてのキャンペーンで2000万人に計1億7000万インプレッション相当の宣伝活動を行うとのことで、18〜34歳のゲーマーをターゲットにテレビCMをSpikeTV、Comedy Central、ESPN、MTVなどで放映するそうです。

「革命的なタイトルには相応なマーケティング活動が必要です。カプコンのタイムズスクエアやその他でのデビューによって、『バイオハザード4』はこれまでで最もダイナミックなキャンペーンを受けることになります」とマーケティング部長のTodd Thorson氏は述べています。

国内では1月27日に発売される『バイオハザード4』、体験版などではとても高い評価が寄せられていますが、どのような結果となるのでしょうか。

任天堂の企業ブランド価値は1兆8805億円―日経などが調査

http://www.inside-games.jp/article/2004/12/18/15310.html

日本経済新聞社と一橋大学大学院の伊東邦雄教授が共同開発した企業のコーポレートブランド価値測定モデル「CBバリュエーター」を用いて主要709社を対象とした2004年版CBランキングが発表されました。それによれば任天堂のブランド価値は第10位で、価値の増加額で第3位となったそうです。

任天堂のブランド価値は1兆8805億1300万円で第10位でした。ブランド価値は顧客、従業員、株主をどれだけ引き付けられるかどうかを財務データから算出したもので、任天堂は顧客スコアが500、従業員スコアが983、株主スコアは578となりました。任天堂は社員一人当たりの生産性が高く従業員スコアが突出した結果になりました。

また任天堂のブランド価値は昨年調査に比べて4020億円増加していて、割合にして27.2%で、増加額ランキングで第3位でした。

ブランド価値が最も高かったのはトヨタ自動車で6兆8580億円、2位はNTTドコモで4兆2330億円、次いでキヤノンの3兆4310億円などとなっています。増加額が最も大きかったのは日産自動車(総合6位)で1兆5507億円の増加、減少額が最も大きかったのはソニー(総合7位)で5176億円の減少でした。

任天堂東京製作部を探る

http://www.inside-games.jp/article/2004/12/19/15312.html

任天堂は2003年7月に東京神田須田町にある任天堂神田ビル(双子のビルで、東京支店・HAL研究所・ND CUBEなとが入ってる)内に東京製作部を設置しました。山内前社長は「開発は京都で」という方針で、開発は京都の本社のみにしかありませんでしたが、開発力を強化する為に設立が決定されました。話が本格化したのは2002年7月に発売された『スーパーマリオサンシャイン』が完成した頃で、『スーパーマリオサンシャイン』でプロデューサーやディレクターを務めた清水隆雄氏、小泉歓晃氏らが手を挙げてスタートしました。背景にはゲームのディレクションができる人材が揃ってきたことがあるようです。人員は京都からの異動と中途採用から成り、実際に何人採用されたかどうか定かではありませんが20名程度を採用するという話でした。

「レトロスタジオ回顧録」概要

http://www.inside-games.jp/article/2004/12/19/15311.html

N-SiderとIGNのコラボレーションで、レトロスタジオの設立から現在までを数多くのスタッフの証言で構成した「A Retrospective: The Story of Retro Studios」という記事がIGNに掲載されています。レトロスタジオに関しては当初から内部のゴタゴタが囁かれていましたがそれらが詳細に書かれている11ページに渡る大作です。その内容を本当に簡単に紹介してみたいと思います。

レトロスタジオはJeff Spangenberg氏によって1998年に設立された会社です。その際にSpangenberg氏から働きかけ任天堂は50万ドルを出資しました。同氏は『テュロック』を開発したイグアナの創業者で、後にアクレイムに売却し、アクレイムのゲームを統括する立場にありましたが解任され、その後にレトロスタジオを設立しました。設立当初は任天堂は離れた立場で見ていて自由に経営が行われていたそうです。

