1%の反逆/会話

Last-modified: 2020-04-06 (月) 02:02:56
ネタバレ注意
1:男たちの王都脱出
1:開始時

モーティマ

――てめぇら! 大変ですわよ!!
王子が『男を全て抹消する』って言い出したですわ!!

ベルナール

ははは、面白い冗談ですなモーティマ殿。
おなごの格好までするとは、気合が入っておられる。

クリストファー

でもサイズが合っていないね。
趣味で女装をするのなら、そういった
細かいところにも気を配ると良いんじゃないかな?

モーティマ

趣味じゃねぇでしてよ!!
気を配る余裕なんて無かったんだよですわッ!
王子のやつ本気で俺達を抹消するつもりなのかわよ!?

ロイ

いやはや、どうやら混乱しているようだな。
まぁ心配しなさんな。
王子はこのとおり、ここにいるではないか。

王子

…………(こくり)

モーティマ

はっ? えっ、それじゃあ
あの美人でおっかねぇ女王子は何者なんだですわ?

ヴァレリー

モーティマ、それを言うなら王女じゃないかい?
確かに王子は整った顔つきだけど、
それを女性と見間違えるなんて慌てすぎだよ。

???

――そのとおりです。
私を男と見間違えるなんて酷い話。
嗚呼、美しき骨太な君よ、ここにいたのですね。

モーティマ

き、来やがったぁぁぁぁッ!! じゃなくてっ!
――ひゃ、ひゃいっ、わたくち、王子しゃまの
あまりの美しさについ逃げ出してしまいまちたの♪

女王子

ふふっ、可愛いプリンセスですね……。
恥じらいを知らぬ男たちとは大違い。
まるで高嶺に咲く小さな花のようです。

ユリアン

……おいおい、まじかよ。
本当に王子みたいな格好の女の子が出てきたぜ?

女王子

男たちよ、命まで取りはしません。
生かしておいてほしくば、
男を捨て、愛らしい淑女となってください。
しかし、もしこの降伏勧告を受けず、
あくまで男として生きることを選ぶなら--

ソーマ

…………。

アンナ

…………。

モーティマ

…………でちゅわっ♪

ジェローム

――なるほど、精神支配を施していると。
それはそれとしてモーティマ殿、
なぜ女王子の側に立っているんですかね?

モーティマ

すまねぇ皆……!!
だがこうしねぇと、女王子に殺されちまうんだですわ!

ジェリウス

仕方ない、か。
王子、皆の目を覚ますためにも、戦うしかなさそうだ。

王子

…………!!
1:戦闘中
女王子がいる間は
すべての敵ユニットの
攻撃と防御がアップします。
アンナがいる間は
女王子の攻撃力と
防御力がアップします。
1:終了時

女王子

なるほど、これが王子の実力ですか……。
ですがこれは、これから先の世界には不要な力です。
女の子だけで優雅に暮らす世界に、
野蛮な武力など必要ないということを、
これから全世界に示してやりますから。
それでは御機嫌よう。
さっさと私の王国から立ち去ってくださいね。

アベル

くっ……操られた者達がいなければ、
この槍の一撃をお見舞いしてやるというのに……。

ロベルト

しかしあいつ、全世界に示すとか言ってなかったか?
まさか他の国も狙ってるんじゃねぇだろうな。

ハシム

――そのまさかだ。
王国も襲撃された後とは、一足遅かったか……。
砂漠の国の連中を連れて落ち延びてきたんだがな。

ミゲル

ハシム! そうか、砂漠の国まで……。
くそっ、女王子め、口先だけじゃねぇってことか。

リカルド

だがその話が事実なら、既に他の国でも
男性抹殺計画が動いているということじゃないか?

ヴァレリー

王城を占拠された以上、
この戦力で女王子を倒すことは出来そうにない。
今は国外の男性を救出しにいくしかなさそうだね。

王子

…………(こくり)
2:男たちの帝国防衛戦
2:開始時

ルークス

――陛下、すぐそこまで
クーデター軍が迫っています! 急ぎ撤退を!

白の皇帝

……撤退はしない。
それに彼女らはクーデター軍ではない。
心を操られた民も救えずに、皇帝は名乗れまい。

ヒース

陛下! しかし……!!

