概要
いわずと知れたオリジナル版で、1991年7月19日に任天堂スーパーファミコンで発売された。
当時としては革新的なATBを導入し話題となった。
ストーリーは、平たく言えば月と地球のSTAR WARS。
最初はバロン国王の暴走から始まるが徐々に話が大きくなり、
最終的に月の民との存亡を賭けた戦いにまで発展する。
天駆ける船、飛空艇。人々の永年の夢の実現は、
同時に邪悪な欲望を満たす手段にもなり得た。
飛空艇団「赤い翼」を擁する、世界最強の軍事国家バロン。
いま、この国の歯車が狂い始めている。
不吉な影が世界を覆う。砲声。土煙。逃げまどう人々。
なぜバロンは、クリスタルに執着するのか?
いったい何が起こっているのか?
伝説のクリスタルは、ただ静かに光りをたたえていた。
あたかも、すべてを知っているかのように…。
SFCにハードが移ったことで画面に色が増え、前作FF3からまた一段グラフィックの進化を感じさせた。
といってもメッセージウィンドウのフォントやNPC、マップグラフィック、モンスターのドット絵はFC時代の面影が残っている。
SFC作品の中では召喚獣自体にアニメーション動作がある唯一の作品。
5と6でもあるにはあったがグラフィックにエフェクトを追加したぐらいなもの。
最も動くと言ってもグラフィックの差し替えぐらいだが、
それでも召喚獣が攻撃しているんだなというイメージを持たせるには十分だった。
- 召喚獣だけでなく、飛行タイプの敵にも上下に振動するアニメーション表現が入っている。
敵本体の上下に合わせて影地面に映ってる影も縮小を繰り返すという凝った表現になっているが、これもこの作品のみで、次回作以降は敵のタイプ問わず、基本的に静止画になった。(ラスボス等除く)
SFCの3作品の中で一番難易度が高いと言われている。
味方はストーリーの進行で入れ替わり、その都度用いる戦略を変更させられる。
雑魚戦はパワーで押し切られ、ボス戦はATBの形態変化やカウンターの導入により、
力押しでは撃破困難な場合が多い。戦略の重要性が高まった作品と言えるだろう。
バトルはAボタン押しっぱなしで最速入力ができて、これが強い。
ラスボスのゼロムスが強Bossとして有名。ビッグバーンの破壊力が高く、これでPTが壊滅する事も多い。
アイテム増殖等のゲームバランスを崩壊させるバグ技があまりに有名であり、
一部で普通の攻略・常套手段とされてしまうほど。
とりあえず、あまりおおっぴらに推奨するのだけは控えた方が良い。
- 同じテクニックが最初から最後まで使えるため、裏を返すと基本テクニックをこれでもかと言うほどプレイヤーが体得する必要があり、他のSFC作品とは違うコツを要求される。
どうせ後で強力な攻撃が手に入るだろうと目論んでいるプレイヤーほど難しく感じやすいかも。
形態変化、バリアチェンジ、カウントダウンなど、ATBの恩恵を受けて一気に多彩になったボス敵の行動は、
そのままキャラクターとしてのボスたちの個性づけにも大きく貢献している。
本作では敵の繰り出す行動を甘んじて受け止め耐えることが多いので、なおさらその印象は強いものになる。
5以降のFFが、味方側の選択肢豊富な戦術で、明らかに用意された弱点を突き、
ステータス的にインフレしたボスの実力を発揮させる前に潰す、という方向にシフトしていく一方で、
バトルを通じて敵の個性を確立するという4のスタイルは、クロノ・トリガーに受け継がれていく。
ストーリーはFF全作品中でもトップ3に入るぐらい「重い」。
- 話が「重い」シリーズは、あと(おそらく)6と9と12。
それを反映してか作中では多くのキャラクターが死に急ぐ。
ただ、重いストーリーと言われるわりに、最終的に死亡するキャラは意外と少ない。
普通だったら存在自体死亡フラグなシドやフースーヤやゴルベーザといった年長キャラさえ生き残る。
お陰で(?)続編が作られたわけだが……当初から構想があったんだろうか。- 9や12はストーリーが重い分、主人公のキャラが軽くしてある。6も主人公格のフィガロ兄弟が明るい性格。
一方で4は主人公も周りもほとんどクソがつく真面目キャラである。
