第47回 宝塚記念
THE TAKARAZUKA KINEN (GI)
2006年6月25日 (日) 京都競馬場
芝・右 2200m 3歳上 国際 指定 定量 (4歳上牡58.0kg 4歳上牝56.0kg 3歳牡53.0kg 3歳牝51.0kg)
末脚炸裂 追撃を振り切る
Hishi Miracle 2003
常識破りの展開 他馬を圧倒
Tap Dance city 2004
強豪牡馬を下して牝馬として史上2頭目の優勝
Sweep Tosho 2005
春のグランプリ
選ばれし馬達が託された想いと共に走り出す
枠順
┏━━━━━━━━━┓ ∧_∧ 6/25 京都11R 芝・右外 2200m
┃第47回宝塚記念(GI)┃(´∀` )<3歳以上(国際)(指定)オープン 定量 発走15:40
┣━┯━┯━━━━━┻○━○━━━━━┯━┯━━━┯━━━━━┯━━━━┯━━┓
┃1 │1 │リンカーン .[牡6]│58│横山典│(西)音無秀│天皇春 2│ 2位┃
┃2 │2 │(父)トウカイカムカム [牡5]│58│池 添│(西)田所秀│天皇春 5│42位┃
┃3 │3 │(父)アイポッパー .[牡6]│58│藤 田│(西)清水出│目黒記 2│11位┃
┃4 │4 │ダイワメジャー [牡5]│58│四 位│(東)上原博│安田記 4│ 6位┃
┃4 │5 │(市)ハットトリック .[牡5]│58│岩 田│(西)角居勝│安田記13│18位┃
┃5 │6 │[地]コスモバルク .[牡5]│58│五十冬│(北)田部和│シンガポ-.1│──┃
┃5 │7 │(市)ナリタセンチュリー .[牡7]│58│田島裕│(西)藤沢則│天皇春12│25位┃
┃6 │8 │(市)ディープインパクト [牡4]│58│武 豊│(西)池江郎│天皇春 1│ 1位┃
┃6 │9 │(父)カンパニー [牡5]│58│福 永│(西)音無秀│安田記11│21位┃
┃7 │10│(父)シルクフェイマス [牡7]│58│柴田善│(西)鮫島一│天皇春11│16位┃
┃7 │11│(父)ファストタテヤマ [牡7]│58│武 幸│(西)安田伊│天皇春 6│29位┃
┃8 │12│(父)チャクラ .[牡6]│58│小林徹│(西)安達昭│目黒記14│36位┃
┃8 │13│(父)(市)バランスオブゲーム..[牡7]│58│田中勝│(東)宗像義│安田記17│23位┃
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展望
阪神競馬場の大幅な改修工事に伴い、本年の宝塚記念は京都競馬場で行われる。
13頭とあまり多くない出走頭数であり京都代替だからどうだという事もないだろう。
GI馬は4頭、2年前の皐月賞馬、昨年の秋季マイル王、公営初の海外GI馬、そして昨年の三冠馬。
一見豪華にも思えるメンバーだが、なぜだろう、寂しさを覚える顔触れだ。
やはり秋に海外遠征を控えたディープインパクトが出走するからなのだろうか。
ならば彼の居ない秋競馬に全力を傾けた方が結果が残せると踏んだのか、
春のグランプリを回避し早々に休養に入った、と見るのが妥当なところだろう。
ファン投票を行った意味もなく、グランプリを名乗るには寂しいものがある。
さて、本人達にはそんなつもりは一切無く、ただ出走しただけ、
罪の意識も無ければ、勿論罪自体あるわけもなく、真っ当なローテーション。
王者が王者の競馬をするために春のグランプリに出走する、不動の本命ディープインパクト。
国内でライバルと呼べる馬はハーツクライだけ、そんな彼が海外で結果を残す中、
最早ハーツクライ以外に国内で土をつけられるわけにはいかない。
名手武豊をして「飛んでいるようだ」「この馬より強い馬は居るんでしょうか」と、
最大級の賞賛を受けているこの馬が、更なる伝説を作るのももう時間の問題か。
こちらもある意味不動ともいえる2番人気を確立している無冠の大統領リンカーン。
