Schill

1941年重巡洋艦「Handelszerstörer」KIG設計案 シル

性能諸元

基本性能

※アップグレード済み、装備、迷彩、エリートなし

・兵装

・艦艇スキル

ゲーム内説明

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解説

2024年6月のBLITZパスの有料報酬。tier8相応に強化された「アドミラル・グラーフ・シュペー」と言えるような性能。

・主砲
54口径283mm砲を3連装砲塔に収めて前後に2基6門装備*1。砲配置故にシュペー砲と同じく射角が良くないが、シュペーよりも全長が増したことから若干ではあるが射角は改善している。更にシュペー砲の弱点であった砲塔旋回速度の遅さ(6度/秒)も改善され、10度/秒と軽巡並みに速くなっている。その癖にAP弾ダメージは1204と並みの305mm砲に匹敵する威力、HE弾ダメージは708と203mm砲程度の威力しか無いものの、これはドイツ砲故に仕方が無いだろう。この様に指向性かつ威力も十分な砲を、203mm砲搭載の「アドミラル・ヒッパー」砲と同じ10秒装填で発射可能*2。その上で艦艇スキルの「高速装填Ⅱ」を使用すると装填時間は7秒にまで短縮されるので貫通を見込める相手に対しては滅法強い。更にこの砲、大巡砲の系統の為に射程も並みの重巡砲を上回るので目標選定の自由度も高目。この様に優れた特性を持ってはいるが…欠点もあり283mmという口径故の重装甲艦に対する貫通力不足は顕著であり、防御姿勢を取った戦艦を撃った際には跳弾や半貫通が出やすい。また大巡砲の系統ならではの弾のバラつきもあり、弱点狙撃には向いていない事から同格巡洋艦であれば可能な敵を翻弄する戦い方が難しい点もネックだろう。纏めると大巡としては口径の小ささ故に対巡洋艦は大得意だが、大巡にしては対大型艦が苦手なためやや汎用性に欠ける砲と言える。

・副砲
単装の副砲のみを装備していたシュペーとは異なり、本艦では150mm砲を3連装砲塔に収め、2基6門装備。砲配置は「大和」や「オーディン」の如く、主砲の後ろの1段高くなったところに置くスタイル。射程も威力も十二分ではあるも、本艦は副砲系スキルを所持していないため弾幕を張る様な運用は不可能。また主砲は後述するエリート特性の選択で砲旋回の速度を追加できるが、副砲の旋回を補える手段は無いためやや指向性に劣って居る。とはいえ、魚雷と併せれば接近戦に弱い日英米の戦艦くらいなら戦えるかもしれない。しかしながらこのティアで巡洋艦の副砲が毎回活躍するかと言われれば微妙なこと、および後述する艦本体の脆さもあるので相手によって適切な距離を取ったうえで戦いたい。

・自動副砲
105mm砲を連装砲塔に収めて片舷辺り3基6門搭載。砲配置は艦中央部にピラミッド式に重ねるタイプ。射角は広めで装填時間も6秒とまあまあだが、この自動副砲は素の射程が5km未満と非常に短い。よって副砲重視戦艦搭載の自動副砲の支援能力を期待すると肩透かしを食らってしまうだろう。とはいえ戦闘中に死角から忍び寄る駆逐艦を発見してくれる事もあるので無いよりはマシ。

・魚雷
533mmクラスを4連装魚雷発射管に収め、片舷に1基づつ搭載。構成的にはシュペー魚雷と変わっていない。射程もドイツ巡洋艦搭載魚雷の5.4km魚雷なので、射角は優れているものの護身用の武器に過ぎない。

・対空
普通。対空警戒スキルを持っているとはいえ素の値自体ショボいのであてにならない。
とはいえ7空や8空の柔らかい艦載機はバスバス落とせる。過信は禁物なのは一部を除き全艦共通である。

