2009年の任天堂NEWS3

Last-modified: 2010-10-31 (日) 06:21:28

Yahoo!オークションも「マジコン」を出品禁止商材に指定

http://www.inside-games.jp/article/2009/03/02/33944.html
Yahoo!JAPANは、インターネットオークション最大手のYahoo!オークションにて、いわゆる「マジコン」と呼ばれる機器の出展を禁止すると発表しました。

オークションにおける「マジコン」を巡っては、楽天オークションが昨年秋から出品禁止商材に指定しているほか、Yahoo!オークションも、任天堂らの訴訟を受けて「法的責任が追及される可能性がある」として注意を促していました。

この度、東京地裁において任天堂らソフトメーカー54社が「マジコン」の輸入と販売を行っていた業者らに対して販売の差し止めを求めていた訴訟で、任天堂らの主張を認める判決が出たことを受けて、Yahoo!オークションでも「違法性について一定の判断がなされた」として出品禁止商材とすることを明らかにしました。

今後「マジコン」と判断した出品物は過去の分も含めて削除され、システム利用料なども返金しないということです。

脳トレ系ゲームの医学的効果に疑問の声−「楽しむなら良いが幻想を追うなら再考の必要」

http://www.inside-games.jp/article/2009/03/02/33930.html
脳トレ系ゲームの効果に疑問の声です。

BBCが報じるところによりますと、消費者団体「Which?」は脳トレ系ゲームの効果に関して三人の専門家に調査を依頼。ニンテンドーDSiやPCなどいくつかのプラットフォームにおいて調査を行いました。

『脳を鍛える大人のDSトレーニング』を使った時の脳の血流を調査したところ、友人に話しかけたりインターネットでネットサーフした時も同様の効果が見られたとのこと。
また、記憶力を改善するというPCソフト『Mindfit』の効果は『テトリス』など「標準的なコンピューターゲーム」と同じだったとのことです。

「Which?」のMartyn Hocking氏は「これらのゲームで楽しむならばよいが、“心をシャープにするという効果が科学的に証明されている”という幻想を追うなら再考の必要がある」とコメントしています。

任天堂のスポークスマンは、ゲームの効果が科学的に証明されたとは主張していないとコメント。また、『Mindfit』を販売するMindWeaversのBruce Robinson氏は、自社製品の有効性に関し、脳トレ系ソフトは新たなフィールドであり、British Medical Journalはこれらのゲームに効果がないとは言い切れないという結果を出しているとしています。

「Which?」のレポートでは、効果が薄いとする調査結果と同時に、『脳を鍛える大人のDSトレーニング』への肯定的な感想も掲載。メンバーであるKerry Redden氏は「ゲームは簡単に遊べるしとても楽しかった。暗算力が改善されたし、返品しようとは思わない。脳年齢を26歳以下にしたい」とコメントしており、「Which?」の争点は医学的な効果の立証にある模様です。

『小学校英語 エイタンザムライ』、DSダウンロードプレイで最大30人に問題配信が可能

http://www.inside-games.jp/article/2009/03/02/33933.html
エデュケーショナルネットワークから2009年3月26日に発売を予定している、栄光ゼミナール公式DS教材『小学校英語 エイタンザムライDS』ですが、本作には親機が作成した問題を配信する事が出来る機能が搭載されています。

これは親機が作成した問題を子機に送信し問題を解かせる機能で、最大30人まで参加出来る内容となっています。「学習塾」や「学校」での使用を考えた機能になっているとの事。

同日に発売される『中学英語単語 エイタンザムライDS』にも同様の機能が搭載されています。

学習塾や学校でDSが教材として、本格的に使われて来る日がもう目の前まで来ています。便利な時代になりましたね。

『小学校英語 エイタンザムライDS』と『中学英語単語 エイタンザムライDS』は、amazon.com、ビックカメラ.com、ヨドバシ.com、TSUTAYAonline の他、家電量販店、大型カメラ店、大型ゲームショップ店頭などで販売されます。価格は3990円(税込)です。

幻の任天堂技術デモ「Peach’s Castle」

http://www.inside-games.jp/article/2009/03/02/33937.html

Wii用HDMIコンバーターが登場―Wiiをハイビジョンテレビに

http://www.inside-games.jp/article/2009/03/03/33961.html

ゲーム機器のデザイン性、若い女性も敏感に察知 〜 ニンテンドーDSが「日本を代表するデザイン商品」4位に

http://www.inside-games.jp/article/2009/03/04/33977.html
財団法人日本産業デザイン振興会は2009年3月4日(水)、20代女性を対象に実施した「デザインに関する意識調査」(第5回)の結果を発表しました。

この調査は、インターネット・アンケート・サービス「gooリサーチ」を運営するNTTレゾナントの協力を得て、現代社会における生活者のデザインに関する意識をさまざまな角度から把握するために共同で行っているものとのことです。第5回は消費行動におけるボリュームゾーンを占める層のデザイン意識の把握を目的に、20代前半(20歳〜26歳)の女性がどの企業、商品に関してデザイン力があると感じているかに関して、東京圏、大阪圏、東海地方在住の20代前半の女性を対象に行われました(2008年12月1日〜5日実施、回答者数1,102名)。

それによると「所有している/所有していた商品」および「所有したことがない商品」のなかでデザインがとても優れていると感じるのは、いずれもアップル「iPod」シリーズとなりました。

ゲーム機では「所有している/所有していた」分野でニンテンドーDSが4位、Wiiが14位になっています。また「所有したことがない」もののなかでは7位Wii、10位DS、13位PSP、17位PS3となりました。基本的にポータブルな商品が多いことから、身近な商品を所有するにあたってはデザイン性を重視する傾向があり、携帯電話のデザイン性に関しては特に鋭敏であることがうかがえますが、デザインプロダクツとしてゲーム機が著しく地位向上している傾向がより進んでいると言えます。

企業別でもやはりアップルが1位となりましたが、「所有している/所有していた商品の企業」の8位に任天堂が、「所有したことがない商品の企業」の8位に任天堂、11位にソニー・コンピュータエンタテインメントが入っています。

そして日本を代表するデザインと感じる商品は「AQUOS」、企業では「トヨタ自動車」、デザインが優れていると感じるブランドは「SONY」となりました。都市圏在住の20代前半女性はAQUOSを「日本を代表するデザイン」として高く認識してことがわかります。

一方ゲーム関連では、「商品」の4位にニンテンドーDSが、企業の4位に「任天堂」がそれぞれ入っており、若い女性にもグロバール企業としてゲーム産業が認知されていることが推測できます。

韓国が不正コピーの取締を不当なものと反発−「任天堂がもたらしたのは小学生のゲーム中毒だけ」

http://www.inside-games.jp/article/2009/03/04/33979.html
任天堂が、韓国や中国など6ヶ国を著作権侵害の激しい国として指定、スペシャル301条(知的財産権に対する対外制裁に関する条項)のもと、米通商代表部に協力を要請したのは記憶に新しいところですが、これに反発する動きもあるようです。

朝鮮日報は「韓国を「漁場」としか見ていない任天堂」と題した記事において、任天堂の措置は不当なものであり、韓国ゲーム界の発展に寄与していないとする見解を明らかにしました。

朝鮮日報は、韓国の著作権侵害に関しては「残念ながらこれは、事実に反するものではありません。」と認めると同時に、今回の協力要請が「韓国への奇襲攻撃」であり、「任天堂の今回の措置は、韓国を無視した不当な仕打ちだという指摘が出ています。」と現地情報を紹介。

「任天堂が韓国にもたらしたものといえば、「小学生のゲーム中毒」だけです。」と任天堂の韓国進出を総括。ゲーム中毒が増えることが任天堂の利益となるため、違法コピーの問題に「見て見ぬふり」をしてきたのはゲーム機を売り込むためであるという声も出ているとしています。

韓国では、韓国製ニンテンドーDSゲームが少ない事に関して「任天堂に積極的な姿勢が欠けていたことも一因だという見方があります。」と任天堂の姿勢を疑問視する意見もあるとし、韓国のゲームショー「Gスター」に出展していないことから、任天堂は、お金を稼ぐ場所としてしか韓国市場を見ていないと締めくくっています。

韓国任天堂(Nintendo of Korea)の甲田峰雄社長は「韓国の市場にはオンラインゲームに興味がない人、かつてオンラインゲームをしていたが今は遊んでいない多くの人がおり、そこに成長の可能性があると信じています」と、現地の特性を認識した上での展開を行っていく姿勢を表明。

今回の要請では、任天堂は韓国に対して「著作権侵害が増加し続けているが継続した取締が続いていることを評価する」……としていますが、これは6ヶ国の中でもかなりポジティブな評価となっています。

任天堂が韓国展開を行う上で最大の障害が違法コピーと言われてきましたが、これを取り締まる措置が現地で支持されない可能性もあるということで、任天堂の今後の対応が注目されます。

秋葉原の家電量販店で万引きしたゲーム機などを転売したいたフランス人少年3人逮捕

http://www.inside-games.jp/article/2009/03/04/33981.html
FNNニュースによると、秋葉原にある家電量販店で万引したゲーム機などを、大胆にもすぐ近くにある同系列の買い取りセンターで転売していたフランス人の少年3人が、警視庁に逮捕された事件が2008年にあったと報じています。

