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概要
西暦1000年、チャイン王国という国が存在した。
チャイン王国の拳法家アイゴ・イクサーは20年間の修行により「光拳」を編み出し、それを王国の平和のため弟子達に伝授させていた。
しかし、イクサーの元で光拳を習得した拳法家ダクラ・サイガは、自身の王国征服の野望を叶えるべく光拳を元にした「邪拳」を編み出し、デリンサー軍を結成後王国への侵攻を開始した。
デリンサー軍の圧倒的な力にイクサーとその弟子達は敗れ、地下牢に幽閉されてしまう。
そこでイクサーは己の全エネルギーを使い五体の闘機獣を生み出し、その五体が合体した機人*1「メガケンサー」でデリンサー軍とサイガを撃退するも、エネルギーを使い果たしたイクサーは息を引き取る。
イクサーの弟子達はサイガ達と闘機獣を封印し、イクサーの子供を育てつつ、王国を復興させていった...
それから1099年後、2099年のチャイン王国。国民達は平和に過ごしていた。
しかし、とある事がきっかけでデリンサー軍が復活してしまう。
その事を察知したイクサーの末裔アイゴ・ハイサーは闘機獣達の封印を解く。
王国を守るべく、闘機獣に選ばれた五人の少年少女達は闘機獣に乗り込み、光拳を駆使しデリンサー軍と戦う...
注意
- 基本的に明るいストーリーで書く予定です。
- 文章が不可解な場面がある可能性があります。ご了承ください。
- このSSを勝手に編集するのはご遠慮ください。
- 物語の感想等をコメントしていただけると幸いです。
登場キャラ
闘拳隊
- トウキ・ネツ
本作の主人公。18歳。
身体能力の高い熱血漢で、やや無鉄砲な性格。
闘機獣・リュウヘッダーのパイロット。 - ヘサカ・ダイサク
18歳。
チーム一の巨漢で、ドジな面もある。
闘機獣・ゲンブトランガーのパイロット。 - ヤカイ・ダイゴ
19歳。
キザな性格で、冷静に物事を考える。
闘機獣・カイチェンガーのパイロット。 - ナマタ・イチロウ
15歳。
頭脳明晰で、仲間からも頼りにされている。
闘機獣・コウレッガーのパイロット。 - キヨカワ・カレン
18歳。
チームの紅一点で、おしとやかな性格。
闘機獣・スザククローのパイロット。 - アイゴ・ハイサー
70歳。
アイゴ・イクサーの末裔で、イクサー隊の司令官。
ネツ達に光拳を伝授した。
デリンサー軍
- ダクラ・サイガ
70歳。封印中の期間を含めると1169歳となる。
イクサーの弟子達に封印されるも、とある理由で復活。
イクサーの末裔であるハイサーを恨んでいる。 - カナズ・ジェイナ
19歳。サイガの部下。
サイガに好意を寄せている。 - ワズギ・ハジャ
18歳。サイガの部下。
自分の為なら他人の命を何とも思わない冷酷な男。
コメント
- 執筆者です。
当初はリアル路線で行く予定でしたが、自分の好みを詰め込んだ結果スーパーロボット路線になりました。(「鋼鉄の星」と話が被るというのもありますが)
楽しんでいただけると幸いです! -- 超合金のスープ 2023-02-24 (金) 18:43:37 - 皆にとってこのssは面白いのだろうか... -- 超合金のスープ 2023-02-26 (日) 11:26:55
- えーとこれて 介入自由とかはありますかね?後ストーリー系ですか? -- 2023-02-26 (日) 15:02:15
- ストーリー系でしたねすいません -- 2023-02-26 (日) 15:02:27
- 一体どんな展開を書こうとしていたんだ(困惑) -- 超合金のスープ 2023-02-26 (日) 16:30:18
- まるでスーパー戦隊みたいだぁ...(直球)がんばれ♡ -- 2023-02-26 (日) 20:56:16
- 実際戦隊モノをパロってる所もあるからなぁ -- 超合金のスープ 2023-02-26 (日) 21:11:01