これも雰囲気の重さに繋がっているだろう。 - わかりやすいストーリーなのでスタッフも続編が作りやすかったんだろう。FF4は馬鹿の私でもストーリーが理解できた唯一のFF。展開も優れていたし。
- 雰囲気が重めであるかわり、狂ったキャラクターがストーリーを引っ掻き回す展開や、行動目的が読めない大物がいない。ルゲイエのようなキャラもいたが、あくまでもそのマッドサイエンティストというキャラ付けは敵の戦力の一部の域を出ない個性で終わっており、ストーリーの根幹には関わらない。特定のキャラクターが操られているような場面でも、その悪意の性質が明確。
- 9や12はストーリーが重い分、主人公のキャラが軽くしてある。6も主人公格のフィガロ兄弟が明るい性格。
- FF2で死なせすぎたのが不評だったんじゃない?なら今回は生かそうということで。
てか続編でも死亡者はビッグスウェッジとサブキャラだけだが(フースーヤは生死不明)
まあ前作に思い入れのある人間としてはそんなにポンポン死なせてもらっても困るが。- 続編で死ぬキャラはプレイスタイル次第でもっと増えてしまう(上記は最善を尽くした場合)。
- ギャグ描写が皆無なのもシリアスさが際立つ要因だろう。同じドラマ重視の作風の先駆であった「II」では、
世界情勢や人間模様自体は本作同様シリアスだが、テキストの独特な言い回しや、
敵の色仕掛けにやすやす騙されかける主人公などのギャグ要素もあったし、
「VI」もかなりシリアスではあるが、端々にギャグ描写は存在していて清涼剤的役割を果たしている。
- 超有名大作SF映画スターウォーズに類似した部分も見られる。
SFの王道ではあるのだが。
闇と光の間でもがく主人公、敵が肉親→ダースベイダーだろと。 - てか見方によればセシルが罪も無い隣国の召喚士を虐殺したり、国を裏切り、
同僚、国王を殺害し、その国で堂々と王様になっているのは西洋ファンタジー的な懐かしさがある。
最悪の場合、処刑される立場なのに・・・- 「勝てば官軍」、「歴史とは勝者の歴史」。
行ってきたことが正しいかどうかは勝者が全てを決めるだけである。 - 国内について言えば近衛隊長もどきと国王もどきを倒して、
国を救った英雄であることは間違いない。
その分召喚士殺害の正当性は薄れるが。 - 召喚士虐殺は黒幕の手下の国王もどきの陰謀による火災なので正当性云々より
騙された上、他人がやったので仕方ない部分がある。
ミストドラゴンはカインとの同罪かもしれないが、リディアの面倒も見ているし。 - 全ては偽国王(カイナッツオ)やゴルベーザ・ゼムス(ゼロムス)の企みだし、裏切りや自分からの協力ではカインの方がセシルより罪に問われるかも。
偽国王(カイナッツオ)や近衛隊長ベイガンを倒したのは国や他の国・世界を救うため当然の結果。
ゴルベーザ一味が制圧した国(バロン)全体の責任になるのでは。
- 「勝てば官軍」、「歴史とは勝者の歴史」。
パーティー編成はシリーズ作品最大の『5人』。
SFC版は二人協力プレイが可能で、
バトル中にどのキャラをどちらのコントローラーで動かすのかコンフィグで指定する。
1P「もうひといきじゃ パワーをメテオに」 2P「いいですとも!」
ストーリーは完全に一本道であり、バトルに戦略性がないという評価もある。
しかし、ゲーム進行の上でパーティーメンバーがとにかく頻繁に入れ替わるため、
その度に戦法を考え直さなければならないという側面もある。
- セシル、カイン
(初期メンバー、出てくる敵も問題なく倒せる) - セシル、リディア、テラ→ギルバート
(セシルのみが前衛となるメンバー構成) - セシル、ローザ、リディア、ギルバート、ヤン
(前衛2後衛3と言うバランス構成、体験版にも使用された構成) - セシル、パロム、ポロム、テラ、ヤン
(ヤン加入まではセシルが前衛となる構成) - セシル、ヤン、シド、テラ (伝説のパーティー・前衛3と言う構成)
- セシル、カイン、ローザ、ヤン、シド→リディア
(前衛3後衛2と言う構成、固定メンバーも登場する) - セシル、カイン→フースーヤ→カイン、エッジ、ローザ、リディア
(カインは一時的に抜けるが最終メンバー)
GBA版では火力不足やHP不足から2軍行きになる最終メンバーもいるが… - こうした時期による戦略の違いがあるためか、