窃盗の疑いで逮捕されたフランス人の16歳の少年3人は、ゲームソフト16個とゲーム機2台を万引した疑い。

少年らは100万円相当を万引し、偽造した学生証を使って転売していたということで、調べに対しフランス人の少年は「日本人は簡単に人を信用しない方がいいと思う」と供述しています。

海外ゲーマーの声・・・クラシックコントローラ PROが発売されないことをどう思う?

http://www.inside-games.jp/article/2009/03/04/33986.html
Wii用の新たなコントローラー「クラシックコントローラ PRO」が話題となっています。しかし任天堂オブアメリカ(NOA)は米国での発売予定はないとコメント。これに関して海外ゲーマーがどう思っているか見てみましょう。

「クラシックコントローラがこっちであんまり売れないからじゃない?売れるんだったらこっちに持ってくるよ」

「アメリカにクラシックコントローラ PROが来ない?ガッデム!ふざけんな!良さそうなコントローラーなのに!」

「こっちで発売されるのも時間の問題だろう。BrainAge(海外版『脳トレ』)が売れてなかった時みたいに、レジー(NOAのReggie Fils-Aime社長)はイワタ(任天堂の岩田聡社長)に怒られるんじゃないかな」

「なんてこった!オタク大激怒!」

「“このコントローラーは本当にクール。沢山の人が買うと賭けてもいい。今、北米市場に投入するのを止めましょう!”←ここで、金属で頭を叩く音を入れて下さい」

「日本の『モンスターハンター』絡みなんじゃない?それなら納得できるけど」

「このNykoのワイヤレスクラコン良くない?」
「↑それカッコ悪い。HORIのヤツの方がいい」
「↑Nykoのヤツはバッテリー食うんだよね」

「任天堂がこれをアメリカで出さないのは、Wiiユーザーの90%が将来的にゲームを買わないから。コストコ(アメリカ生まれの倉庫型卸売店)でWiiを買うようなお婆ちゃんや叔母さんは『Wii Fit』と『Wii Sports』以外ゲームやらないだろうし」

「私はクラシックコントローラ PROが発売されないのを本当に嬉しく思う。見た目が台無し。グリップが必要ならゲームキューブコントローラを使う」

賛否両論入り乱れているようですが、クラシックコントローラ PROは、基本的には海外でも発売を望まれている模様です。

海外ゲーマーが見る、任天堂携帯ゲーム機の成功の秘訣

http://www.inside-games.jp/article/2009/03/04/33992.html
海外ゲーマーから見た、任天堂携帯ゲーム機の成功の秘訣とはどんなものでしょうか?

海外サイトNintendojoは「証明された任天堂のハンドヘルド端末戦略」と題した記事で、携帯ゲーム機の成功の秘訣を探っています。

任天堂の携帯ゲーム機には常にグラフィック能力に長けたライバルがいたが、グラフィックよりもバッテリー駆動時間を優先したことで携帯ゲーム機として実用性のある稼働時間と価格を実現できたと指摘。

ゲームボーイにはゲームギアとLYNXが、ゲームボーイアドバンス(GBA)にはTurboExpress(北米版PCエンジンGT)やGENESIS NOMAD(海外のみで発売された携帯メガドライブ)が、ニンテンドーDSにはPSPがライバルとなりましたが、ゲームギアなど一部ライバル機の駆動時間を「あまりに非実用的」としています。

ソニーはプレイステーションとプレイステーション2で互換性を重視したことにより据置ゲーム機の勝利者となったが、任天堂の携帯ゲーム機ではGBAとニンテンドーDS、ゲームボーイとゲームボーイカラー及びゲームボーイポケット、ニンテンドーDSとニンテンドーDSiというように一貫した互換性重視路線が採られており、これも成功の秘訣の一つであると分析。

長い駆動時間とミドルレベルの技術によって任天堂が携帯ゲーム機市場を支配しており、ライバルが出現するまでは任天堂のリーダーシップは続くだろうと結論しています。

この認識は日本ゲーマーのものとほぼ共通と思われ、TurboExpressやGENESIS NOMADなど日本未発売の携帯ゲーム機を含めても同じ結論が出ているのが興味深いところです。

DSを巡る口論で少年が姉を刺したというのは嘘で・・・

http://www.inside-games.jp/article/2009/03/04/33994.html
フランスで、5歳の少年がニンテンドーDSを巡る口論の末、10歳の姉をキッチンナイフで刺すという痛ましい事件が発生したと、Le Postが報じています。

事件は土曜日の夜に発生。事の起こりは少年が姉に一緒にDSをやらないかと誘ったこと。姉はそれを断るのですが、腹を立てた少年はキッチンナイフを持ち出し、姉の胸を刺します。母親は悲鳴で事件に気づき、姉はすぐに病院に運ばれましたが、命に別状はなかった模様。

・・・というストーリーだったのですが、実は姉を刺したのは母親だったと伝えられています。手術を担当した医師は「とても5歳の子供の力ではできない」と断言、少年の話もDSの話も、母親が誤魔化すために付いた嘘だったことが判明し、母親は留置所に送られています。

非常に悲しい話です。

Wiiでどんなゲームが遊ばれているのか−米国の集計結果

http://www.inside-games.jp/article/2009/03/06/34032.html
MTV MultiplayerはWiiでどんなゲームが遊ばれているかの集計結果を発表しています。

米国版「みんなのニンテンドーチャンネル」から得られた200万人以上のユーザーのデータを集計したもので、海外ゲーマーの好みを知る上では重要な資料といえるでしょう。
トップ20を見ていきましょう。

1:『大乱闘スマッシュブラザーズX』
2:『ギターヒーロー3 レジェンド オブ ロック』
3:『ゼルダの伝説 トワイライトプリンセス』
4:『ファイアーエムブレム 暁の女神』
5:『街へいこうよ どうぶつの森』
6:『レゴ スター・ウォーズ コンプリート サーガ』
7:『Wii Sports』
8:『テイルズ オブ シンフォニア-ラタトスクの騎士-』
9:『Rock Band』
10:『マリオカートWii』
11:『Madden NFL 08』
12:『スーパーマリオギャラクシー』
13:『Call of Duty: World At War』
14:『ぼくとシムのまち』
15:『スーパーペーパーマリオ』
16:『レゴインディ・ジョーンズ オリジナルアドベンチャー』
17:『メトロイドプライム3 コラプション』
18:『大神』
19:『マリオパーティ8』
20:『Madden NFL 09 All-Play』

『大乱闘スマッシュブラザーズX』『ギターヒーロー3 レジェンド オブ ロック』『ゼルダの伝説 トワイライトプリンセス』『ファイアーエムブレム 暁の女神』のトップ4は先月と同じ順位。

『街へいこうよ どうぶつの森』が8位から5位へ、『テイルズ オブ シンフォニア-ラタトスクの騎士-』が圏外から8位へ、『ぼくとシムのまち』が圏外から14位へ、『スーパーペーパーマリオ』が圏外から15位へ急上昇。

任天堂ゲームはベスト10には6本、ベスト20では10本がランクインしており、流石の強さ。

ベスト20には日本未発売のゲームが5本含まれており、アメフト、FPS(一人称シューティング)、音楽ゲームとお国柄を反映したタイトルであるのが興味深いところ。

日本市場と海外市場の乖離が言われて久しいですが、ベスト10の内、日本未発売のゲームは1本のみとなっており、現時点では人気タイトルの多くは日本でも出ていると考えても良いのかも知れません。

【ゲームニュース一週間】ゲームソフトの年齢制限は無意味なのか?

http://www.inside-games.jp/article/2009/03/07/34053.html
3月というのに寒い日々が続いていますが、今週はゲームと年齢制限に絡んだニュースが届きました。

米国小児科学会(American Academy of Pediatrics)は、ゲームソフトのレーティングがゲームを魅力的にするとする調査結果を発表しました。
オランダの7-8歳、12-13歳、16-17歳の男女に架空のゲームの解説文を見せてどれを選ぶかチェックしたところ、レーティングの高いものと暴力要素があるものが多く選ばれたとのこと。禁じられると魅力的に見える「禁断の果実」効果であるとしています。

この調査では、7-8歳の女児でさえ、高レーティング+暴力要素のあるゲームを選んだといいます。年齢の低いプレイヤーに遊ばせないように高いレーティングが付けられる訳ですが、高いレーティングほど魅力的だというのであれば、年齢制限に意味はあるのでしょうか。

もちろん、年齢制限に意味はあります。適切に用いられるなら、年齢にふさわしくない内容を見てしまうことを防げます。ここで必要になるのは親の協力です。マイクロソフトはペアレンタルコントロールを推進する「Play Smart, Play Safe」キャンペーンを展開。年齢制限に関する意識調査を行いました。ペアレンタルコントロールの必要性を認める両親は73%。しかしながら両親の47%は子供のゲーム選びに無関心だという結果が出ています。レーティングを付けても、両親が無関心であれば子供はどんどん高レーティングのゲームを遊んでしまいます。例え禁じても、コッソリ買ってきて遊んでしまうのはままあることです。ここで本当に大切なのは、両親が子供に向ける「あなたのことを見ていますよ」という視線なのではないでしょうか。