- 第六話では、あの荒らしを題材にしようと思います。問題あれば消去します。 -- 超合金のスープ 2023-02-27 (月) 18:43:20
- 察せてしまったんだが… -- ドードー鳥? 2023-02-27 (月) 18:54:45
- 一応あいつを擁護する為に書く訳ではない。
荒らしの危険性を皆に考えてもらいたくてさ。 -- 超合金のスープ 2023-02-27 (月) 18:58:47 - おばかやろう。で吹いた まんまやんけ -- きつね太郎 2023-02-27 (月) 19:30:08
- なるほどねえ… いい題材だね。 -- ドードー鳥? 2023-02-27 (月) 19:33:22
- 関係ないけど、生きてて良かった... -- 超合金のスープ 2023-02-27 (月) 19:34:27
- みんたせか書庫で俺を呼べばすぐ来るよ() -- きつね太郎 2023-02-27 (月) 19:37:46
- うーん、第七話は少し迷走してしまったかな... -- 超合金のスープ 2023-02-28 (火) 20:48:13
- いつか再執筆したいな。前後編に分けたのが失敗だったか... -- 超合金のスープ 2023-02-28 (火) 21:19:54
- 家庭の事情で執筆遅れます。すいません。 -- 超合金のスープ 2023-03-02 (木) 07:56:35
- 申し訳ないけど、僕にとっては完全に黒歴史なんですよね。
一応僕の処女作なので、復活させましたが...
...うん、恥ずかしい。 -- 超合金のスープ 2023-05-28 (日) 08:36:33
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Tag: 【SS】
次回予告風構文集
第一話
来週からは、新SS「拳闘機メガケンサー」がスタート!
突如として現れる謎の敵、それに立ち向かう五人の若者達!
古の獣が目覚める時、最強のロボットが君臨する!
第一話「復活! 光と邪悪」
常識なんて、ぶっ壊しちまえ!
(ナレーション:ネツ)
第二話
俺達は謎の獣の中に吸い込まれてしまった!
しかも、俺達の脳に変な奴が語りかけてくるんだ!
ちくしょう!一体どうすりゃいいんだ!
次回、「機人合身」
戦う以外に方法はないらしいぜ!
(ナレーション:ネツ)
第三話
謎の声により、ワシらはメガケンサーへの合体を成功させた。
どうやらメガケンサーはネツの動きとシンクロするらしい。
さぁ、ここから反撃や!
次回、「激突! 二体の機人」
何としてでも、戦いに勝つで!
(ナレーション:ダイサク)
第四話
謎の声の主は、アイゴ・ハイサーという爺さんだった。
こんな山中に家なんて建てて、何が面白いんだか。
おっと、そんな事はどうでもいい!
次回、「古代の超秘密」
俺達に聞かせてくれよ、古代の秘密とやらを。
(ナレーション:ダイゴ)
第五話
コスケ君が買ったおもちゃをデリンサー軍が巨大化させてしまいました!
人の大切な物を悪用するなんて、許せません!
私達で止めましょう!ガンマ...何でしたっけ?
次回、「恐怖! おもちゃが敵になる」
貴方の宝物は、何ですか?
(ナレーション:カレン)
第六話
百科事典サイト「自由百科」で荒らし行動をする少年、ハタニ・シュウタロウ。
彼は自分の妹に酷い事をするんだ!
妹の気持ち、ちゃんと考えなよ!
次回、「インターネット兄ちゃん(前編)」
こんな事して、何が面白いんだろう...
(ナレーション:イチロウ)
第七話
シュウタロウはジェイナの誘いに乗り、機人として街を破壊し尽くす!
サラちゃんを殴っておいて、謝罪もないなんて!
こうなったら、俺達が相手だ!
次回、「インターネット兄ちゃん(後編)」
お前なんか、兄の風上にも置けねぇ!
(ナレーション:ネツ)
第八話
近頃、「幽霊の居る館」ってのが流行っているらしい。
その館に行った人々はほとんどが行方不明になっているんだとか。
幽霊なんて、ただのおとぎ話だろ?
