第10回 NHKマイルカップ
THE NHK MILE CUP (GI)
2005年5月8日 (日)
芝・左 1600m 3歳 牡・牝 混合 指定 定量(牡58.0kg 牝56.0kg)
展望
桜花賞馬ラインクラフトが正式に参戦を決定し、一気に盛り上がりを見せてきた。
悪条件とはいえ牝馬クラシックの最高峰であるオークスを蹴ってまでこちらに照準をあわせた事は、
マイルへ絶対の自信があると取ってよいだろう。
例の斬れる末脚、桜花賞での自在な走りと、本命に据えるだけの実績と実力がある。
今年はこのラインクラフトに代表されるように、純粋にマイル路線を歩んできた馬よりも、
クラシック1戦を既にこなしてきた馬が参戦し、上位人気を集めそうだ。
ペールギュントもその1頭、今年に入ってシンザン記念勝った以外冴えない2戦だったが、
それだけにシンザン記念優勝・朝日杯FS3着のマイル好成績が目に付いてくる。
ダービーや皐月賞よりはこちらの方が走れる部類か。
アーリントンCでファンも驚く大逃亡劇を見せたビッグプラネット、
きさらぎ賞優勝、毎日杯3着と距離の不安は無いコンゴウリキシオー、
桜花賞3着デアリングハートと相次いで参戦を表明してくる。
純粋なマイル路線から、NZT(ニュージーランドトロフィー)勝ち馬マイネルハーティ。
明らかにマイル向きの成績だがNZTのレースLvが高かったとはお世辞にも言えず、
近年の○外クラシック開放の為、このレースがマイルカップへ直結すると言う事は少なくなってきている。
しかし父マイネルラヴと、距離的な魅力がある事は確かだろう。
クリスタルカップ優勝、もう1頭のディープ、ディープサマー。
同型馬の逃げ馬にビッグプラネットもおり、府中の直線を逃げ切るというのもあまり想像できない。
注目は前走マーガレットSでようやくオープン馬の仲間入り、能力十分のアイルラヴァゲイン。
密かな出世レースとなった新潟2歳S(1着・2着馬がGIホース、3・4着馬が重賞勝利)の5着馬、
マイルよりはもう少し短い方が向いているが、そのセンスは非凡である。
予想
姉御
現在、G1ではある法則が続いています
かならず1つ前のG1レースの枠連結果を継承しているんですよ
たとえば桜花賞5-7というのが皐月賞にも影響を与えていたんですよ
そして 福永→武 武→四位 という騎手でも流れがあって面白い事に
だが、残念ながら復調を果たした安勝にこの枠連出目と騎手の法則を天皇賞春にて
ススカマンボで見事破られましたけどね・・・(片方の出目は継承中)
現在、府中のコースは前残りが優勢と聞きます (前日のプリンシパルSがまじに前残りできまったとか
となれば、どの位置でもつかえるラインクラフトは確定として
次点にビックプラネット イヤダイヤダ マイネルハーティー 注意として デアリングハート
◎ラインクラフト ○ビックプラネット ▲マイネルハーティー △イヤダイヤダ ×デアリングハート
えあ
府中の長い直線に厳しい上り坂、ここはもうラインクラフトでしょうがない予感。
結果
| 着順 | 枠 | 馬番 | 馬名 | 姐御 | えあ | 性齢 | 斤量 | 騎手 | タイム | 着差 | 馬体重 | 人気 |
| 1 | 6 | 12 | ラインクラフト | ◎ | ◎ | 牝3 | 55.0 | 福永祐一 | 1:33.6 | 454 0 | 2 | |
| 2 | 7 | 13 | デアリングハート | × | 牝3 | 55.0 | 後藤浩輝 | 1:33.9 | 1 3/4馬身 | 422 +4 | 10 | |
| 3 | 2 | 4 | (市)アイルラヴァゲイン | 牡3 | 57.0 | 横山典弘 | 1:34.0 | クビ | 498 -6 | 4 | ||
| 4 | 1 | 2 | ペールギュント | 牡3 | 57.0 | 武豊 | 1:34.3 | 2馬身 | 498 -2 | 1 | ||
| 5 | 2 | 3 | セイウンニムカウ | 牡3 | 57.0 | 安藤勝己 | 1:34.5 | 1 1/4馬身 | 490 0 | 6 | ||
