なないろの異世界交流物語/会話

Last-modified: 2021-05-24 (月) 12:26:53
ネタバレ注意
1:異世界からの迷い人
1:開始時

芙蓉

ここは一体……?
確か桔梗様のお姿を追って、
不可思議な門をくぐったはず……。

キョンシー

……………。

芙蓉

不思議な感覚に襲われ……。
気づいてみれば、この異様な雰囲気に、
街中をうろつき回る奇妙な何か。
あれは……生者ではない?
しかも、どうやら霊体ではなく実体。
命はないのに、実体を持って動いているようです。
風景にも見覚えはありませんし、
これは用心しなければいけないようですね。
──いえ。
するべきは用心ではなくて、覚悟でしょうか。
どうやら、すでに囲まれている様子。
そして、ゆっくりと包囲網は狭まってきている……。
彼らから感じるのは敵意。
おそらく、会話での意思疎通は困難でしょう。
ここはひとまず、身の安全を確保するためにも
突破口を開くことに専念するといたしましょう。

ソーマ

──おや? 王子、大変です!
前方に魔物に襲われている方がいます!
そこの方! 大丈夫ですかー!?

芙蓉

(女性の声。それに、足音が複数……。)
(信頼できる相手である保証はありませんが、
賭けてみる価値はありそうです)
すみません!
囲まれて難儀しております!
ご助力いただけると幸いです!

アンナ

なるほど、戦える方のようですね。
ひとまずは安心ですが──
このまま静観するわけにもいきません。
王子、至急先頭の準備をお願いします!
1:戦闘中
NPCの芙蓉は倒されても
☆の評価に影響しません。
1:終了時

芙蓉

ありがとうございます。
お陰様で助かりました。

アリサ

お怪我はありませんか?
ええと……。

芙蓉

芙蓉と申します。
皆様のおかげで怪我などもございません。

アリサ

フヨウさんですね。
お怪我がなくて何よりです。

アンナ

そのお姿は……東の国の方ですか?

芙蓉

東の国……?
いえ、そのような場所に心当たりは。

フローガ

先程、異界の門の魔力を感知しました。
この辺りにも不慣れなようですし、
もしかしたら、異界転移に巻き込まれたのかも……。

アンナ

なるほど……可能性は高いですね。
何か異界に関わるものに心当たりはありますか?

芙蓉

異界に関わるもの、ですか……。
奇妙な門の先に、縁者の姿を見かけて、
私も門をくぐってみたのですが……。

フローガ

奇妙な門……。
どうやら間違いなさそうですね。

芙蓉

あなた方は、
私の身に何が起きたのかご存知なのですか?

アンナ

あくまで、まだ推測の段階ですが……。
芙蓉さん、ここはあなたの
住んでいた世界ではありません。
あなたは異世界に迷い込んだものと思われます。
2:知己を探して
2:開始時

アンナ

確か、お知り合いの方の姿を
奇妙な門の先で見かけたんですよね?
もしかしたら、目撃報告が入っているかもしれません。
まずは我々の拠点に、一度戻ってみましょうか。

芙蓉

えぇ、構いませんが──

キョンシー

…………。
……………。

アンナ

どうやら彼らは、
このまま見逃してくれる気はないみたいですね。

モーティマ

あんな連中、敵にもならないぜ。
嬢ちゃんは後ろに隠れてな。

芙蓉

いえ、私にも手伝わせてください。

アンナ

よろしいのですか?

芙蓉

皆様ほどではございませんが、
腕には多少の覚えがございますので。

アンナ

……分かりました。
けど、異世界転移の影響があるかもしれません。
無理はしないようにしてくださいね?

芙蓉

えぇ、無理せず頼らせていただきます。
皆様の強さは、
先程の戦いでよく分かっておりますので。
2:終了時

アンナ

ひとまずは大丈夫でしょう。
芙蓉さんも、ご助力ありがとうございました。

芙蓉

いえいえ、滅相もございません。
すべては皆様の力でございます。

アンナ

いえ、見事な戦い振りでした。
もしや元の世界でも戦士として
戦っていたのですか?