近年のニンテンドーDSでは、両親の視線が届きにくい場所が生まれてしまっています。不法ダウンロードしたゲームをマジコンで遊ぶというケースです。ゲームというのは子供にとって決して安いものではありませんし、パッケージやマニュアルと言った物理的な証拠も残りますから、両親が高レーティングのゲームをチェックすることも不可能ではありません。しかし不法ダウンロードは金銭的な制約もありませんしパッケージも残りません。不法ダウンロードしたゲームを隠す場所はPCの中にいくらでもあります。事実、韓国では不法ダウンロードされた『どきどき魔女神判!』を小学生が遊んでいたと言うことで問題となりました。『Grand Theft Auto: Chinatown Wars』や『C.O.R.E.』などニンテンドーDSにも高レーティングのゲームが増えつつある現在、これは大きな問題でしょう。
NOAの対海賊行為シニアディレクターのJodi Daugherty氏は、子供が不正コピーに手を染めている場合、両親が注意することも重要であると家庭内のモラルの大切さを語っています。マジコンへの対策は、不正コピー問題だけでなく、レーティング問題という意味でも推進されるべきものではないでしょうか。

ニンテンドーDSシリーズ世界累計販売台数が3月中にも1億台到達

http://www.inside-games.jp/article/2009/03/10/34106.html
日本経済新聞は、ニンテンドーDSシリーズの世界累計販売台数が3月中にも1億台を突破する見通しと報じています。

2004年12月2日に発売された初代ニンテンドーDS、薄型軽量化したニンテンドーDSLiteが2006年3月に発売、そして2008年11月にはニンテンドーDSiが発売。4年3ヶ月で1億台突破は、家庭用ゲーム機の歴史の中で最速の記録です。

2009年1月の時点で国内販売数は2500万台を突破。3月20日には3色のニンテンドーDSiの新カラーが登場し、更なる普及が見込まれます。

「任天堂はファーストフード、ソニーは高級レストラン、マイクロソフトは中間」−海外アナリストがゲーム事情を分析

http://www.inside-games.jp/article/2009/03/10/34108.html
「任天堂はファーストフードマシーンであり、ソニーは高級レストラン。マイクロソフトはその中間」……Wedbush Morgan証券のアナリストであるMichael Pachter氏は現在のゲーム事情をこう評しています。

WiiユーザーはXbox360やプレイステーション3を持っておらず、ゲームに関して洗練されていないとするのがPachter氏の考え方。「彼らはマクドナルドに行くのと同じ理由でWiiのゲームを買う。マクドナルドはレストランの批評家から賞されることはないが、親しみやすく一貫している」。

「つまり、マクドナルドとステーキハウス、どちらがより多くの食べ物を売るかと言うことであり、どちらが良い肉を出すかということだ。任天堂はファーストフードマシーンになり、ソニーは高級(ハイエンド)なレストラン。マイクロソフトはその中間だろう」と現在の情勢を比喩で表現。

「THQの『ブロブ:カラフルなきぼう』は本当にグレートなWii用ゲームだと思うが、Ubisoftの『The Price Is Right』(同名クイズ番組のゲーム化でいわゆるミニゲーム集的な内容)の方が3倍売れている。そしてTHQは『Are You Smarter Than A 5th Grader:Make The Grade』(同名クイズ番組のゲーム化)を発売した。これは悲しいことだが、ユーザーがどのような人々であるかを明らかにしている」とコメント。

ライト層とハードコアゲーマー層の間にはゲームの質に関する認識に大きく開きがあり、Wiiではハードコアゲーマー層向けゲームが不利であるとする見解を明らかにしました。

今年はWiiでハードコアゲーマー層への働きかけが本格化。『DOOM』『Quake』のid Softwareや『Overlord』『コリン・マクレー・ラリー』で知られるCodemastersなどWiiに消極的だったソフトハウスも本格参戦を表明。MADWORLD』『The Conduit』などハードコアゲーマー層向けのゲームが発売されるなど大きな動きのある年ですが、WiiユーザーはPachter氏のいうような人々なのか、それともハードコアゲーマー層をも取り込んだものであるのか、今後の動きが注目されます。

「任天堂は“家族に優しい”を返上すべき」−米国のNPOが辛口コメント

http://www.inside-games.jp/article/2009/03/11/34123.html
米国のNPO「National Institute on Media and the Family」(NIMF)は「任天堂は“家族に優しい”評判を返上すべきだ」とコメントしています。

NIMFは青少年の育成を目的としたNPO団体。

理事長であるDavid Walsh博士は暴力表現の過激な『MADWORLD』がWiiで発売されることに危機感を表明。「『MADWORLD』の発売は“家族に優しい”Wiiに暴力ゲームをもたらす。『MADWORLD』はチェーンソーで敵を真っ二つにしたり、標識で敵を突き刺したり、ゴルフクラブで敵の首を飛ばすのにWiiリモコンを使わせる。『MADWORLD』は子供が何をみて何を遊ぶか両親が注意しなければならないことを再確認させる」とコメント。

「かつてWiiはあらゆる家族のためのゲーム機であり、リビングルームに家族のビデオゲームナイトを取り戻すことで大きな売上を記録した。残念だが、任天堂は暴力ゲームにその扉を開いた。NIMFは任天堂が最初の方向性を見失わず、良質な家族のためのゲームを提供することを望む」と任天堂に対して方向性の再考を希望しています。

NIMFは「子供に遊ばせたくないゲーム」のリストを毎年制作するなどゲームが子供に与える影響に敏感な団体。Wiiで盛り上がりつつあるハードコアゲーマー層向けのゲームの意義と暴力表現及びレーティング議論が分けて行われることを期待したいところです。

AMD、Wii向けGPU「Hollywood」の5000万ユニット出荷を達成

http://www.inside-games.jp/article/2009/03/11/34124.html
米AMDは、Wii向けに任天堂に納品しているシステムLSI「Hollywood」の出荷数が5000万ユニットを突破したと発表しました。

「Hollywood」は、ATI(現在はAMDが買収)がゲームキューブのグラフィックスチップ「Flipper」をベースに開発したシステムLSIで、グラフィックチップの「Vegas」と1T-SRAMチップ「Napa」のデュアルチップ構造となっています。設計と任天堂とATIが担当し、NECエレクトロニクスが製造しています。

「任天堂はAMDとの関係を高く評価しています。AMDの洗練された技術によるHollywoodはWiiの成功の要因の一つでしょう。任天堂とAMDの努力の結晶が世界中のリビングに家族の笑顔をもたらしています」と任天堂総合開発本部の竹田玄洋本部長は述べています。

「Wiiが素晴らしいマイルストーンに到達したことにAMDは心より喜びを申し上げます。AMDは家族の全てが楽しめる体験を届けようという任天堂の情熱を共有しています。私達はHollywoodが世界中のユーザーを楽しませている一部であることを誇りに思います。今後も任天堂と共に世界のユーザーを熱狂させるような仕事をしたいと強く願っています」とAMDのグラフィックスプロダクツグループゼネラルマネージャーのRick Bergman氏はコメントしています。

『スーパーマリオギャラクシー』が英国映画テレビ芸術アカデミーのベストゲームを受賞

http://www.inside-games.jp/article/2009/03/11/34128.html
英国映画テレビ芸術アカデミー(BAFTA)は2008年のベストゲームを『スーパーマリオギャラクシー』に決定しました。

BAFTAの「Best Game」部門には『コール オブ デューティ4 モダン・ウォーフェア』『FableII』『Fallout3』『グランド・セフト・オートIV』(GTAIV)、『Rock Band』『スーパーマリオギャラクシー』の6作品(アルファベット順)がノミネートされましたが、『スーパーマリオギャラクシー』はこれらの強敵を退けての受賞となります。

その他の賞を見ていきましょう。

・「Action & Adventure」
 『FableII』

・「Artistic Achievement」
 『リトルビッグプラネット』

・「Casual」
 『Boom Blox』

・「Gameplay」
 『コール オブ デューティ4 モダン・ウォーフェア』

・「Handheld」
 『レイトン教授と不思議な町』

・「Multiplayer」
 『LEFT 4 DEAD』

・「Original Score」
 『Dead Space』

・「Sports」
 『レースドライバーグリッド』

・「Strategy」
 『シヴィライゼーション レボリューション』

・「Story and Character」
 『コール オブ デューティ4 モダン・ウォーフェア』

・「Technical Achievement」
 『SPORE』

・「Use of Audio」
 『Dead Space』

・「BAFTA Ones to Watch Award」
 『Boro-Toro』

・「GAME Award of 2008」
 『コール オブ デューティ4 モダン・ウォーフェア』

日本製ゲームの受賞は「Best Game」の『スーパーマリオギャラクシー』と「Handheld」の『レイトン教授と不思議な町』の2本。

任天堂ゲームはノミネートも含めると『スーパーマリオギャラクシー』(「Best Game」「Gameplay」「Use of Audio」)、『Wii Fit』(「Casual」「Sports」「GAME Award of 2008」)、『マリオカートWii』(「Gameplay」「Multiplayer」)、『ゼルダの伝説 夢幻の砂時計』(「Handheld」)の4本となっています。

目立つのは『コール オブ デューティ4 モダン・ウォーフェア』の強さで、「Gameplay」「Story and Character」「GAME Award of 2008」3部門での受賞。「GAME Award of 2008」部門は投票制となっており、総投票数は60000票とのこと。