| 6 | 1 | 1 | (外)エイシンヴァイデン | 牡3 | 57.0 | 武幸四郎 | 1:34.6 | 3/4馬身 | 468 -8 | 16 | ||
| 7 | 7 | 14 | ビッグプラネット | ○ | 牡3 | 57.0 | 蛯名正義 | 1:34.8 | 1 1/2馬身 | 458 -6 | 5 | |
| 8 | 3 | 6 | (父)パリブレスト | 牡3 | 57.0 | 田中勝春 | 1:34.9 | クビ | 464 -6 | 12 | ||
| 9 | 4 | 8 | (父)バブルエスティーム | 牡3 | 57.0 | 小牧太 | 1:34.9 | ハナ | 462 +2 | 14 | ||
| 10 | 8 | 17 | (父)イヤダイヤダ | △ | 牡3 | 57.0 | 柴田善臣 | 1:35.1 | 1馬身 | 470 -6 | 8 | |
| 11 | 3 | 5 | コパノフウジン | 牡3 | 57.0 | 佐藤哲三 | 1:35.1 | クビ | 448 0 | 15 | ||
| 12 | 6 | 11 | (市)マイネルハーティー | ▲ | 牡3 | 57.0 | 内田博幸 | 1:35.2 | 1/2馬身 | 474 0 | 3 | |
| 13 | 5 | 9 | ディープサマー | 牡3 | 57.0 | 藤田伸二 | 1:35.3 | 1/2馬身 | 476 0 | 11 | ||
| 14 | 8 | 16 | (市)ストラスアイラ | 牡3 | 57.0 | 吉田豊 | 1:35.4 | 3/4馬身 | 468 -2 | 17 | ||
| 15 | 4 | 7 | (市)コスモフォーチュン | 牝3 | 55.0 | 松岡正海 | 1:35.6 | 1馬身 | 468 0 | 13 | ||
| 16 | 8 | 18 | インプレッション | 牡3 | 57.0 | 松永幹夫 | 1:35.7 | 1/2馬身 | 498 -8 | 7 | ||
| 17 | 5 | 10 | (父)シルクトゥルーパー | 牡3 | 57.0 | 上村洋行 | 1:35.7 | クビ | 450 -2 | 9 | ||
| 18 | 7 | 15 | (外)マルターズビクター | 牡3 | 57.0 | 勝浦正樹 | 1:35.8 | クビ | 538 -4 | 18 |
ハナを奪うと思われていたビッグプラネットとディープサマー・エイシンヴァイデンの3頭だが、
逃げに走ったのはエイシンただ1頭、ビッグプラネットとディープサマーは牽制しあったのか、
2番手以下を控えめに追走しペースは速くならなかった。
4番手辺りを内から桜花賞馬ラインクラフトが追走、そしてすぐ傍にはデアリングハート。
これを見るようにアイルラヴァゲインなどが中団を形成、
1番人気のペールギュントとNZT優勝のマイネルハーティーはやはり後方から。
直線で最内からラインクラフトが易々と先頭を奪うと後は400M逃げ粘り優勝。
短評
1着:ラインクラフト
桜花賞で見せたような前に付ける競馬がここでも良い方に働いた。
切れる脚に自在な位置取りと、向かうところ敵無しか。安田記念へ行くのだろうか・・・。
2着:デアリングハート
同じ脚色で同じ位置から粘りこんだ、桜花賞1着3着コンビ、このレースで牝馬1・2フィニッシュ。
府中の長い直線でも脅威の粘りを見せた、これが1勝馬とは思えない。
3着:アイルラヴァゲイン
良い脚で伸びてきたアイルラヴァゲイン、だが前を捉えられず。
マイル戦までは持つようで、秋に期待できる結果だが、どこかで重賞を獲らねば。
4着:ペールギュント
流石にこの展開で後方からでは差しきれない、得意と思われたマイル戦でこの結果。
なんとなくコンパクトにまとまった重賞馬というイメージ。
総括
初の桜花賞馬参戦のNHKマイルCは、その桜花賞馬が1着、同レース3着馬が2着に入るなど、
桜花賞組の能力の高さが目立つレースだった。