NTT出版の攻略本『戦闘解析編』の充実具合が尋常じゃない。- 大半がレベル上げで対応できることから戦略性がないと思われがちだが、決してそういうわけではない。
レベル上げで“突破することも可能”と考えた方がいいかもしれない。詳しくは下記参照。
- 大半がレベル上げで対応できることから戦略性がないと思われがちだが、決してそういうわけではない。
頻繁にメンバーチェンジが発生するためか、パーティー外成長が採用されている。
離脱中のキャラが再加入すると、それまでに本パーティーが稼いだ経験値も蓄積されており、
レベルアップやそれに伴う魔法の習得も行われている。
- 現在のパーティにいるキャラクターのレベルに近いレベルで仲間になる。
これを利用してリディアを幼少時代にメテオを覚えるLv60まで上げるとゲームバランスが崩壊する。 - スカルミリョーネ戦でパロムがフレアやメテオを使えたり、
(ゾットの塔のバルバリシア戦でローザのホーリー瞬殺など)
※バイオを覚えるまでセシルとリディアだけを生かしバイオを覚えたらリディアだけで戦闘し、
MP回復はファブール城の右のチョコボの森で回復。
これをやればゲーム内時間で20時間ほどで達成可能。
但し、セシルだけはジョブチェンジとなるので注意。
逆に味方の育成を疎かにすると、
巨人内部でリディアがファイガ等を覚えてない状態にすることも可能(これはこれで疲れますけど…)。
SFC版で経験済みです。- 初回プレイこの状態だったけど普通じゃなかったのか…(レベル38程度)
- 幼女時代のリディアのレベルをいくらあげてもパロポロのレベルには関係ないのでは?
リディアのレベルが1だろうが99だろうが、
パロポロは固定初期レベルでパーティー加入だったと思うのだが。
他の加入メンバーのレベルに影響を受けるのは「離脱中」のパーティーメンバーだけで、
幼女時代のリディアのレベルをあげることで影響受けるのはカイン
(とレベル上げの時期によってはローザとテラ)だけのはず。- ↓はリディアにメテオを覚えさせた後に、パロポロをPTに加入させた動画。
1:56頃の隊列確認で、パロポロが初期Lvの10であることがわかる。
- ↓はリディアにメテオを覚えさせた後に、パロポロをPTに加入させた動画。
最近のFFでは当たり前になった乱舞攻撃や調合などのインフレ技が存在しないので、
良くも悪くも戦闘はガチンコの殴り合いになることが多い。
各キャラに役割がしっかりと与えられており、誰かを欠かすと途端に難易度があがるのも特徴。
- バランスは、バグ裏技を考慮しないとよくとれてるほうだと思う。(無意味なものは多いが)
装備品に強力なぶん、能力値マイナス効果があるというタイプが多いのもシリーズでは珍しいか。 - オーソドックスなバランスゆえか、黒魔法がかなり強い。
物理攻撃と魔法攻撃の出番がちょうどよく割り振られている感じ。- 攻撃魔法の消費MPが多めに設定されてるから、
そればっかり放ってるとすぐガス欠になってしまう
(ただ、バイオの反則的な性能は調整した方がいいと思うが)。
それよりはサンダガを早く覚えてくれた方がよっぽど。
対して、補助魔法は消費MPは少なめなので、
慣れてくると補助魔法を駆使するバトルに楽しさを感じるのでは? - 明らかに用意された耐性の穴を突くというよりは、
普通に補助魔法が有効なことが多い。
例えば魔法を連発する敵にサイレスが効いたり、
物理攻撃が強力な敵にミニマムが効いたりするケースがたくさんある。
また、弱点を突く特効のダメージ倍率が全体的に高いのも特徴。
弱点属性を普通に突くだけで非常に効果が出るため、後発の作品から入った人は特に、
強敵相手にもシンプルに補助魔法や弱点属性を突くよう心がけるだけでだいぶ違うと思う。 - こういった背景から戦闘中の装備変更が戦術の要になっているのが特徴の一つ。
ほとんどの敵に弱点属性や耐性の穴が用意されており、加えて種族特効の武器も多数存在するため、
これらを把握してフル活用すれば戦闘を有利に運べるようになる。
所持アイテム数に制限があるのも、行軍における戦略性に関わっていて面白い要素のひとつでもある。
- 攻撃魔法の消費MPが多めに設定されてるから、