芙蓉

まさか、そのようなことは。
私たちの住んでいた場所は、平和なものでしたから。

アンナ

そのような場所から来られたのなら、
私たちのような軍人は珍しいでしょうか?

芙蓉

いいえ、私たちの世界にも軍はあります。
ただ、王子殿下が最前線に立つとは……、
この世界の文化は勇ましいのですね。

モーティマ

おい王子、言われてるぜ。
この世界っていうか、この国の文化だけどな。

芙蓉

なるほど……?
てっきり王族の方が最前線にでることが
ほまれになる文化なのだとばかり……。

ソーマ

ちなみに、芙蓉さんの世界では
王子ってどんな感じなんですか?

芙蓉

ふふ、かつて戦の時代には、
同じように最前線に出る方もいたようです。
今となっては、最後方で断を下すこと。
それから、すべての結果の責任を取ること。
それが為政者の責務かと。
ところで、アンナ様。
私もひとつ、質問をしても?

アンナ

えぇ、ご遠慮なく。
答えられることならば何でもお伝えしましょう。

芙蓉

まずは、この世界のことを知りたいです。
然る後に、帰るための手段を
共に模索していただければありがたく思います。

アンナ

えぇ、お任せください。
詳しい情報は、道すがらお話しますね。

芙蓉

お手数をおかけして申し訳ありませんが、
よろしくお願いいたします。
2:終了後

芙蓉

丁寧なご説明ありがとうございました。
まだ、多少混乱はしておりますが、
概ねのところは飲み込めたかと。
私は、別の場所からこの世界に来てしまった迷い人で、
あなた方は、この世界を救う戦いを続けておられる王子と
その配下の方々。
そして、私のように
別の世界から迷い込んだ者の例はこれまでにもあり、
その方々は皆、元の世界に戻ることが出来ている。
……そういう話で間違いございませんか?

アンナ

その通りです。
慣れない世界で心細いこともあるかと思いますが、
どうかご安心いただければと。
芙蓉さんが元の世界に戻れるよう、
可能な限りの協力をさせていただきます。

鬼刃姫

ところで──芙蓉さんって、
あてたちと同じ存在、だよね?

芙蓉

……はい。
私は、鬼と呼ばれる存在です。
この世界で、鬼がどんな存在として
扱われているのかは存じませんが……。

鬼刃姫

心配しなくても大丈夫だよ。
あて以外にも、王国には鬼や妖怪が大勢いるからね。

芙蓉

そうですか……。正直、ホッといたしました。

アンナ

お疲れでしょうから、まずはゆっくりとお休みください。
自分の家だと思ってくつろいで下さって結構ですよ。
3:鬼の長女、葵
3:開始時

芙蓉

──妖天君、ですか……?

フローガ

異界の門の残滓には、
仙術のものと思われる魔力が残されていました。
仙術による召喚──鬼門と呼ばれるゲートは、
邪仙である妖天君が得意とするものですから。

鬼刃姫

鬼刃衆からも、妖天君の情報が入ってきてるよ。
最近の動向から考えても間違いないかな。

芙蓉

まあ、小柄なお嬢さんだとばかり思っていたのですが、
シノビの頭領様だったのですね。

鬼刃姫

ふふっ、あてこそが!
鬼刃衆を率いる茨木童子だー! ってね♪

カゲロウ

──む。皆、少し止まれ。

???

………………。

カゲロウ

王子、気づいたか?
これは──戦闘の音だ。

芙蓉

戦闘……?
もしや、その妖天君のしわざでしょうか。

アンナ

そこまでは分かりませんが……。
ともあれ、見過ごすことはできません。
王子、戦闘の準備をお願いいたします!

──あー、もうしっつこいなー。
ご主人以外の命令なんて
聞かないって言ってるのに。

芙蓉

葵姉さん!?

あ、芙蓉。
ラッキー、後は任せた!

芙蓉

えっ!?

妖天君

……フム。
また新しい鬼が現れたようだネェ。
最初の鬼には逃げられたが……。
あれが新しい研究材料を呼び寄せたのなら、
それで良しとするかネ。
3:戦闘中
NPCの葵は倒されても
☆の評価に影響しません。
3:終了時

妖天君

ム……思ったよりも手ごわいネ。
やはり、異界の鬼を使役するのは簡単ではなイ。
まあ、それだけのことサ。

芙蓉

異界の鬼……。
それは、私たちのことですか?

