ArimaKinen05

Last-modified: 2006-06-04 (日) 14:36:46

第50回 有馬記念(グランプリ)

THE ARIMA KINEN (THE GRAND PRIX) (GI)
2005年12月25日
芝・右 2500m 3歳以上 混合 指定
定量(4歳上牡57.0kg 4歳上牝55.0kg 3歳牡55.0kg 3歳牝53.0kg)


展望

優先順位投票順位馬名投票数性齢厩舎
11ディープインパクト160,297牡3池江 泰郎
22ゼンノロブロイ124,894牡5藤沢 和雄
33タップダンスシチー79,703牡8佐々木 晶三
45リンカーン74,501牡5音無 秀孝
56ハーツクライ67,494牡4橋口 弘次郎
69ヘヴンリーロマンス47,845牝5山本 正司
711デルタブルース45,015牡4角居 勝彦
813スズカマンボ39,646牡4橋田 満
920コイントス22,911牡7藤沢 和雄
1021オースミハルカ20,650牝5安藤 正敏
1122サンライズペガサス20,553牡7石坂 正
1225オペラシチー18,046牡4佐々木 晶三
1331シルクフェイマス15,364牡6鮫島 一歩
1436ハイアーゲーム12,004牡4大久保 洋吉
1542ビッグゴールド9,962牡7中尾 正
1643グラスボンバー8,204牡5尾形 充弘
1751マイソールサウンド5,369牡6西浦 勝一
1858エルノヴァ4,942牝6藤沢 和雄
(地)道営コスモバルク牡4田部 和則

ファン投票上位10頭に優先出走権。
 
有馬記念どころか今や日本競馬界の主役と言っても良いだろう、
ファン投票第1位は05年の三冠馬ディープインパクト。
世代間の強弱を計る物差しとなるレースが少なかったため何ともいえないが、
牡馬三冠という歴史的快挙を無敗で成し遂げた事は賞賛に値する。
また過去に例が無い無敗での有馬記念制覇も掛かっており注目が集まる。
マークもきつくなり、初めての古馬一流所との対決と不安要素もあるが、
古馬陣の不調もありあっさりと年間無敗を達成しそうだ。
 
迎え撃つ古馬陣の大将格は何だかんだ言ってもファン投票第2位ゼンノロブロイ。
意外にも本年はいまだに勝ち星が無い、とは言え掲示板を外した事も無い。
勝ち星こそ無いものの安定してGIで好成績を挙げており、
年度代表は無理でも最優秀古馬牡馬辺りはロブロイの優勝でまだまだ分からない。
これで引退となるが、世代交代を感じての引退ではない、最後の華を咲かせ、
ロブロイここにありとアピールして引退したいところだろう。
 
ピークは過ぎたとの声も有ったが、ジャパンCでの暴走が復調の兆し?
堂々の第3位にロブロイ永遠のライバル、古豪タップダンスシチー。
元々時計面でのペースはこの馬にとってはあってないようなもの、
ジャパンCの暴走気味なハイペースも気分良く走れた証拠だろう。
こうなるとやはり強かったタップの面影が頭にチラついて離れない。
 
こちらもジャパンCで復調をアピールした、第5位リンカーン。
常にゼンノロブロイと比較され、ライバルと呼ばれながら物足りない成績。
しかし前走ジャパンCでは久々にロブロイに肉薄できた。
年齢的にもこれがラストチャンスになりそうな予感もあり、
無冠の帝王のままでは終われない、久々の横山典弘を向かえグランプリ制覇へ。
 
今や真の無冠の帝王はリンカーンではなくこちら、ファン投票第6位ハーツクライ。
昨年の今頃はスランプに悩まされたが今年に入り斬味安定。
宝塚記念とジャパンCの2着がそれを物語っているだろう。
暮れの荒れ馬場に小回り中山と、後方一気を武器とするハーツには不安材料山積みだが、
斬味は世代でも一二を争う鋭さ、全馬を飲み込んで直線ぶちきれる、
そして悲願のGI制覇をここでこのメンバー相手に達成する事も十分ありえる。
 
本年の古馬牡馬不調の中にあって一際光り輝いたのが2頭の牝馬。
その内の1頭が天皇賞(秋)を制した、ファン投票9位のヘヴンリーロマンス。
最優秀古馬牝馬を巡るライバルであるスイープトウショウはエリザベス女王杯を制し、
今彼女に残された唯一の勝機はこの有馬記念の制覇。
ジャパンC7着の内容も比較相手や位置取りを考えると決して悪いものではなかった、
今年の競馬はディープインパクト一色ではなく、牝馬大健闘もまた眼を見張るものがあった。
その一翼を担った彼女なら、あっと驚く結果を生み出しても何ら不思議は無い。
 
ファン投票こそ11位に甘んじたものの、現4歳世代期待の星デルタブルースも侮れない。
春は全休、秋もGI戦線に間に合わず今年2戦1勝(共にGII)だが、それが逆に魅力。
元々ポテンシャルの高さには定評があった馬だけに、
別路線から挑む今回は上位馬との力関係が全く図れない上に、
前走を勝って挑む調子上向きな逸材に、打倒ディープインパクトの夢が懸かる。
 