次回、「怖いこわ~いお化け」
またデリンサーが絡んでそうだぜ...
(ナレーション:ダイゴ)
本編
第一話「復活! 光と邪悪」
2099年、チャイン王国の鉱山。
採掘員B「いやぁ、ここ最近よく鉄が取れますね、先輩。」
採掘員A「ああ。これが「シルバーラッシュ」ってヤツだ。」
二人の笑い声が響く中、一人の採掘員が走ってきた。
採掘員C「おい、あっちに妙なモノがあるぜ!」
採掘員A・B「何ぃ?」
三人は妙な物が発見されたという場所に向かう。そこには、古代文字が書かれた扉が閉ざされていた。
採掘員A「何だ、こんなチンプンカンプンな物でガキみたいに騒いでんのか?」
採掘員B「でも、ひょっとすりゃ金銀財宝があるかもしれませんぜ。」
採掘員A「ようし、ちょっくら試してみるか」
一人が扉に手をかざしたその時、扉が粉々に崩れ落ちた。
その先には何も無く、金銀財宝への夢も崩れ落ちた。
採掘員A「けっ、つまんねぇの!お前がこんなんで騒ぐから、10分ほど無駄にしたじゃねえか!」
採掘員C「何だとぉ?」
その時!
採掘員B「う、うわぁ!」
採掘員A「おい、どうし...ぐわぁぁぁ...」
扉があった空洞から紫色の衝撃波が放たれ、
三人は衝撃波の熱で溶けてしまった...
そして、空洞の中から三つの何かが現れた。
???「う...我々は生きているのか...」
???「そのようですね」
???「ここは...チャイン王国かしら?」
謎の人物達は、生身で飛行し始めた。
飛行中の彼らの目には、無数の建物が建ち並んだチャイン王国の風景が映っていた。
???「ふむ...我々が封印されている間に王国も復興していたとは、想定外だ」
???「イクサーの金魚のフンどもの仕業でしょう」
???「私達デリンサー軍の復活を祝って、プレゼントを差し上げましょうよ。ねぇ、サイガ様?」
サイガ「賛成だ。ハジャ、機人は召喚できるか?」
ハジャ「可能です。封印中にエネルギーは溢れるほど貯めたので。」
ジェイナ「人々が苦しむ姿をまた見れる...想像するだけで嬉しくなるわ」
ハジャ「出でよジャーシャダー!全て破壊し尽くせ!」
一方、王国の首都・ターナルは大きな賑わいを見せていた。
ターナルのスーパーには、ある五人の若者が買い出しに来ていた。
ネツ「えっと、買う物は卵と魚と肉と塩と...こんなもんか」
ダイゴ「全部で1123チェイだな」
ダイサク「へへっ、今夜は宴だ、たらふく食べさせてもらうたい」
イチロウ「ダイサクは食事の話になるとすぐ食いつくなぁ」
カレン「まぁまぁ、たくさん食べる事は良い事ですよ」
ネツ「さぁて、俺らの家に帰るとしますか」
「ゴウオオオオオオ!」
謎の叫び声と同時に、大きな振動が起こる。
ネツ「何だ!?」
五人はスーパーの外へ出た。
そこには、正体不明の巨大な物体が街を破壊し尽くす光景が広がっていた。
ハジャ「良いぞジャーシャダー!もっとやってしまえ!」
ジャーシャダー「ゴウオオオオオオ!」
ダイサク「ば、化け物じゃぁっ!」
イチロウ「推定でも20mはあるよ!」
ネツ「くそっ、皆逃げるぞ!」
しかし、ジャーシャダーはネツ達を狙いビームを放つ!
カレン「きゃあっ!」
ネツ「何!?」
イチロウ「も、もうダメだぁぁぁっ!」
彼らが諦めかけたその時!