妖天君

オヤ……?
お前、最初の鬼に似てるネ。
最初の鬼は、彼女を呼び出した鬼門ごと、
ボクの制御を離れたケド……。
新しい鬼を引き寄せる働きを
してくれてるってことかネェ。

芙蓉

最初の鬼?
それはもしや桔梗様のことでは!?

妖天君

さあ、なんて名前だったかネェ。
お前がボクの研究材料になるなら、
教えてやってもいいヨ。

芙蓉

ご冗談を。
私の身体は髪の毛一本に至るまで、
真様のものです。

そういうこと。
あたしたち、とっても忠義な鬼なんだにゃん。

妖天君

異界の鬼は面倒だネェ。
まずは、制御式を確立しないとダメそうだネ。
ここは一旦引く事にするヨ。

芙蓉

お待ちください。
こちらの話はまだ──

アンナ

行ってしまいましたね。

鬼刃姫

まったく、逃げ足だけは早いんだから。
4:鬼の末妹、アイリス
4:開始時

芙蓉

葵姉さん。
この妖天君の服の切れ端から、
思念を読み取ることは可能ですか?

鬼刃姫

へぇぇ……。
葵は、物から思念を読み取ることが出来るの?

できちゃうんだな、これが。
すごいっしょー?

フローガ

私の魔力の乱れを感知する能力と、
似たような系統の力なのでしょうか。
──うぅ、異世界の方じゃなかったら
ぜひ一緒に研究したかったです……。

んじゃ、いっくよ──

???

(……さま、助けて……。)

芙蓉

葵姉さん、いまアイリスの声が……!

芙蓉にも聞こえた?
しかも、なんかピンチっぽい。

アイリス

(姉様、助けて。
虎の化け物がたくさん──)

アンナ

芙蓉さん、いったい何が……?
ぴんち、と聞こえましたが。

芙蓉

すみません。
どうやら妹もこちらの世界に来ているみたいです。
そして、私たちだけに聞こえる
テレパシーで助けを呼んでいます。
一緒に来て……いただけますか?

アンナ

もちろんです。
帰還のお手伝いをすると約束しましたからね。

王子

…………(こくり)

あ、あそこ!



芙蓉

アイリス! 大丈夫ですか?

アイリス

!!

たとえ猫耳仲間でも、
妹をいじめる奴はボッコボコだおら!
4:戦闘中
NPCのアイリスは倒されても
☆の評価に影響しません。
妖虎はHPが減少すると
移動速度が大幅に上昇します。
4:終了時

アイリス

(アイリスです。
助けていただき、ありがとうございました)

あ、あたしも挨拶まだだった。
葵だよー。よろしくー。

芙蓉

私たちは3人姉妹で、
葵姉さんが私の姉、アイリスが私の妹になります。
改めて、よろしくお願いいたします。

アンナ

あ、アイリスさんのテレパシー、
私たちにも聞こえるようにしてくださったんですね。
ともあれ、姉妹がご無事で良かったです。
これでようやく、一安心ですね。
妖天君の企みは分からないままですが……。
葵さんは、何か心当たりはありますか?

さー、どうなんだろ。
あたしの場合は、お仕事の最中に奇妙な門が現れて、
その中に桔梗様がいたから追いかけたーって感じ。

ウーパくん

ウーパくんだよ。
アイリスちゃんの代わりに僕が話すね!
アイリスちゃんも、
桔梗様を追いかけて変な門をくぐってら、
この世界に来ちゃったんだ!

芙蓉

私も、まったく同じです。
桔梗様を追いかけて門をくぐり、
こちらの世界に……。

アンナ

お三方とも、鬼門を通ってこちらに来たんですね。
桔梗様というのが
妖天君の言っていた最初の鬼だと思うのですが、
お三方のご家族なのでしょうか?

芙蓉

それは……少々込み入った話となりますので、
これ以上は一度戻ってからでよろしいでしょうか?