ニンテンドーDSが1億台を突破―発売から4年3か月で

http://www.inside-games.jp/article/2009/03/12/34139.html
任天堂は、ニンテンドーDSシリーズの世界累計販売台数が3月6日の時点で1億台を突破したと発表しました。初代DSが発売されたのは2004年11月21日で、4年3か月と2週間での達成となり、ゲーム機として歴代最速ペースでの普及となりました。

任天堂の携帯ゲーム機では「ゲームボーイ」シリーズも1989年4月21日の発売から約11年2か月経過した2000年6月に1億台を達成し、その後1億1800万台まで伸びています。ただしこの数字は日本の任天堂が海外の現地法人に向けて出荷した台数での基準だとのこと。

ゲームボーイアドバンスの世界普及台数は8100万台でした。

任天堂は今後も、新鮮な面白さや驚きを提供しながら「一家に一台」から「お一人様に一台」の実現を目指していくとしています。

英国任天堂、Wiiを約10%値上げする方針

http://www.inside-games.jp/article/2009/03/12/34147.html
英国任天堂は、Wiiの英国での卸値を値上げする方針を明らかにしました。

昨年来の金融危機でポンドは円やドルに対して大幅に値を下げていて、これに伴う措置となります。卸値の値上げ額は約2200円(消費税を含めると約2500円)ですが、これを実際の販売価格に転嫁するかどうかは小売店の判断となります。

英国ポンドは2008年夏には1ポンド210円〜220円で取引がされていましたが、金融危機以降は大幅に下落し、現在では1ポンド130円程度で取引がされています。Wiiの当初の価格は179.99ポンドで、日本円に換算すると1年前は約39000円だったものが、現在では約25000円にまでなっていることになります。

MCV UKに対して任天堂の担当者は、「空前のポンド安で苦しい選択だった」と述べています。

小売店は利幅を圧縮しても値上げをしないか、客足を気にしながら値上げをするか、厳しい選択を迫られそうです。

DS向け液晶を巡る価格カルテルで、公取委が審判手続きを開始

http://www.inside-games.jp/article/2009/03/12/34152.html
ニンテンドーDS向けTFT液晶ディスプレイの納入を巡って、価格カルテルを結んだとして公正取引委員会が、シャープ及び日立ディスプレイズに排除命令と課徴金納付命令を出した件に関して、両社は再審請求を行っていましたが、公正取引委員会は審判手続きを開始することを発表しました。

公正取引委員会は2社に対して独占禁止法に基づく排除命令と、シャープに対しては2億6107万円の課徴金の納付命令を昨年12月に下していました。

Wiiのレンタル代4万円を踏み倒した人物は「常連客」と呼ばれるトラブルのデパート

http://www.inside-games.jp/article/2009/03/14/34182.html
Wiiのレンタル料金467ドル(約45000円)を踏み倒そうとした人物は他にも色々と問題を抱えていたようです。

アメリカはウィノナのAnthony James Brown被告はWiiとゲームソフトをレンタルで借りましたが、467ドル(約45000円)にも膨れあがったレンタル料金を支払わず有罪となりました。

4万円ともなれば正規にWiiを買ってソフトの2〜3本も付けられそうな金額ですが、実はBrown被告は警察から「常連客」と呼ばれている問題の多い人物。今年1月には書類の偽造や窃盗で5年の執行猶予付き判決を受けており、お金にまつわるトラブルで相手を空気銃で脅迫したり、銃器を不法所持したり、学生に部屋を貸すと持ちかけて敷金をだまし取ったりと様々なトラブルを起こしています。

Brown被告は9000ドル(約86万円)の罰金と80時間のボランティアを命じられていましたが、裁判を担当したJeff Thompson判事は、Brown被告が執行猶予の期間をきちんと過ごせたなら「仰天する」とコメント。「もし何か事件を起こしたら、刑務所に送る」とまで言われており、執行猶予が実刑になりそうな気配です。

IBM、Wii向けCPU「Broadway」の5000万ユニット出荷を達成

http://www.inside-games.jp/article/2009/03/16/34203.html
IBMは、任天堂に供給しているWii向けのCPU「Broadway」の出荷が5000万ユニットを達成したと発表しました。先日、GPUを供給しているAMDも同様の発表を行っています。Wiiの5000万台出荷は目前と言えそうです。2008年12月末現在の出荷数は4496万台となっていました。

「Broadway」の出荷は2006年に開始され、Wiiの普及拡大に沿って出荷量が増えていきました。製造はニューヨークのEast Fishkillにある最先端の工場で製造されています。「Broadway」はIBMのPower PCをベースに開発されたもので、IBMのSOIテクノロジーによってパフォーマンスの向上と消費電力の削減が両立されています。

「私達は何千万人ものユーザーに新しいゲーム体験を届けたWii向けのプロセッサがこの素晴らしいマイルストーンに到達したことを誇りに思います。IBMは任天堂との長く成功した協力関係によって、シリコンテクノロジーとクリエイティブ性を同時に実現した成功した製品を届けています」とIBM MicroelectronicsのBrian Connors副社長ゲーム&パワープラットフォーム担当はコメントしています。

「任天堂はIBMの技術な貢献とコミットメントを高く評価しています。IBMのPowerアーキテクチャーはWiiのユニークなデザインを可能としました。また、IBMはWiiの成長にとって欠かすことの出来ないパートナーとなっています」と任天堂総合開発本部の竹田玄洋本部長はコメントしています。

任天堂オブアメリカとマイクロソフトがジョイスティックに関する特許で訴えられる

http://www.inside-games.jp/article/2009/03/17/34219.html
任天堂オブアメリカ(NOA)とマイクロソフトはジョイスティックに関する特許で訴えられていましたが、3月15日より法廷にて審理が開始されました。

NOAとマイクロソフトを訴えていたのはテキサスにあるFenner Investments LTD.で、ジョイスティック(コントローラー)とゲーム機を繋ぐ低電圧インターフェース(米国特許番号:6,297,751)に関する特許が侵害されたと主張しています。

特許は2001年10月2日に取得されたもの。Wiiとゲームキューブ並びにXbox360とXboxで使用されているコントローラーポートがこの特許に抵触しているとされています。

訴えは2007年1月に起こされており、実に2年2ヵ月を経ての審理スタート。
当初はソニーも訴えられていましたが、現時点ではNOAとマイクロソフトが対象とされています。現地でも注目の訴訟のようで、これを報じた記事は3月17日時点でTylerPaper.comのアクセス数トップとされています。

様々な訴えを起こされるゲーム業界ですが、据置ゲーム機に不可欠な部分に関する訴えだけに、どういった結果が出るか興味深いところです。

ハリウッドのCEO、「Wiiは動画配信の大きな機会がある」

http://www.inside-games.jp/article/2009/03/17/34223.html
ハリウッドの業界紙「Variety」によれば、急成長中のデジタル配信会社であるLionsgateのCurt Marvis社長はインタビューで、映画やテレビの配信を行う同社にとってWiiは素晴らしいチャンスであり、そのようなサービスが年内に開始されるだろうと述べたそうです。

Curt Marvis氏が何かを知っているのかどうかは分かりませんが、この分野で大きな地位を占めている同社の見解は参考になりそうです。

テレビゲーム機における映画やテレビ番組の配信はXbox360が最も先行していて、Xbox360マーケットプレイスはアップルのiTunesに次ぐ規模になっているそうです。また、ソニーもPLAYSTATION3でNBCユニバーサルと提携するなど積極的に展開しています。

任天堂は電通と提携して「Wiiの間チャンネル」という動画配信サービスを開始することを表明しているほか、富士ソフトはWiiウェアで『みんなのシアターWii』というオンデマンドサービスを展開中です。

「不当な特許訴訟には断固として戦う」Wiiリモコンを巡る訴訟が棄却

http://www.inside-games.jp/article/2009/03/17/34226.html
今朝、Fenner Investmentsが任天堂とマイクロソフトを提訴していた件で、15日から審理が開始されたと伝えましたが、テキサス州タイラーの連邦地方裁判所のレオナルド・デービス判事は、申し立てを棄却するとの決定を下しました。

これはFenner Investments Ltd.が任天堂のWii本体とコントローラー、及びゲームキューブ本体とコントローラーについて、同社が保有する特許(U.S. Patent No. 6,297,751)を侵害していると訴えていたものです。

任天堂は声明で「裁判所の決定を歓迎します。任天堂は長年、革新的な製品を生み出し続けていますが、他社のIPや権利には最大限の敬意を払っています。しかし不当と信じる特許訴訟には、例えリスクがあるとしても断固として戦います。私は素晴らしい仕事をしてくれだ弁護団に感謝したいと思います」と述べています。

「Wiiバブルは崩壊したのか?」という記事に海外ファンが猛反発

http://www.inside-games.jp/article/2009/03/17/34233.html
英国の調査会社Screen DigestはWiiの供給/需要の比率が一致したと分析。
海外ゲームサイトEDGE-OLINEはこれを「Wiiバブルは崩壊したのか?」とセンセーショナルな見出しで報じていますが、海外のファンはこれに猛反発しています。

Screen DigestのアナリストであるEd Barton氏は北米におけるWiiの供給/需要の比率が一致したと分析。その原因をWiiのソフトラインナップにあるとしています。