「グオオオオオオッ!」
咆哮の衝撃でビームは消滅した。
ネツ達が目を開くと、五体の獣がネツ達の目の前に立ち並んでいた。
ネツ「こ、これは...」
竜のような獣は、もう一度咆哮を放った。
「グオオオオオオッ!」
第二話「機人合身」
ハジャ「な...何故あの化け物どもがここに!?」
カレン「ド...ドラゴン?」
ダイゴ「俺達は夢でも見ているのか...?」
次の瞬間、ネツ達はそれぞれ五体の獣の中に吸い込まれていった!
五人「うわぁぁぁっ!」
???「...聞こえるか若者達よ...」
ネツ「...誰だ!」
???「説明は後だ...」
???「今、お前達は五体の闘機獣の中に居る...」
ダイサク「闘機獣?何じゃそれは?」
???「遥か昔、一人の拳法家が生み出した機械の獣...それが闘機獣」
???「トウキ・ネツが乗り込んでいるのはリュウヘッダー」
???「ヘサカ・ダイサクはゲンブトランガー」
???「ヤカイ・ダイゴはカイチェンガー」
???「ナマタ・イチロウはコウレッガー」
???「キヨカワ・カレンはスザククロー」
???「以上が五体の闘機獣の名前だ」
???「そして、五体の闘機獣が一つになる事であの巨大機人を倒す事ができる...」
ネツ「本当か!?」
???「しかし、搭乗者には大きな負担がかかる...それでもやるか?」
五人「...」
沈黙を破るように、ネツが叫んだ。
ネツ「...やるしかないだろ!」
ダイゴ「正気か!?」
カレン「ネツさんがやるなら、私も!」
イチロウ「カレンさん!?」
ダイサク「...ワシも覚悟を決めた!やってやる!」
ダイゴ「...へっ、俺もやってやるか!」
イチロウ「攻撃は最大の防御!僕もやります!」
???「...よし、では叫べ!「機人合身」と!」
五人「機人合身!」
五人が同時に叫んだ瞬間、闘機獣が凄まじい速度で空へ舞い上がった。
その衝撃でジャーシャダーとサイガ達は吹き飛ばされる。
ジャーシャダー「ゴウオオオッ!」
ハジャ「ま...まずい!」
ダイゴ「す、凄まじいスピードだ!」
ネツ「負けてられるかぁっっ!」
それぞれの闘機獣は高速回転しながら変形。
そして、合体する事により機人の各部位となる。
機人は激しい閃光を放ちながら、地上に降り立つ!
ネツ「メェェェガッ!!ケンサァァァァァッ!!」
今ここに、最強最高の機人が復活したのである。
第三話「激突! 二体の機人」
サイガ「何という事だ...あの化け物がまだ存在しているとは...」
メガケンサーはジャーシャダーに接近すべく歩行していく。
ジャーシャダーがメガケンサーにビームを放つ。
ビームが当たる。しかし、かすり傷も着かない。
???「メガケンサーの動きはネツの動きとシンクロする。それを生かし戦ってくれ。」
ネツ「分かった!」
ネツが右手を握り突き出す。次の瞬間、ジャーシャダーの体は宙を舞った。メガケンサーの拳が直撃したのだ。
ネツ「今度はこいつ!」
ネツが左足を振り上げる。同時にメガケンサーの蹴りもジャーシャダーに炸裂する。
倒れるジャーシャダー。
???「他の者はメガケンサーの武装を操ってくれ」
カレン「了解です!」
ネツ「カレン、ジェットナックルだ!」
カレン「はい!」
立ち上がろうとするジャーシャダーに、メガケンサーが両拳を飛ばす。
ジャーシャダーの胴体に穴が開く。ジェットナックルが胴体を貫いたのだ。
イチロウ「ネツ、とどめだ!」
ネツ「ようし!皆、行くぞ!」
五人「メェェェガッ、ウェェェェイブ!」
そう叫ぶと同時に、メガケンサーが右手を開き前に突き出す。
ジャーシャダーはメガケンサーに引き寄せられていく。
ネツ「でやぁぁぁぁぁっっ!」
メガケンサーがジャーシャダーの頭部に鉄拳を決める。
ジャーシャダーは倒れる。次の瞬間だった。
ドガァァァァン!!
