最強王子決定戦/会話

Last-modified: 2023-04-13 (木) 01:48:45
ネタバレ注意
2023/03/30 メンテナンス後ログイン時

戦神マレス

――天を見よ、炎を掲げ、我が名を叫べ!
血沸き肉踊り、戦士の肉体がぶつかり合う、
「戦神コロッセウム」を待ちきれぬ猛者たちよ!
そう、今こそ! 時は満ちたッ!!

アンナ

――い、いきなりなんですかこの幻影は!?

アラン

……戦神マレスによる幻でしょう。
彼はこういう演出が大好きなので。

戦神マレス

うむ、うむ、うむッ!!
ここまで貴様らの歓声が聞こえてくるぞッ!!
――ただ、今しばし俺様に時間をくれ。
ああ、分かっている、今すぐ戦いたい、
戦士の激突を目にしたい、その気持ちはよく分かる!
だが、此度のエキシビションマッチには!
貴様らの不満を消し飛ばすだけの破壊力があるはずだッ!!

イリオス

えきしびしょんまっち……?
戦神コロッセウムの前に、何かするんでしょうか?

戦神マレス

聞け、戦いを愛する全ての者よ!
此度の試合、その名は――
最強ッ! 王子ッ! 決定戦ッ!!
そう、本選出場を決めた、
あの英雄王を継ぐ者への挑戦状が届いたァァッ!!

アラン

――は?

イリオス

――へ?

トラム

……最強王子、決定戦?

戦神マレス

へっ……愛されてるな、王子ィ。
お前と戦いたい、そんな戦士の熱いハートが
大会スケジュールを一気に書き換えたんだゼ……。
出場選手への通達は各々、連絡員が務める!
王国はウルカノ、お前に任せたぞ!

ウルカノ

はっ、えっ、そんないきなり。
ってああ……幻影が消えちまった……。

アンナ

……また、とんでもない大会に巻き込まれそうですね。

アラン

亜神マレスの企みであることだけが救いですね。
彼が主催ならば、裏も何もない、
本当に武と武のぶつかり合いを楽しむ祭りなのでしょう。

ケイティ

拒否できないというのなら、
王国軍の実践訓練と考えるかありませんか……。
※「考えるか」は原文ママ

ウルカノ

あー、えーと、その、悪いな……。

アンナ

いえいえ、ウルカノさんも苦労なさっているでしょうし。
それでは王子、他の、王子……? との戦いもありますし、
万全の準備をして挑みましょう!
1:最強王子決定戦 練習試合
1:開始時

ゴブリン博士

戦神コロッセウム・エキビションマッチ、
ソノ名も「最強王子決定戦」カ……。
応募はシテみたものの……。ヤハリ、
「博士」では王子枠での出場は叶わなかったか……。

ゴブリン

ギャギャ、ハカセ、王子チガウ!

ゴブリン博士

わ、わかってイル!
ダガ、王子が主役の祭りとナレバ、
華を添えたくナルものではナイカ……!
王子は宿敵ナレド、かけがえのナイ戦友。
セメテ、コロッセウムに花でも送っテ――

???

…………(フルフル)

ゴブリン博士

ムッ………オマエは……?
メカゴブリンクイーン様のご子息ではナイカ。

???

…………(フルフル)

ゴブリン

ハカセ、王子チガウ。
ダカラツクッタ! ゴブリン王子ソウビ!

ゴブリン博士

……わ、ワタクシのために……!?
こんな手作りのヨロイで……おぉ、おぉ……!

ゴブリン

モウスグ、王子クル!
ゲキレースル! オーエン! オーエン!

ゴブリン博士

ウム! 最強王子を決めるナラ!
ゴブリン軍団ガ、ソノ練習相手とナロウ!
イザ進め、ゴブリン王子ヨ!
これマデ最も王子と戦ってキタ、
ゴブリン軍団の王子パワーを見せつけてやるノダ!!

ゴブリン王子

…………(コクリ)



ウルカノ

――ここをまっすぐ進めば、
コロッセウムが見えてくるはずだ。

イリオス

本当に大会会場まるごと作っちゃうなんて、
マレス様ってすごい人なんですねぇ……。
――って、あれ? 向こうから来るのって……。

ソーマ

……ゴブリン博士みたいですね。
もしや応援に来てくれたのでしょうか?

ゴブリン王子

――ギャギャ……チカイヲ、ハタストキ、キタ!

ゴブリン

ギャギャ! 王子語録カッコイイ!

