DQ7
【主人公】と【マリベル】、そして多くのプレイヤーの涙腺を崩壊させた。
エンディングにおいて父に一人前の男として認められた主人公はまたまた密航していたマリベルと共に初めての漁へ出る。初めて父と共に引き揚げた網には、魚に混じって見慣れぬ石版が混ざっていた。新たな【ふしぎな石版】とも見えたそれは、石に刻まれた手紙であり、そこにはこう記されていた…
親愛なる ○○へ
オレは 今 ユバールの民
ライラたちと 旅をしている。
お前たちと別れて いったい
どれくらいたっただろうか…。
あの日以来 ジャンも姿を
消したままだ。
オレは ユバールの守り手として
ライラと結婚した。
もし これを お前が
見つけることがあったなら
親父たちに 伝えてほしい。
キーファは 元気にやっていると。
そして ○○。
どんなに はなれていても
オレたちは 友だちだよな!
キーファより
これが主人公が初めて漁に出た日に網に引っ掛かり、エデンの戦士たち全員が再集合する状況になる展開は流石にご都合主義感が否めないが、
【キーファ】と主人公の好奇心から始まった長い長いDQ7のストーリーを締め括る演出としては非常に優秀。
もしかすると主人公たちの活躍に感謝した【神さま】の采配かもしれないが……。
一方、某ジャイアンの「俺たち友達だよな!」に通ずる身勝手な台詞と解釈する向きもある。
また、「王位継承権者としての責務も世界を救うための冒険も放棄した」形になり、「方々に取り返しのつかない禍根を残しておきながら今更白々しい」という批判の声も少なくない。
また、キーファは設定上は主人公の幼馴染の親友であり、その点をふまえてしっかりと感情移入できるプレイヤーであれば感動もひとしおなのだが、ゲーム内のシナリオ上はプレイヤーにとって序盤早々に身勝手な理由で永久離脱し、そのあとはほとんど話題にものぼらないキャラに過ぎず、下手をすれば「そういえば結局こいつ帰ってこなかったね」ぐらいの印象になりかねない。
どこまで主人公の感情に自分を重ねて物語に没入しているかで、印象ががらりと変わる演出と言える。