ジャーシャダーは爆発し、辺りに爆風が立ち込める。
ネツ達は勝利を確信した。
ダイサク「は...ははは...やった、ワシらの勝ちや!」
ネツ「よっしゃぁっ!」
???「喜ぶのは早い...」
ダイゴ「何?」
???「お前達五人はダイケンサーを動かせる唯一の人間だ。しかし、戦術もまだまだ未熟...私がお前達を鍛えてやろう」
???「明日、私の下へ来ると良い。お前達に今起きている事の全容を把握してもらう為にもな」
ネツ「...分かった」
これが、王国の運命をかけた戦いのプロローグである。
第四話「古代の超秘密」
ネツ達は、自分達にダイケンサーの事を教えた謎の人物の下へ向かっていた。
ダイゴ「にしても、こんな山奥に家建ててるのか。なかなか渋い爺さんだな」
ネツ「お、建物があるぜ」
神社のような木造建築の建物の中から、一人の白髪の老人が現れた。
ハイサー「良く来たな若者達よ。私の名前はアイゴ・ハイサー。さぁ、入りたまえ。」
五人は家に入り、ハイサーの話を聞く事にした。
ネツ「昨日の声の主はあんたなのか?」
ハイサー「いかにも。機闘獣の封印を解いたのも私だ。」
カレン「なるほど。では、今起きている事の全容を教えていただけないでしょうか。」
ハイサー「勿論。話せば長くなるが...」
(ハイサーは概要にも書かれている戦いの様子を五人に話した)
ダイサク「へぇ...昔にはそんなに激しい戦いが行われていたんやな」
ハイサー「戦いの後、イクサーの弟子達はこの事を人々に話す事はなかった。私自身も、この事を知ったのは父が死ぬ直前だった」
イチロウ「それで、今になってデリンサー軍が復活したという事ですよね」
ハイサー「ああ。奴らは封印されている間に莫大なエネルギーを溜め込んでいたに違いない。お前達が倒した機人を操るのにも、そこまでエネルギーを使ってはいないだろう。」
ダイゴ「何だって!?」
ネツ「デリンサーの奴らに勝つには、一体どうすりゃいいんだ?」
ハイサー「お前達が「光拳」を覚える以外に手段は無いだろう。」
ハイサー「光拳を使う事により、ダイケンサーの力も格段に上昇する。」
ネツ「なら、俺達にその光拳とやらを教えてくれ!頼む!」
ハイサー「その言葉、待っていたぞ。よし、今日から光拳習得の為修行を行う!」
ネツ「おう!」
その頃、デリンサー軍は鉱山にある空洞を基地として使用していた。
ハジャ「くそっ!くそぉぉぉ!」
ジェイナ「メガケンサーがまだ残っていたなんて...信じたくもないわ...」
サイガ「案ずる事はない。我々がメガケンサーを上回る機人を生み出せばいい話だ」
ジェイナ「サイガ様...」
サイガ「諸君!我々は王国征服の二度目のチャンスを得たのだ!今度こそあの化け物どもを蹴散らしてしまおうではないか!」
兵士達「オオーッ!」
果たして、ネツ達は平和を守る事ができるのだろうか?