ゴブリン博士

コラ! 真面目にやらぬカ!
王子よ、最強王子決定戦の練習相手、
我らゴブリン軍団がつとめるゾ!

ゴブリン王子

ギャギャ……オーコクノ、オージダ……。
タダ、ナカマト、アユミツヅケル、モノダ……。

アンナ

……あのゴブリン、王子のことが大好きみたいですね?
練習に付き合ってくれるというのなら、
試合の前に、彼らと一戦交えていきましょう!
1:戦闘中
ゴブリン王子がいる間は、
敵のゴブリンの攻撃と防御が
アップします。
1:終了時

ゴブリン王子

……オ、オージ。

王子

…………(なでなで)

ゴブリン王子

…………!!

ゴブリン

ギャギャ! ズルイ!

ゴブリン博士

こ、コラっ! 王子タチとは一応敵同士ナノだゾ!
過度のナレアイはよくナイ!

アンナ

ふふっ、そういえばそうでしたね。
ゴブリン博士、おかげで兵たちの体も暖まりました。
練習相手、ありがとうございます。

ゴブリン博士

ムッ……ウムム……。
ま、負けたイジョウ、
王子タチのコトは全力で応援スルゾ!
アクマで負けたからデアル!
イイナ! さぁゴブリン軍団ヨ、会場へ向かうゾ!

ゴブリン

ギャギャ、オーエンイク!

イリオス

むむむ、応援パワーじゃ負けませんよ!?
さぁ王子さま、会場へ向かいましょう!
2:最強王子決定戦 第一回戦
2:開始時

戦神マレス

――聴こえるか。
戦士を呼ぶ声が、戦いを求める声が。
俺様は聴こえたッ!!
この俺様を呼ぶ声がッ!!
早く出場選手を教えろという貴様らの声がッ!!

イリオス

すごい、なんという熱気……!
これは負けられません!

戦神マレス

さぁ貴様ら、最強の王子が見たいか!
誰が王子の称号にふさわしいか、その目で見たいか!

観客

うぉぉぉぉッ! みたい!
最強の王子をこの目で見たい!!

戦神マレス

へっ……俺様もだぜッ!!
いざ、名乗りを上げやがれ、王子どもォ!!
王子に成り代わる専門家ッ!
誰よりも多く王子に化けてきたッ!!
ドッペルゲンガー王子ィ!!

ドッペルゲンガー王子

クックック……今度こそ、
王国を乗っ取るのはこのドッペルゲンガー様だ。

戦神マレス

既に王国を乗っ取ったことがある!!
実績と可憐さがものを言う!!
可愛さとは武力なり、女王子ィ!!

女王子

王子さま、今日は胸をお借りします!

戦神マレス

それから――あぁ?
おい、そこのゴブリン族、どうして観客席にいる?

ゴブリン王子

ギャギャ……?
出場権、ナイ。デモ、オーエンスル。

戦神マレス

なんて、なんてけなげなヤツ……!
いいぜ、貴様も出場しやがれ!!
戦いを愛する者を拒むヤツなんて、ここにはいないッ!

ゴブリン王子

ギャギャ……! ガンバル……!!

戦神マレス

続けて行くぜ! 次の王子は――

アンナ

……亜神アレス、思った以上に情に厚い方なんですね。

アラン

亜神ディアスのことが気に入らないと、
堂々と公言するような者ですからね。

トラム

彼は戦いを本当に愛しているものね。
強者には名誉を与え、戦う力なくとも意志ある者には
その力を貸し与えることすらあるのよ。

アラン

戦場をもたらし、勝利を与える。
戦神にして軍神たるトラム姉さまとは、
考え方は違えど、少し似通った部分がありますよね。

トラム

ちょ、ちょっとアラン!
私あんなに暑苦しくないわよね!? ね!?

アラン

……最近の姉さまに限れば、多少は?

トラム

む、昔の私は違うっていうの!?
ねぇアラン! 視線をそらさないで!?

戦神マレス

――そして、とうとう本命だッ!
魔王ガリウスを討ち、天界にすら戦いを挑む!
王子の中の王子、貴様の声を響かせろォッ!!

王子

…………(こくり)

戦神マレス

へっ……語るべきことは剣で語る……か。
俺様はそんな貴様を愛してるぜッ!!
――だが、ここで終わりじゃねぇ。
もうひとり、この最強決定戦を焚き付けた黒幕がいる。

???