レトロスタジオは幾つものタイトルに挑戦しました。「アクション・アドベンチャー」・『Retro NFL Football(仮に付けたタイトル)』・『Car Combat(Thunder Rally)』・『Raven Blade』がそれらです。結局これらは全て開発中止になり『メトロイドプライム』に注力することになります。

2000年4月に宮本氏が始めてレトロスタジオを訪れました。その時の様子は「デススターを歩く皇帝のよう」とEGMが伝えたように、特に興味をそそられるタイトルは無かったそうです。しかしながら、その中では「アクション・アドベンチャー」は多少は印象に残ったようです。しかし悪い事にそのゲームも開発キットの不具合から最初からエンジンの開発をやり直さなければならなかったそうです。更にサードパーソンからファーストパーソンへの変更も行われました。

しかしながら任天堂は2000年8月のゲームキューブ発表の数週間前に「メトロイド」のライセンスを無名の先行きの怪しい開発スタジオに与える決定をします。こうして『メトロイドプライム』に繋がるゲームを開発することになりますが、この際に「アクション・アドベンチャー」のチームは解散されて新しく始まったようです。この「アクション・アドベンチャー」の画像も掲載されています。

『Retro NFL Football』は1999年に開発が開始されたタイトルで、実はレトロスタジオは『マリオキックオフフットボール』として開発しようとしていたそうです。しかしこれは任天堂がリアルなタイトルを望んだことによって没となります。更にゲームキューブの同発タイトルとして考えていたのが発売日が11月となり同発とするとシーズンオフとなってしまうこと、EAやセガがフットボールゲームを開発することとなり、開発中止となります。ゲームの出来としては任天堂はレトロの中では最も評価していたようです。ムービー。

『Car Combat(Thunder Rally)』は自動車格闘でした。開発は順調でした。しかし任天堂はレトロが多くのプロジェクトを抱えていることに苛立ち始めていました。『NFL Football』はシーズン中に発売することが難しくなっていました。加えて任天堂はこのゲームも開発中止にすることとして20名を解雇しました。この開発は『メトロイドプライム』よりも進行していたといいます。

2002年5月、任天堂はJeff Spangenbergが持っていた残りの株式を子購入してレトロスタジオを傘下に置きます。『メトロイドプライム』の完成が見えてきたので、という見方も出来ますが、どうやらSpangenbergを追放することに重きを置いていたようです。多くの報告書は彼が会社の経営を放り出したこと、それによって任天堂との意思の疎通にも事欠いたとしています。更に匿名の従業員は「部屋には従業員を監視する為の監視カメラが20フィート毎に置かれ、インターネットの使用状況を事細かく報告させられ、食事の時間まで管理されていた」また「新人が2、3週間で辞めていくことも珍しくなかった」と空気が悪くなっていたことを話しています。少し前にはSpangenbergと裸の女性の写真がレトロのサイトに掲載されたこともありました。兎も角彼が辞めた後のレトロはマシになっていたようです。

『Raven Blade』は1999年に開発がスタートしたRPGで、2001年のE3に出展されました。RPGの理想を追求したタイトルだったそうです。匿名のソースは2001年7月にIGNに「開発チームは理想の戦闘システムを作ろうと永遠に取り組んでいる」と伝えています。任天堂はいつ完成するかも検討がつかないプロジェクトに愛想を尽かし、7月24日までに納得させられるものを用意するように通告し、その5日前の19日に任天堂とレトロスタジオは開発を中止したと発表しました。このチームのスタッフも多くが解雇され、小所帯になったレトロスタジオは唯一残された『メトロイドプライム』に全力を向けます。

2001年11月18日に『メトロイドプライム』は完成しました。多くの賞賛を浴びたことで報われたとも言えますが、それまでに4つのプロジェクトが中止され、多くのスタッフが辞め又は解雇され、2人の社長が解任されました。それでも良いゲームを作ってしまうのはさすが才能ある開発者を集めただけはあるとも言えるかもしれません。先に米国で『メトロイドプライム2 エコーズ』が発売され、続編についても研究を始めているのではないかと推測されますが、新しい作品も見てみたい気がします。『マリオベースボール』があるのだから、『マリオフットボール』も悪くないと思いますが・・・。

