バンジョー&カズーイ

Last-modified: 2023-09-06 (水) 03:52:11

キャラクター解説

 『スーパードンキーコング』シリーズや『ゴールデンアイ 007』の開発元として知られる英国企業のレアが開発した『バンジョーとカズーイの大冒険』シリーズの主人公。通称「バンカズ」。熊の方がバンジョーで、鳥の方がカズーイである。ちなみに性別はバンジョーがオスでカズーイはメス。名前は当時の任天堂の社長であった山内溥氏の御子息から取られている。性格はバンジョーは温厚な一方で、カズーイは好戦的で毒舌である。バンジョーとカズーイが協力して多彩なアクションを駆使し、箱庭型ステージを探索するというアドベンチャーゲーム。ボリューム満点の内容にレア社特有のアクの強さなどが随所に現れており、現在でも古さを感じず遊べる内容である。*1

 当時のレアは任天堂と資本関係があった為、同シリーズは任天堂自身のNINTENDO64のソフトとして発売されており、レア繋がりでディディーコングと共演した事もあった。しかし次第に開発遅延や退職者の増加が目立つ様になり*2、これを問題視した任天堂は保有していたレアの株を米国のマイクロソフトに売却した。
 それ以降はマイクロソフトのセカンドパーティとして主にWindows及びXbox向けソフトの開発を行っている。バンジョーとカズーイの大冒険シリーズの版権はレアが持っているので、現在はXboxでのみ遊ぶ事が出来る…と参戦した際は「つかいかた動画」でも語られていたが、スマブラに参戦した事もあってか、2021年秋に開始した『Nintendo Switch Online』の追加プランで『無印』が含まれることになり、再び任天堂のハードで遊べるようになったYouTubeの公式チャンネルでも大々的に宣伝されている。ちなみに当時もCMに西城秀樹氏を起用したり、新幹線でラッピング列車を走らせるなど、わりと広報には力を入れている作品だったりする。


ファイター性能

 『初代64版』の公式解説サイト「スマブラ拳!!」の企画「アンケート集計拳!!」で行われた「スマブラ2があったとしたら出てほしいと思うキャラ」の中で八位に入っており、古くから参戦希望があるキャラであった*3。只、当時は版権的に難しく、『DX』時代のアンケート集計拳!!でも桜井氏自身が難しいと語っていた*4。せめてフィギュアとして出す事も考えたらしいが、こちらも開発期間内に間に合わず断念している。それ以降も国外を中心に参戦を希望する声は多かったが、それにレア・マイクロソフト・任天堂が応えた形である。
 なお参戦動画はキングクルール参戦時の物のセルフパロディ。今回はダックハントがドンキー達を騙すが、案の定本物に吹っ飛ばされる所で紹介が始まっている。同時にドンキー達が腕を回して喜ぶ、往年のファンには感慨深い演出がされた。
 見た目はN64時代を元にそのまま発展させた感じで、雰囲気はほぼ変わっていない。ハードの進化のおかげで毛がふっさふっさになったが。

 

アイテム化できる飛び道具の下Bを軸にしつつ、強判定の技で追い返したり飛び道具を当ててからのリターンで競り勝つタイプのファイター。
要警戒技があまりにも多く、何が何だかよくわからない内に負けてしまうので気を付けよう。
待ちっぱなしは苦しいが、そのままいきなり即死するようなことはないので焦らずに落ち着いて対処すること。

 

長所

  • 走行速度が速く多段ジャンプを持つことから自分の間合いを作りやすい。
  • 2種類の飛び道具による横軸の牽制が強い。しかも両方撃墜に繋げることができる。
  • 回数に制限こそあるものの打撃無敵、高威力の突進技を持ち、うかつな動きを許さない。
  • カズーイで攻撃する技は武器判定。判定のかち合いに強め。
  • 後ろ投げによる直接撃墜、下投げによる疑似投げ撃墜など投げのリターンが高い。
  • 重量が重く撃墜されにくい。体格も特別大きくはない。
  • 横B、下B、空下など復帰性能や着地、崖展開を誤魔化せる手段が多い。
     
    短所
  • 走行に移行するまでの時間が長い。ステップ速度も速くなく、スピードタイプのファイターのように小回りが効きづらい。
  • 空中の横移動が遅い。空中ジャンプの高度も低く素の着地は弱め。
  • 暴れ技に乏しく、コンボ耐性が低い。
  • 横Bが通らない、使えない状態の撃墜が難しく、相手依存(相手の動きや突進次第)になる。
  • 上方向に対してかけられる圧力が非常に小さい。
     