…………。

戦神マレス

分かるぜ、王子と戦うこの機会、
貴様の心が熱く滾ってるのが、ここまで伝わってくる。
スペシャル黒幕ゲスト、貴様の紹介は
試合直前まで秘密にしておくぜ!!
さぁ、いざトーナメントの始まりだッ!
今ここに、最強王子決定戦開催を――宣言するッ!!

ウルカノ

よし、第一回戦はドッペルゲンガー王子だ。
王子、あんなヤツに負けるんじゃないぞ!

ドッペルゲンガー王子

ククク……さぁ、王国軍に化けるぞ!
優勝はドッペルゲンガーのものだ!!
2:終了時

ドッペルゲンガー王子

ぐふぅ……なんでいつも……届かな……い……。

戦神マレス

あぁ? 届いてたぜ?

ドッペルゲンガー王子

えっ……。

戦神マレス

騙し討ちじゃなく、正面から激突すべく
貴様らはこの大会に出場しただろ。
敗北が何だ、見上げた根性じゃねぇか。
誇れ、この敗北が明日の勝利となる。
負けたと諦めるまで、貴様の戦いは終わらないんだぜ。

ドッペルゲンガー王子

……次は、負けないぞ。
覚悟しておけ、王子!

戦神マレス

そうだ、それでいい!
なぁ王子、貴様に挑んでくるヤツが、
卑屈な態度じゃ萎えちまうもんなァ!

王子

…………(にっこり)

戦神マレス

よし、次の試合に移るぜ!
勝者たる王子は次の試合に向けて休んでおきな!
3:最強王子決定戦 第二回戦
3:開始時

ゴブリン王子

――ギャギャ。

アンナ

ゴブリン王子!
1回戦を勝ち抜いていたのですね!

ゴブリン王子

オージミタイニ、ナル。
タダノファン、オージミタイニ、ナレナイ。
ツヨクナル。
オージミタイニ、マモルヒト、ナル。

王子

…………(こくり)

ゴブリン博士

少し、気恥ずかしいものであるナ。
ダガ、ゴブリン軍団一同、同じ思いダ!

戦神マレス

気心が知れた仲だからこそ、
全力でぶつかり合うことができる……。
戦いとは物語だ。
物語とは、戦いによって紡がれる。
貴様らの激闘、この俺様に見せてくれッ!
行くぞ、ゴブリン王子vs英雄王を継ぐ者!
今こそ熱き友情と思いの激突の時だ……ッ!!
3:終了時

戦神マレス

――そこまで!
準決勝進出を決めたのは王国の王子!
英雄王の称号を受け継ぐその実力は本物だッ!!

メカゴブリンクイーン

――無様なものね。
こっそり出ていったかと思えば、
こんなところで負けるなんて。

ゴブリン王子

ハ、ハハウエ……。

ゴブリン博士

メカゴブリンクイーン様!
ご子息はタダ、強くナリタイ一心で……ッ!

メカゴブリンクイーン

――でも、見ごたえのある試合だったわ。
これを無意味な敗北にしないよう、
次の勝利をつかめるように、励みなさい。

ゴブリン王子

……ハ、ハイ!

戦神マレス

泣かせるぜ……。
だが、メカゴブリンクイーンの言うとおりだ。
敗北とは無様なものだ、負けは負けだ。
だが、負けっぱなしでいるかどうかは、
自分で決められるものだ。
ゴブリン王子、貴様が諦めず、
再びコロッセウムに立つ
強者になる日を楽しみにしているぞ!

ゴブリン王子

ギャギャ! ガンバル!

戦神マレス

――だが、メカゴブリンクイーンよ、
俺様の紹介の前に出てくるのはルール違反だぜ?

メカゴブリンクイーン

オーッホッホッホ! ごめん遊ばせ!

戦神マレス

まぁいい! せっかく出てきたんだ、
俺様に紹介されていきやがれ!!
準決勝で激闘するふたりの王子!
王国の王子を迎え撃つは、同じく王国の少女!
とうとう激突する王国の長と民ッ!!
そしてその少女を慕う者、
その力を育てる者、さらに友たる者たち!!

女王子

……マレス様は、少々煽りすぎですよね。
王子、ここまで勝ち上がってきましたよ。
あなたと、もう一度、今度は正々堂々と戦うために。

王子

…………(こくり)

ウルカノ

――あのふたり、何かあったのか?