簡単と言いましたが長くなりました。原文はもっと詳しく書かれているのでどうぞ。

フィリピンでもニンテンドーDSは好調

http://www.inside-games.jp/article/2004/12/20/15319.html

Nintendojoによれば、フィリピンでニンテンドーDSが好調だそうです。記事によればトイザラス(現地ではトイ・キングダム)で本体が12500ペソ(約2万3000円)で販売されているとか。売られているのは日本版で、一年間の保障期間が付いているようです。

ゲームソフトは『スーパーマリオ64DS』・『さわるメイドインワリオ』・『ポケモンダッシュ』・『ミスタードリラードリルスピリッツ』・『リッジレーサーDS』で35ペソ(約6500円)、周辺機器もホリ製のキャリーケースなどが売られているようです。

販売員によれば売上は非常に好調で、Nintendojoの記者が話を聞いている間にも3台が売れていったとのことです。無論フィリピンで正式に発売されたというニュースはありませんし、トイザラスが勝手に輸入してきて販売しているというのも変な話ですが、一応こんな話もありますよってことで紹介しました。

エレクトロニック・アーツがユービーアイソフトの株式の約20%を取得

http://www.inside-games.jp/article/2004/12/20/15318.html

エレクトロニック・アーツはフランスに本拠を置く世界的なパブリッシャー、ユービーアイソフトの株式の19.99%をTalpa Beheer B.V.(オランダの投資会社)から取得したと発表しました。19.99%は米国の反トラスト法に抵触しない数字だそうです。

EAは買収金額について正式には明らかにしていませんが、フィナンシャルタイムズが伝えるところに寄れば8500万ドル〜1億ドル程度だったようです。

これはどうなんでしょう、買収までは行ってませんがデカいニュースです。NFLのライセンスの件といい、余りやり過ぎるのもどうかと思いますが。GAF辺りだと「もうだめだ」って感じの投稿多数。もう対抗できる会社はないでしょう。

「レボリューション」には十字キーもABボタンもない? (2)

http://www.inside-games.jp/article/2004/12/21/15330.html

任天堂が来年5月のE3で発表予定としている次世代機「レボリューション」ですが、本日発売の「週刊ダイヤモンド」新年合併号に掲載された特集「特集2005総予測」によれば「十字キーもABボタンもないものになると言われている」だそうです。

マイクロソフト、任天堂、ソニーの次世代据置型ハードが発表される見込み。なかでも注目は任天堂。A・Bボタンと十字キーがないハード機が登場するといわれ、来年はハード機大革新の年になりそうだ。

もしこれが事実であれば少なくとも任天堂の懸ける意気込みというものが分かる気がします。どうなるんでしょうねえ、想像が付きません。少なくとも「ABボタンはないけどXYボタンはある」なんてギャグでは無いことは分かるんですがね。

ちなみに隠しに隠されたニンテンドーDSが正式に発表されたのは今年1月下旬でした。どうやら情報が漏れたので先手を打っての発表だったようです。するとレボリューションもそろそろかな?という気もします。

ニンテンドーDSの国内出荷が100万台を突破、米国でも100万台超(2)

http://www.inside-games.jp/article/2004/12/21/15329.html

任天堂は16日の段階でニンテンドーDSの国内出荷台数が100万台を突破したことを明らかにしました。米国でも販売台数が100万台を突破したそうです。年内の出荷予定は日米それぞれで140万台ずつ計280万台となっています。

販売台数でもクリスマスイブの24日ごろには100万台を突破する見込みだとのことです。半月で100万台出荷ということは生産は大分順調に行っているようですね。

任天堂オブヨーロッパ欧州マーケティング担当ディレクターのJim Merrick氏は「日本と米国でのニンテンドーDSの発売はとても大きな成功を収め、このハードはマストハブアイテムになりました。私たちは欧州でも同様の成功を期待しています。私たちの氏名は新しいゲームの道を開拓し、革新的で楽しい体験を提供することで、DSでこれを実行できたと思います。」とコメントしています。