アンナ

そうですね。
連戦でお疲れでしょうし、一度戻りましょう。
4:終了後

芙蓉

私たちの主人である真様は、加賀美家の当主として、
町にさまよう霊魂に寄り添い、無念を晴らして天に帰す。
そんな大切なお役目を担っておいでです。
真様は町の平和を守る警察という
組織からも頼りにされており、
先日もひとつの依頼を受けたところでした。
その内容は、町の中で「死んだはずの者の姿を見た」
という相談が相次いているので、
その原因を探って欲しいというもの。
真様の命で、私たちは町の中を見回っていたのですが、
あるとき目の前に不思議な門が現れ、
その中に桔梗様の姿を目にしました。
桔梗様は、すでにこの世を去っております。
つまり、私も「死んだはずの者の姿を見た」のです。

あ、桔梗様っていうのは、ご主人の脱童貞の相手ね。
にっしっし~。

芙蓉

姉さん!
話の腰を折らないでください!
……こほん。
話を続けます。
その後はご存知の通りで,
私たちはそれぞれ桔梗様を追って門をくぐり、
こちらの世界に来たというわけです。

アンナ

今の話と妖天君の話を総合すると、
妖天君は異界の鬼を使役する研究の途中で
桔梗さんの魂を呼びだしたが制御は出来なかった、と。
そして、妖天君の制御を離れた桔梗さんは
鬼門を操って芙蓉さんたちに接触し、
こちらの世界へといざなった……?

芙蓉

おそらく、そういう流れかと思われます。
ただ──

ウーパくん

桔梗様がそんなことをする理由がわからない。
……だよね?

芙蓉

その通りです。

アンナ

どちらにしても、
一度桔梗さんに会わないといけないようですね。
準備を整えてから、再び東の国の調査を進めましょう。

芙蓉

申し訳ありませんが、
よろしくお願いいたします。
5:魔血の鬼刃衆
5:開始時

???

未編集
5:戦闘中

???

未編集
5:終了時

???

未編集
6:異世界の鬼の追跡術
6:開始時

アンナ

さて、今日は桔梗さんの手がかりを
掴めると良いのですが……。

芙蓉

おそらくは大丈夫かと。
葵姉さんが、妖天君の服の切れ端から思念を辿って、
お城の方に何かがある事を突き止めてくれましたので。

まー、切れ端に込められた思念が多すぎて、
読み取るの大変だったからさー。
ぶっちゃけ、上手くいってくれないと
割に合わないっていうかー。

フローガ

いえいえ、たとえ上手くいかなかったとしても、
葵さんの行動には十分な価値がありました!
服の切れ端から思念を読み取っている時の葵さん、
大変興味深かったです!

にゃっはははー、そう?
そんなに凄かった?

フローガ

能力の発露と、それに付随して現れる視覚的現象。
研究欲がビシバシと刺激されました!

にゃっしっし。
それじゃあ、もし今回が外れでも、
また頑張っちゃおっか──

アイリス

(いえ、少なくとも外れではないみたいです)
(妖天君の手の者と思われる気配が多数。
みなさま、戦闘準備を)

いよっしゃー!
今回もいっちょやったるかー!

芙蓉

葵姉さん、張り切るのも結構ですが、
桔梗様の手掛かりを得るという目的を
ゆめゆめお忘れなく。

アンナ

では王子、我々も戦闘の準備と参りましょう。
6:終了時

アイリス

(皆様、お疲れ様でした)

芙蓉

今回の敵の動きは、まるで私たちの進行を
妨げるような感じがいたしました。

鬼刃姫

つまり、あてたちの進む方向に、
求めるものがあると?

アンナ

おそらくは、そういうことでしょう。

よっし、ビンゴ!
まあ、あたしたちには伊予様の加護がついてるから。
きっと上手く行くって思ってたけど。

フローガ

イヨ様とは……?
私たちにとってのアイギス様のような存在でしょうか?

芙蓉

伊予様は、私たちと共に暮らす座敷わらしです。
一言で言えば……いつも幸運をもたらしてくれる、
守り神様のようなものでしょうか。

フローガ

それはまた興味深いですね……。
機会があればぜひともお会いしたいです!

