魔法技術関連(Strikers)

Last-modified: 2024-03-02 (土) 00:25:01

ガジェットドローン(Gajet Drone)

ロストロギア「レリック」を狙って出現する謎の機械兵器。
ロストロギアに付随することから当初は「ガジェット」又は「ドローン」と仮称されていた(StrikerS漫画版Episode-4)が、結局「ガジェットドローン」が正式名称として定着する。略称は「ガジェット」。
単機でAMFの展開が可能で、StrikerS漫画版ではその対応や備えのためにフェイトが訓練校を訪問している。
自律判断が可能なAIを搭載していると思われるが、知能はそれほど高くない模様。
但し、ヴィータが「動きも段々賢くなってきてる」という発言をしており、順次改良が為されているようである。 学習機能が搭載されているとする説もある。
ガジェットドローンは複数のタイプがあり、漫画版で登場したカプセルタイプの他に航空機のような形状をしたガジェットドローンがStrikerSスターターブックに掲載された。
また、OPでカプセルタイプと共に出撃している中に大サイズの球体形をした姿も確認されている。
第2話で登場したカプセルタイプ(StrikerS漫画版Episode-1で出現したものとほぼ同一)は「ガジェットI型」と呼称されていた。 そして、第4話にて飛行機型のものが「ガジェットII型」、大型のものが「ガジェットIII型」であることが明らかにされている。
第21話にて両腕に鎌とおぼしき武器が付いた機種が出現した。この機体は「なのは撃墜事件」を引き起こした「アンノウン」であり、「ガジェットI型」が出現するよりも2年前(本編からは8年前)に存在していたが、メガミマガジンでは「ガジェットIV型」と呼称されている。これは発見順番でなく認定(認識)順番でつくためであると思われる。
射撃は青い色の直射弾であり、魔力を使用していない熱光線を発射するという所謂「光学兵器」にあたる。
また、「アームケーブル」と呼ばれるコードを持ち、これによって物品を確保したり電子機器へ介入する事ができる。このアームケーブルの先端部は色々なものに換装可能である。
スカリエッティ達も「ガジェットドローン」と呼んでいるが、トーレ曰く「元々名無しで、管理局名称を知ったスカリエッティがそれをそのまま使っている」という投げやりな理由であった。その根底には「私はあの鉄屑(ガジェットドローン)に直接戦力は期待してないんだよ。私の作品達がより輝くために、デコイとして使うガラクタさ」という第9話の発言が根底にあると思われる。
第25話において、クアットロ撃破後に地上本部襲撃班のガジェットは全てその機能を停止した。これはガジェットの指揮管制を担当していたウーノ・クアットロ・オットーが全員撃破された事に伴い、自動停止のコードが発信された事によるものである。
しかし、直後にゆりかごのコアであるヴィヴィオが「聖王」としての機能を停止したため、ゆりかごの自立防衛システムが発動。ゆりかご内部に収められていた全機体が稼動している。最終的にはなのは達の脱出後、ゆりかごと運命をともにしたと思われる。
なお、I~III型は「IV型」を参考に作られたものであり、IV型はスカリエッティ本人の作品ではない。

・ガジェットドローンI型(Gajet Drone Type-I)
カプセル状の最初期から出現しているタイプ。
ゼスト隊による突入捜査の時点でI型と思われる残骸が多数確認できるため(DVD版StrikerS第24話)、少なくとも8年前には量産が開始されていたと思われる。
初期のものは索敵センサーと思しき黒点の数が3つだった(漫画版StrikerS Episode-1)が、新暦75年現在ではセンサー数が4つに増加しており、4年間で若干のマイナーチェンジが施されている。
機体正面の黄色いセンサー状のパーツが射撃装置で、この装置から熱線を放ち攻撃する。また、アームケーブルを振り回し、先端に付いたアンカーで攻撃することもある。
第7話ではミサイルランチャーを装備した機体も出現し、装備を後付可能な事が判明した。このミサイルランチャータイプは「I型改」と呼称されている。
このI型改は第17話の機動六課隊舎攻略戦、第25話の第二次地上本部襲撃戦においても出現が確認された。
このI型改の装備はハードポイントによって追加されており、装備を追加することによって強化する事が考えられていた模様。