EAヨーロッパの上級副社長マネージングディレクターのGerhard Florin氏は「EAは家の外で遊ぶゲームの需要が高まっていることを理解しています。ニンテンドーDSは新しい携帯型を遊びたい人にとって素晴らしい選択です。私たちのゲームは新しいハードの例えばタッチスクリーンといったユニークな特徴を生かすように作られています。EAと任天堂がコラボレーションすることは自然な道です。また私たちは来年欧州で発売される際のメジャーなパートナーとなれることをとてもうれしく思います」とコメントしています。

カナダでもDS好調、1万2000台をクリスマスまでに追加出荷

http://www.inside-games.jp/article/2004/12/21/15328.html

任天堂オブカナダはカナダでも好調なニンテンドーDSをクリスマスまでに1万2000台を追加出荷すると発表しました。カナダ単独での販売台数などは不明ですが、北米全体では既に100万台が売れて、年末までに140万台を出荷予定です。

「わたしたちは1000店のゲームショップにDSを全力を挙げて出荷しているところです。Purolator Courierとの協力でクリスマスにあわせるロジスティクスを確立することができました」と任天堂オブカナダ、ゼネラルマネージャーのRon Bertram氏は述べています。

カナダでは199.95カナダドルで販売されているようです

NBAはEAの独占契約のオファーを拒絶

http://www.inside-games.jp/article/2004/12/21/15323.html

先週エレクトロニック・アーツがNFLとの間で今後5年間の権利の独占契約を結び、議論を呼びました。情報筋によればEAはこれに留まらず他のスポーツに関しても計画を持っているとのことですが、NBAは最初のオファーを拒絶したそうです。

理由は単純で、EAの『NBAライブ』は『マッデンNFL』シリーズのように大きな市場シェアを占めておらず独占契約を結ぶと逆に損する結果になるというものだそうです。現在、『ESPN NBA』や『NBAポーラー』など多くのタイトルがリリースされています。

情報元によれば既にEAがMLBに接触しているかどうかは分からないとのことですが、話によれば少なくとも一社以上のパブリッシャーがNFLのニュースの後にMLBとの間で、更に3タイトルの契約を済ませたそうです。

『さわるメイドインワリオ』に不具合、無償で交換

http://www.inside-games.jp/article/2004/12/22/15332.html
任天堂はニンテンドーDS向けソフト『さわるメイドインワリオ』で、一部のミニゲームがニンテンドーDSのタッチパネルの種類によっては遊べないという不具合があったと発表しました。不具合が発生したものに関しては無償で交換を行うとのことです。

ニンテンドーDSのタッチパネルには少なくとも2種類があることが分かっていて、「まめでんきゅう」・「クライヘヤ」・「どうかせん」の3つのミニゲームで不具合があるようです。

もし不具合を確認した場合は任天堂サイトにある申し込みフォームから連絡すると、宅配業者が製品を回収して新品をその場で手渡すことになるそうです。交換品は24日から順次発送するが、暫く時間がかかる可能性もあるとのこと。もし不具合が出なければもちろん交換する必要はありません。

不具合が確認されたミニゲームと症状

まめでんきゅう
端子の部分から線を描こうとしても線がすぐ切れてしまったり、最初から描けなかったりするため、端子と電池の間をつなぐことができません。

クライヘヤ
画面をタッチした時に現れる、電球と黄色い光の円がタッチし続けている間、点滅し続け、おじさんを見つけてもクリアにならない。(本来は、タッチ中は、点滅ではなく、点灯したまま)