ソーマ

……彼女は、王国が魔物によって陥落した時、
逃げ遅れてしまった市民のひとりなんです。
王子は民を残して
逃げ延びたことをずっと悔いていました。
そして彼女も、ずっと見捨てられたと思っていて……。

ウルカノ

……悪い。
あの時は、物質界全部が
とんでもないことになってたんだもんな。

女王子

ふふ、ソーマさん、もう大丈夫ですよ。
王国は二度と敗北することはないと、
王子さまは誓ってくれましたから。
ですが、私も守られてばかりいるつもりはありません。
王子さまが平和を勝ち取るために戦うのなら、
臣民たる私も、その力になると決めたのですから。

アンナ

ふふ、それで今回も、
王子の衣装を着ているのですね?

女王子

こ、これは、その、みなさんが着た方がいいと……。

シビラ

因縁の対決なのだから、
分かりやすい衣装の方が盛り上がるでしょう?

ナナリー

衣装の手直し……頑張りました。

ディーナ

結構似合ってると思うんだよな。
それに、いい衣装が必要だろ?
何しろ、王国の民代表なんだから。

エステル

王国の長たる王子と、王国の民の代表たる彼女。
互いを高め合うような激突は、
王国の安定と国力を示す一助にもなりますしね。

戦神マレス

へっ、馴れ合いすぎて冷めるなよ?
王子、女王子は準決勝まで休んでおきな!
最強王子決定戦 準決勝が
解放されました。
 
緊急ミッション画面右下にある
決勝ミッションのメニューから
遷移可能です。
4:最強王子決定戦 準決勝Lv.1
4:開始時

戦神マレス

――あー、なんだ、会場が一部ぶっ壊れたが、
そのまま準決勝に移るぜ!

アンナ

柵が壊れていますが……。
控室にいる間に、いったい何があったのでしょうか。

ウルカノ

昂ぶった観客が乱入しようとしたのか、
とんでもない力を持ったヤツが、
会場までぶっ壊しちゃったのか……。

戦神マレス

観客席から落ちないように気をつけておけよ。
わざと落ちた奴は……まぁ、見ないことにしてやる。
何しろ、この準決勝が本日最後の試合だ!
決勝戦は日を改めてとなる。
つまり、これが、今日のラストバトルッ!!
俺様は滾ってるぜ、貴様らはどうだ、
その熱は、その鼓動はッ!

女王子

王子さま、全力で行きます。
あの日からずっと鍛えてきた剣技が、
どこまであなたに届くのか、試させてください。

王子

――ああ、負けないぞ。

女王子

王子……!
えぇ、私も負けません!
王国は二度と、敗北しない。
王国の民たる私も、同じ誓いを胸に抱いていますから!

戦神マレス

いざ叫べ! 名乗りを上げろ!
準決勝の主役は貴様らだッ!!

女王子

――王国の民、女王子を騙る者ッ!!

王子

――王国の王子、不敗を誓った、
民と共に歩み続ける者。

戦神マレス

いざ、試合開始ィッ!!
4:戦闘中
女王子がいる間は
全ての敵の攻撃力と
防御力がアップします。
4:終了時

女王子

はぁ……はぁ……っ!
ありがとう、ございました……。

シビラ

良い戦いだったわ。
王子があんなに満足そうなの、久々に見たもの。

メカゴブリンクイーン

ふふ、あなたの戦いぶりも見事なものだったわ。
見違えるように強くなったわねぇ。

女王子

シビラさま、メカゴブリンクイーンさま、
ご助力いただき、ありがとうございました!
王子さま、決勝戦、応援しています。
王国の民は、
どこまでも王子さまに付いていきますから!

王子

…………(こくり)

戦神マレス

――さぁ、ここまで昂ぶっちゃ、
今夜は眠れないだろう?
燃えたぎったハートをクールに痺れさせる、
これが今日最後のイベントだ。

アンナ

今日最後のイベント?
あとは後日の決勝戦だけだと思っていましたが……。

戦神マレス

この最強王子決定戦は、とある男の忠臣たちが、
俺様に進言したことがきっかけだった……。
忠臣たちによれば、
その男は、隠しちゃいるが、本心では
王子と戦うことを望んでいるという、熱い嘆願だった。
さぁ、顔を見せやがれ!
最強の王子を決めるなら、
この男を忘れるわけにはいかねェだろォ!?

???

――亜神の演出に乗るのは、気が向かないな。
だが、久々に悪くない気分だ。
あの時、お前の剣は役に立った。
銀腕の亜神殿の助力も、どうせお前の采配だろう。

ダーク王子

だが、俺を友と呼ぶには、まだ早い。
そうだろう、オリジナル?