前走こそ英雄ディープインパクトに真っ向勝負を挑んだものの、今回はどうか。
同期の大半が引退、繁殖入りしている中、未だ掴めないビッグタイトルを求め現役を続ける。
6歳にして「生まれた時代が悪かった」と陣営が言うのも仕方ない事だろう。
ディープインパクトとの直接勝負よりも、今回は自分の競馬に徹する、これに尽きる。
天皇賞春から宝塚記念のローテーションも既に3回目、抜かりはないはず。
昨秋からの充実は右肩上がり、無欲で挑む今回、よもやがあるとすればこの馬が最右翼。
3番人気からは予想がつかなくなってくるがまずはダイワメジャーか。
戦績がマイルに傾向しているのはおそらく喉鳴り(喉の病気)治療のせい。
長いレースを続ければそれだけ喉への負荷も掛かるだろうと言う術後経過を考えての事。
しかし術後の実績が示すようにほぼ完治したといって良い、今なら2000m超も大丈夫。
左回りから右回りになるのも恐らくプラス材料、あとは久々の中距離戦がどう出るか。
ディープインパクトとは初対決になるのも魅力だろう。
悲願のGI制覇をよもやのシンガポールで決め、今勢いに乗るのは[地]の英雄コスモバルク。
いまや北海道での認知度は日ハムを超えたと、まことしやかな噂も流れる。
疑惑は晴れたものの馬ピロプラズマ菌騒動で帰国が延ばされ、臨戦態勢に若干の変更があったが、
帰国後は京都競馬場で調整、陣営も「打倒英雄」に意欲を燃やす。
シンガポール航空国際Cのレベルは海外GIといえどもお世辞にも高かったとは言えず、
GI馬としての格をどうこうというより、久々の勝利からいい流れを維持しているかどうか、
海外遠征からの疲れはないか、こちらの方がより重要な焦点となるだろう。
マイル王が宝塚記念参戦、陣営は強気のコメント、こうなればハットトリックも上位陣の一角。
意外にも見えるがこの無謀とも思える挑戦にも確固たる裏打ちがあってのもの、
京都は4戦して負けなし、中距離戦も昨年の天皇賞秋で手応えがある、
陣営は安田記念のような好位進出と、いつもの末脚との両睨みで英雄に先んじる作戦だ。
とは言え1700m超での戦績は海外戦や重馬場も含めてではあるが(1,0,0,5)と散々。
個人的には『スローで・良馬場で・あまり人気が無ければ』夢のある一頭だと思う。
しかし京都巧者で中~長距離と言えばこの2頭が控えておりむしろこちらに食指が伸びるか。
まずは京都8戦6連対、サッカーボーイが送る魅惑の長距離砲、アイポッパー。
渋った馬場は若干の割引が必要なものの、天皇賞春も前が詰まらなければ更に順位は上だった。
前走目黒記念も57.5kgのトップハンデを背負い左回りで稍重ながら2着に入るなど復調の兆し。
ディープインパクトと比較するのはあれだが、2着争いになら十分混じっていける。
あとはやはり、ストライド走法から来る不良馬場への懸念が問題だろう。
もう一頭の京都巧者は東京好きで知られるトニーピン産駒の異端児ナリタセンチュリー。
ブランクがあったにせよ、前走での主戦田島騎手の落胆は大きく、全盛期からは何か足りないのかもしれない。
1年振りに復帰した前走からどれだけ勘が戻ってきているかがポイント。中間は順調そのもの。
不良馬場もこの馬にとってはむしろ好材料、渋った京都ならこの馬の台頭も十分ある。
前走は不運に不運が重なり全く競馬をさせてもらえなかったカンパニーも、
よくよく考えれば産経大阪杯優勝馬、ここに顔を出すのは至って当然の話。
渋る馬場はその大阪杯の例がある為断言できないが、根本的にはあまり向いていないはず。
馬場への結論が出せない以上、信頼を置くのは若干躊躇いがあるが、
斬れる末脚、未知の魅力、マイナー種牡馬と、応援したくなってしまう馬である事だけは確か。
それだけに人気が先行するようだと切りたい一頭、でも妙に惹かれる馬。
シルクフェイマスも往年の実力が発揮されない昨今ではこの位置での評価も致し方ない。
天皇賞での高速の上がり勝負はもともと出番がなかった、時計がかかるようだと面白いが…。
