アームドデバイス(A's)

Last-modified: 2024-03-03 (日) 21:42:17

アームドデバイス(Armed Device)

ベルカの騎士が扱う武器型(アームド)のデバイス。綴りはA'sDVD2巻初回特典が初出。
武器としての性能を重視し、魔法サポート能力はミッドチルダ式のデバイスに比較して劣る。 魔力の籠もった弾薬(カートリッジ)を消費することで、一時的に多大な能力を発揮する、ベルカ式カートリッジシステムを持つことが最大の特徴。
ただし、武器型ではなく、カートリッジシステムを搭載していないと見られるクラールヴィントもアームドデバイスに分類されているところから、ベルカ式魔法で使われるデバイスを総称してアームドデバイスと呼んでいると思われる。
ミッドチルダ式インテリジェントデバイスと同様に人工知能による意志を持っているかどうかについては、描写が少ないところからはっきりとは言えない。 しかし、一部に意識を保有しているものが存在する(A'sDVD2巻ブックレット)。 レヴァンティンはフェイトに誉められたときの反応(A's第5話)等から、ある程度の意志に近いものがあると思われる。

グラーフアイゼン(Graf Eisen)

CV:Tetsuya Kakihara(柿原徹也)
使用者:ヴィータ
紅の鉄槌の姿を持つデバイス。 綴りと連装数はA'sDVD2巻初回特典から。
アームドデバイスとしての基礎機能を高いレベルでまとめつつ、優れた魔法補助能力も持ち合わせたバランスの良さが特徴。
3連装回転シリンダー方式のカートリッジシステムを採用している。
ヴィータ曰く、「鉄くろがねの伯爵」(A's第12話) 戦闘中などは「アイゼン」と呼ばれることもある。
以下の4形態を持つ。

  • 待機フォルム
    ミニチュアのハンマーの形状。柄のところから鎖を繋いで、首から提げている。
  • ハンマーフォルム(Hammerform)
    グラーフアイゼンの基本形態。 長柄のハンマーの形をしており、主に両手で振るっての打撃に使用するが、本編中では相手が砲撃魔導師のなのはであった事からか、シュワルべフリーゲンを使用するシーンの方が多く印象的である。
    この形態は魔法制御・補助能力にも優れており、シュワルベフリーゲンの誘導管制補助等、ヴィータの魔法使用を強力にサポートする。
  • ラケーテンフォルム(Raketenform)
    ロケット(Rakete)推進による大威力突撃攻撃を行う強襲形態。 ハンマーヘッドの片方が推進剤噴射口に、その反対側がスパイクに変形する。
    現在までの描写を見る限り、ラケーテンハンマー専用フォルムと思われる。
    圧倒的な加速力と攻撃力を引き換えに、魔法サポート機能が落ち、射撃魔法、範囲攻撃が出来なくなる。言うなれば諸刃の剣。
    変形時にカートリッジを1個消費する。また、加速維持の時間に応じてカートリッジが消費される。
  • ギガントフォルム(Gigantform)
    ハンマーヘッドを巨大な角柱状のものに変形させて打撃を行うための形態。 A's第6巻DVDブックレットにはフルドライブモードとも併記されている。
    ハンマーヘッドは変形直後の時点で既にヴィータの身の丈ほどもあるのだが、魔力を使用することによってそのサイズと質量を更に増大させることが可能で、A's第12話では闇の書の闇と同等の大きさにまで巨大化した。 この際、柄も巨大化と共に伸長している。
    繰り出される攻撃は単純故に強大な破壊力を誇り、最大威力に限ればシグナムをも上回る。
    取り回しの悪さや消費魔力の多さといった観点から、多用できる形態ではないが、大型対象への攻撃や結界・対物破壊において高い性能を備えている。
    変形の際にカートリッジを2発使用する(公式ページ)。
    ギガントはドイツ語で「巨人」の意味。

レヴァンティン(Laevatein)