・ガジェットドローンII型(Gajet Drone Type-II)
全翼機のような形状をしてる航空型で、固定兵装は機体下部の固定砲門2門。
また、第11話で「質量兵器」である空対空誘導弾(誘導方式は不明)を使用した。機体下部のハードポイントであろう部分に6発マウントされている。
この機体の機動力は高く、一般的な空戦魔導師を凌駕する機動性を確保されている。
対地射撃を行う姿は確認されていないが、第17話の機動六課隊舎への殲滅戦の際にIII型と共に投入された事から、対地攻撃も可能な戦闘攻撃機としての運用がなされている。
第9話では高速型のII型改が登場した。六課側の分析では機動力や推力が上昇している模様。ただし外見上の変化は確認できない。
これは「航空戦力を引き付ける囮」としての役割を更に強化した型である。
また、戦闘攻撃機としてだけではなく、飛行能力を持たないナンバーズなどのトランスポータとしても使用されている。
トランスポータとして使用したのはルーテシア(第17、22話)・セイン(20話)の二人。
第17話での使用時にルーテシア&ガリュー&ヴィヴィオの3人分の負荷をかけてもまだ飛行できた事からペイロードには余裕がある模様。

・ガジェットドローンIII型(Gajet Drone Type-III)
球形の比較的大型タイプ。I型と同じ射撃兵装をマウントしてあるが、砲門数が3門になっている(公式ページのイラストでは側面にも砲門と同系統の色をしたパーツが見えるが、実際に砲門かどうかは不明)。
また、アームケーブルとは別のベルト状の腕2本を振り回しての格闘攻撃も可能。
移動方法はI型のように浮遊して移動する方法と、形状を生かして(?)転がって移動する方法がある。
転がっている最中は攻撃ができないので、転がって移動するのは浮遊するスペースが無い閉所での運用のみの可能性が高い。
StrikerS漫画版Episode-11にてIV型に似た多脚型歩行ユニットを装備したIII型改が試験運用されたが、その後本編に登場しなかったところを見ると量産ラインには乗らなかった模様。
公式ページで『大型・重装甲のIII型』と表記されているように、上記の2タイプに比べ防御面が強化されており、AMFの効果範囲も広がって破壊しづらくなっている。
実際竜魂召喚で大きくなったフリードの砲撃にも耐えうる防御力もある。
ただし、この防御からはみ出た腕やコードは完全に焼かれており、防御範囲はそれ程大きくない。
「あの装甲形状は砲撃じゃ抜き辛い」というエリオのセリフから「避弾経始」が働いている事が推測される。
第6話においてジュエルシードを組み込まれた機体がいた事がフェイトとシャリオの検分により判明したが、III型の総出現数がジュエルシードの数を遙かに越えている為、特に内部機構には影響を与えていない模様。

・ガジェットドローンIV型(Gajet Drone Type-IV)
多脚生物のような動きを見せる地上戦型。脚部を折り畳み羽根を展開した飛行形態も存在するが、劇中では姿を見せていない。
また、ガジェットシリーズの中で移動時唯一浮上せずに足で歩く。
鎌による物理的な刺突を攻撃手段としており、ゆりかご攻略戦においてヴィータを奇襲した際にバリアジャケットの上から直接ヴィータの胸部を貫いた。
この時に姿を消してヴィータに接近していた事から光学迷彩を使用できる事が判明した。この光学迷彩は魔力探知も避ける事ができる完全なステルス性能を確保している。
この機体は8年前になのはを撃墜し再起不能寸前の大怪我に追い込んだ「アンノウン」でもある。
また、8年前のゼスト隊による戦闘機人生産プラント制圧戦においても出撃が確認され、クイント、メガーヌを取り囲んでいる一幕もあった。
なお、この機体もガジェットドローンと呼称されているが、実際はゆりかご内部に備えられた装備であり、スカリエッティの作品ではない。ゆりかごの防衛機構の一つとして装備されているものである。
I~III型はこの機体を参考にして制作された。
放送終了後も公式ページでは文章・画像ともまったく触れられておらず、DVDブックレット内の用語辞典にて少しばかり掲載されている程度。

ロストロギア(Lost Logia)