王子

…………ッ!!

ダーク王子

手下どもが何か企んでいるようだが、
俺の望みはただひとつ、
あの日の続きを、何のしがらみもなくしたいだけだ。
――待たせたな、偽物たる俺たちの、凱旋だ。
5:最強王子決定戦 準決勝Lv.3
5:戦闘中
本気の女王子は
準決勝Lv.1、Lv.2よりも
攻撃力と防御力の
上昇する値がアップします。
6:決戦前夜の襲撃
6:開始時

ゴブリン

――ギャギャ……。
シューゲキ、ホントニスル?

ハイオーク

何を躊躇う。
もしや、主に捨てられることを恐れているのか?

フライデーモン

躊躇いもしましょう。
我らが画策するは、
主への不忠義に他ならないのですからな。
我らが主が、戦友としてその実力を認める男、
王国の王子に襲撃をかけようとは。

ゴブリン

ギャギャ……。
アルジ、キットオコル……。

ハイオーク

……闘神の闘技大会という輝かしい舞台。
主が切望していた王子との決勝戦。
それらを台無しにするのだからな。
それでもなお、なさねばならぬ。
魔王ガリウスの残滓たる、影を主は継承されたが、
それでも寿命という呪いを完全に跳ね除けたわけではない。

フライデーモン

魔王の影の力を使い果たせば、
主の命の灯火は、また消えてしまうということ。
ならば、卑怯と罵られようと、成すべきことは――

ゴブリン

ギャギャ、オージノチカラ、テニイレル。



女王子

――王子さま……いえ、殿下、
宿の外より複数の気配が。
おそらく、ダーク王子の手勢かと。

王子

…………(こくり)

女王子

さすがは殿下、気付いておられたのですね。
衛兵を呼びますか?

王子

…………(ふるふる)

女王子

……ふふ。
もしかしたら夜襲かもしれないのに、
あなたは、こういう時に微笑むのですね。
同じ宿にいる者にだけ、
戦いに備えておくように伝えてきます。
殿下も装備の準備をお願いします。



ハイオーク

――さぁ、行くぞ。
我らの汚名をもって、主の命を繋ぐのだ。
6:終了時

ハイオーク

……撤退しろ。
この作戦だけは、失敗するわけにはいかない。
次の段階へ移るぞ。

ゴブリン

ギャギャ、アシドメ、スル!

ハイオーク

……すまない。後は任せたぞ!

ゴブリン

ギャ……ギャギャ……。
ココカラサキ、イカセナイ……!

女王子

……はぁ、これでは私たちが悪役みたいですね。
大丈夫です、命を取ろうとは思いません。
皆さんは、ダーク王子殿の配下ですね?
いったいなぜ、夜襲など?

ゴブリン

ギャギャ……イエナイ……。

アイリーン

……聞き出しますか、王子。

王子

…………(ふるふる)

アイリーン

……御意に。
他の者の足取りは、セブンが追っています。
いずれアジトが判明するかと。

ゴブリン

ヒ、ヒキョウ!

アイリーン

どちらが卑怯ですか、まったく。

スズネ

――ぽぽん?
みんな揃って何してるぽん?

女王子

ちょっとした夜襲がありまして。
スズネさんは何故こちらに?

スズネ

はっ、そうだったぽん。
あたし様の化け化け情報網に、
とんでもない目撃情報が入ってきたぽん!

女王子

とんでもない、目撃情報……?

スズネ

ここからそう遠くない、
戦乱の時代の墓所で、
大量のアンデッドが目撃されましたぽん!
しかもそのアンデッドたち、
墓場を掘り起こして何かを探していますぽん……。
墓場に住む妖怪たちも、
あまりの異様さに怯えて
おちおち死んでられないと大騒ぎですぽん!

アンナ

アンデッドの大量発生、ですか……。
決勝前日ではありますが、
黙って見過ごすわけにはいきませんね。
王子、討伐部隊を編成しましょう!
7:古代の遺物
7:開始時

リッチ

――まったく、彼らはことを急ぎすぎる。
王子を敵に回すことが、どんな事態を招くか、
少し考えればわかるというものでしょう。
されど、我らが主の命が、ガリウスの影より
受け継いだ魔力に左右されるのもまた事実。
急がねばなりませぬ。
何しろ、主は誰よりもお人好しで……そう、
あのオリジナルにも負けないお人好しなのですからなぁ。

ルイン

……墓守のリッチさん?
こんなところで、いったい何を?