    相性
    小さくて尚且つラインを詰めるのが強いスピードタイプのキャラクターは密接展開が悪いので苦手。
    逆に空中からの攻めを起点とするようなファイター(リンク・アイク・ウルフ)はバンカズ側が有利に戦えるキャラ。
    復帰が弱いキャラも飛び道具で詰ませられるのでバンカズは得意。(ガノンもこれに含まれる)

技について

鳥の方にも当たり判定が出続けているダックハントとは異なり、殆どの状況でカズーイは完全無敵。上スマッシュはあの見た目で殆どが武器判定である。ズルい。
例外になるのはダッシュ、上Bで飛び上がるまでの間、上強の3つ。


・横強(くちばしスピアー)
カズーイを槍のようにもって攻撃。
威力は平均的だがガードしても反撃が取りにくいのが特徴。近距離牽制のカナメになっている。
これと下強と空Nを合わせて魔王の接近を拒否しつつ、NBと下Bで揺さぶって魔王の隙を作るのがバンカズの基本の立ち回り。

 

・下強(くちばしアタック)
原作では最序盤で手に入るアクション。地面を滑るようにクチバシで攻撃。
リーチが長いうえに武器判定、当たると真横に飛ぶ。
威力は低いが崖展開で絶対に喰らってはいけない技。高パーセント帯域で喰らったらもう帰ってくることはできなくなる。
見ての通りめちゃくちゃ打点が低いのでNBや下Bでシールドが削られていると肉漏れしてヒットするのも嫌らしい。

 

・上強
カズーイが下で支えつつバンジョーが上方向を蹴りあげる。
横の範囲は無いも同然だが上方向への判定と威力と吹っ飛ばしが超強力な技。魔王さまでも130%くらいから危険。
主に対空で撃たれる他、ばきゅーんから繋げるコンボパーツ、下投げで埋めてからの読みあいで使われる。
後隙がかなり短いので空中で避けれたならすぐに追撃への備えを。

 

・横スマ(ハリセンカズーイ)
カズーイを思いっきり前方をぶっ叩く。それでいいのかお前は
発生は19Fと遅めな部類だが、例の如くカズーイ部分は無敵=武器判定でなおかつ長リーチ。バースト力は非常に高く、崖で食らえば大体死ぬ。その場・ジャンプ上がりに合わせられる上、あろうことか崖捕まりも咎められる。置き技として非常に優秀。
全体フレームはそこそこだが、ガード硬直が長く、ノックバックも大きいので、ガードしても無闇に手を出さないことを推奨。

 

★NB(タマゴミサイル&タマゴばきゅーん)
タマゴを飛ばして攻撃。威力や吹っ飛ばしが低く後隙も多いが山なりに飛び、かつ持続が長い。
復帰時にこれに当たるとほとんど浮かずに横方向の慣性が消されるのでガノンは詰みになる。非常に危険。
使用時にちょっと浮くので空ダも交えつつ着地タイミングずらすのにも使われたりする。

 

派生技のばきゅーんの方は、実はバーストにもつながる技。
ジャンプ斜め落ちミサイルヒット→バンジョー密接ばきゅーんへ移行→密接ばきゅーんヒット→バンジョー前進NB解除→上強からバースト。
出すタイミングをつぶすよりも、きっちり避けて立ち回る。ガードしてしまうとそこから走られて掴まれるのでガードすらしたくない。
もしくは、バキューン状態そのものをつぶすことを意識したい。

 
 

★横B(ワンダーウイング)
使用回数制限があるが超強力な無敵突進。持続も判定も鬼のように強い。
基本的にあまい飛び込みやジャンプ読み、着地狩りに対して使われるので要注意。
こちらの崖掴まりにも撃ってくる。復帰にも使ってくるので適当な復帰阻止もNGだ。
が、意外と知られていないがワンダーウイングの無敵は掴み以外に対する無敵なので、これで長い距離を横復帰してきた場合は下からぶつかるように上Bすると一方的に掴める。
戦場などのすり抜け床にダウンした場合は起き上がりに重ねて撃つことでバーストを狙ってくることもある。

 

