ピチュー

Last-modified: 2023-09-21 (木) 00:01:01

キャラクター解説

 1999年にゲームボーイ向けに発売された『ポケットモンスター金・銀』で初登場した「こねずみポケモン」。ピカチュウそしてライチュウの進化前である。進化後と同様、電気を蓄える「電気袋」をすでに備えているが、幼年期ゆえに電気の扱いは下手。勝手に放電したり、あろうことか自分が感電してしまうこともある。
 かつてはピチューの時でないと、わるだくみ、てんしのキッス、あまえるが習得出来なかったので、これらをライチュウで使いたい場合はある程度、ピチューのまま成長させる必要があった(ソード・シールドで解消)。
 最も有名なポケモンであるピカチュウの進化前ということもあって知名度はかなり高め。ただし、ピチュー自身の戦闘力はお察しレベル。特別なこだわりがない場合は進化させた方がいい。ただし、アニメ映画とのコラボ企画限定キャラの『ギザミミピチュー』は絶対に進化することが出来ない*1。スマブラの6pカラーはこの特殊個体である。

ファイター性能

 

 「今回(DX)のスマブラは、最弱の座をピチューに託しました。前回、一応最弱としていたが、工夫次第では相当強かったプリンと異なり、電撃をおびた攻撃をおこなうと、しびれて自分もダメージを受けてしまうという、物理的なハンデがあります。体重も全キャラの中でもっとも軽く、全体的には攻撃力もそんなにありません。逆に言えば、このキャラで勝てれば相当カッコいいです。このキャラを大会の上位戦で使うような豪の者がいたら、拍手してあげてください。」 速報スマブラ拳!!より

 

 『DX』でピカチュウのモデル替えキャラとして登場。上記の紹介通り、プリンに代わる上級者向けファイター*2として登場した。技はほぼピカチュウと同じだが、ポケモン図鑑の説明通り、自分で感電してしまう原作再現がなされている上に、体重も最軽量と厳しい面が多い。しかし長所が無い訳では無く、着地隙が全ファイター最短、機動力に関してはピカチュウを上回っており、当時のピカチュウが出来なかったカベジャンプも可能と強みもあった。実際の所、強豪ファイターのピカチュウのモデル替えだったこともあり、対戦では最弱扱いされておらず、弱さは拭えないが決して戦えないファイターでは無かった。
 『X』ではモデル替えが一掃されたため不参戦。『for』でも残念ながら登場せず。あのピカチュウの進化前という価値をもってしても最早大量に存在するポケモンの一匹に過ぎず、復活の可能性も低いとみられていたが、『SP』では「全員参戦」としてついに再登場。今作では『DX』の頃の特徴を引き継ぎつつ、コンボ性能が大幅に強化され、優勢時にはピカチュウを上回る撃墜力を手に入れた。ただ、相変わらず防御面は貧弱でワンミスで簡単に引っくり返されてしまうなど、長短がハッキリ分かれている。分かりやすく言えば「防御を削って、攻撃に特化したピカチュウ」。その個性からスマブラの豪鬼*3の異名が付いた。

 

そんなわけで、「死ななきゃ安い」を合言葉に魔王へもガリガリ突っ込んでくる上に完封することも出来るほどの恐るべき機動力と火力を持つが、
向こうとしても事故れば即死のガノンは近付くのも怖いという、
お互いの長所がお互いの短所にぶっ刺さるという奇妙なカードとなっている。

長所

  • ステップやダッシュなど機動力に優れる。
  • 技の発生や後隙がよい。かみ合わせもよく、しっかりコンボを完走できれば火力も高くなる。
  • 多段ヒット技が多く、ガード漏れに刺さったりジャスガを取りにくかったりとガードに対しても強気に技を振れる。
  • 扱いやすい飛び道具を持ち、相手を動かす能力が高い。
  • 体が小さく攻撃を食らいにくい。あらゆる場面で姿勢が低いため、高打点技ばかりのキャラはそもそも差し込み、反撃の機会が極端に少なくなる。ガノンとか
    • ただし大きい耳に当たり判定があるためピカチュウより姿勢が悪い。進化前とは
  • 復帰性能が高い。それを活かした復帰阻止性能もまた高い。
  • 速いステップと最速のダッシュ掴み、そこからずらしに対応した3択での上投げ雷バーストや、横強・空後の単発バースト性能などはピカチュウより優れる。