まあ、実際に見るとガッカリすると思うけど。
いつもゲームしてばっかだし。

フローガ

ほほう、異世界のゲーム……。
どんなものなのでしょう、
この世界との差異も気になりますね……!

アンナ

ふふっ、フローガさん、
続きは落ち着いてからにしましょう。

鬼刃姫

敵の動きも気になるしね……。
あてたちに来てほしくないみたいだったし。

芙蓉

そうですね。
それでは皆様、先に進むといたしましょう。
7:行く手を阻む旋風
7:開始時

東天君

止まれ。

鬼刃姫

止まれって言われて止まるほど、
鬼は素直じゃないんだよ?

東天君

ちっ……。
貴様らに、この先に進まれては困るのだ。

ていうか、あんた誰?
関係ない奴はすっこんでろって話なんですけど?

東天君

そう言われて引っ込むわけにもいかん。
今回の妖天君の実験は、俺の役にも立ちそうなのでな。

芙蓉

つまり、妖天君のお仲間というわけですか。
これはますます止まるわけには参りません。

東天君

いや、止まってもらう。



アンナ

これは、風のエレメンタル!
しかもこんなにたくさん……。

東天君

では、失礼するとしよう。
お前たちはさっさと引き返すか──
さもなければ、風に引き裂かれて死ぬがいい。



モーティマ

言うだけ言って、さっさと行っちまいやがった。
逃げ足だけは早い野郎だぜ。

芙蓉

すぐに追いましょう!

アイリス

(はい、芙蓉お姉様!)

アンナ

では、その前に立ちふさがる障害を排除しましょう。
王子、準備はよろしいですか?
7:戦闘中
エアーエレメンタルは
ブロックする事ができません。
近接ユニットを配置しても
すり抜けていきます。
7:終了時

ふいー! いっちょ上がりー!

アイリス

(皆様、今回もお疲れ様でした)

アンナ

芙蓉さんたちもお疲れ様です。
素晴らしい手際でした。

芙蓉

ちなみに、先ほどの方はどなただったのでしょう?
妖天君にも劣らぬ雰囲気を感じましたが……。

アンナ

先ほど姿を現したのは東天君。
十天君の一人で、
妖天君と同様、強大な力を持つ邪仙です。

芙蓉

では、やはり妖天君の仲間なのでしょうか?

アンナ

昔は仲間だったようですが、
今はそれぞれが思い思いに動いているようです。
ただ、今回は二人の目的が近いのでしょう。
再び一時的な協力関係にあるものと思われます。

うわ、めんどくさそー。

芙蓉

もう、姉さん!

アンナ

いえ、葵さんの意見は的を得ているかと。
おそらく、想定よりも面倒な事態が発生しています。

鬼刃姫

とはいえ、やることはひとつなんだけどね。

芙蓉

そうですね。
桔梗様に辿り着き、元の世界……
真様のもとへと帰還する。
そこに立ちふさがるいかなる困難も、
乗り越えて見せましょう。
8:廃城の戦い
8:開始時

芙蓉

ここは一体……。

うわ。
あたしたちがくぐってきたのと似た門がわんさかと。

アイリス

(ちょっと、気味が悪いです……。)

フローガ

ここが、妖天君の実験場みたいですねー。
鬼門を使って異界の鬼を使役する、
みたいなことを言ってましたし。

桔梗様は、さらにこの先だね。
でも……うん。ほんとにすぐそこって感じ。



東天君

まさか、追ってくるとはな。

アンナ

東天君!

東天君

なぜ、それほど必死になって追ってくる。
そんなに俺の邪魔をしたいのか?

芙蓉

私たちは、妖天君が最初の鬼を呼び出した門に
用があるだけです。
妖天君の呼び出した最初の鬼は、おそらく桔梗様。
私たちは桔梗様に会わねばなりません。

東天君

ふむ、最初の鬼の関係者というわけか。
つまり貴様らも異世界転移でやってきた鬼……。
であれば──

芙蓉

通していただけますか?