★技対策
常時警戒。この技がヒットしないとそれだけでバンジョーはバーストに苦しくなる。
出はじめには無敵がないので密着されているとバンカズはこれを使いづらくなる。
横Bは差し合いで引き行動多めに立ち回れば差されにくい。
ラインを詰めつつ強引な横Bを誘ってガードや引きステップ等から反確取れればおいしい。
おけつタマゴなどに引っかかってすり抜け床にダウンした場合は慌てて起き上がるのではなく相手をよく見てワンダーとすれ違うようにタイミング良く起き上がること。
素早く起きない選択をした結果、空前などで殴られることもあるが、ワンダー直撃でバーストよりはマシ。

 

横Bで復帰の際は直接崖掴まりに移行する場合もあるが、高度によっては崖に激突する=崖掴まりに移行しないことがある。
この場合は崖掴み無敵が切れているわけではないので間違って崖外に出て行かないように。
また、「距離的にワンダーで復帰しか選択肢がないな」というのが読めているのであれば、掴み技であるガノンの上Bでキャッチしてやることもできる。決まればほぼバースト可能。

 

★下B(おケツたまご)
自分の後ろ側に爆発する球を生成する。原作ではもっと生々しい音で発射される
この爆弾は誰を問わず、投げ当てた時の爆風は投げた当事者(バンジョーだろうが自キャラだろうが)には当たらない。
逆に、時限爆破は誰が持っていようが誰に対しても平等にダメージ判定が出る。
キャッチしないで出した場合、出始めの軌道は固定でその後の跳ね方は完全にランダム。
どのパーセントで当たってもあまり飛ばない。(完全固定ふっとびではないが)
蓄積によっては空前に繋がってコンボバーストするので要警戒技である。
爆発までの時間が短く、出した瞬間に拾うことが出来るので上Bと組み合わせて復帰高度を大きく稼ぐことが出来る技でもある。

 

★技対策
下Bを二回ガードすると横Bで割れてしまうので、下B待ちと相対するときはガードは少なめでいきたい。
爆弾は出始めのタイミングで空中技を出しつつ拾う(空中攻撃はバンカズにそのままヒット)か、もしくは、離れるかはっきりと動いて様子見をしていきたいところ。

 

弱点として生成直後にすぐは拾えないので出し読みで空中攻撃を出されると攻撃がヒットした上にキャッチされてしまう。
この技は生成自体に対してリスクを付ける動きをしていきたい。
つまり、飛び込む時はこの下Bの出はじめを狙って地上と空中でぶつかっていく。
近距離で相手を撃ち落とすときは深く踏み込んで爆弾をキャッチすることが大事。中距離からジャンプ読み中心で技を置いておくと噛み合うことが多い。
タイミング次第ではDAなどでキャッチもおk。爆弾は爆発がぶっちぎりで早いのでキャッチしたらさっさと投げてしまおう。

 

この技を撃たなくても、バンカズは後かぶせ攻撃の能力が滅法高いので下Bが来ないからといって焦って突っ込まないこと。
中距離で地上空中を交えつつ、行くときは下強などがあたらないギリギリの位置でガードをちらつかせつつちゃんと待って、タイミングを計ったり様子見をするのが大事。
崖掴まりからの振り向き下Bはローリスクに崖上がり対策ができる。
それ以外にもこれを持った状態でワンダーを使い、ワンダーの後隙を爆風込みで誤魔化したり、爆風と同時に当てて強引なシールドブレイクを狙ったりということもしてくる。
崖際で突っ立っていると爆破されるので少し離れておき、回避してから後隙を叩こう。


その他


★復帰阻止について
復帰阻止は横Bを意識しながらそれなりにやっていきたい。
崖上待機だと崖上がりを狩るのが少し面倒な為直接の横B崖掴まりを釣って狩ったり深くまで追って上Bを狩ったりしたい。(ガノンには無理)
実はこのキャラ、下方向からの復帰がとても弱い。(復帰ではなく崖掴みが弱い)
特に頭がとてもよく飛び出るので崖掴みを小突きやすい。
下からの崖掴みを咎められてしまうと、バンジョーは横Bで横から掴むか、上から復帰して誤魔化そうとする傾向がある。
つまり、丁寧に小突いていると崖でその都度横Bを使うことになるが、そうなってしまうとバンカズのバ難はさらに加速する。

 

ただし、間違って横からの復帰を直接咎めようとしないこと。
あくまで咎めるのは下からの復帰か、横B上Bの崖掴まり。

 