レオナ

…………。

アンジェリーネ

…………。

白の皇帝

瞬く間に帝国中の女性を精神支配し、
帝国の占拠を命じていった娘、女王子といったか。
だが、俺の知る王子という存在は、
心を支配するのではなく、その志で皆を率いていたがな。

ディアナ

…………!!

ドワイト

ディアナ団長、おやめください!!
どうか剣をおさめ――くっ、陛下、危ないッ!!

王子

――ッ!!

ディアナ

…………!?

白の皇帝

……王子、か。
まさかこんなくだらない状況で、助けられるとはな。
この借りは必ず返そう。今は、手を貸せ。

王子

…………。(こくり)
2:終了時

ディアナ

……ぁっ……ぐっ……!

レオナ

…………陛、下。
どうか、お逃げ、ください……っ!

女王子

……様子を見に来てみれば、
精神支配が解けかけていますね。
あの方に授かった力も、完全ではないということですか。
ですが、もう一度術を施してやればいいだけ。
さぁお手を、我が姫君たちよ。

白の皇帝

……女王子、お前の目的は何だ。
男を抹殺することが最終目的ではないだろう。

女王子

密かに涙を零す乙女たちを、
この世界全ての悪より救済すること。
そのためならば、手段を選ぶつもりはありません。

ゲオルグ

……交渉の余地はない、か。

女王子

――ですが、頭を垂れ、淑女となって生きることを
宣誓するのなら、私の王国に来ると良いでしょう。
卑怯な男と違い、私は逃げも隠れもしませんから。

アトナテス

わざわざ居場所を宣言してくれて助かるぜ。
王子、一度撤退するぞ。動けるな?

王子

…………。(こくり)

ラルフ

だが逃げ延びたとしても、何か打開策はあるのか?

クレイブ

策はあります。幸いにして、
女王子が味方につけたのは女性のみですからね。

オスカー

――なるほど、全ての男達を結集し、
女王子との決戦に挑むということですね?

ジェイク

へへっ、戦友との再会、共闘、いいじゃねぇか!

王子

…………行くぞ、皆。
心を囚われた仲間を救うために。
――あの少女を、呪縛から解き放つために。
3:男たちの王城奪還
3:開始時

女王子

……この世界には、男なんて必要ないですよね?

ディーナ

…………。

女王子

……女の子だけいれば、
きっと平和で幸せな日々だと思うんです。
あなたも、そう思いますよね? ね?

ナナリー

…………。

女王子

……心を完全に支配すると、
会話も出来なくなってしまうんですね。
でも、私は間違ったことはしていません。
男と女がいるから、喧嘩したりするんです。
子供の頃だって、良いもの見せてやるって言いながら、
捕まえた虫を私に見せつけてきたりして……!
ほ、本当にっ、怖かったんですからっ!

ジェリウス

--あくまで推測だが、
そいつは君と仲良くなりたかったんだろう。
虫が苦手な女の子相手には、最悪の手段だったが。

女王子

……ッ!?
本当に来たのですか。
やはり男の子とは、馬鹿しかいないのですね。

コジュウロウ

然様。おのこは馬鹿しかおらぬゆえ。
その上仲間を集めるため、徒歩のみならず、
えっちらおっちら船まで漕ぎましたぞ。

グスタフ

そうしてこの王子、
世界中から戦友をかき集めおったわ。
大切な仲間を、精神支配から解放するためにのう。

マリウス

エルフだ人だと悩む者がいれば、
君のように男だ女だと悩む者もいる。
そして悩む者に手を差し伸べるのが、この男なのだ。

王子

…………!!

女王子

それなら! 私が涙を流した時、
どうしてあなたは助けてくれなかったんですか……?
この王都が魔物に攻め込まれた時も!
私は瓦礫の下で震えていたのに、
あなたは兵に守られて逃げたじゃないですか!!

王子

…………。
……もう二度と、そんな思いはさせない。
君にも、王国の民にも、世界中のあらゆる者にも。
--今度こそ、君を守ると誓う。
これから先の未来、王国は二度と敗北しないと。

女王子

……それなら、見せてください。
どんな敵が来ても、私達を守り抜くという、その力を!
女王子がいる間は
全ての敵の攻撃力と
防御力がアップします。
アンナがいる間は
女王子の攻撃力と
防御力がアップします。
3:戦闘中

ゴライア

なるほどナ……コイツは強ェゼ……。

サーベイン

ムッ、もう諦めタノカ。
それデモ竜人族の戦士カ?

