悪霊の迷宮Final/会話

Last-modified: 2021-04-10 (土) 08:42:07
ネタバレ注意
1:制約:名前一文字禁止
1:開始時

悪霊?

──もうちょっと禍々しい方がいいでしょうか。
うーん、こう、こんな感じで、こんこんこーん。
はぁ、迷宮も随分と広くなりました。
そりゃもう、千年も放置されれば大規模になりますよ。
あーあ、きっともうどうせ、
だーれも攻略になんて来ないんです。
なーにが王国大迷宮ですか。
誰も来ないんだから幽霊屋敷同然ですよ。
むしろこう、悪霊の迷宮、みたいな?
はー、でも迷宮を拡張しろって言われた以上、
もうこのまま物質界埋め尽くすぐらい拡張してやります。
ヤケですヤケ。人類なんて迷宮に飲まれて滅べー。



ソーマ

……あ、あの、今あそこに、
おばけがいませんでしたか?

フィリス

おばけ?
ははっ、悪霊の迷宮って名前のせいで怖くなったか?

ソーマ

いえ、そういうわけでは……。
うーん、本当に見えたんですけど……。

アンブローズ

(あの子、見覚えがあるようなぁ……。)
(迷宮、悪霊の迷宮……。
あれ? いや、ここって始めてきましたけどぉ、
なんだが覚えがあるような気も……。)
あっ、あっ、あぁぁー!?
これっ! ここ! 迷宮! 迷宮ですよぉ!!

アージェ

──困惑。
アンブローズ様、いまさら何ですか。
ここは悪霊の迷宮だと説明を受けたのでは。

アンブローズ

違うっ、違うんですぅ!!
ともかくっ、戦闘が終わったら説明しますからぁ!

ソラス

では、迅速に片付けるとしましょうか。
それと王子君、あのゴーストには注意が必要そうです。
姿が定かではないので、
足止めしないと上手く攻撃できないですからね。

アトナテス

簡単に言うなよソラス。
霊体を足止めだとか、受け止めた奴は生気が抜けて、
力が出なくなっちまうぞ。

ソラス

それを踏まえて攻略するのが、
悪霊の迷宮ではないかと♪
では王子君、指揮をお願いします!
1:戦闘中
悪霊の迷宮の
ゴーストトークンは、
一定範囲内のユニットの
攻撃力と防御力を
70%ダウンさせます。
 
また複数のゴーストトークンによる
この効果は重複しません。
1:終了時

ユージェン

ふぅ、これで片付いたな。

ソーマ

それにしても、変な部屋でしたね。
名前が1文字の人は入れないなんて、
今までに聞いたことが無かったです。

アンブローズ

……たぶん、放置しすぎて
ヤケになっちゃってるんですよぉ……。

トゥアン

放置……?
まぁいい、ともかく心当たりを話してもらおうか。
1:終了後

アトナテス

……王国大迷宮? なんだそりゃ。

アンブローズ

えぇと……話せば長くなるんですけどぉ……。
英傑の塔ってあるじゃないですかぁ。

ソラス

えぇ、私が設計した、
精鋭を育て上げるための塔、ですよね。

アンブローズ

それとは別に、英雄王ちゃんから
「様々な状況下で訓練を積める装置」を
兵の皆さんのために作って欲しいと言われていてぇ……。

ユージェン

ふむ、中核を担う精鋭のための英傑の塔と、
軍として戦うための訓練場、理にかなっています。

アンブロ―ス

それで、管理用に霊体を編み上げて、
建造を始めたところまでは良かったんですけどぉ……。

アージェ

──良かったんですけどぉ、の続きをどうぞ。

アンブローズ

……その後、ほら、あたしって
この身体への転生に失敗したじゃないですかぁ。
その原因が、どうやら千年前の転生の時みたいで……。
具体的には、迷宮用の記憶容量が大きすぎて、
不具合が起きていたらしくぅ……。

トゥアン

……もう少し噛み砕いて話せ。
つまりアンブローズ、迷宮の管理者である霊体を
千年間ひとりぼっちにしていたんだな?

アンブローズ

うぅぅぅ、わざとじゃないんですぅぅぅぅ!?

トゥアン

わざとじゃなくても、寂しい思いをさせたんだ。
アンブローズ、謝りに行くぞ。

アンブローズ

うぅぅ、ぐすっ……。
許してくれるでしょうかぁ……。

アトナテス

……それはそいつ次第だな。
だが、お前のために頑張ってたっていうなら、
お前自身が会いに行けば大丈夫かもしれないぜ。

サナラ

(千年間、魔界で戦っていた経験談ですか?)