どうかせん
導火線の続きを描こうとしても線がすぐ切れてしまったり、最初から描けなかったりするため、導火線を火につなぐことができません。

ニンテンドーDS好調、発売3週目は22万台を販売

http://www.inside-games.jp/article/2004/12/23/15334.html

クリスマスが近づいてきてニンテンドーDSは依然好調です。発売から3週目の12月13日〜19日までの週間売上は22万台で、累計の販売台数は84.3万台となりました。任天堂はクリスマスイブの頃には100万台を突破するとしていますが、ほぼ間違いないペースです。

ソフトウェアでは『さわるメイドインワリオ』と『スーーパーマリオ64DS』が4位と5位に、『ポケモンダッシュ』が15位にランクインしています。16日に発売された『ドンキーコング ジャングルビート』は11位でした。『エメラルド』や『マリオパーティ6』など少し前に発売されたゲームも勢いがあります。

4位「さわるメイドインワリオ」(75000本/249000本)
5位「スーパーマリオ64DS」(68000本/241000本)
7位「ポケットモンスター・エメラルド」(57000本/1250000本)
8位「マリオパーティ6」(57000本/268000本)
10位「ロックマンエグゼ5 チーム・オブ・ブルース」(54000本/120000本)
11位「ドンキーコング ジャングルビート」(46000本/46000本)13位「ヨッシーの万有引力」(45000本/80000本)
14位「スーパーロボット大戦GC」(36000本/36000本)
15位「ポケモンダッシュ」(35000本/109000本)
17位「NARUTO 激闘忍者大戦!3」(31000本/209000本)
23位「まわるメイドインワリオ」(22000本/319000本)
27位「パワプロクンポケット7」(16000本/76000本)
28位「マリオテニスGC」(15000本/286000本)
30位「ふたりはプリキュア ありえな〜い!夢の国は大迷宮」(12000本/25000本)

任天堂の上半期の研究開発費は25%増の108億円

http://www.inside-games.jp/article/2004/12/25/15348.html

任天堂は12月22日に第65期半期報告書(2004年4月1日―9月31日)を提出しました。それによれば上半期のグループ全体での研究開発費は108億8200万円(消費税等別)で、昨年度と比較して約25%の伸びとなりました。

大きく伸びた要因としてはニンテンドーDSや次世代ゲーム機「レボリューション」の開発費用の増加が考えられます。報告書では「従来路線の単純な延長上には位置づけられない新しい世界を展開すべく、次世代型ゲーム機の開発を引き続き進めています」としています。

研究開発についてハードウェアでは、最先端の技術を単に取り入れて性能の向上を追及するのではなく、ゲーム本来の面白さを引き出すために、記憶媒体や表示装置、ネットワーク技術やセキュリティ技術を中心に調査研究を行っているとしています。

ソフトウェアでは優秀なクリエーターを社内に多く抱えている強みを生かして、様々な表現技術(シナリオ・映像・音楽・システム等)に関する研究を基礎として、高品質かつ独創的なソフトウェアの研究開発を行っているとしています。

昨年度の研究開発費は通期で158億2500万円でした。

テイク2が狙うのはスポーツゲーム帝国?

http://www.inside-games.jp/article/2004/12/25/15344.html

「スポーツを制するものが米国ゲーム業界を制する」と誰かが言ったかどうかは定かではありませんが、米国でスポーツゲームはキーになります。ナンバー1パブリッシャーの地位を固めたEAのEA SPORTSには毎年発売されコンスタントにミリオンを稼ぐタイトルが幾つもあります。このようなゲームがメーカーにとって美味しいことは言うまでもありません。

今回の話はテイク2インタラクティブという会社の話です。物議を醸した『グランド・セフト・オート3』の発売元と言えば分かりやすいかもしれません。このゲームの空前の大ヒットで大手パブリッシャーの一角に名を載せることになったテイク2がその勢いをかってスポーツゲームに本格的に乗り出そうとしているようです。