・レリック(Relic)
StrikerS漫画版(A'sエピローグの直後)にて発見され、4年の歳月を経て「ジェイル・スカリエッティ事件」の発端となるロストロギア。第一級捜索指定ロストロギアに当たる。
StrikerSオープニングの終盤で登場する赤い宝石がレリックである。
このレリックには一つ一つに刻印ナンバーがあり(第5話)、レリックケースに番号が刻まれている。
第3話時点で「過去に四度発見され、そのうち三度は周辺を巻き込む大規模な災害」を起こしているとのことである。尚、後者二件では、未開の世界で不法に建造された「極めて高度な魔力エネルギー研究施設」で発見され、「災害直後にまるで足跡を消すように破棄」されていた。
災害の映像としては、第2話の空港火災と思われるものと、尖形岩石の立ち並ぶ平原で黒煙を上げているものの二件が挙げられている。また、未開地の映像として、砂漠地帯と密林地帯が示された。
明言されてはいないが、スバル達が巻き込まれた新暦71年の空港火災も、密輸されていたレリックが何らかの原因で爆発したことによるものと思われる。
また、こちらも明言はされていないが、残る1つはStrikerS漫画版Episode-3でクロノとヴェロッサが厳重封印の上で本局研究施設へ運んだものと思われる。
レリックの性質としては高エネルギーを帯びる「超高エネルギー結晶体」であることが判明している。その為外部から大きな魔力を受けると爆発する恐れがある。実際に第25話のスターライトブレイカーによる砲撃直後、結晶体の崩壊と共に大爆発を起こしている。
このレリックへの対策が、機動六課設立のきっかけのひとつとなっているが、名目上、対策部隊となる六課が設立するのに4年もの歳月がかかったからか、スカリエッティは数十個(目視カウントで50個前後)ものレリックの確保に成功している。(第15話)
スカリエッティはレリックをヴィヴィオに埋め込む際にこれを「王の印」と呼んだ。(第18話)
その使用用途の一端は管理局最高評議会の会話で明らかになった。「レリックウェポン」と呼称される人造魔導師製造技術に使用するものであり、ゼスト・ルーテシアがその実験台であった。
ルーテシアが探しているのは刻印ナンバーXIのレリック。その理由はスカリエッティがルーテシアに「母を蘇らせるためにXI番のレリックが必要」と告げたため。
なお、この時点でルーテシアの母であるメガーヌは死亡しておらず、スカリエッティのルーテシアに対する説明には嘘が混じっている。
これまで管理局によって発見されたレリックは以下の通り。
新暦71年4月。遺跡で発見され、なのは、フェイト、はやてが確保。初の対ガジェットドローン戦闘となる。(StrikerS漫画版Episode1)
新暦71年4月。1.と同時に別の場所。遺跡で発見されるも、シグナム、ヴィータが到着したときには既に大爆発を起こして消滅していた。(StrikerS漫画版Episode2)
新暦71年4月末。ミッドチルダ北部、臨海第八空港にて(おそらく密輸中に)爆発し、空港は炎上。(第1話~第2話)
詳細不明ながら、新暦71年~75年の間に発見されるも、爆発して失われた。(第3話)
新暦75年5月。列車に乗せられ移動中にガジェットドローンの襲撃を受ける。 機動六課の初出動にして、スバル、ティアナ、エリオ、キャロにとっては初実戦。最終的にはスバル、ティアナが確保した。 なお、このレリックについて、ウーノが「刻印ナンバーIX」と発言しており、リインフォースIIも同様のことを業務日誌に書いている。(第4話、第5話)
地下下水道にて生体ポッドから出たばかりのヴィヴィオが鎖に繋ぐ形で引きずっていて、地上に出たところをエリオとキャロに発見、確保された。(第10話)
6つ目と一緒にヴィヴィオが引きずっていたが、繋いでいた鎖が切れて下水道に落ちた。 ケースはセインに奪われたが、中身である結晶体のみをティアナたちが確保した。刻印ナンバーはVI。(第10話~第12話)
ヴィヴィオに埋め込まれたものを、なのはが破壊。刻印ナンバーはVII。(第18話、第25話)

