概要
ドラクエ全作品共通の、問いかけに対する選択肢。登場人物との会話で質問に答える時や、システムメッセージでの確認に対してプレイヤーの意思表示をする時に使用される。他のRPGは無論、他ジャンルのビデオゲームでもこれを見なかった人は恐らくいないであろう。
Yes・Noの二択による確認は処理が簡単であることからコンピュータ全般において多く用いられており、特にキーボードの無い家庭用ゲーム機では、直接文字を選びながら入力して回答するよりもボタン操作1~2回で済むこの方法が、開発側・プレイヤー側の双方にとって少ない手間で済む手法である。
DQシリーズでは「ピロピロ?」という高音のビープ音とともに
►はい ►いいえ |
というウィンドウが現れ、カーソルを移動させて回答を選択する。キャンセルボタンを押すと「いいえ」を選んだことになる。
ドラクエでもあらゆる場面で登場するこの選択肢。
モンスターからの問いかけで戦闘になったり、どっちを選んでも同じ結果になったり、世界の命運がこの二択に委ねられてしまったり、DQ5の結婚相手を選ぶ時「本当に私でいいの?」と問われたとき等々、その後の展開は多種多様。
あるいは実質的な強制、いわゆる【無限ループ】を迫られたり(DQ1の【ローラ姫】やDQ3の【カンダタ】、DQ5の【おやぶんゴースト】などが有名)することもあり、これからのリリース作品でも無くなることは絶対にないであろう、ドラクエの最重要要素の一つである。
ただし、選ぶとキャンセルができない場合がほとんどであり、とんでもない敵が登場することを知らず、【海底宝物庫】あたりではいを選んでしまったが故に後悔したプレイヤーは数知れない。
また、どう考えても「はい/いいえ」で答える質問ではないシチュエーションでもこの質問がでることがあるのも、ドラクエシリーズの特徴。
施設を利用するときには初代DQ1のときから頻繁に使用されている。特に主人に話しかけないと料金がわからない【宿屋】、メニューと対象者を選んで初めて料金がわかる【教会】、リストに金額が表示されないアイテム売却時などでは金額を提示したうえで「はい/いいえ」による確認が入る。また買おうとしている装備品を装備できない場合にも確認が行われる。
これは相手のキャラの質問に答えるのと同時に、冒頭にある「プレイヤーの意思表示」も兼ねており、これによって泊まるつもりが無いのに泊まってしまったりすることを防いでいる。
初期の作品では宝箱などからアイテムを取得したが持ちきれないという場合は「なにか すてますか?」という確認があり、DQ1やDQ2ではこれが唯一のシステムメッセージによる「はい/いいえ」である。
一方【すてる】コマンドも含め、DQ3までは捨てるかどうかの最終確認が行われなかったため、選んだら即座にそのアイテムを失ってしまい、選択ミスで取り返しのつかないことになる場合もある。
DQ3以降では冒険の書の削除、DQ4からは捨てる時の確認、そして以降はモンスターを仲間にするかどうかなど、システムメッセージによる確認も増えていく。
DQ9以降の【クエスト】の受注時には、人物から会話で依頼された直後にクエスト内容が表示されるとともに「このクエストを 受けますか?」というシステムメッセージによって確認される。この時の「はい/いいえ」はシステムメッセージとキャラの会話の2つに対して同時に答えることになる。
大抵の場合、カーソルはデフォルトで「はい」の位置にあるが、DQ6以降ではWindowsのダイアログボックスでも見られるように「いいえ」がデフォルトになっているケースも登場した。【冒険の書】の削除の確認や、DQ6で【アモス】に秘密をバラすかどうかの選択、DQ9の【転生】の最終確認など、安易に「はい」を選ぶと後悔しかねないような質問が該当する。
唐突に現れるこの選択肢で、ボタン連打でうっかり「はい」またはキャンセルするためのボタン連打で「いいえ」を選んだ扱いになった場合、取り返しのつかないイベント展開になってしまった…なんてこともあるかもしれない。
「はい/いいえ」以外の選択肢
店などの施設を利用する際には「かいにきた/うりにきた」など「はい/いいえ」以外の選択肢がシリーズ初期から登場している。しかしこれらはメニューコマンドの一つとして捉えることもできる。
シナリオで「はい/いいえ」以外の選択肢が登場した例はDQ6の【レイドック】で妹の名前を「ターニア/クラリス/バネッサ/セーラ」の4択の中から選択する場面が初登場。同作では【氷の洞窟】でも合言葉を3択の中から選ぶ場面があり、この時は選択肢が1~3の番号付きでメッセージに表示されて「1/2/3」の番号で選ぶ形になる(SFC版)。
次作DQ7では【山賊のアジト】に入る際の合言葉で「北に きまってるだろ。/そんなもん 知るか。/おとといきやがれ!」の中からフレーズを選択する場面が登場した。DQ8の【ラパンハウス】の【カラッチ】によるテストでも、3択の短い文章による選択肢から回答を選ぶ。
また、「はい/いいえ」に別の選択肢が加わって3択になる場面もあり、リメイク版DQ3の【性格診断】の劇場バージョンでは「はい/いいえ/とぼける」、DQ8でモンスターチームに【モリー】が考えた名前を付けるかどうかの選択時は「はい/いいえ/やっぱり自分でつける」となっている。
DQ10オンライン
【アスフェルド学園】では「はい/いいえ」以外の選択肢を選ぶ場面がいくつか存在する。
その後、メインストーリーでも「はい/いいえ」以外の選択肢を選ぶシーンが登場した。 その何れも印象的なシーンである。
DQ11
シナリオムービー内で「はい/いいえ」を選択できる場面はあるが、その場合は選択によって展開が変わることはなく、無限ループになるか、強制的に「はい」を選んだ展開になるかのどちらかである。このため再視聴時やDQ11Sではボタン長押しによるスキップが可能。
行動の確認のための「はい/いいえ」や、【ロミア】との会話のように返答によって展開が変わる場合は、必ずムービー外(画面が切り替わる前)にて「はい/いいえ」を選択するようになっている。
ライバルズ
光と闇の異聞録の【りゅうおう】の効果で相手ははいかいいえのトークンを選ぶこととなり、はいを選べば敗北、いいえを選べばランダムな敵1体に4ダメージ。このユニットは相手のターン開始時ランダムな敵1体に4ダメージを得る。