- 敵に補助魔法が良く効く代わりに、味方も状態異常への耐性を用意しにくい。
終盤になって毒などの影響が小さい異常にかかることもしょっちゅう。
リボンは終盤においてもなお貴重品。
そのため、序盤から終盤まで、状態異常は「包括的な耐性をつけて対策終了」とはいかない。
回復魔法やアイテムの存在意義が最後まであるとも言える。
FF4TAでも同様。- アイテムが、同じ種類で複数の束を持てるため、
1種類に付き200個とか500個とか持つことも可能。
束の分だけアイテム欄を圧迫することはするが、使いこなすと便利さに気づく。
アイテム枠に限りがあったFF3ではなかった要素である。
また、アイテム枠に限りが無くなったFF4TAでは不可能になっている。 - 状態異常への耐性を用意しにくいことで、イベントバトルの演出も作りやすくなっている。
ゴルベーザが使用する「呪縛の冷気→黒い牙」というコンボも、(命中率を別にしても)やっていることは単なる「全体マヒ→単体即死」。
シンプルなプログラムでドラマを作れてしまうのである。
- アイテムが、同じ種類で複数の束を持てるため、
雑魚モンスターのほとんどに何らかの戦術パターン(たいていは特定行動へのカウンターか、
単体になったときだけに使う特殊能力)が組み込まれているのも特徴。
キャラクター側の育成要素こそ薄いものの、雑魚戦闘の面白さはシリーズでもトップクラスと思う。
- 同意。自分もFF4が一番好きなのは、バトルに戦略性を要求される所にあると思ってる。
- このへんもNTT攻略本の『戦闘解析編』に詳しく載っている。
- 味方キャラが強くなりすぎない点や、状態異常を防ぐ装備品が少なめになっている点も重要。
そのためゴリ押しが通用しない事が多く、
必然的に現在のパーティのスペックをできる限り引き出す必要が出てくる。
後発の作品でも同じような戦術で雑魚を料理することが出来る作品もあるが、
ゴリ押しのほうが強いというオチがあったりするので。- 戦士系キャラは大々的に武器チェンジシステムの恩恵が受けられるようになっている。
エッジはその最たる例と言って良く、キャラの性能を完全に引き出すには装備の知識も必要となる。 - 各最終メンバーのバトル周りの項を見ても分かる通り、FF4の豊富な種類の武器は、
特に終盤のパーティのバトルスタイルや役割分担に大きな影響を与える。
意外なキャラが意外な武器を装備でき、それが難敵に意外なほどの効果を発揮するので、
戦闘中の武器変更はもとより、移動中にも防具や隊列の選択で頭を悩ますことも多いだろう。
特定のコマンド一択だからバトルがつまらないかと言えば、さにあらず。
なかなかにして気の抜けない、ジョブシステムにも劣らない奥深さを秘めているのである。
- 戦士系キャラは大々的に武器チェンジシステムの恩恵が受けられるようになっている。
- 序盤の雑魚敵からして、既にそのノウハウを少しずつ教えてくれる。
「たたかう」にカウンターをしてくるソードラット、
槍(=飛び道具属性)で攻撃すると弱点を突ける飛行モンスターたちなど。
前者はカウンターという存在に注意せよという警告および
カウンターを受けない攻撃方法もあるよという戦術の幅の提示をしてくれるし、
後者はただ強い武器で叩く以外に効果的な攻め方があることを知らせてくれる。
序盤は敵の行動スピードが非常に遅いため、色々な戦い方を試せるようになっている。
その後は、ミストドラゴンがATBのコツを伝授してくれる。
こうして物理攻撃の基本的な戦い方を把握してくる頃を見計らって、
魔法が得意なキャラを何人も登場させ、隊列や魔法戦の要素を加える。
より強力なボスであるオクトマンモス戦やアントリオン戦を経て、
魔法の使い方にも慣れてきた頃に、今度は弓が得意なローザを登場させ、
矢の補充を体験させることで戦闘中に装備を変えられることを自然に覚えさせる。
この辺り、丁寧にバトルのチュートリアルを作りこんであり、
終盤や移植の隠しダンジョンでも役に立つテクニックは数多い。
序盤に覚えたことが終盤でも通用する点は、ある意味大きな安心材料。- Lv10の前衛タイプ2人、という堅いパーティなので
多少下手を打ってもなかなか死なない最序盤や、前列後列が固定ゆえに
