MileCS05

Last-modified: 2006-05-31 (水) 15:55:30

第22回 マイルチャンピオンシップ

THE MILE CHAMPIONSHIP (GI)
2005年11月20日 (日)
芝・右・外 1600m 3歳以上 国際 指定 定量(4歳上牡57.0kg 4歳上牝55.0kg 3歳牡56.0kg 3歳牝54.0kg)

展望

さてさて、一見すれば先週のエリザベス女王杯と似ている気が・・・。
実績ある3歳素質馬ラインクラフト(エアメサイア)と、
歴戦の古馬デュランダル(スイープトウショウ)。
つわものの両者が一騎打ち、という様相だがどうなることやら。
 
本年度の実績に限ればそれが3歳馬同士の争いのみであっても、
ラインクラフトのほうが上であると言わざるを得ない。
しかし天皇賞のキングストレイル、エリザベス女王杯のエアメサイア、
或いはペールギュント・ビッグプラネット・マイネルハーティーなど、
どうにも古馬との間には、大きな壁が立ち塞がっているように思えてならない。
それらを踏まえた上で見ると、3歳マイラーの頂点に立ってはいるものの、
古馬と混じればラインクラフトは絶対的ではない。
絶対的な逃げ馬は居ないといっていい、平均か或いはスローペースだろう。
芝状態はデュランダルが連勝した2回より内側が意外に残っている。
今週も続けてBコース、内で逃げか先行した馬が残る展開もありうる。
 
一方のデュランダルだが、スプリンターズSでの2着が今期初戦。
叩いてどうこう言う馬ではないが、前走よりも信頼しやすくはなったろう。
蹄の不安もかなり無くなった、ポン駆けの前走でも力を見せ付けての2着。
とは言えこの実績を持ってしても未知数と言うくらい、どこかに不安を残させる。
マイルCS(GI)3連覇の偉業も掛かっており、ここは意地でもといったところか。
ラインクラフトは3歳で牝馬ゆえ54kg、対するデュランダルは4歳上牡馬で57kg。
この3kgの差が一体どこまで影響してくるのか・・・。
そういえば昨年のダンスインザムードも54kgであの内容だったっけなぁ。
香港遠征を辞退しており、目一杯の仕上げで挑むであろうことが予想される。
 
脇を固めるのは主に4歳上の古馬勢。
しかしデュランダルとの勝負付けがほぼついてしまっているのが寂しい。
最右翼はテレグノシスだろうか、前走はスローで度外視していい。
年齢による衰えはあまり見られず、斬味ならデュランダルにも引けはない。
焦点は府中以外でどうかというところ。
アドマイヤマックスは逆にスプリンターズSが決定的。
デュランダルとの差を見せつけられ、過度の期待をするのは酷だろう。
また、マイルも気持ち長いようにも思える。
スワンS2着のサイドワインダー、デュランダルと同型の脚質がネックだ。
流れが向くようなら乗り変わるであろう松永騎手の傾向とあわせ、
ぽっかり開いた内からスルっと来る展開もないことはないのだが・・・。
ウインラディウスも府中ならというところなのだが・・・。
というより京都経験はもしかしたら初めて?非常に読みづらい。
ローエングリン・バランスオブゲームは台頭するには物足りないか。
ダイワメジャーも復調とまでは行かず、また喉の具合も非常に不安なところ。
メイショウボーラーは回避が濃厚。
ハットトリックはなかなか面白い存在、前走は走れていた、適距離に戻ってどうか。
しかし強力な同型がおり、またハイペースが期待できないのはマイナス。
富士S2着タニノマティーニ、同3着キネティクスまで言及すると最早穴探し。
 
あとはダンスインザムードなのだがこの馬については・・・(苦笑)
女心と秋の空、あれこれ考えても仕方ない。能力はあるはずだ。
今秋の結果を見る限りでは鞍上は北村騎手か、気紛れ娘をどう扱うか見物だ。
 
ラインクラフト以外の3歳勢はどれも魅力が少なく、お世辞にも高いと言えない以下の成績。
NHKマイルC3着アイルラヴァゲインは京王杯オータムHで、
同4着ペールギュント・同2着デアリングハートはスワンSで、
桜花賞4着エアメサイアもエリザベス女王杯で、
それぞれが古馬に一蹴された事でかなり落ちている事は確かだ。
とは言え着外組がそれなりに骨っぽい成績を残している。
有力古馬の1頭サイドワインダーが2着に入ったスワンSを物差しにすると、
マイネルハーティーが0.1秒差4着、ビッグプラネットは秋3走目0.2秒差の5着。
忘れられたディープサマーも、マイルC後に函館スプリントSで3着。
 
大きな壁こそあるものの、古馬勢も勢いで見ればそれ程ということもあり、
見方を変えれば、ラインクラフトにとって悲観材料ばかりではない。
人気が一本被りであれば敬遠したくなるが、落ちるなら意外と旨みが出る。
 