リッチ

おぉ、よく出会いますな、ルイン嬢。
なに、ちょっとした発掘調査ですぞ。

トラム

戦乱の時代、人と人が争った古戦場。
その戦いには、超古代の遺物まで用いられたそうね。
そんな場所の発掘調査とは、穏やかじゃないわ。

リッチ

あなたは、あの時の亜神殿……!
なるほど、どうやら本気で、
我々を止めに来たようですな……。
彼らが襲撃をかける夜ならば、
良い目くらましになってくれるかと思いましたが……。

ルイン

彼らは敗走しました。
……何か事情があるのでしたら、話してください。
ルインは死による決着より、対話を望みます。

リッチ

ははは、そうは参りませぬ。
ダーク王子様より与えられた力、
使うべきは、今でしょう。
共鳴せよ、我が魂。
目覚めよ、人類の守護者たる鎧たち。

トラム

……何をするつもり?
それだけの魔力を扱えば、
あなたの身体にも負荷がかかり続けるでしょう。

リッチ

それでもなお!
やり遂げねばならぬことがありますゆえ!
顕現せよ、埴輪戦士――ッ!!
7:戦闘中
リッチは体力が
徐々に減少していきます。
7:終了時

トラム

……まさか、あんな古代の遺物を持ち出すなんて。
アンデッドだとは言っても、
魔力を使い果たせばまた死んでしまうのよ?

リッチ

ははは……忠義とは命より重いものですからな。
ですが、目的は果たしましたぞ。
きっといずれ、この「装置」が
呪われし運命を砕く日が来るのです。

ルイン

……装置?
埴輪戦士のことですか?

リッチ

おっと、口が滑りましたな。
では失礼、ルイン嬢、トラム様。

ルイン

……追いますか?

トラム

いいえ、追撃は専門家に任せましょう。
王国のシノビと、妖怪たちが追ってくれているから。

ルイン

了解しました。
――トラム様、質問をよろしいですか?

トラム

どうぞ、どんな質問だって答えてあげるわよ?

ルイン

命と、忠義と、平和と、勝利と、世界。
もっとも重いものとは、何でしょうか?

トラム

…………ルインがその問いに、
愛を選択肢としてあげられるようになったら、
私の答えを教えてあげようかしら?

ルイン

……逃げられました。
愛……愛……難しい概念です。



リッチ

(恩を仇で返す日が来るとは、思いませんでしたな。
埴輪戦士は、ただの副産物に過ぎませぬ。
真に必要なのは、こちらの「装置」なれば)
(さて、この装置の解析に、
果たしてどれだけの時間がかかることか……)
(しかし、やり遂げて見せますぞ。
死に愛されし我が主なれど、
冥界など、あなた様には決して似合わぬゆえ)
8:忠義者たちの覚悟
8:開始時

ダークアンナ

――襲撃は失敗しましたか。

ハイオーク

はっ……申し訳ありません……。

ダークアンナ

いえ、元より成功確率は非常に低いものでした。
それでもなお、実行しなければならなかった作戦です。
……オリジナルの王子は、
いずれ、遠くない未来に、
大きな戦いに立ち向かうことになるでしょう。
そしてきっと、その戦いは終わらない。
己の過去に傷を負う者だからこそ、
同じ傷を他者が負うことを許容できない。
それは優しさと強さであり、
同時に、まばゆい輝きを放つ太陽のようでもある……。

ハイオーク

そして、その強き輝きは、
我らが主のうちにも、
大いなる優しい暗闇として広がっています。

ゴブリン

ギャギャ……アルジ、ヤサシイ。

ダークアンナ

王子が巨悪に相対する時、
きっとあの御方は、己の全ての力を注いで駆けつける。
命の灯火たる、ガリウスの影の魔力すら惜しまず。
私は、恋人失格ですね……。
あの人の意志を無視して、
生きていてほしいと願ってしまうなんて。

リエーフ

…………それは、当然の願いだと思います。

女王子

すみません、立ち聞きしてしまいました。
悪意ある襲撃なのであれば、
即座に踏み込むつもりだったのですが……。

ダークアンナ

いえ、そろそろ来る頃だと思っていました。
愛する者の意志を裏切り、戦友たる者を裏切り、
もはや私たちに残されているのは、
悪として断罪されるか、悪として勝利するかのみ。

リエーフ

戦う必要なんて、ないじゃないですか。
王子様ならきっと、話せば分かってくれます!
延命の方法だって探してくれますよ!

