第55回 安田記念
(THE YASUDA KINEN (GI))
2005年6月5日 (日)
芝・左 1600m 3歳上 国際 指定 定量 (4歳上牡58.0kg 4歳上牝56.0kg 3歳牡54.0kg 3歳牝52.0kg)
展望
デュランダルが蹄の不安から回避(昨年同様)したことは残念だが、
マイラーズCで久々に復調を見せたローエングリンの先行力、
高松宮記念を制覇したアドマイヤマックスの追込と府中適正、
府中が大得意テレグノシスの直線一気、前哨戦で頭角を現したアサクサデンエンなどなど、
どれもこれも食指が伸びてくる個性的な面々となっている。
が、これだと言う突出した実力を持った馬が居ない。混戦が予想され難解なレースとなりそうだ。
上記以外でも、昨年の桜花賞馬、秋の牡牝混合古馬GIで大活躍を見せたダンスインザムード。
怒涛の5連勝、末脚に恐ろしい切味を見せるハットトリック。
左回り大好き鉄砲駈けのバランスオブゲーム。秋華賞馬スイープトウショウ。
一番人気がどの馬になるのかさっぱりである。
予想
姉御
ダイワメジャーが1番人気 テレグ、ダンムが続く
先生だしなぁ・・・飛びそうな気がしないでもない
香港馬は中2週のローテ、輸送もあってか3頭とも -9~-22と
香港馬は割引き材料か
ここは枠かワイド、3練複がよいかと
◎ダイワメジャー ○ダンスインザムード ▲カンパニー 要注意サイレントウィットネス
えあ
スルー。
後出しだが、アサクサデンエンには注目していた、後出しだけど。
でもスイープトウショウまで読めるわけもなく・・・。
結果
| 着順 | 枠 | 馬番 | 馬名 | 姐御 | 性齢 | 斤量 | 騎手 | タイム | 着差 | 馬体重 | 人気 | |
| 1 | 4 | 7 | (外)アサクサデンエン | 牡6 | 58.0 | 藤田伸二 | 1:32.3 | 502 -2 | 7 | |||
| 2 | 6 | 11 | スイープトウショウ | 牝4 | 56.0 | 池添謙一 | 1:32.3 | クビ | 454 0 | 10 | ||
| 3 | 6 | 12 | [外]サイレントウィットネス | 注 | せ6 | 58.0 | F.コーツィー | 1:32.3 | アタマ | 550 ? | 5 | |
| 4 | 8 | 16 | [外]ブリッシュラック | せ6 | 58.0 | G.モッセ | 1:32.5 | 1 1/4馬身 | 538 ? | 6 | ||
| 5 | 5 | 9 | (父)カンパニー | ▲ | 牡4 | 58.0 | 福永祐一 | 1:32.6 | クビ | 452 +2 | 11 | |
| 6 | 8 | 17 | テレグノシス | 牡6 | 58.0 | 勝浦正樹 | 1:32.7 | 1/2馬身 | 478 -6 | 1 | ||
| 7 | 4 | 8 | (父)(市)バランスオブゲーム | 牡6 | 58.0 | 田中勝春 | 1:32.8 | 3/4馬身 | 470 -8 | 12 | ||
| 8 | 2 | 3 | ダイワメジャー | ◎ | 牡4 | 58.0 | 柴田善臣 | 1:32.8 | ハナ | 528 +8 | 2 | |
| 9 | 7 | 15 | サイドワインダー | 牡7 | 58.0 | 内田博幸 | 1:33.0 | 1馬身 | 508 +4 | 17 | ||
| 10 | 1 | 1 | アルビレオ | 牡5 | 58.0 | 松永幹夫 | 1:33.0 | クビ | 480 0 | 16 | ||
| 11 | 2 | 4 | オレハマッテルゼ | 牡5 | 58.0 | 蛯名正義 | 1:33.0 | ハナ | 462 -6 | 13 | ||
| 12 | 7 | 13 | (市)アドマイヤマックス | 牡6 | 58.0 | 武豊 | 1:33.0 | ハナ | 488 -2 | 4 | ||
| 13 | 5 | 10 | [外]ボウマンズクロッシング | せ6 | 58.0 | A.デルペッチ | 1:33.0 | ハナ | 502 ? | 15 | ||
| 14 | 7 | 14 | (市)ユートピア | 牡5 | 58.0 | 安藤勝己 | 1:33.0 | ハナ | 478 -2 | 14 | ||
| 15 | 8 | 18 | (市)ハットトリック | 牡4 | 58.0 | 四位洋文 | 1:33.3 | 1 3/4馬身 | 478 -6 | 8 | ||