「ここ数ヶ月はメジャーなタイトルが不足している。『MADWORLD』はハードコアゲーマーに向けられた明確なアピールではあるが、これはWiiで成功したソフトとは別の方法であり、任天堂を助けることはない」とコメント。これから2年ほどは任天堂の成功を阻害する要因がいくつか存在しているとの見解を明らかにしています。

英国では金融危機に伴うポンド安でWiiが約2200円値上げされるなどしており、Barton氏の分析にはこの値上げも影響していると思われます。

記事に寄せられたコメントの多くはこの見解に対して否定的。特に「Wiiバブルは弾けたのか?」という記事タイトルが反発を買っているようです。

「Wiiが4000万台販売されたというデータが間違っているなら、Wiiはバブルだろう。見出しでファッショナブルな言葉を使用しないで欲しい。正しくは“Wiiの販売カーブは頂点に達したか?”ではないだろうか」
「作者は愚かな結論に達し、大ニュースとするために「Wiiバブルは弾けたのか?」という扇情的な見出しをつけた」
「誰か、あの勢いが永遠に続くと思った人はいただろうか?これが意味するのは需要と供給のバランスが取れたということであり、Wiiを買うためにeBayに行かなくていいことを意味する。これは嬉しいことだ」
「Wiiはブームから成熟した商品となった。これはWiiが売れなくなることを意味するのではなく、熱病に浮かされたように慌てて買わなくていいことを意味する」
「ここのライターの性急な結論はWiiにとってバッドなパブリシティとなる。日本でのWiiの販売低下にバブル崩壊のメタファーを持ってくるのはいかにも弱い。Wiiは適切な規模を超えて肥大化はしていないし、サトル・イワタ(任天堂の岩田聡社長)は売上減少を説明して予測していた」

コメントの多くは長文となっており、Wiiの支持の厚さがかいま見えてくるといえるでしょう。

南アフリカ共和国でDS Liteが売上20000台を達成

http://www.inside-games.jp/article/2009/03/19/34274.html
南アフリカ共和国において、ニンテンドーDS Liteは20000台を売り上げたとのことです。

2008年2月の発売から通算した数字とのことで、約1年で20000台ですから1月当たり約1700台、1日当たり約55台が売れている計算になります。

現地で任天堂製品を販売するCore GamingのマネージングディレクターMatthew Grose氏によると、『脳を鍛える大人のDSトレーニング』『nintendogs』が売上を伸ばす材料となったとのこと。

また『New スーパーマリオブラザーズ』『マリオカートDS』も売れているとのことです。

『脳を鍛える大人のDSトレーニング』『nintendogs』は女性及びシニア層に売れており、『New スーパーマリオブラザーズ』『マリオカートDS』は既存ゲーマー層に支持されているとのことで、任天堂ソフトの売れ方というのは国が違ってもあまり差はないのかも知れませんね。

エヌビディア、Wii開発者向けに物理エンジン「PhysX」を提供

http://www.inside-games.jp/article/2009/03/20/34303.html
エヌビディアは、同社の物理シミュレーションエンジン「PhysX」が任天堂のWiiデベロッパー向けSDKで利用可能になったと発表しました。

PhysXはエヌビディアが買収したAGEIAが開発した物理演算に特化したエンジンです。ゲーム開発で広く利用されていて、プレイステーション3向けにも提供されています。Wiiでも高度な物理演算を使用したゲームの登場につながりそうです。同様のエンジンには「Havok」などがあります。

「任天堂は成功したWiiでホームエンターテイメントを再定義しました。WiiのSDKに新たに加わったPhysXは、デベロッパーやパブリッシャーのクラスプラットフォーム戦略やビジネスにとって非常に重要なものとなるでしょう。エヌビディアのPhysXテクノロジーによってWiiゲーマーはゲームの中のリアルな世界を享受できるようになります」とエヌビディア副社長コンテンツ&テクノロジーのTony Tamasi氏はコメントしています。

不況はどこへ? 米国2月売上はさらに増加―Wiiや『ストIV』が好調

http://www.inside-games.jp/article/2009/03/20/34304.html
Gamasutraなどによれば、NPDグループが発表した2009年2月の米国ゲーム販売規模は、前年同月と比較して13パーセント増加の14億7000万ドルとなりました。任天堂プラットフォームや、新発売された『ストリートファイターIV』が好調で市場を牽引しました。

本体ではWiiが1月よりさらに増加して75万3000台、DSが58万8000台。Xbox360が39万1000台、PS3が27万6000台、PSPが19万9000台、PS2が13万1000台となりました。PS3は『Killzone 2』『ストリートファイターIV』などの発売で販売台数が増加しています。

ソフトでは『Wii Fit』が64万本余りでトップになりましたが、PS3とXbox360で発売された『ストリートファイターIV』が合計で85万本で、それぞれ2位と3位にランクインしています。新作では5位『Killzone 2』(PS3)、10位『ギターヒーローワールドツアー』(Wii)といったタイトルがありました。

NPDでは「景気悪化にも関わらずゲーム市場は堅調な伸びを見せています」とコメントしています。また、3月には『ポケットモンスタープラチナ』や『GTA』(いずれもDS)の発売が予定されていて、更に良い結果が期待できるのではないかとしています。

『はじめてのWii』が米国で1000万本を突破−NOAは「ソーシャルゲーミングのトレンド」とコメント

http://www.inside-games.jp/article/2009/03/21/34314.html
米国の調査会社NPDグループによると『はじめてのWii』は米国で1000万本を突破したとのことです。

米国では2007年2月の発売ですから、約2年での達成。1年当たり約500万本を販売した計算となります。

『はじめてのWii』にはWiiリモコンが同梱されていますが、任天堂オブアメリカ(NOA)のバイスプレジデントであるCammie Dunaway氏は「たとえ人々がコントローラーのためだけに『はじめてのWii』を買っているとしても、これは1000万人以上が余分のWiiリモコンを持っていることを示します。これに1270万台を売り上げたWiiリモコンが加わる時、友達や家族がWiiのゲームを社会的なハブとして遊ぶ「ソーシャルゲーミング」のトレンドとなります」とコメントしています。

GameStopのCEO「Wiiの供給は十分な量に達した」

http://www.inside-games.jp/article/2009/03/21/34319.html
国内以上に加熱するWii人気で、昨年の年末商戦に代表されるように、Wiiは品薄が長く言われてきました。これに対して任天堂は月産240万台という異例の体制で対応してきましたが、Gamasutraが報じたところによれば、大手ゲーム専門店のGameStop副社長のBob McKenzie氏は「供給は十分な量に達している」と述べたそうです。

「(Wiiの発売から)3年が経って、私たちはようやく十分な量を得られるようになってきました、特にここ数週間はそうです。4度目のホリデーシーズンに入る前にこのような状態になったことを嬉しく思います」

また、McKenzie氏は英国で任天堂がWiiの卸値を上げる方針としたことに関連して、「ポンドの下落によるもので、事情が異なるのではないか」として、米国でも同様なことが起こるとは考えていないとしました。

Wiiの今後のラインナップについては、Wiiならではのゲームをシリーズ化した「EA Activeのような革新的なゲームがWiiの成長を今後も継続させていくのではないか」と述べています。『Wii Fit』のようなフィットネスがまさか成功するとは思わなかったが、今後もこの傾向は続くともしています。

【ゲームニュース一週間】コミュニケーションゲームから忍び寄る魔の手

http://www.inside-games.jp/article/2009/03/22/34323.html
今週はコミュニケーション型ゲームに関するショッキングなニュースが飛び込んできました。

米国の中部ミズーリ州インターネット犯罪特捜部は『街へいこうよ どうぶつの森』のようにメッセージを交換できるゲームが犯罪のターゲットとなると警告。
これらのゲームはコミュニケーションが中核となっているため、間違った目的を持った大人が子供に接近しやすいとしています。

米国テキサス州のサンアントニオに住む親子はニンテンドーDSの『ピクトチャット』で恐ろしい思いをしたそうです。
Liz Guzmanさんの娘が『ピクトチャット』で遊んでいたところ、突然「Brandon」と名乗る何者かからメッセージが入りました。気味が悪くなったGuzmanさんがメッセージを消去したところ、「あなたはゲームで遊んでいますか?」「どんなゲームをしていますか?動物と一緒のゲームですか?私は動物を持っています。あなたはペットを飼っていますか?」と第二、第三のメッセージが着信。不審に思ったGuzmanさんは外へ出て「Brandon」を探すも見つからず、その間にも「私は休暇中です。写真を見たいですか?私にあなたの写真を送って下さい」というメッセージが『ピクトチャット』に表示されます。Guzmanさんが「Brandon」に止めるようメッセージを送ってやっと送信は止まったと言います。

次世代ゲーム機にはオンライン機能が搭載されており、インターネットを介して一緒にゲームを遊んだりメッセージをやり取りしたりできます。『Halo』を切っ掛けに知り合ったカップルが結婚まで漕ぎつけるような美談がある一方で、11歳の少女にヌード写真を要求した男が捕まるなどの事件も起こっています。

「ニンテンドーWi-Fiコネクション」に対応した多くのゲームでは、信頼しあえる仲間の証として「ともだちコード」を交換しないとメッセージをやり取りできないなどの対策が施されていますが、色んな人とゲームをしたいので自らネット上で「ともだちコード」を公開する場合もあります。こうなるとセキュリティも無力となります。