第五話「恐怖! おもちゃが敵になる」
ここは、王国のテパスという地域の小さな玩具屋。
そこにはとある親子が玩具を買いに来ていた。
店員「DXγスター、全部で3098チェイになります」
コスケ母「ほら、コスケ。誕生日プレゼントよ」
コスケ「ありがとう、お母さん!」
コスケ母「大切にするのよ」
嬉しそうに店を出た二人を、ハジャとジェイナが見下ろしていた。
ジェイナ「あんなの何が良いのかしら。ただのプラスチックでしょう?」
ハジャ「...そうだ。あれを機人として巨大化させるのはどうだ」
ジェイナ「どうやって?」
ハジャ「エネルギーの使い方を応用すれば、機人として操る事ができる。プラスチックを別の物質に変化させる事も可能だ」
ジェイナ「貴方にそんな器用な事できるのね!」
ハジャ「...「貴方」は余計だ」
地上に降りたハジャがコスケから玩具を奪い取る。
コスケ母「な、何をするんです!良い大人が!」
ハジャ「いやぁ、お母さん。申し訳ないですがこいつで大暴れさせてもらいます!」
そう言うとハジャは玩具を空へ投げ、紫色の光を玩具へ当てた。
ハジャ「さぁ行け!ジオティックフレーム、γスター!」
次の瞬間、青と黄色の巨大兵器が現れた。γスターである。
γスターはテパスの街へ歩行を開始した。
場所は変わり、ハイサー宅。
ハイサー「まずい事になった。謎の巨大機人がテパスに出現した!」
ダイサク「何じゃと!」
五人は機闘獣で出撃し、γスターの下へ到着した。
ネツはγスターを見た瞬間、大声をあげる。
ネツ「すっげぇ!γスターじゃねぇか!?」
カレン「ガ...γスター、って言うんですか?」
ネツ「そうだよ!最近読んでるSSに登場しててさ!すげぇ格好いいんだぜ!」
イチロウ「は...はぁ...」
ダイゴ「今そんな事はどうでもいい!オタク語りは控えてくれ!」
ネツ「ちぇ、分かったよ...」
γスターは上空の機闘獣を発見し、ビームシューターを機闘獣目掛け発射する。
イチロウ「γスターは僕らに敵意があるみたいだ!」
ネツ「このままじゃ分が悪い!皆、機人合身だ!」
五人「機人合身!」
合体した機闘獣はメガケンサーとなり、地上に着地した。
ネツ「メェェェガッ!ケンサァァァァァッ!!」
γスターは360mmアームバズーカを撃つ。
メガケンサーはそれを回避し、ジェットナックルを飛ばす。
しかし、γスターはナックルを平然と避ける。
互角の戦いの中、γスターがスターロッドを構える。
ネツ「なるほど、武器で戦おうって訳だな!」
ネツ「機闘剣っっっ!」
黄金の剣・機闘剣を構えるメガケンサー。
γスターはロッドを力強く振りかざすも、メガケンサーは剣でそれを受け止める。
当初はγスターが押していたものの、徐々にメガケンサーが押し返し始めた。
メガケンサーがγスターを完全に押し返したその時。
コスケ「やめてくれ!」
ネツ「!?」
コスケが自身の母と共に立っていた。
コスケ「γスターを壊すのはやめてくれ!」
コスケ母「そんな無理を言うのはよしなさい!また新しいのを買ってあげるから!」
コスケ「嫌だ!うまく言えないけど...それは僕の宝物のおもちゃなんだ!母ちゃんが買ってくれたから!」
コスケ母「コスケ...」
ネツ「...分かった。少し待っていてくれよ!」
ネツ「メガウェェェェイブッ!」
右平手を突き出し、γスターを引き寄せるメガケンサー。
ダイゴ「何をするんや!?」
ネツ「メガケンサーでγスターのエネルギーを吸いとれば、γスターは元に戻れるはずだ!ハイサーのおっちゃんからエネルギーの浄化も可能と聞いたし、やってみる価値はあるだろ!」
ネツ「カレン、エネルギー吸収を頼む!」
カレン「了解です!」
メガケンサーはエネルギーを吸収し始める。
カレン「15%、21%、28%...」
数分後、γスターの姿が消えた。