アトナテス

(千年間戦い続けるってのは、
何か背負うものがないとできねぇからな。
それこそ愛や友情、使命以上の何かってやつだ)

アンブローズ

王子ちゃん、そういうわけなので……。
悪霊の迷宮攻略、手伝って貰えませんかぁ……?
今度はちゃんと、あの子を迎えにいくのでぇ……!
2:制約:名前一、二文字禁止
2:開始時

トゥアン

──へぇ、悪霊の迷宮に、
管理者の部屋なんてものがあるのか。

アンブローズ

この迷宮は、管理者の部屋を中心にして
無尽蔵に拡大できる構造なんですよぉ。
あの子がいるならその部屋のはずですぅ。
あっ、ほら、あのふわふわしたゴースト!
あの子に与えたお手伝い用の霊体です!

ユージェン

……だが、これまでの部屋より手強そうだ。
王子、気を抜かないようにしよう。
2:終了時

トゥアン

明らかに、これまで攻略してきた部屋より、
ここの方が厄介になってるな。

サナラ

2文字までの名前の人は入っちゃダメ、ですからね。
これは次から……困ったことになるのでは?

ソラス

2文字……次はもしや、3文字……?
あっ……あー……。

アージェ

──推測。
一般の冒険者が管理者の部屋へ入らないよう、
意図的に難易度を上げているのでは?

ソラス

あるいは、千年放置されて
ヤケになってめちゃくちゃに拡張しているか……。

サナラ

ちょっと長い名前の人を、
ずーっと待っていたか、ですかねー。

アンブローズ

うぅぅぅぅ、ごめんなさいぃぃぃぃ。

アトナテス

ソラス、サナラ、あまり弄ってやるな。
アンブローズを弄っていいのは管理者の霊体だけだぞ。

ソラス

ふふ、それは確かに。
それでは王子くん、先に進みましょうか。
3:制約:名前一、二、三文字禁止
3:開始時

ユージェン

──あれは、鋼の都の機械か?

アンブローズ

あっ、いえ、千年戦争以前の遺跡から
発掘した警備機械ですねぇ。
多分鋼の都の機械は、発掘した機械を
モデルにして再設計しているんじゃないですかぁ?

アトナテス

つまり性能は似たようなものってことか。
で、あのでっかいゴーストも遺跡産なのか?

アンブローズ

うぅぅ、いえ、あれは完全に、
あの子が使役している霊体ですねぇ……。

トゥアン

来るな、あるいは
来てほしいけど怒ってることは伝えたい、か。
アンブローズ、管理者の部屋は近いんだろう?
ちゃんと謝罪の言葉と、それから──
えぇと、何だ、あとは……。

アトナテス

──再開を喜ぶ言葉、考えておけよ。
ってあたりか、トゥアン。

トゥアン

ん……そういうことだ。

アンブローズ

はい……。そう、ですねぇ。
ちゃんとごめんなさいと、ありがとうと、
これからもよろしくを言わないと!

トゥアン

よし、それじゃあこの部屋も一気に突破するぞ!
3:戦闘中
小型警備機械は攻撃力500以下の
あらゆる攻撃を受け付けません。
 
また、倒されると
自身の周囲にダメージを与えます。
飛行警備機械は攻撃力1200以下の
あらゆる攻撃を受け付けません。
 
また、倒されると
自身の周囲にダメージを与えます。
メカゴーレムは攻撃力1500以下の
あらゆる攻撃を受け付けません。
 
また、倒されると
自身の周囲にダメージを与えます。
3:終了時

ユージェン

ん……この先に見える扉、
もしかして管理者の部屋か……?

アンブローズ

…………。
お、おおお、王子ちゃん、
めちゃくちゃ怒ってたらどうしましょぅぅぅ!?

王子

…………(こくり)

アンブローズ

どうしてそんな良い笑顔でうなずくんですかぁ!?

アトナテス

千年も律義に迷宮作って待ってたんだ。
……悪いことにはならないと思うぜ。

アンブローズ

うぅぅ……。
それじゃあ、最後の部屋、いきますよぉ……!!
4:制約:名前一、二、三、四文字禁止
4:開始時

???