その他、古豪サンライズペガサス・コイントス、天皇賞馬スズカマンボ、
迷えるホッカイドウの雄コスモバルク、未完の大器オペラシチーなど。

予想

姐御

◎ディープインパクト ○ゼンノロブロイ ▲デルタブルース
△ タップダンスシチー ヘヴンリーロマンス ビックゴールド スズカマンボ
注 リンカーン
 
ほぼ間違いなくディープインパクトVS古馬勢と思っていいかもしれない
確実にディープはほぼ捨てきれないでしょう
対抗軸に上げるとすれば ゼンノロブロイ デルタブルースを押す
しかし多少の波乱を期待したい タップダンスシチー ヘヴンリーロマンス ビックゴールド辺りを 次点でスズカマンボ
不気味に恐いのがリンカーン 騎乗騎手の力で復調に好材料とでるか

えあ

一身上の都合により回避

結果

着順馬番馬名姐御えあ性齢斤量騎手タイム着差馬体重人気
1510ハーツクライ  牡457.0C.ルメール2:31.9 498 +24
236(市)ディープインパクト  牡355.0武豊2:32.01/2馬身440 -41
3714リンカーン  牡557.0横山典弘2:32.21 1/4馬身474 +26
424[地]コスモバルク  牡457.0五十嵐冬樹2:32.41 1/4馬身506 +610
5713コイントス  牡757.0北村宏司2:32.51/2馬身550 +616
647ヘヴンリーロマンス  牝555.0松永幹夫2:32.5クビ508 08
712サンライズペガサス  牡757.0田中勝春2:32.71 1/4馬身492 +89
823ゼンノロブロイ  牡557.0K.デザーモ2:32.8クビ520 +122
948(市)グラスボンバー  牡557.0勝浦正樹2:32.91/2馬身492 +611
1035スズカマンボ  牡457.0安藤勝己2:32.9クビ498 +107
11815(父)デルタブルース  牡457.0O.ペリエ2:33.03/4馬身530 +23
1259(外)タップダンスシチー  牡857.0佐藤哲三2:33.31 3/4馬身512 +25
13612ビッグゴールド  牡757.0柴田善臣2:33.62馬身474 +614
14611オペラシチー  牡457.0中舘英二2:33.7クビ504 -413
15816(父)オースミハルカ  牝555.0川島信二2:33.81/2馬身474 -212
1611(父)マイソールサウンド  牡657.0本田優2:34.33馬身474 +415

短評

1着:ハーツクライ
とにかくルメールが上手く乗った、中団どころか好位で競馬をするなど誰が予想したか。
ここに来てこの競馬が出来るようになったのは大きな収穫で、来年更なる飛躍が望まれる。
2着:ディープインパクト
結果的に3角マクりは同世代でのみ通用する競馬だったと言う事か。
しかし、いつもと比べて迫力がなかった事も事実、来年の春改めて真価を問いたい。
3着:リンカーン
直線の不利がなければディープインパクトくらい交わせていたかもしれない。
まともに走ればこれくらいはと言う事なのだろうが、無冠の帝王は今年もまた無冠で終わった。
4着:コスモバルク
強いバルクが帰ってきた、血統的にここからもう一伸びしそうな感じはないが、
型に嵌らない馬なだけにこの先も全く予想はつかない、もう一仕事して欲しいところだが。
5着:コイントス
堅実だなぁ・・・。
6着:ヘヴンリーロマンス
結局天皇賞以外は着外だが、JCも7着だし大きく負けているわけではない。
牡馬の一級線と混じってのGI3連戦、2桁着順が1度も無かっただけでも十分だと思う、強かった。
7着:サンライズペガサス
距離・・・かなぁ、2000m前後が多分ベストだったんだろう、お疲れ様。
8着:ゼンノロブロイ
覇気なし。シンボリクリスエスのそれと違って、顔見世だけで終わった感。
王者の引退レースとしては残念の一言。次の世代に期待したい。
11着:デルタブルース
復調までまだまだ、と言うよりスピードが足りないから仕方ない気もする。
12着:タップダンスシチー
有馬記念が終わってようやく、この秋はピークが過ぎてたんだと納得。
ジャパンカップの暴走がピーク過ぎを払拭したために有馬記念まで周りを納得させなかった。
そうやって常に話題を振りまいて走ってきたこの馬、やっぱり並の馬ではなかった。
夢をありがとう。

総括

まず1つ、ゼンノロブロイを中心とした5歳上勢力中心時代。
そしてもう1つ、ディープインパクト不敗伝説。
この2つを同時に破壊したハーツクライとクリストフ・ルメール。
このコンビを今日は素直に賞賛してあげてください。
大舞台であんな大胆な騎乗をするのは並大抵の肝っ玉じゃできねっす。
 
来年へ向けて、ハーツクライ・ディープインパクトを中心とした世代が、
どんなドラマを作り上げていくのか、注目したい。
あと、カネヒキリもねっ☆