| 16 | 1 | 2 | (父)フジサイレンス | 牡5 | 58.0 | 五十嵐雄祐 | 1:33.8 | 3馬身 | 484 -8 | 18 | ||
| 17 | 3 | 6 | ローエングリン | 牡6 | 58.0 | 後藤浩輝 | 1:34.1 | 1 3/4馬身 | 490 -2 | 9 | ||
| 18 | 3 | 5 | ダンスインザムード | ○ | 牝4 | 56.0 | K.デザーモ | 1:36.0 | 大差 | 466 +6 | 3 |
香港からの刺客が今年はかなりの水準に達しており、
また迎え撃つ日本馬にもこれといって抜けた馬が居なかったこともあって、
人気がばらけダービーとは一転、戦国安田記念となった。
レースはハットトリックがやや出遅れたもののまずまずのスタート。
日本のローエングリンがハナを叩きオレハマッテルゼも前へ。
外から香港の雄サイレントウィットネスも予想通り先行し、
カンパニー、ダイワメジャー、ダンスインザムードといった面々がその後ろを伺う。
4コーナーを回って内サイレントウィットネスが抜群の手ごたえで先頭に立ち、
外を回ってきたバランスオブゲームが襲い掛かる。
しかし驚異的な粘りを見せるサイレントウィットネスがそれを振り切る辺りで、
馬群の真ん中からアサクサデンエン、その外スイープトウショウが追い込んでくる。
残り200Mを切ってサイレントウィットネスにこの2頭を交え、
3頭の壮絶な叩き合いが始まる、大外からテレグノシスも追い込んでくるものの、
叩き合いを制したアサクサデンエンが一歩抜け出し優勝。
良く追い込んだ4歳牝馬スイープトウショウが2着、
流石の実力を見せてくれた香港のサイレントウィットネスが粘りに粘り3着を死守した。
短評
1着:アサクサデンエン
前哨戦京王杯SCを勝つも当日7番人気。クリスエス世代の中でも関東○外No.2との呼び声もあった。
今ひとつ結果がついてこなかったが、堅実に2年間自己条件をこなして来た。
当時の最大目標NHKマイルCから遅れること3年、クリスエスも居ない今、
6歳にしてGI初挑戦、遂に同条件の安田記念を制するまで登り詰めた。
前走京王杯SCでは鞍上後藤JKの巧みな腕での勝利とも評価されていたが、
藤田JKに乗り替わった本番でこの走りは脱帽の一言。
勝負どころでややズブいところもあるが、
マイラーズCの鬼脚、京王杯での先行力と新マイル王に相応しい走り。
2着:スイープトウショウ
池添の気迫が乗り移ったか、前走OP5着、本番10番人気、これが池添に火をつけたか。
芝状態の悪い外を追い込んでの2着は称えたい。
1600M-2400Mと実に幅広い選択肢があり、秋への期待が高まる。
3着:サイレントウィットネス
一見、内のグリーンベルト地帯に助けられた感もあるが、
ローエングリンやオレハマッテルゼなど同じ位置取りの馬が直線相次いで後退していく中、
ハイペースであの走りをされると後ろがお手上げ。香港の雄は負けて尚強しの内容。
4着:ブリッシュラック
これまた香港馬。カンパニーを交わすのが精一杯、上位3頭に及ばずにしても、
あの後方の位置取りからここまで追い込んでくるとは、テレグノシスも真っ青。
流石サイレントウィットネスの連勝を止めただけのことはある。
5着:カンパニー
マイナーなミラクルアドマイヤ産駒。元々それ程評判が低かったわけではない。
にしてもここで5着は大健闘、位置取りや馬場にも助けられたが、評価すべきはその堅実さ。
8着:ダイワメジャー
評判が先行し過ぎた感、たった1戦の勝利と直前調教だけで前日1番人気は行き過ぎか。
近年の皐月賞馬は2200M以上の実績がなければその後のGI泣かず飛ばず。
鞍上については敢えて触れないでおくが、位置取りは悪くなかった。
しかしあの位置取りでサイレントウィットネスを捉えられなければ勝てるはずも無く、
何故2番人気なのか全く分からなかったが…。
18着:ダンスインザムード
ムラ駆け。それとも何か脚部不安でも出たのか、気掛かりな所。
この馬を絶対的に信頼するのは当分避けたい。
といいつつ、放置すればしたで、どこかで驀進しそうだが。
余談
7着:バランスオブゲーム
スタートしてから好位につけ、4角で大外をぶん回し、直線に入って内へ切れ込むという、
実に派手な立ち回りでサイレントウィットネスを真っ先に打ち負かしに行った。
結局逃げ馬より先にバテるという結果だったが、4角から残り200Mまではこの馬が主役だった。