最近テイク2が米国証券取引委員会(SEO)に提出した文章によれば、同社はスポーツゲームを今後積極的に取り組む分野としているようです。

テイク2は最近マイクロソフトからIndie Builtというデベロッパーを買収しました。Indieは『Top Spin(テニス)』・『Amped(スノーボード)』・『Links(ゴルフ)』などのタイトルを抱えています。更に『ロッキー』などの開発元のVenom Gamesも10月に買収しています。

もっと重要なのはテイク2がセガからビジュアルコンセプトを買収する権利を得ているということです。これは最近明らかにされたもので、セガとテイク2は今年5月に向こう3年間の海外での販売契約を締結していますが、その際に2006年3月もしくはセガとの契約が終了するまでの間にテイク2がビジュアルコンセプトとその子会社のKush Gamesを買収する権利が保証されたそうです。

ビジュアルコンセプトはセガスポーツシリーズを開発しているデベロッパーです。前述の文章は買収に関して「金額については交渉中で、私達はスポーツゲーム市場の可能性について検討を続けている」としています。

もし何処かの会社が競争の強いスポーツゲーム市場に参入に参入する場合、テイク2はその大きな候補で有り得ます。『グランド・セフト・オート』によって得た資金力を持って、先週のNFLの独占契約のような契約を結べた場合、業界地図は大きく変わる可能性があります。強大すぎるEAの存在が今ならテイク2に味方するかもしれません。

主に1UPの「Take-Two Building Sports Empire?」などから作成。

Actimagineが任天堂に映像圧縮技術をライセンス

http://www.inside-games.jp/article/2004/12/26/15351.html

フランスのActimagineは任天堂に最新の映像圧縮技術をライセンスしたと発表しました。ActimagineはGBAのアドバンスムービーにもライセンスしていますが今回はその改良版で、ニンテンドーDSとゲームボーイアドバンス向けソフトで利用されるそうです。

Actimagineの映像圧縮技術はアドバンスムービーの「ポケモン」シリーズに利用されていて、約22分間の映像を収録しています。今回ライセンスされた改良型の技術は32メガバイトのメモリーカードに90分間の映像を記録できるようになっているそうです。

CEOのAndr Pagnac氏は「私達の映像圧縮技術を任天堂のポータブル機に応用するのはとても興味深いプロジェクトでした。私達は任天堂に選択されたことを嬉しくそして誇りに思います」とコメントしています。

この技術は米国のニンテンドーDS本体に同梱された『メトロイドプライム ハンターズ ファーストハント』に利用されていて、高画質なムービーを収録することを可能にしたとのこと。

【DEVELOPER PROFILE】第13回 Matrix Semiconductor

http://www.inside-games.jp/article/2004/12/26/15350.html

Matrix Semiconductorは1998年に設立されたファブレス半導体メーカーで、Thomas Lee博士によって創業されました。多層構造を持つ3Dメモリの研究開発を行い、2001年に世界で始めて商用向け3Dメモリ「Matrix 3-D Memory」の開発に成功しました。これを受けて本格的な事業展開を開始するに当たって5200万ドルの出資を募集し、任天堂はこのうち1500万ドルを出資しました。次世代ゲームボーイに利用されるのではないかという憶測がありましたが、ニンテンドーDSではこれまでのところ利用されていない模様です。

創業者のThomas Leeはスタンフォード大学の教授を務めている尊敬されるエンジニアであると同時に成功した企業家でもあります。LeeはS.B.、S.M.、Sc.D.をマサチューセッツ工科大学で取得し、Analog Devices(『ヨッシーの万有引力』の回転センサーを提供したメーカーでもあります)に就職し、キャリアを始めました。1992年にラムバスに移籍しCMOSメモリの回路設計を担当しました。1994年からはスタンフォード大学の機械工学科でギガヘルツ通信に関する研究を行いました。1998年に共同創業者としてMatrix Semiconductorを設立しました。現在の役職は創業者・先端開発ディレクター。