・ジュエルシード(Jewel Seed)
リリカルなのは1期において物語の中心になったロストロギア。
21個のジュエルシードを巡って様々な戦いが繰り広げられた。形状は植物の種子のようで、大きさはレイジングハート2個分程度だが、扱い方によっては次元震を引き起こしたりと、大変危険なものとなっている。
尚、21個中9個はプレシア・テスタロッサと共に虚数空間に喪失、残り12個は管理局遺失物管理部で保管しているはずだが、なぜか第5話の戦闘でエリオに破壊されたガジェットIII型の動力と思われる回路に組み込まれていた。
ユーノが話したその後の捜査によると、管理局から地方の施設に貸し出されていたものが、何者かの手で盗まれたらしい。(第8話)
第7話では複数のガジェットIII型が確認されているが、これらにすべてジュエルシードが組み込まれていたかは不明だが、III型自体がジュエルシード残存数を遙かに越える機数で出現しているので他の機体には組み込まれていないと考えるのが自然である。

・守護騎士システム
かつて闇の書の一部であった、ヴォルケンリッター達を構成する魔法技術。
「闇の書」が失われて10年、「夜天の書」の全システムを統括していた管制人格・初代リインフォースが消滅したことにより、守護騎士システムはA'sSS03でも一部語られていた通り、徐々に変調をきたし、本来の機能を失いつつある。
具体的には、騎士間の各種リンクの不調、主人の魔力供給による「無限再生機能」の消失など。これによりA's第12話で見せたような復活は不可能となり、騎士たちは正真正銘「ただ一度の生」を生きることとなった。
それに伴い通常ダメージからの回復も遅れるようになっており、鉄壁を誇った「盾の守護獣」ザフィーラが機動六課隊舎防衛戦で負った傷の回復がなかなか進まなかったのもこの影響である。
また、「ゆりかご」内部の激戦で重傷を負ったヴィータは、「はやての救援があと一歩遅れたら『最初の犠牲者』となっていた(アニメディア2007年11月号)」と言われる程にダメージの回復が遅くなっている。
ただし、それでも常人よりは早く復帰できるようで、「(ゆりかご戦で)あれだけの怪我(胸部貫通刺創等)を負いながら戦後の復帰が一番早かった」とはティアナの談(StrikerS漫画版Episode-13)。
なお、肉体的な成長や老化、寿命を得たわけではない。それでも、「死ぬことすら出来なかった」魔法生命体であるヴォルケンリッター達が望んできた心身ともに人間に近づいてきた証拠とも言え、ヴィータは「闇の書の一部だった頃から、心のどこかで望んでたこと」と語っている。(StrikerS第19話)
ロストロギア「闇の書」関連である為ここへ掲載する。