先週同様一騎打ちとはいかなさそうな気配もあり、
見るも買うも面白い一戦となりそうだ。

予想

姐御

◎デュランダル ○ダンスインザムード ▲ラインクラフト
△ローエングリン マイネルハーティー テレグノシス
注 サイドワインダー
 
今秋のGIは去年の秋GI結果が尾を引いてる感じがします
なので実力馬と新興勢力馬を見比べると実力馬を押す
軸的に去年の上位馬 +新興勢力馬をミックス
 
ハットトリックは上昇ムードだがあえて切り
先日 結婚式を上げられたので
皇室関係馬券も絡めて見るのもおもろいかもしれませんね

えあ

◎デュランダル ○ラインクラフト ▲ハットトリック
△ダイワメジャー ダンスインザムード
注マイネルハーティー・ビッグプラネット
 
まぁ何だかんだ言っても、デュランダルとラインクラフトは堅そうだなぁ。
当日のオッズ見てみないとあれだけど、意外とデュランダル一本被りだから、
ラインクラフトの枠順と相まっておいしそうな気もする。
あんまり目ぼしい既存勢力ってのは見当たらないし
やっぱりここは、春の連勝の夢よもう一度のハットトリック。
ギリギリ淀は秋ってことで女心と秋の空ダンスインザムード。
ダイワメジャーは右回りでどう出るか、先行力を今一度見てみたい。
連下候補にマイネルハーティーとビッグプラネット。
あんまり頭回らないから適当に直感でこんな感じ。

結果

着順馬番馬名姐御えあ性齢斤量騎手タイム着差馬体重人気
135(市)ハットトリック  牡457.0O.ペリエ1:32.1 496 +63
2612ダイワメジャー  牡457.0C.ルメール1:32.1ハナ524 +44
311ラインクラフト  牝354.0福永祐一1:32.31馬身464 -22
448ダンスインザムード  牝455.0北村宏司1:32.3クビ472 +45
559(父)(市)バランスオブゲーム  牡657.0木幡初広1:32.4クビ476 +613
612(市)アドマイヤマックス  牡657.0武豊1:32.51/2馬身488 +166
736ビッグプラネット  牡356.0和田竜二1:32.5ハナ454 -617
8714デュランダル  牡657.0池添謙一1:32.5ハナ460 +61
9816(市)キネティクス  牡657.0小牧太1:32.63/4馬身466 +415
1023ウインラディウス  牡757.0田中勝春1:32.71/2馬身526 +610
11713サイドワインダー  牡757.0松永幹夫1:32.7クビ506 07
12715テレグノシス  牡657.0勝浦正樹1:32.7アタマ472 +28
13818アルビレオ  牡557.0岩田康誠1:32.91 1/4馬身480 -416
1447アズマサンダース  牝455.0藤岡佑介1:33.11 1/4馬身476 -1012
15510(市)マイネルハーティー  牡356.0安藤勝己1:33.1クビ484 +211
16611タニノマティーニ  牡557.0須貝尚介1:33.2クビ500 +414
1724ローエングリン  牡657.0横山典弘1:34.37馬身490 09
取消817リキアイタイカン  牡757.0武幸四郎   取消

同一GI3連覇は我々が想像する以上に困難であるという事だろうか・・・。
ハットトリックが出遅れ、キネティクス・テレグノシスが好スタート。
ローエングリンがハナを奪い、その外タニノマティーニ・ダイワメジャーの6枠2頭、
それに間からバランスオブゲームで4頭が先頭集団を形成、ビッグプラネットはその後ろの5番手。
その後方、ダンスインザムード、内にウインラディウス・外アルビレオ。
ラインクラフトはこの後ろ、今日はやや抑え気味の中団に控える形。
更に下がってキネティクス・アドマイヤマックス、ハットトリックとアズマサンダース。
そしてその後ろにサイドワインダー・デュランダル・テレグノシスと後方集団を形成し、
大きく離された最後方に何があったかマイネルハーティーがぽつんと。
ローエングリンをタニノマティーニがぴったりマーク、
ダイワメジャーとバランスオブゲームはやや控えて3番手集団を形成し、
3コーナー辺りで2頭がローエングリンを突っつきはじめる。外からはダンスインザムードも進出。
後方勢はハットトリックがやや仕掛け気味で上昇、デュランダルはいつもの如く大外へ。
4コーナーを出て、内からバランスオブゲーム・ローエングリン・ダイワメジャーが並んで先頭。
ローエングリンが力尽きたところで入れ替わるように外からダンスインザムード。
残り300m辺りから、内バランス、中ダイワ、外ダンスで叩き合いが始まる。
外からアドマイヤマックス・ラインクラフトも伸びてくる。
そして更にその外、やはり追込馬がやってきた!
しかしそれは大本命デュランダルではなくハットトリック。
目の覚めるような末脚で外目からあっという間に差を詰め始める、しかもバテる気配も無い。
残り100m、ダイワメジャーが叩き合いを制して1馬身抜け出す。
外目の追込勢とは1馬身以上の差はあったがそれを詰めてきたハットトリックは凄かった。
ゴール前で捉え、ダイワメジャー・ハットトリックの2頭が並んでゴールイン。
ハナ差で外ハットトリックが優勝。2着にダイワメジャー、3着ラインクラフト。
ダイワメジャーに競り負けたダンスインザムードが4着死守、最内バランスオブゲームが5着。
3連覇の掛かったデュランダルは直線見せ場もなく8着に終わった。

