盾【たて】
- 装備カテゴリのひとつ
- プレイスタイルのひとつ
装備カテゴリの盾
- 手持ちの防具。装備しているだけで、相手の近接攻撃によるダメージを種類によって決められた数値分軽減する。
- 常に左手側に装備するため、両手がふさがる武器と同時に装備することはできない。またあくまで防具であるため、基本的には攻撃に使うことはできない。
- 遠距離攻撃・魔法攻撃に分類される攻撃には持っているだけでは減少効果が無い。
- 改造によって各種パッシブディフェンスと同様の「自動防御」を付与することが出来る。
だが、その確率は盾によって異なり、その確率も「発動すればラッキー」程度のものである。
なお、この防御効果にダメージ減少効果は無い。硬直回避のみである。
- 改造によって各種パッシブディフェンスと同様の「自動防御」を付与することが出来る。
- ディフェンス成功時におけるダメージ軽減を上乗せする効果があり、防御力を求めるプレイヤー御用達のアイテムである。
- ディフェンスを中心に戦い、生き残る事を絶対優先する使い方。
盾を持つ事によっての近接ダメージ軽減で、保険程度に生存率を向上させる使い方。
上記の自動防御を特化させ反撃し、突進などを用いて殲滅力を高める使い方。等々…
一口に盾と言っても、使い方は様々。
- ディフェンスを中心に戦い、生き残る事を絶対優先する使い方。
- 例外的に盾でありながらシリンダーの機能を持つガードシリンダーが実装されている。
特徴
- ジャイアントが実装してからしばらくは、ジャイアントが装備できる盾が存在しなかった。
現在ではジャイアント専用・他種族共用の盾が実装され、元々強固なディフェンス効果がさらに上昇。
さらに、盾装備時限定のスキルウィンドブレイカーまで実装された。
- 突進を使用する為に必要な装備品でもある。
ただしジャイアントは盾がなくても突進が使用でき、細工をすれば人間やエルフでも盾なしに突進ができる。- ジャイアントが盾無しで突進可能な理由は、ジャイアント装備可能の盾が実装する前に突進が実装しているため。この実装時期のズレによって、ジャイアントは装備品や戦術に大きな広がりを持つことになった。故に人間・エルフと比較するとより機動的で柔軟な対処が可能で、こと近接戦闘を好むプレイヤーを魅了してやまない。
- また、ジャイアントは突進時の攻撃力が高めに、エルフは低めに設定されている。これは種族的な肉体の頑強さをフィードバックさせたためと思われる。
- 基本的には手に持って使用するものだが、一部の盾は手甲のように腕に装着して使用する。
バックラーがその代表例。
- ジャイアントはランスと大型盾であるバレスシールドを同時に装備することで、戦車さながらの高火力・高防御を両立させる事が可能。
- ランスは近接主体のプレイヤーにとっては有力な最終装備候補となる武器であり、このアドバンテージは存外大きい。
- 因みにガードシリンダーを持つ事で、多少防御力は落ちるもののより柔軟かつ幅広い戦術が取れる。
遍歴
- 流行り廃れが激しく、サービス開始からしばらくはメイスとカイトシールドをあわせた構成が大流行したが、二刀流実装以後より一気に廃れ、装備するのは二刀流できないエルフと一部のマニアだけという悲惨な事態に。
- それからしばらくは放置状態だったが、ドラゴンシールドやビホルダーシールドなどの既存盾に比べて大幅に強力な盾が実装されると、ファッション装備としても少し息を吹き返し、多タゲの多い影ミッションが実装されて経験値稼ぎの主役となると、多タゲ対処のために防御を求めるプレイヤーが続出、一気にポピュラーな存在へと返り咲く。特にエイヴォンの盾の性能は群を抜いており、近接エルフをはじめ、多くの防御プレイヤー達はこぞってこれを求めた。
- 特別改造が実装されてからは片手近接武器では火力不足となりやすく、主にエンチャント効果狙いで錬金術メインのPCのお供となっている。
- 現在は後述するシールドマスタリやガードシリンダーの存在により、より強固な防御力、幅広い状況に対応できる汎用性を獲得している。
- 「盾を持つのはヘタレの証拠=プレイヤースキルが無い」という過激な発言をする者もいたりした。
- 確かに「守りより攻める戦闘」の意識が強いゲームであるが、G8までは敵の攻撃力が非常に高く、GENESISごろまでは敵の防御力がやたら高いというゲーム実装上の方針も密接に関わっている。
- ZEROアップデートまでは実質防御力が全く機能していなかったため、高い攻撃力に対して「喰らわない」以外の選択肢がなかった。しかしメインコンテンツが影世界にシフトしたことでこれが逆転。多タゲが当たり前の環境となったため、これに対してプレイヤーの対応策としては、
- よりすばやく敵を減らすために攻撃力を高める
- 攻撃を受けても倒されないための防御力を高める
- という選択肢が生まれた。これらはいずれもアプローチが異なるだけで、「リスクの低減ないし無効化」という大目的は共通している。しかし、それまでの「多タゲ=位置取りが悪い=下手」というイメージは依然根強く、故に「盾=下手」という風評被害が発生したようだ。
こうした先入観に囚われず、役割に見合った評価を心掛けられたい。
- PTの場合、一人でも多く生き残る事で状況を大きく変える事が可能になるので、こういった防御を特化したプレイヤーはPTの生存率向上に大きく貢献できる。役割分担とは斯様に重要なものなのだ。