ネツ「!? ...成功したのか...?」
五人が困惑する中、コスケの声が聞こえた。
コスケ「ありがとう!ほら、これ見てよ!」
コスケが持っていたのは、元の玩具に戻ったγスターだった。
コスケ母「本当に、本当にありがとうございます!」
笑顔を浮かべるコスケに向け、グッドサインをするネツ。
それと同時に、メガケンサーもグッドサインをした。
次の瞬間、メガケンサーは空へ飛んだ。
それを見届けながら、コスケは母と一緒に歩き始めていった。
第六話「インターネット兄ちゃん(前編)」
???「ハハハハハ!」
午後7時。二階建ての家から笑い声が響いた。
笑い声の主はハタニ・シュウタロウ。何故彼が笑っているか、その理由を説明しよう。
インターネットに「自由百科」という百科事典サイトが存在する。そこでは、アニメやゲームなど様々な題材を解説したページを作る事が可能だった。
シュウタロウはそのサイトで「おばかやろう。」を名乗り、他人の作ったページの無断削除や、文字数の少ない低質ページの量産を行っていた。
彼の行動に不満を持つ人々はかなり多く、
「二日かけたページをバックアップごと削除しやがって!」
「低質ページの量産は規約違反だからやめてくれ...量産するのはザクだけにしてくれ」
といった激しい批判コメントが殺到していた。
シュウタロウはそれらに対し
「馬鹿の俺がそんな事知るかよwww これぐらいの事で騒ぐとかこのサイトガキしかいないんだなwwwwww」
などと返信し、人々の反感を買っていた。
今日も、シュウタロウはページ削除を行っていた。
シュウタロウ「さーて、お次はこのページだ...」
そう言ってマウスをクリックした時だった。
「あなたは規約違反となる行為をした為、このサイトでの書き込みを永久的に不可能にしました。
この規制を破った場合、このサイトの閲覧を永久的に不可能にします。
「自由百科」管理人より」
パソコンの画面に広がる文字を見て、動揺を隠せないシュウタロウ。
シュウタロウ「き...規制だと...」
慌ててサイトの様子を確認すると...
「ざまぁみろ!ヴジ虫め!」
「あんな奴、タヒんじまえばいいんだよwww」
シュウタロウは思わずコメントをした。
「俺が荒らしたんじゃない!妹だ!妹が俺のPCを使ったんだ!信じてくれ!」
しかし、その嘘は通用しなかった。
「あっれ~?証拠はあるのかい?」
「嘘松確定www」
シュウタロウ「違う...違う違うっっっ!!」
次の瞬間。
「先ほどの規制を破った為、このサイトの閲覧を永久的に不可能にしました。
ご了承ください。
「自由百科」管理人より」
シュウタロウ「...キェアアアアアッッッッ!」
奇声を発するシュウタロウ。
???「ねぇ...お兄ちゃん?」
そう言って部屋のドアを開けたのは、シュウタロウの妹、サラだった。
サラ「も...もう晩ご飯だよ...。」
シュウタロウ「...うるせえっ!」
シュウタロウはサラの頬を殴った。そして階段を降り、家の外へ駆け出していった。
サラ「お兄ちゃん...」
サラは頬を押さえながら、涙を流していた。
シュウタロウ「ハァッ、ハァッ...」
息切れしながら、住宅街を歩くシュウタロウ。
そんな彼に、一人の女性が話しかけてきた。
ジェイナ「お悩みかしら?」
シュウタロウ「誰だ...」
第七話「インターネット兄ちゃん(後編)」
ジェイナのエネルギーでシュウタロウは宙に浮かぶ。
シュウタロウ「なぁっ!?」
ジェイナ「貴方は今、心に激しい怒りを秘めている...」
ジェイナ「その怒り、解放してあげましょうか?」
シュウタロウ「くっ...解放できるなら、やってみろよ...ハハハ...」
ジェイナ「了解。」
そう言い放ち、拳を握り締めるジェイナ。
シュウタロウ「うっ!? うわぁぁぁっっっつ!」
ヴヴヴーッ!ヴヴヴーッ!