短評

1着:ハットトリック
4角辺りから既に仕掛け始めており、追込勢の中で唯一と言って良い上位着順。
33.3の脚も然ることながら、鞍上ペリエが好判断で積極的に攻めたのが勝因だろう。
馬自体も前走天皇賞(秋)でメンバー最速の末脚、そして陣営の指示で直線一気を狙っての7着。
秋に入って調子も取り戻していたか、それに力もあったのだろう。
今回は追込に拘らず鞍上に任せてこの結果、ペリエの手腕・陣営の信頼・そして馬の能力と全てが揃った。
人馬共に完全復活をアピールした形となった。
黒光りする青鹿毛の刺客が京都でまたしても3連覇を阻止する、
メジロマックイーンに続いてのこの結果は・・・何かの運命なのだろうか。
2着:ダイワメジャー
こちらもスランプ&喉鳴りから完全復活した。
内が例年より荒れていない事を積極的に利用し先行したのだろう。
勝ったハットトリックとペリエ同様、鞍上クリスト・フルメールが絶妙な騎乗を披露した。
残り100mでは勝ったとさえ思ったくらい、先行叩き合いから抜け出す姿はまさにGI馬のそれだった。
今回は勝った馬を褒めるべきで、この馬には特に何も反省点は無いのではないだろうか。
来年も現役を続けるのであればしばらく注目したい、ただし左回りは減点対象(苦笑)
3着:ラインクラフト
4角過ぎで前が詰まる不利。最内枠を活かして先行しなかった事が悔やまれる。
とは言え最内枠なのだからある程度外から来られて前が詰まる事も予想できた、
仕方ないっちゃー仕方ない展開だったかなぁとも思う。枠順ばっかりはどうしようもない。
3歳牝馬の3着を立派というか、2番人気の3着を不甲斐なしというか、
まぁ人それぞれだから言及しない事にする。
ただ"4角の不利がなければ"の後には恐らく万人が"優勝していた"と答えるはず。
勝てる能力がある(あった)ってことは認めておきたい。
4着:ダンスインザムード
相変わらず"女心と秋の空"を貫き通すその姿に、妙な色気と好奇心を覚えずにはいられない。
そんなお転婆娘を今回も上手く乗りこなした北村君をそろそろ皆さん認めてあげてください(笑)
5着:バランスオブゲーム
"例年の今頃より"荒れていないって言うだけであって、流石に内馬場は微妙に荒れていた。
鞍上木幡騎手が以前乗ったのは1年半前の日経賞だったことを考えれば、
積極的に攻めての5着だし、馬場も考慮に入れれば十分及第点じゃないかしら。
7着:ビッグプラネット
やはりと言うか案外というか、直線で今ひとつ伸び切れなかった。
折り合いがつくようになったのは収穫だが、控えても直線で弾けないのならGIは厳しいか。
8着:デュランダル
時計(上がり)勝負に弱いところが露呈。例年より物足りなく見える末脚はメンバー最速の33.2。
2番目に速かったのが勝ったハットトリックで33.3、3番目はマイネルハーティーの33.4。
この状況で直線一気に賭けるには、少なくとも2番目より0.5秒は速くないとなぁ。
展開を考えるとやっぱり出るべくして出た結果、だと思うんだけどなぁ。
元々追込一辺倒に全幅の信頼を置くのは競馬じゃタブーだったし。
8着は確かに負けすぎのような気もするけど、大外ぶん回しゃこんなもんか・・・。
でもショックっちゃーショックだよねぇ・・・。寂しい。
11着:サイドワインダー
デュランダル同様追込一辺倒には厳しいレースだったか。
内はごちゃごちゃしてるし、外行きゃ届かないし・・・。
ハットトリックみたいに強引に3角すぎから仕掛けるとかじゃないとなぁ。
それが出来ないからこそ、勝った時のインパクトに惹かれる私達。
そう、いつでも夢を見たいのです、ファンは(苦笑)
12着:テレグノシス
追込トリオの最後を飾ったのがテレグノシス。
馬自身に敗因を求めるより、素直に展開や内も残る馬場だったことに目を向けよう。
デュランダル・サイドワインダーと同様、仕方ない結果。
15着:マイネルハーティー
なんだろ、なんであんな最後方にぽつーんと1頭走るような状況になったんだか。
馬がまだ若いのか、騎乗に何らかの問題があったのか、それとも脚元の不安か・・・。
17着:ローエングリン
うーん・・・ピークは過ぎたのかねぇ。
でも秋初戦だしいきなり色々求めるのは酷だったか、2戦目があるならそれを見て再判断かな。

総括

O.ペリエの執念とC.ルメールの技術。
時として我々は馬に目を奪われて、騎手から視点を移動させてしまう。
そんなときに限って彼らはその手腕を如何なく発揮する。
外国人騎手のワンツーフィニッシュ、だから競馬は面白い。