ダークアンナ

あの御方が、オリジナルの手を煩わせることを、
よしとするはずがありません。
己のために時間を使わせ、
それが世界に残された猶予を消耗させるなら、
私たちの主たるあの人は、絶対に許容しません。
ならば、王子の命を、力を奪い、
ダーク王子様が世界を率いる王となる以外に、
私たちの取りうる選択肢は残されていないのです。

女王子

……どちらも望まれない選択なら、
せめて生き残っていて欲しい、ですか。
分かりました。その覚悟、必ず受け止めましょう。

ダークアンナ

感謝します。
――それでは、戦いましょうか。
強き兵たちよ、あなたたちの傷は、
私の「暗黒の癒やし」で治療します。
恐れず、己が意志を貫くために戦いなさい。
8:戦闘中
ダークアンナがいる間、
全ての敵のHPが徐々に回復します。
 
またダークアンナは体力が
徐々に減少していきます。
8:終了時
最強王子決定戦 決勝が
解放されました。
 
緊急ミッション画面右下にある
決勝ミッションのメニューから
遷移可能です。

ダークアンナ

まだ、です……。
ここで終わるわけには……。

リエーフ

ダークアンナさん……。もう、やめましょう。
世界も誰かの命も
犠牲にせずに済む方法を、一緒に探しましょうよ。

ダークアンナ

いいえ、もう私たちは、
主の戦友たる王子に剣を向けてしまいました。
もはや、私たちを赦す者などどこにも――

ダーク王子

――何を赦せというのだ、ダークアンナ。

リエーフ

ダーク王子さん!

ダーク王子

まったく、何を企んでいるかと思えば、
俺の延命だと? くだらないことを考えるものだ。

ダークアンナ

ですが、私は……。

ダーク王子

くどいぞ、ダークアンナ。
お前たちもだ、我が配下の者ども。
生きていてほしいと願うその思いは、
俺も同じだとなぜ気付かない。

王子

…………。

ダーク王子

済まないな、王子。
我が配下が騒がせたようだ。
全ての責任と罪は、この俺にある。

王子

…………(ふるふる)

ダーク王子

……そうか。
では、また明日、闘技場で会おう。
9:最強王子決定戦 決勝Lv.1
9:開始時

ウルカノ

――あー、あー、場内アナウンスだ。
柵の修理が間に合ってないから、
落ちないよう注意するように。
勝手に落ちたやつは見ないことにするけど、
まぁ、怪我しないようにな。

アンナ

……ダーク王子さんも、王子も、
なんだか楽しそうに見えますね。

アラン

お互いにライバル視しているようですから、
隠してはいますが、嬉しくて仕方ないのでしょう。

アージェ

しかし、苦しい戦いになるかもしれませんね。
ダーク王子の「暗黒の波動」にあてられて、
王国側の兵にも強い影響が出ているようです。

ルイン

戦闘能力だけでなく、魔法的な防護能力にも
「暗黒の波動」の影響が観測されています。
……これが、ダーク王子さんの力なのですね。

戦神マレス

――この日の到来を望まなかった者が、
果たしてどこにいるというのか!
熱く激しい、最強の王子を巡る戦い!
その結末が、全ての勝敗が、
この決勝戦のために存在したッ!!
もはや多くは語るまい!
彼らの武技だけが、歴史を刻む第一歩となるのだから!

ダーク王子

……感謝する、オリジナル。
こうして貴様と戦える日が、また来るとはな。

王子

……共に、歩むつもりはないか。

ダーク王子

――断る。俺はお前の鏡像だぞ。
根を同じくする存在が近くにあれば、
きっと、新たな戦いの火種となる。
俺は、貴様の王国に戦乱を招きたくはない。
共に世界のどこかで、異なる場所で、
望む未来のために戦い続けるのが似合いだろう。

王子

…………ならば。

ダーク王子

ああ、この戦いこそ、その特異点。
配下どもが暴走し、戦神がそれに乗った、
どうしようもない喜劇の果ての奇跡だ。

戦神マレス

――存分にやれ。
世界も、勝利も敗北も、この場には関係ない。
ただ望むがままに、己を発揮するがいい!

ダーク王子

言われるまでもない!
行くぞ、敵はオリジナルの精鋭。
相手にとって不足はないだろう!