メンバーが4人5人と増えていくうち自然に隊列の概念を会得できるシステムなど、
チュートリアル的な側面で見ると本当に親切な作り方をしている。
特に一人ずつ仲間を増やしながらバランスの良い5人パーティができあがり、
なんとなくプレイヤーがパーティ内の役割分担に手応えを感じ始めたところで、
その仲間のうち4人を一気にゴッソリ奪っていく展開は実に秀逸。
これ以降も仲間がパーティに出たり入ったりを繰り返す本作にあって、
役割分担への意識をしっかり持つという点で、プレイヤーが5人パーティの完成を
経験し、一度壊した上でそれをまた一から組み直していく意味は大きい。
シナリオ面で見てもこの時期は、必然的にパーティ再建の要となるセシルに
最初の大きなスポットが当たる一山であり、つくづく隙のないゲーム構成である。 - リディアの心の動きにも注目。
資質があるだけの一般人が突如旅立つことになった都合
エリート軍人のカインとの戦闘力は比べるまでもなくお荷物で、
地下水脈ではセシルとテラのサポートに徹することになる。
セーブポイントでのチュートリアルも兼ねたイベントで疲れ切っていることがわかる。
(ダンジョン内セーブは4が初)
ダムシアンにてエースであるテラの離脱時にはメソメソ泣く王子に活を入れ一皮むけたことが伺える。
アントリオン戦では物理カウンター対策にあんこく+ケアルかチョコボを使うかはプレイヤーの趣味だが
いずれにせよリディアの動かし方が戦いの鍵を握る。
黒魔法のバリエーションが増えてきたあたりで専業ヒーラーのローザが加入、
同時にホブスの山にてトラウマの炎を克服してファイアを習得すると
回復をローザに任せてパーティ内の最大火力として活躍していくことになる…と
リディアの成長がシナリオとシステムとで連動しているのだ。
そりゃセシルもローザを頼むというもの。
…反面それ以降あまりシナリオに積極的に絡んでくることはないのだが
良くも悪くもリディアは暗黒騎士時代の苦楽を共にした相棒のようなものと言える。
- Lv10の前衛タイプ2人、という堅いパーティなので
FF4のパーティは他のシリーズ作品と比較した場合、キャラ性能がお世辞にも高いとは言えないので、
相対的にボス、ザコ敵が強く感じる人もいるかも。
更に!リメイクされたDS版ではザコ敵の能力が大幅UPし、難易度も急上昇。
- キャラ育成(レアアイテム収集含む)が極まってくると、
防御回数のシステムのおかげか、逆に敵を圧倒する戦力になっていくのも特徴。
それでも敵によっては戦い方をしっかり考える必要はある。
DS版やFF4TAでは相対的にそこまで強くはならない。
巨人内部でサーチャーからアラームを大量に仕入れたいがために数時間を費やしたのは私だけじゃないはず。
時間短縮のためにエッジ以外を戦闘不能にはしたもののかなりの時間を要しましたね…
SFC版の箱には、ロゴと共に
セシル(だと思われる。が、赤い鎧に茶髪とイメージが大きく異なる)、
ローザ、エッジ、黒魔道士、白魔道士、チョコボが描かれている。
赤い鎧に茶色の髪のキャラを主人公だと思い込んでプレイを始めたら
黒い鎧の男が主人公だったため「どういう事?」と思ったプレイヤーもいるはず。
- 赤いナイトはパラディンセシルの別バージョンだと思われる。
公式絵に基づいたデフォルメキャラ絵は当時の時点で
全キャラ分(暗黒セシルや子供リディア、ゴルベーザ含め)用意されているが、
箱絵に載せるには存在がネタバレになってしまうため、別バージョンの絵でごまかしたものと思われる。
携帯アプリ版の配信時に配布された公式壁紙の内、デフォルメキャラを用いたものでは
天野絵に忠実な白基調のパラディンセシルが使われている。
余談だが、同じスクウェアのRPG「LIVE A LIVE」中世編の元ネタである。
あれの主人公、ヒロイン、ライバル兼親友の三角関係はこれ由来。
しかし、その内容は元ネタ以上に生々しく陰惨である。
クリスタルが17個出てきたり、
Final Fantasyが3回流れたり(本編2回とエンディング)、
イントロが通常ボス戦でも流れたりと、
IIIまでで培われたFFらしい要素がたくさん入っている。
FF3からあまり売上げが伸びていないように見えるが、