・聖王のゆりかご
古代ベルカの王「聖王」が所持していた超大型質量兵器で、数キロメートルほどある空中戦艦である。古代ベルカ当時の呼称では「戦船」と呼ばれる物。
聖王家一族はこの中で生まれ、この中で育ち、死んでいったことから「ゆりかご」の名が付いた。
かつて聖王の元、世界を席巻し破壊した。旧暦462年の大規模次元震の引き金となったとも言われる。
多くの歴史学者や神学者、考古学者が捜し求め続けるも誰にも発見されず、第19話にて起動されるまでは地中に埋もれていた。起動後第20話にて管理局から「極めて危険度の高いロストロギア」に認定された。
第21話でのユーノの報告によれば、古代ベルカにおいて「既にロストロギア扱い」だったとの情報もあり、アルハザードとの関係も濃厚な模様だが、詳細は不明。
起動には本来「鍵の聖王」が必要だが、スカリエッティは聖王の遺伝子情報から作られたヴィヴィオにレリックを埋め込み、これを使って起動させた。
艦内は高濃度のAMFで満たされているが、ミッドチルダ地上において魔力は高効率で優秀なエネルギー源であり、乗艦者の活動や機関運用には不可欠なため完全遮断は行わない。
かつては乗組員や騎士が対AMF訓練を積む事で、自分達は魔力を運用し、侵入者の魔力使用は阻害される状況を作り出して艦内の防衛力を高めていた。
衛星軌道上に達すると二つの月から魔力を受け、高い防御性能を発揮。同時に精密狙撃や魔力爆撃など強力な対地・対艦攻撃が可能になるほか、次元跳躍攻撃も行えるようになる。また、大気圏内、宇宙空間だけでなく、次元空間でも航行可能かつ戦闘可能な戦闘艦である。
魔力供給前から使える艦載兵装は、外周に沿ってガラス状の物質で構成された半球があり、この半球が対空レーザー砲門となっており、側面42門(片面21門)、上部14門の計56門が装備されている。
ただし、砲門は前部に集中しており、後部及び下部が死角となっている。この死角をカバーする為に数百機単位のガジェットドローンI~III型が直援として展開し、対空戦闘にあたっていた。また、外周にガジェットドローンIII型が展開し、砲台代わりとして運用されていると思しき描写もあった(StrikerS第26話)。
更に、ガジェットドローンを射出する機構も備えており、艦載機としてガジェットII型を運用している事が確認されている。
内部は非常に広く、ガジェットと戦闘ができるほどの広さを持つ。一番広い所では空戦技能が必須になるほど上空に敵が出現する事もあった。
また、艦内における白兵戦に対応するためにガジェットドローンIV型が備えられている。このIV型はスカリエッティの作品ではなく、元々ゆりかごの装備であり、ゆりかごの強固な防御の一翼を担っている。
内部施設には艦首付近に「玉座の間」、艦尾後部の「駆動炉」が確認されている。
駆動炉は非常に大きな赤い結晶体が動力源となっており、結晶体に攻撃が加えられると自動防衛システムが稼動、駆動炉近辺の人員を無差別に攻撃する機能が働く。
また、クアットロが身を潜めていた巨大な空間も確認されているが用途は不明。ただし、クアットロがその場からゆりかごの操舵や防衛機構の使用などを行っていた事からコントロールルームとも考えられる。
第25話で駆動炉を破壊され、管制者及び聖王が陥落した事により上昇速度が低下。それにより、第26話で軌道ポイント到達前に本局次元航行部隊の艦隊による斉射を受け撃沈される。

自動防衛モード
ゆりかごの防衛機構。
「鍵の聖王」が昏倒したり、戦意を喪失したりした場合には聖王を防御機構の制御下に置き、本人の意識や戦意とは無関係にプログラムに従い、相手を撃破するまで戦闘を継続させる。
また、聖王がロスト(死亡及び存在確認不能状態)した場合は乗組員や聖王よりも「ゆりかご自身」を守るように動作を変更。
ゆりかご内の魔力リンクを完全にキャンセル、自動機械と防衛機構によって内外の異物を封鎖・排除し、安全空域まで飛行を行う。
実際に発動した際は、突入隊であったなのはのアクセルフィンの完全消滅やはやてとリインフォースIIのユニゾン強制解除が行われ、クアットロの撃墜により停止したはずのガジェットを再起動させた。

生命操作技術

スカリエッティの専門分野。主に「遺伝子調整による生命選択(人造魔導師)」や「クローン体との換装(プロジェクトF)」、「生体と機械の完全融和(戦闘機人)」などがある。
倫理的な面で問題が多く、現在は管理局法により研究・実用化が厳しく制限されている技術である。

・プロジェクトF
正式名称はプロジェクトF.A.T.E。記憶転写型クローンを作り出す研究。
スカリエッティが基礎を設計するも、プロジェクトの途中で人造魔導師計画、戦闘機人計画への自身の研究を変化させたために未完成であったが、後にプレシアが研究を引き継ぎ完成させた技術。
これを用いて生み出された人間は記憶は受け継がれても魔力資質、性格、利き手等が異なるなどクローン元の人間と全く同じになるわけではない。
アルハザード時代においては記憶転写型クローン技術を用いて自身の予備を用意しておくことが権力者の間では常識であった。
スカリエッティもこの技術を用いて自身のコピーをナンバーズの体内に仕込んでいたが、それが完成された技術かどうかは未確認である。
本編ではフェイト、エリオがこの技術を用いて生み出された。