ゴライア

馬鹿言うナ、諦めちゃいネェゼ!
おいモーティマのオッサン!
いつまで影でクネクネしてやがル!

モーティマ

くっ……。
ち、ちくしょう……皆カッコつけやがって。
俺だけ生き残ろうとしたの、馬鹿みてぇじゃねぇか!

王子

…………(じぃぃ)

モーティマ

だーっ! そんな信頼しきった目で見るな!
こうなったら結末がどうなったって知らねぇ!
王子にどこまでもついていってやるよ!

女王子

……あなたは、私達に剣を向けなかった。
可愛い格好をして、ついてきてくれた人でした。
だから、残念です。敵になるというのですね。

モーティマ

けっ、てめぇも王子を名乗ってんなら、
残念とか言ってるんじゃねぇよ。
あいつを騙るって言うんなら、
自分の大切なものを守るために、
馬鹿みてぇに戦ってみろってんだ!

女王子

自分の、大切なものの、ために……。
私の、大切な、もの……。

モーティマ

さぁ王子よ、今日だけ限定だぜ。
この俺様がプリンセスとして力を貸してやる。
全世界待望の山賊プリンセス♪
モーティマ様の応援で、底力を見せてみやがれですわ♪
モーティマの鼓舞を受け、
男たちの底力が発揮された!!
※モーティマは攻撃対象にならず
 撃破数に含まれず、
 生存していてもミッションが
 終了します。
イングリッドは一定範囲内の
ユニットの魔法耐性を
半減させます。
3:終了時

女王子

あっ……だめっ、だめです!
私の力が……あの方に授かった支配の力が消えて……!

アンナ

……もう、そんな力は必要ないと思いませんか?

女王子

……えっ?

エステル

あなたの悲しかった記憶、辛かった記憶、
操られている間にも全部聞こえていましたから。
今からでも、相談に乗りますよ?

シビラ

何なら、今からお茶会でもする?
悩みは溜め込むと、形になってしまうものだから。

女王子

……みなさん、怒っていないんですか?

アンナ

幸い、実害はほとんどありませんでしたから。
あっ、いえ、王子達は
ものすごい距離を歩かされたと思いますが……。

女王子

……それは、その……ごめんなさい。
酷い言葉も、たくさん投げかけてしまいました。

王子

…………(ふるふる)

女王子

ふふっ、本当に無口なお方。
王子殿下、約束、ちゃんと覚えていますから。
だから、私も約束します。
私がご迷惑をかけた分だけ、必ず王国にお返しします。
あなたの国に、世界に、私の生きる場所に。

メカゴブリンクイーン

(……少し想定外な事態だったけれど、
王子、しっかりと借りは返したわ)
(これで力なき日の後悔を、
少しは拭えたんじゃないかしら?)

ゴブリン博士

メカゴブリンクイーン様?
何故微笑んでいらっしゃるので?

メカゴブリンクイーン

うるさい! 早く次の計画を練りなさい!

ゴブリン博士

は、ははぁっ!!
3:終了後

モーティマ

うふっ♪

アンナ

……モーティマさん、執務室で何をしているんですか?

モーティマ

わっ、うわぁああっ!?
何もしてねぇよ! 鏡見てただけだ!!
と、ともかく王子よ、待ってたぜ!
世界各地の被害状況を伝えに来たんだよ。

アンナ

なるほど、この書類ですね。
ふむふむ……想定以上に何も被害がありませんね……。

モーティマ

奇跡か偶然かはしらねぇけど、
あの子にとっちゃ不幸中の幸いってやつだろ。

アンナ

あの子……女王子を名乗っていた方ですね。
確かに、心を操られていた以上、
彼女も今回の事件の被害者ですからね……。

モーティマ

心を操る術を授けられちゃいたが、
操られてたかどうかは、疑問だけどな。
あれはたぶん、あの子の本心で--

アンナ

--モーティマさん?

モーティマ

いいえ、何でもないでちゅわ♪
乙女には人に言えない秘密がありまちゅの♪

アンナ

……わ、私も乙女なのですが!

モーティマ

それじゃあアンナちゃん、
あちらで乙女談義でもしようぜですわよ♪

アンナ

い、意外と似合っているのが腹立たしいです!

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