中部ミズーリ州インターネット犯罪特捜部は、大人が『街へいこうよ どうぶつの森』のようなゲームを遊ぶ理由はないとしていますが、その一方で、ネットの向こうに居るのが本当に善意の大人プレイヤーである可能性があります。子供が遊んでいるのを切っ掛けにゲームを始めた親であったり、純粋にゲームに惹かれた人であったり。どちらかというと、ヌード写真を要求される確率よりは善意の大人プレイヤーである可能性の方が圧倒的に高いでしょう。

オンライン要素のあるゲームを立ち上げると、「オンライン上での体験はレーティングの範囲外である」旨が表示される場合もあります。オンライン上での体験に「適切な」レーティングを適用することは不可能です。文字もしくは声をやり取りできれば、どんなこともできます。レーティングを付けるとすれば18歳未満禁止を意味する最高ランクのものとならざるを得ないでしょう。これはオンライン体験においてレーティングがいかに無力なものであるかを示しています。

オンラインで辛い体験をした子供の多くが、「これは自分だけに起こっている特別なことだ」と考えて自分一人での解決を図ろうとするそうです。悪意の大人が巧妙に子供を脅すようなケースでは尚更でしょう。では、完全にオンラインを閉鎖するとなってもそれは難しくなりつつあります。携帯ゲーム機はワイヤレスでの通信を売り物とし、アクセスポイントへの「ただ乗り」も社会問題となりつつあります。システム側、メーカー側での対策には限界があるのです。

こうなると、大人が最前線に立つしかありません。
ただ、「特別なトラブルに巻き込まれている」と感じている子供が大人に相談できるかというと難しいのも事実。
「親の側に属している」のではないネットワークに詳しい大人が、必要であれば親に秘密で相談に乗ってくれる。時にはオンラインで悪意の大人にガツンと言ってくれる。そんな機関が必要となっているのではないでしょうか。いわば「オンライン子供会」。コミュニティを作って子供が安心して遊べる環境を作る、これをオンラインでも行うというわけです。

幸いにも日本ではこうしたケースはまだまだ問題になっていないようですが、問題になった時には誰かが犠牲になっているのです。世論は極端から極端に向かうものですから、オンライン要素の全面規制ということになる前に、「オンライン子供会」の試みにはメーカーも参加すべきなのではないでしょうか。

据え置き型ゲーム機では最速!Wiiが3月中にも世界累計販売数5000万台達成する見通

http://www.inside-games.jp/article/2009/03/24/34346.html
日本経済新聞は、任天堂の据え置き型ゲーム機「Wii」の世界累計販売台数が3月中にも5000万台を突破する見通しと報じています。

既にCPUとGPUをそれぞれ生産しているIBMとAMDは、CPU「Flipper」とCPU「Broadway」の出荷が5000万ユニットに達成したと発表しています。

発売から約2年4ヶ月で5000万台の達成は、据え置き型では最速です。テレビ画面を見ながら体を動かす『Wii Fit』などの体感型ソフトが人気を集め、ゲーム機に縁の薄かった女性や高齢者にも客層を広げました。

据え置き型ではソニー・コンピュータエンタテイメントの「プレイステーション2」が3年弱で5000万台を出荷したのが最速とされていましたが、「Wii」はそれを上回ったことになります。

任天堂の携帯型ゲーム機「ニンテンドーDS」は、3月上旬に累計販売が1億台を突破しています。こちらは発売から4年3ヶ月で大台に乗せました。

「ダメなゲームの7つの兆候」−海外で論じられるダメゲームとは?

http://www.inside-games.jp/article/2009/03/24/34356.html
海外ゲームサイトGameGirlは「ダメなゲームの7つの兆候」という記事を発表しています。海外だと、どんなゲームがダメなゲームなのでしょうか?

・女の子向けゲーム
「ゲーム会社が女の子のためにゲームを作る時、それは不十分なモノになる。なぜなら赤ちゃん+ポニー+ピンク色+ファッション=馬鹿売れという公式にすがっているからだ」となかなかに辛辣。女の子向けにゲームを作ること、女性の市場が急速拡大していることは間違っていないとしており、要は安易な発想を戒めているようです。

・無料のオマケ
「ゲーム会社は早期の予約に報酬を与える」が「それはゲーム単独では不十分な出来であると知っているから」で、この辺りの事情はあちらでも変わらないようです。

・スピンオフ
「ものが売れている時、裏の心が“同じようなものを作れば沢山のお金を稼ぎ続けられるんじゃないだろうか”と問いかける」ことからスピンオフ作品が生まれ、これはTVや映画に限らずゲームでも行われているが、ゲームのスピンオフはアクションゲームをレースゲームにするなど別物をもってくるため「最も悪い種類」のものであると指摘しています。

・有名人ゲーム
「我々の多くが有名人に幻想を抱いており、彼らをゲームにカメオ出演させるか、彼ら自身のゲームを作ろうという良いアイデアを思いつくが、これは恐怖だ」。芸能人系のゲームは海外では未だに一大勢力のようです。

・あまりに多くの誇大な売り込み
「売り込みは一般的に良いものであり、ウォータークーラーの周りでの話題を提供する。売り込みはあらゆるメディアによる後押しとなるが、あまりに多いと災いの種となる」とのこと。あるゲームは誇大に広告されすぎてゲーム業界を変革するかのような印象を与えたがそれは失敗したようであり、究極のゲームのように宣伝されたあるゲームは本当に未完成のようだった……と行きすぎた広告攻勢を疑問視しています。

・発売延期
「延期すればするほど期待は高まるが、期待が高すぎゲームがたいしたことのないものなら失敗に繋がる」と指摘。発売延期は仕方ない事情とはいえこうした負の側面も持っており、少なくなるのなら喜ばしい限りです。

・映画が原作
「映画が原作のビデオゲームがサックな代物であることに驚きさえしない。クオリティの高いゲームをプロデュースする映画はない。『ゴールデンアイ 007』は別だが」。このように、映画原作ゲームに名作が少ない理由はジャンルとしての適合性にあり、映画やコミックはゲームに適さないとする見解を明らかにしています。

ダメゲームに苦しめられるのは洋の東西を問わないようで、ゲームがダメになる兆候もあまり変わらない模様。これらの定義を打ち破る名作が出ることを期待したいところです。

【GDC 2009】任天堂・岩田聡社長 基調講演 速報(3)

http://www.inside-games.jp/article/2009/03/26/34388.html
ゲームデベロッパーズカンファレンス2009の基調講演として、任天堂の岩田聡社長による3年ぶりの講演が行われました。「Discovering New Development Opportunity」(新しい開発の機会を発見する)として、宮本茂氏の手法を紹介しながら、新しい時代の開発について述べたほか、様々な任天堂の取り組みを紹介しました。ここでは速報として、新しく明らかにされた内容を紹介します。

・DSが1億台、Wiiが5000万台の出荷を達成
・Wii本体が4.0になり、SDカードのサポートを強化(本日より)
・直接SDカードにゲームがダウンロードでき、起動も可能に
・32GBのSD-HC規格に対応
・Wiiウェアでバランスボードを使った『Rock N' Roll Climber』プレゼンされる(サードパーティ)
・Wiiウェア向け『My Life as a Darklord FINAL FANTSY CRYSTAL CHRONICLES』(2009年)
・Wiiウェア向け『FINAL FANTASY IV THE AFTER YEARS』(2009年)
・バーチャルコンソールて『ファイナルファンタジー』配信決定 日本で5月から
・バーチャルコンソールにアーケードゲームが追加、インベーダーなど本日から
・DS向け『THE LEGEND OF ZELDA Spirit Tracks』が発売決定(2009年後半)
・プレゼントに海外版リズム天国が配られる

【GDC 2009】任天堂・桑原氏がニンテンドーDSiの開発の裏側を明らかに

http://www.inside-games.jp/article/2009/03/26/34398.html
岩田聡社長による基調講演の後、午後からのセッションでは、DSiのプロジェクトリーダーを務めた任天堂技術開発本部の桑原雅人氏が「The Inspiration Behind Nintendo DSi Development」(ニンテンドーDSiの開発の裏側からのインスピレーション)と題した講演を行いました。このセッションでは桑原氏のバックグラウンドから、いかにしてDSiの開発がスタートしたのか、そして開発者に贈るメッセージまで、興味深い内容が展開されました。

■桑原氏が過去に携わった製品

まずは自己紹介を兼ねて、過去に関わり印象深かった製品が紹介されました。

まずはゲームボーイカメラです。DSiでもカメラに縁のあった桑原氏ですが、ゲームボーイのカメラも氏の着想であったそうです。なかなか理解の得られない商品だったそうですが、たまたま同時期に同じカメラをテーマに、ソフト面でアイデアを温めていた田中ひろかず氏(現クリーチャーズ代表)と出会い、田中氏のソフト、桑原氏のハードが合わされ、二人で当時の山内社長にプレゼンをしたところ、即製品化が決定したそうです。ハードとソフトの両面に長けているのが任天堂の強みだと桑原氏は説明してくれました。