Matrix Semiconductorの目標とする3Dメモリとは従来のメモリが一層の記録層で構成されるのに対して、多層構造を持ったものです。通常のメモリで大容量化を図るためには面積辺りの記録密度を高める必要がありますが、3Dメモリでは同じ面積でも層を重ねることで大容量化が可能になります。さらにコストの削減にもなる画期的なものです。Matrixは台湾のTaiwan Semiconductor Manufacturing Companyは2001年12月に世界初となる商用3Dメモリ「Matrix 3-D Memory」の開発に成功したと発表しました。

技術の開発に成功したMatrixは本格的に事業を立ち上げる為に合計5200万ドルの出資を募りました。任天堂はこのうち1500万ドルを出資し、7,218,239株を取得しました。このとき任天堂の広報室の皆川氏は「ポータブル機器の市場は球速に拡大しています。マトリックスのコストと密度という現在の技術からの利点は私達のゲームボーイアドバンスのメモリの要件を満たします。私達はマトリックスの技術がより刺激的なゲームを作るのを助けると信じます」とコメントし、次世代GBAへの採用を視野に入れているようでした。このとき出資した会社には任天堂の他にTeleSoft Partners、Benchmark Capital Europe、Integral Capital Partners、Seagate Technologyがあります。Matrixはこの他にもマイクロソフト、ソニー、コダックなどの出資も受けています。

実際に「Matrix 3-D Memory」を利用した製品は2002年中に投入されることがアナウンスされていました。しかし予定は大幅にずれ込み、本格的に出荷が開始されたのは2004年11月になりました。Matrixの副社長販売マーケティングのDan Steere氏は「ここから学んだ最も大きな教訓は、何かを1つだけ作り出すのは容易だが、それを何百万個も作ろうと思うと、途端に難しくなるということだ」としています。結局第1世代はパイロット生産のみに終わり、改良を加えた第二世代から実際の製品展開が開始されることになりました。生産は一昔前の製造技術でも容易にできるようになっているそうです。

「Matrix 3-D Memory」を利用している製品としてはマテル社の子供向け動画プレイヤー「Juice Box」や、国内ではシャープの携帯用電子辞書「PW-C8000」など3機種に搭載されることが決まりました。現在のところ、ライトワンスのメモリとして出荷されている為、書き換えの必要のない用途に限られますが、将来的には何度も書き換えが可能なメモリの生産も計画されているそうです。

任天堂は次世代ゲームボーイに「Matrix 3-D Memory」を採用する意向を持っていたようですが、ニンテンドーDSでは今の所採用されていないようで、台湾のマクロニクスが製造するマスクROMが使われています。既に述べたように生産開始に手間取った為に見送られたという可能性もありそうです。しかしながら生産が軌道に乗れば将来的にはニンテンドーDSやその他のゲーム機で採用される可能性は高いと言えるのではないでしょうか。

Matrix Semiconductor
[マトリックス・セミコンダクター]

・社名 MATRIX SEMICONDUCTOR, INC.
・創業 1998年
・住所 3230 SCOTT BOULEVARD SANTA CLARA, CA 95054,USA
・社員 105名
・特許取得数 83
・未公開企業
・ウェブサイト http://www.matrixsemi.com/

出資企業
・BENCHMARK CAPITAL
・BENCHMARK CAPITAL EUROPE
・EASTMAN KODAK COMPANY
・INTEGRAL CAPITAL PARTNERS
・マイクロソフト
・任天堂
・SEAGATE TECHNOLOGY
・SKYMOON VENTURES
・ソニー
・TELESOFT PARTNERS
・THOMSON
・WESTERN TECHNOLOGY INVESTMENTS

共同創業者
・MARK JOHNSON
・MICHAEL FARMWALD
・TOM LEE
・VIVEK SUBRAMANIAN

取締役会
・DENNIS SEGERS 社長兼CEO
・SIVA SIVARAM  最高執行責任者
・GEOFF RIBAR  最高財務責任者
・DAN STEERE   上級副社長セールス&マーケティング
・MATT CROWLEY  上級副社長プロダクトデベロップメント
・LIZA TOTH   上級副社長インテレクチャルプロパティ