ダークアンナ

はい、未来の王にして、来るべき世界の王、
我が主、最愛のあなた、偉大なるダーク王子さま。
9:戦闘中
ダーク王子は体力が
徐々に減少していきます。
 
またダーク王子がいる間、
全ての敵の攻撃と防御が
固定値で200アップします。
 
       (1/2)
ダーク王子がいる間、
全ての味方の攻撃、
防御が固定値で250
魔法耐性が10ダウンします。
 
 
       (2/2)
オークシールダーは
味方ユニットの
射程範囲内にいる場合、
遠距離攻撃を自身に引き付けます。
 
ブロックされている間、
引き付けの効果を失います。
       (1/2)
スキルやアビリティなどで
攻撃の優先順位が指定された
敵がいる場合や一部の攻撃は
引き付けの効果を受けません。
 
 
       (2/2)
9:終了時

ダーク王子

――くっ……。
やはり、力を抑えたままでは届かないか。
だが、この一戦こそ、
願い続けたあの日の続きなのだ……。

ルイン

ダーク王子さんの魔力が、高まっていきます。
でもこれは……だめ……器が壊れてしまいます……!

ダーク王子

オリジナル、最後の瞬間まで付き合ってくれるだろう?
お前もこれを望んでいるはずだ。
そうだろう、なぁ、オリジナルッ!!

ダークアンナ

――ダーク王子ッ!!

ダーク王子

……なぜ止める、ダークアンナ。

ダークアンナ

あなたの恋人だからです!!
おねがい、します……。
お願いですから、その力を、使わないでください……。
それはあなたの命を繋いでいる、灯火のようなもの。
命を燃やし尽くして得た勝利よりも、
私は、あなたに生きていてほしいのです……。

戦神マレス

…………勝敗は、決したな。
王子、貴様には勝敗を決める権利がある。
最強王子という冠を、俺様の授ける名誉を、
掴み取るだけの権利を持っている。
――お前が決めろ、王子。

王子

…………(ふるふる)

戦神マレス

ふっ、ふふふっ、ククッ、くはははははッ!!
そうか、引き分けを望むか!
ならば、この勝敗は俺様が預かろう。
貴様らのような戦友同士の戦い、
闘技大会などで決めるのは無粋だったな!
王子と王子、戦士と戦士の決着は、
真なる戦場でこそ決めるものだ。
この最強王子決定戦、
決戦の結果は――引き分けとするッ!!

ダークアンナ

……ありがとう、ございます。
戦神マレス様……。

戦神マレス

ダーク王子、見事な戦いだった。
だが貴様の弱さが露見した戦いでもあった。
己の欲を磨くは大いに結構。
されど、お前が愛するものだけでなく、
己を愛してくれる者のことを、より深く思うがいい。
戦士の強さとは、帰るべき場所の有無によるのだからな。

ダーク王子

…………。

戦神マレス

そして王子、素晴らしい戦いだった。
戦神コロッセウムの本選が今から楽しみだぞ。
俺様は、お前の生き方が気に入った。
いずれは、手を貸してやってもいいと考えている。
だが、それはすべて、
貴様のこれからの戦いにかかっている。
俺様を失望させてくれるなよ?

王子

…………(こくり)

戦神マレス

――そして貴様ら!
観客席で呆然としている貴様らだ!
死力を尽くした戦士たちに!!
その奮戦を称える歓声はどうしたッ!!

観客

おぉ、おぉぉぉぉぉッ!!
王子!! ダーク王子!!
王子!! ダーク王子!!

戦神マレス

素晴らしい特別試合だった……。
だが、本選はより激しく、
より素晴らしいものになるだろう!!
その日まで、貴様ら!
己が武技と魂を磨いておきやがれッ!!
10:最強王子決定戦 決勝Lv.2
10:戦闘中
ダーク王子は体力が
徐々に減少していきます。
 
またダーク王子がいる間、
全ての敵の攻撃と防御が
固定値で350アップします。
 
       (1/2)
ダーク王子がいる間、
全ての味方の攻撃、
防御が固定値で400
魔法耐性が20ダウンします。
 
 
       (2/2)
11:最強王子決定戦 決勝Lv.3
11:戦闘中
ダーク王子は体力が
徐々に減少していきます。
 
またダーク王子がいる間、
全ての敵の攻撃と防御が
固定値で500アップします。
 
       (1/2)
ダーク王子がいる間、
全ての味方の攻撃、
防御が固定値で550
魔法耐性が30ダウンします。
 
さらにダーク王子が変身すると
能力が強化されます。
       (2/2)
ダーク王子変身時

ダーク王子

…………これが、俺の望んでいた戦い、か。
王子、我が唯一の好敵手。
お前に、俺の力の一端を見せてやろう。

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