発売当時極度の品薄だったという事情がある。
量販店は予約完売、小売は入荷すらしていないと言う有様であった。
RPGの性質上かなりの機会損失があったと思われる。
- このくらいから、少年誌のゲーム特集ページへの登場が増えてきた。
丁度ドラクエの開発ペースが落ちてきた時期でもあったので、RPG好きの飢餓感にもマッチした。
FF3ぐらいまでは、「ドラクエ以外のRPGの一つ」としか認識されてなかったものが、
ドラクエと双璧をなすRPGへと駆け上がるきっかけになった作品だと思う。
FC⇒SFCに移行してから初のナンバリング作品。そのため、ATBを取り入れつつも、FC版にあった戦闘中のメッセージが入っている。
「たたかう」で追加効果を与えるとその都度メッセージが出るのは、他の作品には見られない。
「マヒ した!」「ねむりに おちた!」「せんとうふのうに おちいった!」など。
これはFF4TAになっても、全く変わらず使われ続けている。
FF1・2がリメイクでこうしたメッセージを使わなくなったのとは対照的。
- 入っているというよりは補足のために必要なものを一部残しているだけといった方が正確。
任天堂DSにてリメイク移植され、更には携帯アプリにて続編が作られた。
この続編はFF7、FF10-2のPS、PS2作品以前の作品としては初の快挙である。
下記の年表項目を見てもらえば分かるが、
シリーズどころかゲーム業界でも屈指の移植・リメイクの多さを誇る。
「またFF4か」「もういいよ」と言われることはお約束なのだが、
不思議なことに(?)、過去にどれかひとつ所持した経験があっても、
移植やリメイクに手を出す人間が多いこともよく見かける光景となっている。
移植の度にあった致命的なバグや、ハードの変遷などが原因とも考えられるが、
見切りを付けずにプレイし続けるというのも、この作品の不思議な特徴の一つと言えるだろう。
(比較できる例が少ないからそう見えるだけなのかもしれないけど)
まれに「次の移植はどんな仕様だろうか」と期待するものまでいるほど、
こだわりを持った熱いファンが多い。
- 昨今の映画のようなものだろうか?ビデオ化→後年DVDでリマスター化→そしてさらにブルーレイ化みたいな感じで。
スターウォーズもちょこちょこ修正入ってるし。そういう楽しみ方をしたくなるゲームなのだろう。
熟練度制を廃止しレベルアップのみによる成長、魔法はMP制、
レベルアップによる魔法習得、キャラ固定の成長など、
PCの成長システムはかなり単純化された。
これは、おそらく当時RPGのスタンダードであった
ドラクエ(特にDQ4)に寄せたものと思われる。
これにより見事FFシリーズが市場に浸透し、
次のFF5でまたFFらしいジョブチェンジ+ABPシステムにしても
顧客は付いて来たので、そこでFF固有のファン層を作り上げた。
そう考えると、なかなか戦略的ではないだろうか。
- ドラクエの方は4作目で従来路線と異なる新機軸を模索していたのが対照的。
FF4は発売した時期がよかったと思う。まだSFCのソフトが充実しておらず、とくにRPGはほとんどない状況だったところへ需給を一気に埋めた印象。
詳細はこちら参照
年表
機種名の略称について | |
---|---|
SFC | スーパーファミコン |
GBA | ゲームボーイアドバンス |
DS | ニンテンドーDS |
PS | プレイステーション |
WS | ワンダースワン |
携帯 | 携帯電話 |
PSP | プレイステーションポータブル |
iOS | iPhone、iPod、iPad |
Android | Androidスマートフォン、タブレット |
Final Fantasy IV 年表
発売日 | 出来事 | 機種 | 備考 | |
---|---|---|---|---|
1990 | 11/16 | FC版FF4およびSFC版FF5の発表 | FF/SFC | FF5はFF4より先に発売予定で1991年夏発売予定 FF4はスタッフが全員FF5の開発に回っていて未定とのこと |
1991 | 2/08 | FC版FF4開発中止およびFF5をFF4とする告知 | FF/SFC | 年末時点でFC版の開発中止を決定したとのこと |