CV:Tetsuya Kakihara(柿原徹也)
使用者:シグナム
剣・連結刃・弓の3形態に変形するアームドデバイス。 「剣つるぎの騎士、シグナムが魂、炎の魔剣レヴァンティン」(A's第12話、シグナム談)
武器としての機能が非常に優れている反面、魔法補助能力はほとんど持ち合わせていない。
本編中の描写から、おそらくボルトアクション方式(猟銃などのものと同様)のカートリッジシステムを採用しているものと推察される。 また、カートリッジはA's第7話の描写を見る限り、少なくとも3発は装填可能。
柄が二重構造になっており、装填の際は柄の中に入っているカートリッジ補給口が伸長して露出、弾丸を放り込んだ後柄の中に移動して装填というシークエンスになる模様。
闇の書事件の後に中身を新式に強化したらしい(漫画版Epilogue)。
レヴァンティンの名称は、北欧神話に出てくる炎の巨人スルトの魔剣からと思われる。
以下の4形態を持つ。

  • 待機フォルム
    ミニチュアの剣の形状。束の先から鎖を繋いで、首に掛けている。
  • シュベルトフォルム(Schwertform)
    レヴァンティンの基本となる形状。片刃の長剣(Schwert)の形で、片手・両手どちらでも扱えるサイズとなっており、シグナムは通常戦闘の大半をこの形態で行う。
    カートリッジロード時は刀身の付け根にあるダクトパーツをスライドさせ、ロードと同時に排莢を行っている。
    この状態でカートリッジロードすることで、炎を纏うことができる。
    公式ページでは、当初ブレードフォルムと称されていた。
  • シュランゲフォルム(Schlangeform)
    直訳すると「蛇(Schlange)形態」。レヴァンティンの中距離戦闘形態である。
    いくつもの節に分かれた蛇腹剣の形態。 公式に曰く「鞭状連結刃れんけつじん」
    伸びた刀身はシグナムの意志で操ることができる。 また、A'sのOPで見せているように、相当な長さまで伸ばすことが可能。
    中距離戦闘の他に、シュベルトフォルムにおける斬撃の死角を補ったり、立体的な攻撃が可能となり、戦闘の幅を大きく広げる。
    ただし、この状態のときは、刀身のコントロールで手一杯になるのと、当然ながら刀身による受けが出来ない上、パンツァーガイストの発動も困難になるため大幅に防御力が低下する。こちらも諸刃の剣である。
    変形時にカートリッジを1個消費する。
    A's第5話で登場。本領発揮は第7話。
  • ボーゲンフォルム(Bogenform)
    「刃(やいば)、連結刃に続く、もう一つの姿」(A's第12話シグナム談)
    大型の弓(Bogen)の形をとる、レヴァンティンの遠距離戦闘形態。
    鞘と剣を連結し弓の形へと姿を変える。
    変形時にカートリッジを1個消費する。 変形後のカートリッジスロットは弓の上下に2つある。
    A's第12話に登場。
    矢はレヴァンティンの刀身を一部流用している。
    矢の形成と発射毎に2発のカートリッジをそれぞれ使用する。(公式ページ)

  • A's第5話で初めて登場した。
    レヴァンティンが戦闘時以外に待機フォルムを取る事ができるため、本編中では本来の鞘としての使用(剣の収納)はほとんど見られない。 必要に応じてシグナムが手元に取り寄せていると思われる。
    漫画版Prologueでは鞘から抜いているシーンが、Report5では戦闘後に鞘に収めるシーンがあった。
    レヴァンティンの刀身を鞘に収めることで、魔力を圧縮する圧縮機としての効果がある。 また、刀身と同様の強度があり、シグナムの魔力を通すことも出来る。 このため、防御魔法を纏わせて左手で盾のように攻撃を受け止め、弾くことも可能である。 シュランゲフォルムでの防御力低下という欠点をこれによって軽減することができる。 第7話では、フェイトのバルディッシュ・アサルトのハーケンフォームから繰り出された斬撃を止めるほどの硬度を見せた。
    また、ボーゲンフォルムへの変形時にも使用する(ボーゲンフォルムの項を参照)。

クラールヴィント(Klarwind)