ハイサー宅にサイレンが鳴り響く。
ネツ「! ...機人か?」
ハイサー「お前達、デリンサーが現れたぞ!出撃だ!」
四人「おう!」 カレン「はい!」
ジェイナ「気分はどうかしら?シュウタロウ...いや、機人・ザライバー!」
ザライバー「こりゃいいぜ!キェッハッハッハー!」
ザライバーは王国の街を次々に破壊していく。
ネツ達はザライバーを発見した。
ダイサク「機人が喋っとる!?」
イチロウ「どうやら人が中に居るみたいだ!」
ネツ「よし、手っ取り早く片付けるぞ!」
五人「機人合身!」
ネツ「メェェェェガッ!ケェェェンサァァァァァ!」
合身し、地上に降り立つメガケンサー。
ザライバー「メガケンサーか。偽善者ヒーローはこの世から消え失せろよ!」
ネツ「んだとぉっっ!」
二体は同時に走り出した。
火花を散らし、ぶつかり合う二体。
ザライバー「おらぁっっっ!」
ザライバーの打撃がメガケンサーに直撃する。
カレン「きゃぁぁっ!」
ネツ「やってくれたなぁっ!」
メガケンサーの蹴りがザライバーの腹部に炸裂した。
ザライバー「おがぁっ...」
ネツ「次はこいつ!」
ザライバーにメガケンサーの右拳が決まる。
吹っ飛ぶザライバー。
ダイゴ「ネツ、とどめだ!」
ネツ「メェェェェガッ、ウェェェ...」
「お兄ちゃん!」
サラが力いっぱいに叫ぶ。
サラ「もうこんな事よして!お兄ちゃんに何があったかは知らないけど...他の人に八つ当たりするなんて、絶対ダメだよ!」
ザライバー「...笑わせるな!お前さえ生まれてなきゃ、俺が規制される事はなかった!...そうだ!俺は悪くない!悪いのは、お前だぁぁっ!」
次の瞬間、ザライバーはサラを目掛け鉄拳を放つ。
サラ「きゃぁぁぁぁぁっっっっ!!!」
ネツ「でやああっ!」
間一髪、メガケンサーがザライバーに激突する。
ザライバー「ぐはぁぁぁぁっ!」
ザライバーは倒れ、動かなくなる。
ザライバーはみるみる小さくなり、元のシュウタロウへと戻っていった。
ジェイナ「...あーあ。つまんないわね...」
ジェイナは上空へと姿を消した。
五人はメガケンサーを降り、シュウタロウの元へ向かった。
シュウタロウ「...ハッハッハ...アッハッハッハッハ!!」
シュウタロウが狂ったような笑い声を上げる。
ネツ「おい、しっかりしろよ!おい!」
サラ「お兄ちゃん...」
ダイサク「でも、何でこんな奴が機人になったんや?」
ハイサー「それに関しては私が説明しよう」
ダイゴ「師匠!」
ハイサーは、ネツ達に自由百科での事件を説明した。
ネツ「...おい、お前。これは本当なのか?」
シュウタロウ「...そうだよ。俺がやったんだ。」
笑みを浮かべながら、シュウタロウはその言葉を発した。
ネツ「こんな事をしておきながら、お前は妹に機人状態で殴りかかったのか?」
シュウタロウ「何が悪い?俺の言っている事に間違いはな...」
次の瞬間、ネツの拳がシュウタロウの顔面に炸裂した。
何度も、何度もネツはシュウタロウの顔面を殴る。
ネツ「...こんな事して何が楽しいんだ!お前は、ネットでの信頼と同時に、人の心まで忘れちまったのかぁっ!」
ありったけの声で叫ぶネツ。
ダイサク「やめんかいネツ!」
ネツを押さえつけるダイサク。
シュウタロウは血を流しながら、その場に倒れ伏す。
サラ「...お兄ちゃん」
シュウタロウを抱き締めるサラ。
サラ「見てよ、今の町を...」
シュウタロウの目に広がったのは、多くの建物が崩壊した街の姿だった。
サラ「...お兄ちゃんのした事は、そう簡単には許されないはず。これからも、この事を気にしてお兄ちゃんをいじめる人もたくさんいると思う。でも、大丈夫だよ。サラはお兄ちゃんの味方だから...。」
シュウタロウ「うっ...ううっ...」
涙を流すシュウタロウ。
ネツ「...」
五人はメガケンサーに乗り込み、空へ飛び上がった。
静かな夜の町に、シュウタロウの泣き声が響いていた。
もし君も、他人を傷つける事をしているならば、その行動を見直してはどうだろうか。
周りの人間の為にも、自分自身の為にも...