セガサミーHDが家庭用ゲーム機などの発売元をセガに統一

http://www.inside-games.jp/article/2004/12/28/15360.html

セガサミーホールディングスはサミーが開発する家庭用ゲーム機の発売元とアミューズメント機器の販売元をサミーからセガに変更すると発表しました。家庭用ゲーム機では2月に発売予定のPS2『実戦パチスロ必勝法!北斗の拳Plus』から、アミューズメント機器では12月1日出荷分からセガに変更しているそうです。

セガサミーグループは経営資源の有効活用を図るために、2007年3月までにセガサミーHD 傘下のグループ会社を、パチスロ・パチンコ関連事業、アミューズメント・コンシューマ関連事業、メディアコンテンツ関連事業、及びその他事業の事業分野別に再編する予定とのこと。

ミッドウェイが『ガントレット』や『The Suffering』新作を開発中?

http://www.inside-games.jp/article/2004/12/28/15355.html

米国のパブリッシャーのミッドウェイが米国特許商標庁(USPTO)に同社の人気フランチャイズの最新作と見られる商標を登録していたことが分かりました。いずれも既にドメインの取得も終えているようです。

1つは「ガントレット」で「Gauntlet Seven Sorrows」です。アタリの古典とも言えるアクションゲームシリーズで2001年にはゲームキューブなどで最新作『〜ダークレガシー』が発売されました(国内でも発売)。商標の登録日は2004年12月13日です。

もう1つは「The Suffering Ties That Bind」です。これは恐怖の刑務所の中で展開されるホラーアクションゲームで、2003年に発売されました。商標の登録日は同じく2004年12月13日です。

ニンテンドーDSの国内販売数が110万台に

http://www.inside-games.jp/article/2004/12/30/15374.html

2004年12月20日〜26日の週間売上によれば、ニンテンドーDSの販売台数は25万2000台で、12月2日の発売以来の国内販売台数は109万5000台に達しました。正月商戦の次週くらいには年内出荷予定140万台は実売でも達成できそうです。

また、ゲームボーイアドバンスSPも引き続き好調で、11万1000台を販売しています。ゲームキューブは5万4000台でした。

ゲームソフトではニンテンドーDSの『スーパーマリオ64DS』が12万5000本、『マリオパーティ6』が10万4000本、『さわるメイドインワリオ』が10万本、『ポケットモンスター エメラルド』が8万4000本、『ドンキーコング ジャングルビート』が7万4000本などとなっています。

クリスマス商戦ということもあってかトップ30位内に任天堂タイトルが7本、ポケモンタイトルが3本入るという強さを見せました。任天度ハードは30本中15本でした。

ユービーアイ「EAの行動は敵対的なもの、防衛策をとる」

http://www.inside-games.jp/article/2004/12/30/15374.html

エレクトロニック・アーツが株式の19パーセントを取得したユービーアイソフトですが、ユービーアイはこれは事前に通告のない敵対的なものだったとして、独立を維持する為に防御策を取ることを明らかにしました。

ユービーアイの広報担当者は「私達はこれが敵対的なものであると考えている」とコメントしています。また、同社を創業したGuillemot兄弟はEAからのアプローチを拒否するようにフランスの投資会社を回っていると伝えられています。

今回のEAの行動については「これはEAが今後同様に他のゲームパブリッシャーの買収を行っていくだろうことの潜在的なシグナルだと信じる(Wedbush Morgan SecuritiesのアナリストMichael Pachter氏)」という受け止め方がされています。

ユービーアイソフトは4人のGuillemot兄弟によって創業されたフランス最大のゲームパブリッシャーで創業者が22.8パーセントの議決権を、EAが18.4パーセントの議決権を所有しています。残りの株式の内、13パーセントは金融機関が44.5パーセントは小株主が保有しているようです。