CV:Alexandra Haefelin
使用者:シャマル
騎士の指輪の形を持つデバイス。 グラーフアイゼンやレヴァンティンのように表に立って戦闘することはない。
攻撃力がほとんど無い代わりに、強力なサポート能力を持つ。
常に4つ一組で使用されている。一つ一つを単独で使用出来るかどうかは描写がなく不明。
カートリッジシステムは非搭載。
シャマル曰く「湖の騎士シャマルと、風のリング・クラールヴィント、癒しと補助が本領です。」(A's第12話)
以下の3形態を持つ。

  • 待機フォルム
    鎖を通した4つの金の輪の形状。シャマルは通常はこの状態のクラールヴィントを首に掛けている。
  • リンゲフォルム(Ringeform)
    クラールヴィントの基本状態。 普通の指輪形態で、青い石と緑の石の片方が鏤められた二対の金色の指輪。 公式ページの画像では2つしかないが、本編の映像を見ると、シャマルは両手の人差し指(青色)と薬指(緑色)に一個ずつ、ちゃんと4つをはめている。
    魔法補助を強力に行う。(デバイスカード)
    A's第2話他において、はやての携帯電話と通話している。
    この状態で通信防御や回復もできる。
  • ペンダルフォルム(Pendelform)
    指輪に入っている石が分離、拡大して振り子(Pendel)となり、指輪本体と紐でつながった状態。
    通信・運搬などの際に使用する。(デバイスカード)
    この振り子は自在に動くようだ。 また、紐は伸縮式のようで、なのはに仕掛けた『旅の鏡』はこの紐でフレームを構成しているものと思われる。
    本編では2度(A's第2話及び第12話)使っているが、いずれも片手側(第2話では右手、第12話では左手)でしか使用していない。その理由は不明。
    当初の公式ページではペンデュラムフォルムと称されていた。

シュベルトクロイツ(Schwertkreuz)

使用者:八神はやて
漫画版Epilogueで登場した、リインフォースを喪った後の、はやての新しい杖。 「シュベルトクロイツ」は直訳して「剣十字」の意味である。 変形シーンが全くなかったため、杖以外のフォルムを持つかどうかは不明である。 A's最終話の描写からの推測だが、待機状態では、リインフォースの残した剣十字の紋章の形を取っていると思われる。 また、このデバイスが音声を発している描写はない。
漫画版Epilogueでは、エイミィはこの杖のことを「バージョン8」と言っていた。 汎用デバイスなのか、はやて専用のバージョン8にあたるという意味なのかは不明である。 その約一ヶ月前のA'sSS03の時点ではデバイスの試作を繰り返していたようなので、後者の可能性が高い。 また、同じくマリーの台詞から推測すると、管制デバイスが杖とは別に必要なようである。 しかし、はやては管制デバイス無しのシュベルトクロイツのみの使用でバリアジャケットを装着し、広域攻撃魔法詠唱を行っていた。 推測だがこれは、リインフォースの残した、いわゆる「蒐集行使」によるものと考えられる。
また、ここで話題にあげられていた管制デバイスが、後のリインフォースIIなのは言うまでもない。
外見は、「杖」と同じである。 これは、都築氏によると、ペンダントとして残った剣十字の紋章の形状や、はやての印象に強く残ったかつての「杖」の姿から、管理局に同じ形で同じような性能のものを作成してもらったとのことである。(メガミマガジン2006年6月号)
「シュベルトクロイツ」という名称については、VFBの設定資料では、「はやての杖(シュベルトクロイツ)」、A'sDVDブックレットでは「剣十字の杖(シュベルトクロイツ)」と記載されていた。 一方、A's本編中やSS、漫画版等では、かつての「杖」が「シュベルトクロイツ」と呼ばれたことはなかった。 しかし、VFBやA'sDVDブックレットの資料が、どちらの杖を指しているかも明言されていない。 都築氏によって、新デバイスの杖がシュベルトクロイツであると明言された(メガミマガジン2006年6月号)。 ただし、かつての「杖」も、同じ「シュベルトクロイツ」の名を持っていた可能性も、明確に否定されたわけではない。