ファストタテヤマはこれが最後のGI、京都代替がプラスになる、実力はともかく全力を出し切って欲しい。
トウカイカムカムも初重賞出走が前走、それで5着は立派、このメンバーなら或いは3着もある。
バランスオブゲームはこの距離に外枠では流石に厳しいように思えるが果たして。
チャクラは……うーん。
予想
姐御
◎ディープインパクト ○リンカーン ▲コスモバルク
△アイポッパー カンパニー トウカイカムカム
穴ファストタテヤマ
実力通りの印かな
やっぱり人気勢が勝つんじゃないかな
去年の宝塚記念とちがって波乱にはならないかな
天候の状態が問題と思いますが・・・
硬いと思うけどどうでしょうね
タテヤマが来ると面白い
えあ
◎:ディープインパクト ○:リンカーン ▲:アイポッパー
△:カンパニー・コスモバルク
注:トウカイカムカム
少頭数なので少な目の指名。
紛れもなく、人気どおりにいきそう。
本命と対抗はそれぞれ頭一つかそれ以上抜けている。今更何をと言う感じ。
京都巧者のアイポッパー、帰国から徐々に調子を取り戻している、そろそろ。
カンパニーは好み、馬場への不安はあるがこなせない距離ではないはず。
コスモバルクは折り合いの心配が無くなった、ただ日経賞のようなポカもあり過信は出来ない。
トウカイカムカムは注意程度、というか別にここは穴っぽいそれらしい馬なら何でも良かった。
ダイワメジャーは前走不利なしであの成績では微妙か、距離もちょっと不安。
ハットトリックに至ってはスローの天皇賞で距離克服なんてとてもじゃないけど思えない。
ナリタセンチュリーはちょっと魅力だけどまだ2走目、あと1戦は様子を見たい。
壮行レース、京都競馬場というとテンポイント。
宝塚記念、京都競馬場というとライスシャワー。
競馬に絶対はないだけに、こういう心配をしてしまう。
何事も無ければいいが。
結果
| 順 | 枠 | 馬 | 馬名 | 姐 | え | 性齢 | 斤量 | 騎手 | タイム | 着差 | 馬体重 | 人気 |
| 1 | 6 | 8 | (市)ディープインパクト | ◎ | ◎ | 牡4 | 58.0 | 武豊 | 2:13.0 | 442 +4 | 1 | |
| 2 | 5 | 7 | (市)ナリタセンチュリー | 牡7 | 58.0 | 田島裕和 | 2:13.7 | 4馬身 | 476 0 | 10 | ||
| 3 | 8 | 13 | (父)(市)バランスオブゲーム | 牡7 | 58.0 | 田中勝春 | 2:13.8 | 3/4馬身 | 468 -6 | 9 | ||
| 4 | 4 | 4 | ダイワメジャー | 牡5 | 58.0 | 四位洋文 | 2:14.1 | 1 3/4馬身 | 532 -2 | 4 | ||
| 5 | 6 | 9 | (父)カンパニー | △ | △ | 牡5 | 58.0 | 福永祐一 | 2:14.1 | ハナ | 464 -2 | 6 |
| 6 | 2 | 2 | (父)トウカイカムカム | △ | 注 | 牡5 | 58.0 | 池添謙一 | 2:14.4 | 2馬身 | 430 +8 | 8 |
| 7 | 4 | 5 | (市)ハットトリック | 牡5 | 58.0 | 岩田康誠 | 2:14.6 | 1 1/4馬身 | 492 +6 | 5 | ||
| 8 | 5 | 6 | [地]コスモバルク | ▲ | △ | 牡5 | 58.0 | 五十嵐冬樹 | 2:14.8 | 1馬身 | 494 -10 | 3 |
| 9 | 1 | 1 | リンカーン | ○ | ○ | 牡6 | 58.0 | 横山典弘 | 2:14.9 | クビ | 478 -2 | 2 |
| 10 | 8 | 12 | (父)チャクラ | 牡6 | 58.0 | 小林徹弥 | 2:15.0 | 3/4馬身 | 478 +10 | 13 | ||