7/19 | FF4発売 | SFC | ||
10/29 | FF4イージータイプ発売 | SFC | 固有名詞がなんとなくドラクエ的 | |
1992 | 12/19 | (半熟英雄 ああ、世界よ半熟なれ…!!発売) | SFC | FF4関係の多くのキャラが出演 |
1996 | 3/09 | (スーパーマリオRPG発売) | SFC | クリスタラー戦のBGMは必聴 |
1997 | 3/21 | FF4(移植)発売 | PS | 画面の移り変わりなどBGMにズレが生じる |
1999 | 3/11 | (FFコレクション発売) | PS | 単品で買ったプレイヤーに ショックを与えた |
2002 | 3/28 | FF4(再移植)発売 | WS | グラフィックを全面的に描き直し。 以後の作品はDS版ベースを除き この作品のグラがベースとなる。 FF1、2と来ていきなり4。FF3どうしたんだよ! と思った人は多いだろう |
2005 | 12/15 | FF4アドバンス(再々移植)発売 | GBA | 追加要素あり 数多くの珍妙なバグで有名、後にバグ修正版も登場 |
2007 | 12/20 | FF4(フルリメイク)発売 | DS | これも数多くの珍妙なバグがあるが それ以上にマゾ難度で有名 |
2008 | 2/18 | FF4 THE AFTER YEARS 月の帰還(続編) iモードで配信開始 | 携帯 | セオドアの大冒険 |
12/25 | GAME NOVELS ファイナルファンタジーIV 発売 | 書籍 | FF4本編のゲームノベライズ | |
2009 | 3/26 | GAME NOVELS ファイナルファンタジーIV ジ・アフター 月の帰還 発売 | 書籍 | FF4TA本編のゲームノベライズ |
7/21 | FF4 THE AFTER YEARS 月の帰還(続編の移植) Wiiウェアで配信開始 | Wii | 一部ストーリーが統合 | |
8/04 | FF4(SFCオリジナル) バーチャルコンソールで配信開始 | Wii | ||
10/05 | FF4(再々々移植)配信開始 | 携帯 | GBA版準拠でグラフィック等を一部リニューアル | |
2011 | 3/24 | FF4 Complete Collection (再々々々移植) | PSP | FF4&FF4TAを収録 GBA版準拠で全グラフィックを再リニューアル |
2012 | 12/20 | FF4(フルリメイク版移植)配信開始 | iOS | DS版の移植 一部要素追加 |
2013 | 6/03 | Android | ||
11/25 | FF4 THE AFTER YEARS 月の帰還 (フルリメイク)配信開始 | iOS/Android | iOS/Android版FF4がベース 一部内容簡略化 FF4TAとしては初の3D化 | |
2014 | 2/19 | FF4(SFCオリジナル) バーチャルコンソールで配信開始 | Wii U | |
2016 | 4/13 | FF4アドバンス バーチャルコンソールで配信開始 | Wii U | |
2017 | 8/23 | FF4(SFCオリジナル) バーチャルコンソールで配信開始 | New3DS | |
2021 | 9/9 | FF4ピクセルリマスター版 (再々々々々移植) | iOS Android Steam Amazon | SFC版を準拠にグラフィックを描き直し GBA版以降の追加要素は未収録 レベルが上がりやすく難度低下 |
こうしてみると、かなり多くのハードにリメイクされた作品であることが窺える。
ふっ、イースよりはマシさ。(by ここの管理人)
- 良く考えると、殆どの任天堂とソニーの主要ハードで何らかのFF4が遊べるな…。
出来ないのはゲームボーイ(含カラー)とニンテンドウ64位か。
(3DSはDS版、PS2&3はPS1版、ゲームキューブはGBAプレーヤーを使えばGBA版がプレイ出来る。)- ほぼ確実に配信されるであろうiPhone版はDS版の移植かPSP版の移植なのか気になるが、