- とはいえ、実際のところPT全員が火力特化のゴリ押しで何とかなるケースが多いのも事実ではあり、当然ながら攻略スピードはこちらに軍配が上がる。よって依然として火力偏重の風潮は強く、現在でも盾愛好家は少々肩身の狭い思いをしているようだ。
火力インフレの加速についていけなくなりつつある、という意味では魔法士の悩みと共通する所もある……かもしれない。 - 現在では盾の装備できないスキル群が多数あるため、インベントリの容量制限もあって持っていないというプレイヤーも少なくなく、盾の利用率はいまひとつ。
- とはいえ、実際のところPT全員が火力特化のゴリ押しで何とかなるケースが多いのも事実ではあり、当然ながら攻略スピードはこちらに軍配が上がる。よって依然として火力偏重の風潮は強く、現在でも盾愛好家は少々肩身の狭い思いをしているようだ。
- 噂によると近接エルフはひとつの嗜みとして常時帯びているらしい。これは近接エルフの誓い、または同志への合図のようなもので、戦術が多様化された現在では「近接」に拘ること自体ナンセンスではある。
しかし、これは彼らのアイデンティティのようなもので、マイノリティである自分達の存在を確認することで、改めて近接を心に誓い、同志との結束を誓うのだという。
「私は近接エルフを続けるよ!」
- 2013年9月に行われたZEROアップデートにてパッシブスキル『シールドマスタリ』が追加された事により、再び注目を浴びた。
- 同時に防御数値の計算式の変更、軽鎧・重鎧の仕様も変更、さらにマスタリ実装。改造やエンチャントによるが防御150以上を現実的なレベルで実現が可能になった。極まってくると防御200という世界に足を踏み入れたプレイヤーもいるとか。のちに実装された特性や細工・各種エンチャントによって防御700台という異次元へと到達したミレシアンもいるとのこと。彼らは一体どこまで行くつもりなのだろうか……。
- ランク1まで上げるとラウンドシールド等の小型盾のみならず鍋や本ですら防御力が15確保できる。特に中型・大型の盾の防御能力が急上昇。中でも唯一大型盾扱いの上に入手も容易なバレスシールド人気が高まっている。
- 盾を持った敵にも適用されているため、それらの敵も強化されているという嬉しくないおまけも。
- さらにZEROアップデート後半の「闇の賢者プロフェッサーJ」においてガードシリンダーが実装。盾とシリンダー双方の機能を併せ持つ新装備であり、エンチャントや改造によって「防御」以外の目的を持った新しい「盾」として注目された。
プレイスタイルとしての『盾』
- 敵の攻撃を一身に引き受ける役のこと。上記になぞらえて盾、盾役と呼ばれる。海外由来の語としてはタンクとも。
- 高い防御力よって被ダメージを限界まで抑え、敵の攻撃を集中させて味方を守るとともに攻撃に専念してもらうことが狙い。
また、敵の注意を引き付けることで挙動をコントロールする側面もあり、ゲームデザインによっては最重要ポジションでもある。 - もともと「やられる前にやれ」が鉄則のマビノギではあまり重視されていなかった。
また、基本的にひとりが1体の敵を引き受ける一対一、あるいは全員が固まって思い思いに攻撃するスタイルが中心のバトルシステムなので、盾というポジション自体が存在しない。
しかし、一部高難易度コンテンツにおいては敵の向きや挙動を誘導することで戦闘を有利に進めることもできるので、そうした概念自体がないわけではない。 - マビノギではおおむね盾役、盾プレイといえば攻撃よりも防御力に特化し、ダメージ1の行進を眺めるのが好きな一部の特殊な嗜好を持ったプレイヤーのロールプレイの一つである。
基本的には防御力に全振りのため比較して火力が上がりにくく、1回の戦闘時間が長くなる傾向にあるため、現在のハイスピードバトル環境にはマッチせず効率は良くない。
一方、マビノギではソロにせよパーティプレイにせよ一人が倒されてしまうと一気に戦局が苦しくなることもあるため、やられないという一点においては非常に重要なプレイスタイルでもある。 - たいていは堅牢な鎧に身を包み、盾と片手武器を帯びた純正ファンタジーRPGのような出で立ちをしていることが多い。昨今ではアバタースロットがあるため一概には言えないが、どことなく華々しく人目を惹くような装飾や衣装を好む傾向にあるようだ。
……かと思えば「俺の鎧はこの筋肉だ」と言わんばかりにパンツ一丁で現れ、並み居る強敵をなぎ倒していくというある意味人目を惹く脳筋プレイヤーもいたりする。
- このように、マビノギにおいての盾役はどちらかというと趣味の一つであったが、高難易度コンテンツにおいては非常に重要視されるようになっており、特性の『固い意志』『超越:生命』『集中挑発』といったスキル群はそうした戦術を後押しする。
- のちにアルカナアップデートによって実装された新スキル・アドバンスドディフェンスは攻防一体のスキルであり、ただサンドバッグになるだけではない盾役のあり方を提示しているようにも思われる。
- 昨今のアップデートによってジャイアントに『盾』の適正が与えられている。
元々守りに長けた種族ではあったが、種族スキルウィンドブレイカーとタウントに強力な防御効果が得られるようになったことでより特徴が強調された*1。
現在では高難易度コンテンツに挑むにあたっては大安定、王道中の王道として盾役のジャイアントが立てられることが少なくない。- 近接エルフ達はその雄々しい立ち姿に尽きないほどの憧憬とともに、いくばくかの嫉妬を抱くのだとか。