★崖上がり狩りについて
無理に崖上がりを狩ろう崖離しで卵を出して悪さをしてくる。
崖離しからの空ジャン下B卵出しに対しては
①通常上がり位置まで接近しガードを貼る(その後の動きをよく見て狩る、二連出しに対しては二回目のタイミングで真上から空下メテオ)、
②あらかじめ崖に近づいておき、崖を離すタイミングでさっさとメテオや高リターンの下方向技を先出しする
などどの行動で咎めたい。万が一失敗してしまっても、これらの行動を見せておけばバンカズは気軽に崖上がり卵をやってこなくなる。

 
 

★全体のキャラ対策、立ち回り(技対策も参照)
適当な飛び込みに対しては横Bで撃ち落とされるので基本的には待ちから様子見をしてワンヒットから一気に崩していくことを重視する。
掴み距離も短いので接近を間違えても掴まれることはあまり多くないので中距離でのガードは大事。
ドンキーと同じような伸びるDAが差し合いでは少し面倒。発生も早めでバンジョーの地上機動力の高さと相まって単純な引き行動では避けづらい為しっかり意識しておくこと。

 

ラインさえ詰められれば引き行動でバンジョー側の強引なライン回復行動を釣りやすい為それを意識しながら戦えると楽だ。
引き行動を入れてDAや掴みを誘発したり下Bを崩すことを意識する、遠~中距離のNBはガードしないように立ち回る。

 

中~近距離での待ち合いの際は使い勝手の良い横強と下強のリーチを意識しておくといい。わりと早めの発生と前進するおかげでリーチもそれなりにある為差し合いで厄介になりやすい。ラインを詰める際はこれで差し返されないよう注意しておきたい。
差し合いでこちらから丁寧にラインを詰めていかないとNBや下Bの存在もあって少し面倒。ダッシュやジャンプでライン自体は詰めやすい為しっかり中距離~近距離で戦っていきたい。

 

地上機動力がかなり高く遠くからのダッシュで一瞬で接近されることも少なく無い為しっかり置き技や置き掴み等もして前進行動に対してリスクを付けていきたい。
立ち回りでは空中での上方向がとても弱く、空上で200%になっても死なないので、苦しくなって困ったらステージによっては台上などの高所に逃げてしまうのもあり。
ただし上強や真横からの空前には要注意。

 

その他の注意点。
・低%帯での上投げ空上はジャンプ抜けするとジャンプが潰れて回避するとダブルマークナルで降り空上が入って余計に火力を取られる為素直に空上をもらうこと。3回程空上で火力を取られがちだがそれが一番安く済む。
・後投げでの投げ撃墜がそれなりに飛ぶので注意。
・下投げは軽くレバガチャするだけでもすぐ抜けられる為焦らなくても大丈夫。ただ150%辺りになってくると上強と上スマで二択撃墜を仕掛けられやすいので意識してレバガチャ散らすこと。
・軽い気持ちでスマッシュを振りやすい為不意に振られるだろう意識は持っておくこと。100%近くなると引き横スマ等が見えてきやすいのでいよいよもって乱暴な突進は避けること。詰めた上でどっしりと相手を動かして戦いたい。


*1 ちなみに、協力アクションとは言うものの重要なアクションのほとんどがカズーイ依存であり、バンジョー固有の技は使いにくかったり死に技も多く誰が呼んだかバンノーなカズーイの大冒険呼ばわりされることが多い。スマブラでもカズーイの技にやられ判定が出ない一方、バンジョーの技は少々リーチや後隙に不安がある技が多いなど無駄に原作再現されている。しかし彼も中々したたかで、あるアクションを教わる際に「カズーイがやってほしい、ボクはもうクタクタなんだ」と言い放つなど制作側も理解してやっている節がある。
*2 この頃の完全に冷え切った任天堂とレア社の関係を示唆するゲームがある。詳しくは『Conker's_Bad_Fur_Day』で検索してほしい。この作品の主人公コンカーは『ディディーコングレーシング』で初登場しておりバンジョーとも共演している。ちなみにバンジョーとカズーイはConker's_Bad_Fur_Dayに登場している。
*3 ちなみに一位はクッパ。我らが魔王様は五位。
*4 任天堂のセカンドパーティの版権キャラクターであっても、本来は許諾を取るのは大変な作業である。マルスシュルクも当時は無茶をして参戦させたらしい。