短所

  • 技のリーチが短い。
  • 技の単発火力は低い。火力を伸ばすためにはずらしに対応しながらコンボを完走する必要がある。また技のカチ合いの際、多段ヒット技などは一発ごとのダメージも極端に低いため相殺すら起こらず一方的に負けることも多い。さらに連続で同じ技を振る必要があるのでOP相殺の影響をモロに受ける。
  • 体重が軽く、撃墜されやすい。
  • 崖つかまりの姿勢がよくなく、頭が出やすい。崖つかまり非無敵2Fを狩られやすい部類。
  • 電気技を使うと自傷してしまうため、飛び道具を出すことすら自身の撃墜ラインを下げる行動となってしまう。全キャラ1軽いこともあってワーストクラスに事故に弱い。
  • ピカチュウと違い上必殺技に攻撃判定がなく、自傷もあるため拒否行動は強くない。

炎獄握からの確定

受身ミス→下強、横強、DA
外側受身→DA
内側受身→上スマ、DA、横強


ピチューについて


  • DX以来の邂逅。当時のか弱さはどこへやら、小さな当たり判定の体で高性能な技の数々を振り回し、
    「当たらなければどうということはない」「やられる前にやる」を地でいく非常に図々しいキャラクターへと変貌した。
    何か刺さればあっという間にコンボで火力を取られる。ステップ性能やD掴みの性能もよく飛び道具もあるため立ち回りが強く、
    バースト手段も比較的低リスクで、復帰阻止も得意と攻撃性能はとても高い。
    反対に防御面も全キャラ一と言えるほど脆く、全キャラ一の軽さで吹っ飛ばされやすく、更に電気技を使うと自傷ダメージを受けるため、
    ただでさえ低いバーストラインを更に下げながら戦うことになる。また体が小さいため攻撃は当たりづらいが、
    急降下が遅かったり、ピカチュウのように上Bで着地点をずらすことは可能だが、あちらのような攻撃判定がなく自傷もあるため着地やコンボ耐性において脆さがある。
     
    ・キャラクター評価
    ver7.0.0現在、評価としては中の上、上の下あたりで落ち着いている。またワーストクラスに事故に弱いことも災いしてオンラインではかなり数を減らしてしまい、スマメイトでもレアキャラ扱いの使用率となっている。
    研究が進みピチューより高い火力をワンタッチで出すキャラが数多く出てきたことも影響しているが、何よりver3.1.0で施された強烈な下方修正が痛い。
    立ち状態ではピカチュウより当たり判定が広がったり(もはやコンセプト崩壊では?)、自傷の増加により立ち回りが苦しくなった。
    それに加え、猛威を振るっていた横強が弱体化。崖攻めの圧が半減したと言える。
    しかしそれ以外の攻撃性能は据え置きで、小さい当たり判定、強力な復帰阻止、見えづらいD掴みから繰り出されるコンボと雷の撃墜力など刺さるポイントは十分にあり、未だ決して侮れない相手であることは間違いない。
     
    ・対策
    ピチューを追えない、追いつけない機動力、暴れ性能の低さ、復帰阻止の刺さり具合などガノン側に有利に傾く点はほぼなく、
    不利は覆らないだろう。しかし相手は紙耐久、こちらは超高火力であり、ピチュー側としてもガノンの圧を全く感じず立ち回ることもまた不可能と言える。
    例を挙げると30~40%ほどで対地空下がヒットするとそのまま上スマが確定しバーストする。下投げ空Nを入れただけでもう撃墜圏内である。
    以下に最低限心掛けるべきことを挙げる。
     ・でんげき(NB)はガードしない。ガードすると一緒に走ってきた場合掴みが確定する。攻め手に苦しいと感じたらとにかくNBを避け続ければよい。自傷があるため打ち続けることはできず、いずれはNB待ちをやめて近づかなければならなくなる。
     ・空前や空後などの多段技はジャスガを取ることが仕様上できず、更にめくられるとガノンでは何も確反がない。下手に動くと上強などに引っ掛かる。
     ・相手の上強や下強に下手に反撃しようとしない。こちらのガーキャンより早く2発目が飛んできてヒットする。
     ・速いステップから繰り出されるD掴みは8F。見てから反応は不可能。ステップ位置でガードしない。
     ・着地モーションやダウン状態はこちらの弱や横強が当たらない。空中攻撃もほぼ登りはヒットしないと思っていい。
     ・コンボ始動されたらジャンプや回避に専念。ガノンの暴れ性能ではとても割り込めない。
     ・撃墜されそうになったらステージ中央に戻る。相手は上方向への撃墜が苦手。戦場などなら台上逃げもいい。