また、GBA向けのワイヤレスアダプタも氏が中心的な役割を果たした製品だということです。当時、2000年頃は部署内でオンラインゲームの『ディアブロ』が流行していて、最初は初代GBの通信モジュールをワイヤレス化しようという取り組みを個人的にやり、そこから社内プロジェクトとして正式に決定して本格的に作業が進められたそうです。当初はブルートゥース規格で考えていたものの、10cm程度の距離でしか通信ができなかったらしく、独自規格も織り交ぜながら苦心の作品だったようです。

ハードは完成したものの、なかなか使用するゲームが見当たらないという状況で、一旦は『ゼルダの伝説 4つの剣』で使おうという話もあったそうですが、開発期間の問題で立ち消えになったところで、岩田社長のトップ交渉でポケモンの『ポケットモンスター ファイアレッド・リーフグリーン』で採用され、同梱される事が決定したそうです。ちなみに、実際に使用されたことはありませんが、内部的にはゲームをダウンロードするような機能もあったとか。こちらはDSで陽の目を見ています。

「ニンテンドーWi-Fiコネクション」も桑原氏が関わったプロジェクトです。任天堂の社内体制として、ニンテンドーDSからは会社全体がハードの設計から関わる体制となり、DSの場合は100人規模のプロジェクトになったそうです。桑原氏は「ワイヤレスアダプタ」もあったことから、後半に加わり、通信部分を担当。「ダウンロードプレイ」という名称を考えたのも桑原氏であったということです。この頃には社内横断でのプロジェクトが活発に行われていて、プロダクト会議という場で、「すれちがい通信」や「Nintendo Spot」のアイデアを提案したのも桑原氏だということです。

■中にはお蔵入りになった製品も

元々開発されていた新バージョンは桑原氏によれば、DSゲームカードスロットが2つ搭載されていたそうです。これは毎日遊ぶゲーム+もう一本という使い方には最適でしたが、その分、ハードは大きくなり、重い・厚いということで評判が良くなかったそうです。そこで、スケジュールが大幅に延びるのを覚悟の上でデザインと基本設計をやり直したのが現在のDSiだということのようです。その甲斐あってか、桑原氏曰く「DSの決定版と言えるもの」になっていて、再設計で苦労をかけた機構設計のエンジニアからも「良いものになった」という言葉が貰えて、非常に満足のいく製品になったと桑原氏は話していました。

■DSiがもたらすもの

こうして完成を見たDSiは、カメラや音楽再生機能、SDカードスロットが新たな搭載されたほか、「マイDS」を支えるメニュー機能や、DSiウェアへの対応といった特徴が加わりました。

開発者の視点から考えると、ゲームを提供する手段が多様化したというのは大きいことと言えそうです。デジタルディストリビューションの手段としてDSiウェアが追加されました。また既存の流通を利用する場合でも、従来型のDSカードを使用、DSとDSi両対応のカードを使用(講演では「エンハンスドゲームカード」と紹介)、DSi専用カードを使用、という3パターンが今後は考えられます。両対応カードは、DSでもDSiでも使用できるもので、例えば、DSiで使用した際のみ、カメラ機能を利用できる、といったゲームが考えられます。また、DSi専用カードはその名前から分かるように、DSiのみで遊べるカードです。これら2つはまだ準備中ということですが、そう遠くない将来にこれらのカードを利用したゲームが発売されることでしょう。

DSiウェアの北米や欧州での正式な開始日は明らかにされませんでしたが、当初『Nintendo DSi Browser』『WarioWare:Snapped!』『Art Style:Aquia』を用意するということです。期間内にDSiショップにアクセスすると1000ポイントが貰えるキャンペーンは北米でも実施するということで、桑原氏は10月末までの期間内に良質なタイトルをリリースして流れを掴んで欲しいと話していました。

桑原氏は、まだ期間が短いこと、発売日前のプロモーションを行ってないこと、を前置きしながら、DSiタイトルが発売の翌週以降も継続的に売れているというデータを紹介しました。

それによれば、パッケージゲームは初週の本数を100とした場合、2週目には31、3週目には19となり、10週目には僅か4にまで減ります。一方でDSiウェアの場合は2週目には99、3週目には98となり、10週目でも17という数字を残します。パッケージと比べて非常に息が長く売れる傾向があります。

桑原氏は、推測としながらも、DSiウェアは、ネットや口コミなどの評判を聞いて買う傾向が強く、評判が高まれば息が長く売れていくのではないかとコメントしていました。また、そうした場合、中古を考慮しなくて良いのも売る側としてのメリットになります。

最後に桑原氏は、パッケージソフトは競争が激しい分、切磋琢磨され、多くのゲームユーザーを魅了しユーザー層の拡大という良い結果をもたらしている一方で、開発コストが高騰し、開発者のワンアイデアで革新的なものにチャレンジする余地を狭めていると指摘。DSiウェアのような挑戦する機会のあるプラットフォームで、ぜひカメラやタッチパネル、マイクなどの特徴を活かした、今までにないユーザーエクスペリエンスを実現して欲しいとエールを送っていました。

【GDC 2009】岩田聡・任天堂社長が3年ぶりGDCのキーノートに立つ―詳しくお届けします!

http://www.inside-games.jp/article/2009/03/27/34436.html
米国サンフランシスコのモスコーニセンターで開催中のゲームデベロッパーズカンファレンスの3日目(水曜)現地時間午前9時より任天堂の岩田聡社長による基調講演「Discovering New Development Opprtunity」(新しい開発の機会を発見する)が行われました。会場には1時間以上前から長蛇の列ができ、注目度の高さを感じさせました。

今回のGDCでディレクターを務めるMeggan Scavio女史が素晴らしい登壇者を得られたことに感謝を示し、入れ替わるように握手をしながら岩田氏が登場すると会場からは大きな拍手が起こります。

■Discovering New Development Opportunity

岩田氏がGDCの基調講演に立つのは2005年「Heart of a Gamer」、2006年「Disrupting Development」に続いて3年ぶり3度目となります。今までとは異なる視点でハードを開発し、全く異なるユーザー層を獲得することを説いた2度の講演を振り返りながら岩田氏はWiiとDSという2つのハードが到達したマイルストーンについて最初の述べます。

この3月でWiiは5000万台、ニンテンドーDSは1億台という大台に到達しました。岩田氏は「任天堂の力のみで達成できたものではない」として世界中の開発パートナーや小売店など関係者に感謝を示しました。また、会場に向けて「ゲームデベロッパーとしてだけでなく、ゲームを遊ぶ側としてWiiやDSを楽しんでくれてありがとう」と語りかけました。

「(これだけ大きな成功があったとしても)1つのルールは変わらない」と岩田氏は言います―――「Software sales hardware」(ソフトがハードを売る)。そして岩田氏は「任天堂ハードは任天堂ゲームしか売れないという皆さんの心配を理解している」として、自身のキャリアを振り返りながら、また、社長から見た宮本茂氏の開発手法を紹介しながら、新たな開発の機会を見つけることは十分に可能であると訴えました。

岩田氏はまず、HAL研究所を破綻させたゲーム開発における「デススパイラル」について述べました。すなわち「資金的なプレッシャー」→「少ない開発期間」→「貧弱な品質」→「販売不振」というものです。任天堂が良いゲームを作れるのは資金的に余裕があるからで、資金的に余裕があるのは良いゲームを沢山売ることができるからだと岩田氏は言います、これが正のスパイラルです。では「デススパイラル」に陥らないためにはどうしたらいいか? 宮本氏の手法が参考になると岩田氏は言います。

■宮本氏の開発手法の秘密とは

宮本氏の最も優れているのは「他人が分からない機会を探れる、その機会を最大化できる」点であると岩田氏は述べます。宮本氏は多くの人から人気を集めているものを常に観察し、その中で、何が本質的に面白くて人々を魅了するのかを絶えず思考しているそうです。

そうした中から、宮本氏も実践し、趣味としながらゲームになった事例は、言わずと知れた『ピクミン』(庭いじりから)、『Nintendogs』(犬を飼い始めた)、『Wii Fit』(健康に気をつかうようになった)といったもので、岩田氏は宮本氏がインタビューを受ける際には「趣味や最近気になる話題には触れないように注意する」と話して会場の笑いを誘っていました。ちなみに今、宮本氏が気にしているのは「24」のシーズン7だということです。

宮本氏の趣味がゲームに

宮本氏の秘密はここからです。宮本氏の「正のスパイラル」はこうです。

・アイデアはどこにでもある
・個人的な(限られた)コミュニケーション
・プロトタイプステージ
・小規模チーム
・複数のプロジェクト
・トライアル&エラー
・本制作ステージ

宮本氏の手法とは

宮本氏の開発手法として特徴的なのは、アイデアをごく小規模なチームで試作し、それを複数同時並行的に動かして、コアな楽しさを固められたものを、実際の制作ステージに持っていくというものです。実験的なチームは多くが1人や2人といった規模ですが、期間は切られず、中にはプロトタイプ作りで2年にも及ぶ場合もあるそうです。当然、お蔵入りになるものも数多くありますが、宮本氏は必ずいつかは引っ張り出してきてまたトライするそうです。そうして実際のゲームになったものも多くあり、岩田氏は「宮本氏がチームの皆から尊敬される一つの理由ではないか」と話していました。

この手法の良い点は、実際の制作段階に入る前にゲームプレイの楽しさを明確に固めているので、最終的なプロダクトが想像しやすいのと、開発期間が読みやすい点です。発売延期が減ったのもこうした理由が考えられます。大所帯で試行錯誤する必要がないので開発コストの削減にも繋がります。