・装甲
まず船体各部を見ていくと、舷側は127mmと普通の巡洋艦と変わりない。甲板は80mmとトップクラスに分厚いが、これのみで戦艦砲を防げるとは考えない方が良い。艦首・艦尾は27mmとドイツ巡洋艦並みだがこれも平均よりもやや上といった具合で、敵のAP弾には無力。大型巡洋艦の図体の大きさを加味すると装甲はそこまで堅固とは言えないだろう。更に装甲防御も10.5%とダメージを軽減できる数値ではなく、決して撃たれ強い訳ではない。更に耐性もドイツ巡洋艦らしく対水雷防御が劣って居る等、典型的な弱点を内包している。

・機動性
素の最高速度は31ノット台とかなり鈍足。これでもシュペーよりは若干改善されているのだ。加速力はドイツ巡洋艦の常でやや鈍く、舵の効きも反応が鈍い上に船体が重く取り回しは効かない。迂闊に敵の一群の前に姿を現すと回頭できずに港に還る事になるので立ち位置には特に気を配る必要がある。

・隠蔽性
素の被発見距離は9km未満と船体サイズを考えると非常に優秀。但し本艦は巡洋戦艦と異なり速度や機動力に秀でる艦では無いためこの隠蔽を攻撃に活かすのは結構難しい。

・生存性
素の体力は38000台と大巡らしい豊富な体力を誇る。ところが装甲の所で述べた通り、実は本艦は見た目ほど堅固ではない上に図体の割に防御・耐性に優れる訳ではない。1対1なら兎も角、複数の敵艦に撃たれた場合はあっさり削り切られてしまうだろう。そして隠蔽こそ優秀でも機動力に難を抱えている為、立ち位置を間違えると即沈し易い。イタリア艦艇ばりに「撃たれ始めると何故か敵弾が集中し始める」系統とも言えるので見た目の割には生存性は高くは無い。

・消耗品
艦の長所を活かすなら高級船員食料、予防整備パック、改良型ディーゼルエンジンを推奨。ただし最後の1品は効果が薄いので、好みによっては別の品に変えるのも良いだろう。

・艦艇スキル/艦長スキル
艦艇スキルとして「ソナーⅡ」を2回、「高速装填Ⅱ」を2回、「対空警戒Ⅰ」を2回使用可能。
座乗する艦長は、艦艇スキルの構成がツリー艦とは異なるので、専用艦長を一人用意し、優秀なスキルを強化するものを選びたい。
なお本艦のスキル構成は、同格ドイツ巡洋艦のマインツやtier7ドイツ巡洋艦であるミュンヘンと全く同じである。シル専用艦長はマインツやミュンヘンでも(艦ごとの特性を活かした細やかなチューニングを気にしなければ)そのまま用いることが可能であることも、おぼえておくと良いだろう。

・装備
　・兵装　主砲改良III
　・防御　加速または転舵
　・適正　隠ぺい改良または転舵

・エリート特性
　・新型砲塔　主砲旋回速度+20%　
　・改修済主装甲帯　装甲防御+5%、防郭防御+10%　
　・功績　EXPアップ+10%
※基本は「新型砲塔」を選択して砲旋回速度を補い、装備で精度を補う構成を推奨。

・総論
　艦の見た目や特性的に「アドミラル・グラーフ・シュペー」の強化・拡大型と言える本艦。特性としては大幅に強化された対巡洋艦攻撃能力が魅力だが、それ以外の部分はかなりおざなりであって乗る人というよりも戦場や相手の編成を選ぶ艦と言えなくもない。とはいえ機動力の無さに目を瞑れば位置取り次第では縦横無尽に活躍できる要素を兼ね備えており、難易度こそ高目なもののその爆発力は決して侮れない。高ティア帯でシュペーを操ってみたいという腕に自信のある艦長や、ありきたりの巡洋艦に飽きてしまった艦長にとってはツボにはまる艦と言えるのではなかろうか。

戦闘名誉章

史実

小ネタ

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