アフターの存在を考慮すると恐らくPSP版準拠となるだろう。
DS版も配信されるという可能性もあるが。- 予想はハズレだったが、PSP版準拠で再々移植がないとは言えないかも。
- ほぼ確実に配信されるであろうiPhone版はDS版の移植かPSP版の移植なのか気になるが、
- ストーリーやシステムがオーソドックスで、
入門向きなゲームデザインだから移植しやすいのかもしれない。
2008年12月25日に手塚一郎氏による小説版が出た。ちなみにTAの小説も翌2009年3月26日に発売。
逸話
この作品とは別の、お蔵入りになったファミコン版FF4が存在する。
- FC版FF4とSFCでFF5を平行に制作していたが、どうやらFF5の方が先に仕上がったらしい。
そのためFC版は開発中止にし、そのFF5を4とした。
FC版FF4の方も一応70%はできていたらしいので、ちょっと勿体ない。- お蔵入りになったのは色々変えられて聖剣2になったらしい。
- 聖剣2の元になったのはシームレスバトルを軸にした田中案だから、FC版とは違うはず。
- FF4として制作されていたものが聖剣2になったのは本当。ソース。
- 語弊があるので補足すると、田中氏がこのインタビューで語っているのは“SFC”で開発されたFF4(当初のナンバリングは5)のいくつかあったうちの原案の一つであって、幻の“FC版FF4”ではない。
エニックスから発売された「アクトレイザー」の音質の良さにビビったスタッフは、
FF4(SFC版)発売直前にもかかわらず音源ごと取っ替えたという逸話がある。
おかげでFFシリーズは音楽のほうでも大変有名になった。
しかしPS移植の際には音源が変わるにもかかわらずそのまま移植したため、
BGMがズレたり一部の音が鳴らないという大失態。
この間に会社の体質が大きく変わったのだろうか…。
- 英語のPS版をプレイしていたとき、アラームを盗むため通常の戦闘にとても長い時間をかけていたら、
通常の戦闘の曲が一旦終了し、再び曲が最初から始まった。
実は、「FF4のアメリカンコミック化」のような企画がかつて存在していた。
後にアメコミ業界で有名となるKurt BusiekがFF(おそらくFF1?)の世界を舞台にしたオリジナルストーリーをスクウェアに売り込んだところ、
それをスクウェアが気に入ったのだが、FF4の北米での発売に合わせて、FF4の内容を元にしたストーリーとするようKurtに書き直しをさせたらしい。
4話構成でKurtが脚本を書き、作画はDel Barrasが担当し、さらに表紙は今では「ヘルボーイ」で有名なMike Mignolaが描き下ろしたのだが、
2話目を制作している途中で出版元であるディズニーのハリウッドコミックスが1993年に破産してしまったため、実際に出版されることはなかったらしい。
1991年頃の「ファミ通」でもこのFF4のアメコミ化の記事が載っており、キャラクターのデザイン画などが掲載されていた。
- https://gizmodo.com/the-final-fantasy-comic-that-never-was-1678481713 (ギズモードに掲載された記事)
- https://twitter.com/KurtBusiek/status/1321220150960427009 (Kurt Busiekによる発言)
- ファミ通に掲載されていたキャラクターイラスト
販促
七英雄と共にATCG「ロードオブヴァーミリオン2」にリディア・カイン・エッジが登場することが決定した。
「ラストレムナント」や「ヴァルキリープロファイル」など自社コンテンツからのゲスト参戦はあったが、
FFキャラの参戦は初めて。
- 今週のファミ通にゴル兄さんの画像もあった。
絵柄は携帯版の物が使用されている。 - FFCCゲスト出演といい主人公とヒロイン涙目ではないだろうか。
主人公とヒロインだからこそゲスト出演なんぞしないと見るべきか。- 同スクエニから発売された『ドラッグオンドラグーン』からは主人公&ヒロイン両方出演してるよ。
視聴覚室
【視聴覚室】
97→07、分かりやすい技術の進歩を確認できる動画、PS版ショボイとかは禁句の方向で…。