逆に宮本氏の構想の段階から、最後の製品が完成するまでの期間が読めず「社長としては精神的につらい」と岩田氏は笑っていました。『Nintendogs』はDSの、『マリオギャラクシー』はWiiのロンチに欲しかったという話もありました。

次のスライドに会場は爆笑でした。

■宮本氏、人をさらう

「宮本氏はときどき社内の人間をさらっていきます」。ゲーム開発において、実際のプレイヤーがどのような反応を示すかどうかは重要なポイントですが、宮本氏はときどき社内の人間を見つけては誘拐して、ゲームを遊んでもらうそうです。その時に選ばれる人間は、ゲーム開発とは関係ない人が多いようです。

宮本氏は背中越しに、プレイヤーがどんな反応を示すのか、一瞬でゲームを理解するか、といったところを見守るということです。ちなみにこれは20年前から続けられているそうです。

■リズム天国の場合

GBAで発売され、のちにDSでも続編が発売された『リズム天国』は、宮本氏の直接のプロジェクトではありませんが、小規模なチームで制作された例だそうです。

ご存じのように『リズム天国』は、音楽プロデューサーで知られるつんくさんが持ち込んだ企画が発端になったものです。有名人の持ち込み企画でスタートしたゲームは任天堂では『MOTHER』が知られますが、岩田氏は「非常に情熱を感じたので話を聞いた」と話し、ゲーム開発現場でも「リズムって何?」という開発チームを指導していたそうです。

開発はまず関係者全員がダンスレッスンに行くところからスタートし、その様子の映像が流されると会場は大きな笑いが起こっていました。岩田氏も「ダンスレッスンの予算を承認したプロデューサーは彼が初めてじゃないか?」と笑っていました。任天堂側で担当したのは坂本賀勇プロデューサーや大澤和義氏です。

『リズム天国』は2005年に開発はスタートしますが、当初は2人でプロトタイプを制作し、最終的にも5人という非常に小規模なチームで開発されたそうです。また、ゲームは既にDSが発売されていたGBA後期の作品で、発売前からDSで続編を作る構想があり、こちらも3人でプロトタイプ作りが行われ、約1年間のトライアル&エラーを繰り返した後に、『リズム天国 ゴールド』として発売にこぎつけたそうです。

『リズム天国 ゴールド』は日本では既に160万本を超える大ヒットとなっていて、北米でも4月頭に発売されます。岩田氏は「女性やカジュアルゲーマーだけでなく、ベテランゲーマーも満足させる出来で、自分自身で確かめて欲しい」と話し、会場の出口でソフトを配布すると予告しました。

■任天堂ハードは任天堂のゲームしか売れない?

■サードパーティが成功するため

ユーザー層の拡大によって任天堂は大きな成功を収めましたが、一方で岩田氏は「広がった新しいユーザー層は確かに重要だが、それは一部で、情熱や時間をゲームに注いでくれるゲーマーも大切にしないといけない」と言います。

そして「プラットフォームホルダーとして任天堂の使命はハードを成長させることで、そのために初期から主力IPを次々に投入したり、バーチャルコンソールのような施策を行ってきた」と説明。今後は、その機会をサードパーティ各社が活かして欲しいと岩田氏は言いました。

サードパーティタイトルは売れている米国でのWiiミリオンセラーは7社
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任天堂の用意した「機会」の一つにデジタルディストリビューションのWiiウェアがあります。岩田氏は「会場の皆さんとパートナーシップを築くのを楽しみにしています。アイデアを実現させて欲しい」と呼びかけました。

Wiiウェアはサードパーティが大半
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それに付随して、Wiiウェアやバーチャルコンソールのソフトを保存するためのWiiの本体内蔵メモリが十分ではないという指摘を受けていたことに対する回答として、SDカードのサポートを拡充することが発表されました。

新しい「Wiiバージョン4.0」を紹介したのは任天堂オブアメリカで宮本氏の通訳などをすることでファンに知られている人気者ビル・トリネン氏です。久々の登場が「ゲームじゃなくてメニューの紹介」だというのが残念そうなトリネン氏ですが、「4.0」の最大の特徴であるSDカード機能の拡充について説明してくれました。

既にお伝えしている通りですが、「4.0」ではSDカードのアイコンがWiiメニューの本体設定のアイコンの隣に追加され、開くと、普通のWiiメニューのように、SDカード内のWiiウェアやバーチャルコンソールにアクセスすることができます。気になる速度も快適でした。また、容量もSD-HCに対応し、最大32GBとなり、かなり余裕のあるものになりました。「4.0」は既にアップデート可能になっています。

具体的なタイトルについてのアナウンスはほとんどありませんでしたが、スクウェア・エニックスから、『小さな王様と約束の国 ファイナルファンタジー・クリスタルクロニクル』の続編である『My Life as a Darklord FINAL FANTSY CRYSTAL CHRONICLES』と、携帯電話向けに配信されている『ファイナルファンタジー4 ジ・アフター』が2009年中にWiiウェアで、『ファイナルファンタジー』シリーズが5月からバーチャルコンソールに登場することが明らかにされました。

加えて、Wiiウェアで興味深いタイトルとして『Rock N' Roll Climber』(任天堂)が紹介されました。これはバランスWiiボードとリモコン+ヌンチャクを使いながら、ロッククライミングをしていきます。デモが行われましたが、プレイヤーと画面上のキャラクターが一致して動いてリアルな感覚がありそうでした。登り終えると崖の上で演奏するという演出もあるようです。

■あのタイトルの続編がDSに!

4月に北米でも発売されるDSiについては詳しくは触れられませんでしたが、Amazonではゲーム機史上最高の予約があり、専門店のGameStopでもLiteの2倍の予約が入っているそうです。日本国内では200万台を超えたことも触れられました。

ここで再びビル・トリネン氏が登場し、今度こそゲームを紹介するということで、DSiウェアの『うごくメモ帳』と『うつすメイドインワリオ』が実演されました。日本では多数の作品が投稿されて人気の『うごくメモ帳』ですが、トリネン氏は車を描いていました。また、素晴らしい作品がムービーで紹介されると歓声が起こっていました。米国での配信は明らかにされませんでしたが、可能性は高そうです。『うつすメイドインワリオ』も日本では配信中のもので、トリネン氏がいくつかのゲームに挑戦しました。最後にトリネン氏が遊んだ様子が録画されて紹介されると大爆笑が起こっていました。

そろそろ時間も予定の1時間を超えて終わりに近づいた頃、再度舞台に上がった岩田氏は「昔から支えてくれた任天堂ファンにも満足して欲しい」と切り出し、映像がスタートします。

映像は、DSと思わしき画面で、トゥーンなテイストで、緑鮮やかな平野を走る汽車が描かれています。背後から、それに乗ったキャラクターにズームアップしていき、キャラクターが振り返ると、、、リンク!会場から今日一番の歓声が上がります。タイトルは『THE LEGEND OF ZELDA Sprit Tracks』。詳細は明らかにされませんでしたが、映像を見る限り開発はかなり進んでいる模様。岩田氏は2009年後半の発売と宣言しました。楽しみなゲームが増えましたね。

今回の衣装はちょっと違う? ゲーム画面 2009年

「1930年を振り返ってみれば…」岩田氏は、世界が大恐慌に包まれた年を指して言います。「アメリカのクリエイター達は厳しい状況の中でも、ジェットエンジンを生み出し、テレビを生み出しました。そしてチョコレートチップも。開発コストは増大していますが、DSiウェアのような創造性を追求できる機会もあります。一ゲーム開発者として、今あらゆる可能性があると確信しています。ビデオゲームの未来はみなさんのハートの中にあります。みなさんのサプライズを見るのを心待ちにしています。ありがとうございました」

Wiiのライバルとなるか?−身体を動かした通りにゲームのキャラも動く3次元ジェスチャー認識

http://www.inside-games.jp/article/2009/03/30/34458.html
ベルギーのSoftkinetic社は3次元ジェスチャー認識「Full Body Avatar Control system」の新バージョンをサンフランシスコのGamesBeat 2009にて公開したとのことです。

「Full Body Avatar Control system」は、3Dカメラで撮影したプレイヤーの動作を認識、ゲーム上のアバターが同じように動くというもので、Softkinetic社はゲーム、マルチメディアシステム、フィットネス、バーチャルトレーニングに使用可能であるとしています。

「Full Body Avatar Control system」はプレイヤーの位置を三次元的に認識するのに加え、足と胴、手と腕の動きの組み合わせを検知することが可能。プレイヤーの動作はリアルタイムで画面上に反映され、「デジタル世界における自然なインタラクション」を実現。3DV Systems、Canestaなど主要メーカーの3Dカメラのいずれもサポートするとしています。

人間の動作をゲームに反映させるのは注目の技術の一つで、Wiiのようにセンサーを使用する方式と、「Full Body Avatar Control system」のようにカメラを使用する方式が存在していますが、カメラ式の利点は器具を持ったり装着したりする必要がないこと。カメラとソフトが安価で提供されるのであればWiiの大きなライバルとなりそうです。

任天堂、CSRレポート2008年版を公開―世界の従業員の声も紹介

http://www.inside-games.jp/article/2009/03/31/34494.html