要注意技


死に技らしい死に技は存在せず、ぶっちゃけほぼすべての技が危険と言っていいが、ここでは特に怖い技を挙げる。

  • りょうあしばらい(横強)
    足払いの皮を被った凶悪な攻撃。他キャラの横スマ並みに飛ぶにも関わらず、発生5F、持続8F、ガード時不利9Fととんでもない低リスクバースト技。
    背の低さから一部の崖姿勢が悪いキャラの崖掴まりにもヒットし、なんと崖際でこれを連打するだけでその場上がり/崖上がりジャンプ/崖離しジャンプをまとめて潰せてしまう。
    硬直差から見ても分かるようにガノンはガードできてもほぼ反撃不可能。素直に下がること。
     追記:ver3.1.0で弱体化。バースト力が大幅にダウンし、バースト技としては機能し辛くなった。崖攻めではこの技に当たりたくないため回避上がりなどを強制され、そこにステップ横スマの裏択がまた活きていたが、今は横強に威力がなくなったためジャンプ上がりなどで比較的安全に帰れるようになっている。しかしバースト力(と自傷ダメージ量)以外は据え置きで、ピチューの得意な復帰阻止の展開への始動技としては十分なため、依然として要注意技である。
     
  • ショートでんげき(横スマ)
    むちゃくちゃ飛ぶ。中量級でも90%前後でバーストできてしまう。これでいて発生16F、持続17F、ガード時不利13Fとこれまた低リスク。
    長い持続を活かして復帰や回避に重ねたり、多段技であることから減ったガードに当てて無理やりガード漏れに刺すなども可能。
    発生前に一瞬頭を引く動作も嫌らしい。その代わりリーチは非常に短いため引きステなどで拒否しよう。
     追記:ver3.1.0で弱体化。全体Fが4F増加し、ガード時不利は17Fまで伸びた。強力なバースト手段なのは変わっていないが、空振りを咎めやすくはなった。
     
  • ピチュースピン(空N)
    自身の周囲を回転して攻撃。発生わずか3F。硬直差から考えて、ガノンの技はほぼガード時にこの技で反撃可能。
    しっかり受身をとらないと弱でダウン連を始動され、一気にピンチになる。
    ver11.0で強化され、発動中の耳が無敵となった。これまではガノンの技なら大体打ち勝てていたが、この技だけは判定負けする機会も訪れるようになり、多少技置きにリスクが生まれてしまった。
     
  • でんげきグライダー(空後)
    電撃を纏ってフリスビーのように回転しながら攻撃。発生5F、断続的に判定が出るため正確ではないがなんと持続26F、しかも撃墜可能と素晴らしい性能を誇る。
    D掴みを警戒すればするほど飛びたくなり、そこに刺さる立ち回りでも非常に優秀な攻撃。
    復帰阻止でもめちゃくちゃ便利な技で、下から判定の弱い技で上昇するような復帰に対しては適当にこれを出しながら降りるだけで阻止が成立する。
    ガノンの上Bも例外ではない。詰みになる状況もあり、崖側に飛んでくれるのを祈って受け身を仕込むぐらいしかできない。
    下投げから空上→空後とつなぎ、急降下を挟んでもう一度空後・・・でループする連携があるが、上ずらしをすれば2回目以降は抜けられる。
     
  • でんげきスクリュー(空下)
    メテオ判定あり。しかもピカチュウのそれより長く持続する。SJ最速だと着地時の攻撃判定が出ないが、途中で急降下を入れておくと出せる。
    ガードできても最後まで様子を見た方がよい。
     
  • でんげき(NB)
    ピカチュウのものよりダメージが高い。対処法としてはピカチュウと同様、ジャンプがよい。ガノンの上B復帰に対し、
    崖が壁状になっているステージでは復帰阻止として大きく機能する。ディレイをかけるなど諦めず対応しよう。
     
  • かみなり(下B)
    上投げや空上、上スマなどから繋げるパターン多数。ピカチュウとは異なり、ピチューは上投げ後は左右にずらしたとしても
    適切な方向にステップ→ジャンプ下Bで確定するため実質的な投げバースト持ちであると言える。
    正直こうなったら散らしてお祈りするしかない。
    雷自体は発生保障があり、連携にこれで割り込んでくることもある。
     
  • 掴み
    意外とリーチが長い。更にD掴みも全キャラ最速組の8Fで優秀。下投げは超優秀なコンボ始動技。
    ゲームを通して一度も喰らわないのは不可能と言えるだろう。せめて低%帯では掴まれない立ち回りを徹底したい。
     

*1 詳しくは映画のネタバレになるので控えるが、タイムスリップの影響で成長が止まってしまったという設定である
*2 聞こえの良い表現だが実態は意図的に作られた弱キャラ、ハンデ用キャラである。
*3 『ストリートファイター』シリーズのキャラクター。リュウケンの師匠である剛拳の弟。強さを求めた結果、殺意の波動と呼ばれる闇の力に目覚めてしまい、以来、死闘を求め続け放浪している。性能面では波動拳等、同門の二人と似た技を多く使いつつ、「瞬獄殺」に代表される破壊力抜群の固有技も保持している。が、力に目覚めた代償で打たれ弱くなってしまっている。この類のキャラクターでは代表格ゆえに、似た特徴を持つキャラクターも豪鬼と称されることが多い。