| 11 | 7 | 11 | (父)ファストタテヤマ | 穴 | 牡7 | 58.0 | 武幸四郎 | 2:15.0 | ハナ | 472 +4 | 12 | |
| 12 | 7 | 10 | (父)シルクフェイマス | 牡7 | 58.0 | 柴田善臣 | 2:15.1 | クビ | 490 +6 | 11 | ||
| 13 | 3 | 3 | (父)アイポッパー | △ | ▲ | 牡6 | 58.0 | 藤田伸二 | 2:15.2 | 3/4馬身 | 448 -2 | 7 |
ファストタテヤマやや出遅れ、バランスオブゲームがハナを奪い、ハットトリックが噂通り先行。
縦長の展開も大本命にはなんら問題なくいつも通り向こう正面3角辺りから仕掛けると、
4コーナーでは大外を馬なりで1頭根本的な次元が違う速さ、いつもながら圧巻の上がり。
直線粘るバランスオブゲームをあっさり交わすと4馬身差の優勝。
京都の道悪と特異条件が揃ったナリタセンチュリーが2着、粘ったバランスオブゲーム3着。
じわじわ伸びていたダイワメジャー4着、埒沿い内からカンパニーが伸びて5着入線。
終わってみれば2着以下が大波乱も、1着は不動だった。圧勝。
短評
1着:ディープインパクト
最早何も言うことはあるまい。この馬にだけは絶対という言葉が存在するのかもしれない。
2着:ナリタセンチュリー
得意な京都に、他馬が苦戦する道悪を味方につけ、直線良い伸び。
休養明け2戦目ながら確実に状態が良くなっている、全盛期の状態までもうすぐ。
3着:バランスオブゲーム
06年中山記念の再現を目論み、その通りになった、健闘。
その上を行った2頭がそれぞれ、1着は総合力が数枚上、2着は道悪の京都が得意、だっただけ。
4着:ダイワメジャー
この距離が久々だった事を考えると、道悪も相まって4着も仕方ない、こちらも健闘した方。
秋のローテーションはほぼ決まった、毎日王冠→天皇賞→マイルCS、だろう。
5着:カンパニー
向こう正面でディープインパクトに早々と交わされて万事休すかと思われたが、
直線最内から伸びてくる、この馬場でも伸びると再確認できたのは収穫だろう。
6着:トウカイカムカム
現状ではこの辺りの着順だろう、あと1つ何かが欲しい。まだまだ伸びしろは残っていそうだが・・・。
7着:ハットトリック
先行して7着、道悪で7着、2200で7着、十分じゃない?
8着:コスモバルク
やや掛かり気味、大幅な馬体減が響いたか、物足りない結果だ。
9着:リンカーン
本質的に滑る馬場は向いていなかったという事か、にしても…。
10着:チャクラ
特筆なし。その後ろにいた3頭にそれぞれ大敗の原因があっただけ。
11着:ファストタテヤマ
能力差かねぇ・・・、長距離のがいいんだろう。馬場よりやっぱり能力だろうか。
12着:シルクフェイマス
雨に尽きる。克服できてはいなかった。
13着:アイポッパー
走りにくそうにしていた。馬場が原因。
総括
貴方の、そして私の夢が走ります宝塚記念。
貴方の夢はディープインパクトかリンカーンか、
私の夢は遠く競馬発祥の地へ飛んでロイヤルアスコットであります。
最後の直線で一瞬、本当に一瞬だが、
中山記念が脳裏にプレイバックしたバランスオブゲームに夢を見た。
そしてそのバランスオブゲームをあっさり捕らえたナリタセンチュリーに夢を見た。
しかし現実は残酷すぎる、上がり3Fの走破タイムがそれを物語る。
35.7 トウカイカムカム
35.8 ナリタセンチュリー カンパニー
36.6 バランスオブゲーム
36.7 ダイワメジャー
34.9 ディープインパクト
最早、夢を見るのは本当に"ロイヤルアスコット"か"ロンシャン"だけで良いような気がする。
二頭の居ない秋の天皇賞を勝った馬は恐らく、
プレクラスニー、レッツゴーターキン、ギャロップダイナ辺りと同列の評価になるだろう。
勝っても正当な評価を受ける事が出来ない、そんな天皇賞が果たして盛り上がるのか。
生まれた時代が悪かったんだ。