東天君

いや、通さぬ!
貴様らも貴重な研究材料になり得るのだからな!
8:戦闘中
東天君は攻撃を受けると
攻撃したユニットに反撃を行います。
またHPが一定値以下になると、
攻撃力と反撃のダメージがアップしま
す。
8:終了時

東天君

なるほど。
さすがは異界の鬼。
一筋縄ではいかぬというわけか……。
不本意ながら、妖天君と合流するとしよう。
そろそろ奴の制御式が完成する頃だろうからな。

芙蓉

制御式!?
まさか、桔梗様の!?

東天君

さてな。
知りたければ、追ってくるがいい。

芙蓉

言われずとも、追わせていただきます。
桔梗様が、そう簡単に制御されるはずがありません。

そういうこと!
あたしたちってば、ほら、忠義な鬼だから。

アイリス

(マスター以外の命令を受け付けることなんて、
絶対にあり得ません)

鬼刃姫

うんうん、よく言ったね。
鬼っていうのは、そうじゃないと。
それじゃ、先に進もうか。
みんなで一緒に……ね。

フローガ

そうですね!
みんなで一緒に進みましょう。

アンナ

私たちは、
どこまでも芙蓉さんたちと一緒ですから。

芙蓉

…………っ!
それでは皆様、よろしくお願いいたします。
9:伝えたかった気持ち
9:開始時

妖天君

死人ではなく、死した鬼の魂魄を操り、
より強力な手駒とする研究……。
その記念すべき最初の鬼が、
異界の鬼になるとはネ。

桔梗

…………………。

芙蓉

桔梗様!

妖天君

無駄ネ。
彼女には、もうお前たちの声は届かないヨ。

桔梗様!

アイリス

(桔梗様!)

桔梗

……三人とも、よくここまで来ましたね。

妖天君

ナニ? なぜ普通に話すことが出来る?
今度こそ、制御式は正常に動作しているハズ……?

桔梗

ふふっ、正常に動作している制御式であっても、
式の最大値を超える『もの』を
制御できるはずがありません。

妖天君

チイッ!
どうやら最初の鬼の制御は失敗ネ。
こうなれば……。
他の鬼で手を打つとするヨ。
東天君、捕獲の協力をお願いするネ。

東天君

仕方あるまい。
これは貸しだぞ、妖天君。

桔梗

葵、芙蓉、アイリス。
あなたたちならば大丈夫なはずです。
三人の全力を見せてください。

三人

はいっ!!
9:戦闘中
牛頭の魔物の影には、
ダメージを与えることができません。
以下の条件を満たすと消滅します。
 
・本体を倒す
・本体が拠点に到達する
9:終了時

妖天君

クッ、今回は退くネ。

東天君

俺も引くとしよう。
まったく、今回はとんだ骨折り損だ……。

桔梗

三人とも立派になりましたね。
常世からずっと見守っていましたよ。

芙蓉

でしたら、私たちよりも……
真様にお会いしたかったのではありませんか?

桔梗

いいえ、真様とのお別れはもう済んでいます。
ですから、私が会いたかったのはあなたたち。
いつも真様を支えてくれているあなたたちに、
一言だけでも感謝の気持ちを伝えたくて、
接触を図ったのですが……。
なかなか門の力を使いこなすことが出来ず、
異界転移など、大変な思いをさせてしまいました。
本当にごめんなさい。

楽しかったから全然おっけー!

アイリス

(桔梗様にお会いできて、嬉しかったです)

桔梗

ありがとう。
私もあなたたちに会えて幸せでした。
妖天君がこの門の制御式を整えてくれたおかげで、
今なら、あなたたちを元の世界に
送り届けることができます。
そして、おそらくはその転移を最後に、
私の存在は再び消えることになるでしょう。

芙蓉

桔梗様……。

桔梗

でも、少しも寂しくありません。
私は今日、あなたたちに会うことが出来ました。
それは、私にとって贅沢が過ぎること。
これからも、真様のことをよろしくお願いしますね。

芙蓉

……はい。

桔梗

王子たちも、三人の力になってくれて
本当にありがとうございました。

王子

…………(こくり)

桔梗

それでは──
皆様、失礼いたします。

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