──まさか管理者の部屋に来る人がいるなんて。
あー、でも、なるほど……。
アンブローズ様が飾っていた絵画で
見た方ばかりですねー……。
でも、肝心のアンブローズ様がいないということは、
……やっぱり、私捨てられたんですねー……。

アンブローズ

……えっ、あ、あのぉ、あたし!
あたしここにいるよ? 迎えに! 来ましたよぉ!

???

はぁ? 私のアンブローズ様は、
もっと大人で身長の高い方でしたから。
確かに可愛いところと、
スレンダーなところは似てますけど……。

アンブローズ

て、転生に失敗したんですよぉ!!
うぅぅ、ニミュエ、千年間待たせてごめんなさいっ!

ニミュエ

……本当に?
本当にアンブローズ様なんですか?

アンブローズ

そうです、アンブローズです、あたしですよぉ……!

ニミュエ

……いまさら、何のつもりですかー?
迷宮を作れって言ったまま、
千年も私を放置しておいて……。

ユージェン

……んっ、なんだ……?
迷宮が、きしんでいる……?



アトナテス

まずい……アンブローズ、早くしろ!
悪霊の迷宮が崩壊し始めてるぞ!

ニミュエ

ずっと待ってたのに!
すごい迷宮作ろうって言ってくれたから、
どこまでも拡張できるすごい迷宮にしたのに!
雰囲気ある迷宮がうまいって褒められたから、
ちょっと怖い迷宮の作り方練習したのに!
完成したら、一緒に英雄王ちゃんを
からかって遊ぼうって約束したから、
いっぱいいっぱい、変な制約も考えたのに!
アンブローズ様が
甘いもの好きって言ってたから、
おいしいお菓子作りも勉強したのに!
大好きだったのに……。
アンブローズ様のこと、大好きだったんですよ……?
それなのに……千年も、ずっと、ひとりで……!!

アンブローズ

ニミュエ……ごめん、ごめんなさい……。
でも……でも……っ!!

ニミュエ

でも……? なんだっていうんですか!!

アンブローズ

もう、絶対一人にしないから!!
この部屋を攻略して、ニミュエを連れて帰りますから!
4:戦闘中
特定の配置マスには、
落石が発生します。
ニミュエは
ゴーストトークンがいる間、
攻撃力と防御力がアップします。
 
また、ゴーストトークンの
数に応じて効果が重複します。
4:終了時

ニミュエ

……あっ、わたしの、迷宮が……。
崩れて……壊れて……。

ユージェン

……千年分も拡張したんだ。
むしろ今まで、この規模で壊れなかったのが奇跡だ。

アンブローズ

……一緒に、帰りましょう?
ニミュエ、これからはずっと一緒ですから。

ニミュエ

もう、放置しませんか……?

アンブローズ

毎晩抱っこします!
一緒にお散歩もしましょう!

ニミュエ

私の作ったお菓子、食べてくれますか……?

アンブローズ

もちろん♪
いっぱい食べますよぉ!

ニミュエ

……もう、ひとりにしないですか?

アンブローズ

……うん、約束します。
今度は絶対、忘れません。

アトナテス

さぁ、続きは外でしようぜ。
もうニミュエも迷宮の外に出られるんだ。

アンブローズ

ですねっ!
さあニミュエ、一緒に千年後の王国に戻りますよぉ!
5:2021/04/08 メンテナンス後ログイン時

アンナ

──では、悪霊の迷宮は完全に崩落したんですね。

ケイティ

えぇ、あのままでは危険なので、
周囲も厳重に封印してあります。

トゥアン

で、ニミュエの方はどうなったんだ?

アトナテス

あぁ、ニミュエなら今後は王国軍に協力したいそうだ。
もともと、英雄王に助力するのが
あの子の目的でもあったからな。

トゥアン

……その結果が、あれか?

ニミュエ

アンブローズさま、はい、あーん♪

アンブローズ

あ、あーん……ね、ねぇニミュエ?
そろそろおなかいっぱいなんですけどぉ……?

ニミュエ

むっ、千年分甘えさせてくれるって言いましたよねー?
それとも嘘だったんですかー?

アンブローズ

嘘じゃないですよぉ!?
でも、あたしの胃袋にも限界がぁ!?

アンナ

……ともかく、これで一段落、ですかね?
王子、これまでの悪霊の迷宮攻略、
そして最後の部屋の攻略、お疲れさまでした!

編集