・人造魔導師
人間に対して、主に外科的な処置・調整によって強力な魔力や魔法行使能力を持たせる技術。
魔法文化が全盛となって以来、幾度も試みられた研究で、最終的に生命操作技術によって適合率の高い「素体」を作成するスタイルにまで到達したが、倫理的問題から次第に禁忌とされ、成功率の低さも相まって過去の技術となりつつあるとのこと。
スカリエッティの完成させた人造魔導師は人工のエネルギー結晶をリンカーコアと融合させ、エネルギー結晶が内包する力を自在に引き出させるというもの。その力は一度「死亡」した人間を稼動させる事も可能なほど。
融合させるエネルギー結晶としてレリックを使用した人造魔導師を「レリックウェポン」と呼ぶ。
これは古代ベルカで行われていた研究をスカリエッティが解析・復活させ独自の改良を加えたものである。
本編ではルーテシア(生存者素体)、ゼスト(死者素体)が該当する。
また、本来の「レリックウェポン」は古代ベルカ王族血統にのみ許されたロストロギア移植による人体強化である。
体内のエネルギー結晶体の力を取り出すのみならず、外部エネルギーとの連結も可能。
ゆりかごに接続された聖王の魔力量は無限に等しく、駆動炉が動く限り聖王は倒れず、聖王が倒れない限りゆりかごは墜ちない。
こちらにはヴィヴィオが該当する。

・戦闘機人
人の身体と機械を融合させ、常人を超える能力を得た存在。
鋼の骨格と人工筋肉を持ち、遺伝子調整やリンカーコアに干渉するプログラムユニットの埋め込みにより高い戦闘力を持つ。
天賦の才や地道な訓練に頼る「魔導師」とは異なり、誕生に人為的な力を介在させることで安定した数の武力を揃えられる技術である。
元は旧暦の頃より幾度も開発が試みられた人型兵器である。もっとも完成の域に達したものはほとんど存在しないという難技術であった。
身体機能の代わりを務める人工骨格や人造臓器は珍しい存在ではなかったが、それを「身体機能の強化」目的で用いる場合、様々な問題があった。しかし、StrikerS本編開始時より25年前の新暦50年頃に、スカリエッティが「ヒトをあらかじめ機械を受け入れる素体として生み出す」という手段を生み出した。
これにより、「拒絶反応」や「長期使用における機械部分のメンテナンス」といった問題が解決された。
当然の事ながら倫理的な面に大問題を抱えており、現在では違法とされる技術である。
管理局もかつては最高評議会主導の下、実用寸前までこぎつけたが諸々の事情で計画頓挫、その技術をスカリエッティが改良し続け誕生したのがナンバーズである。
本編で登場した戦闘機人は「ナンバーズ」および「タイプゼロ」ことスバル、ギンガの計14人。 なお、タイプゼロはナンバーズのオリジナルとも言える存在だが、スカリエッティの技術が用いられているものの、製作者やそのコンセプトは異なる。

・コンシデレーション・コンソール
スカリエッティが人造魔導師・戦闘機人の量産・商品化を見越して製作した「条件付」を利用した洗脳技術。
特定の条件を満たしている間、影響下にある人造魔導師・戦闘機人は自我を喪失、怒りや悲しみの感情を強化。身体の限界を無視して全ての能力を破壊衝動へ振り向ける。
本編中ではルーテシアがこの洗脳を受けており、第24話でクアットロがルーテシアに向け信号を送信した事で条件を満たし、ルーテシアの力が全て破壊衝動に向けられた。
明言はないが、ギンガも同じあるいは類似の技術を用いて洗脳されていたと考えられる。

ミッドチルダの交通機関

ミッドチルダの移動手段としては、列車(に酷似したもの)および乗用車(に酷似したもの)が使用されており、各種線路や道路も完備されている。
空港が存在し、ギンガやスバルが空港を利用していたことから、旅客用の航空路線も存在すると考えられるが、現在のところ固定翼の航空機に類するものは本編ではガジェットII型を除くと未登場。ただし、漫画版Episode3(74ページ)に固定翼航空機と思われる影がある。回転翼はJF704式を始めとしたヘリコプター(に酷似したもの)が確認されている。
海運は詳細は不明だが、フェイトの言動や「港湾地区」の存在から港湾施設の存在は明らかになっており、スバルが第26話エピローグにおいて海難事故の救難活動に参加して、民間人の子供を救助していた事から、旅客も含めた海運業も存在すると言える。
なのはやフェイトのような飛行魔法を使える魔導師は自分で飛行した方が早く移動できると思われるが、市街での飛行は非常時以外は禁止されている(第5話、StrikerS SS02)。
このため、移動手段として乗用車や公共交通機関が多用されている。都市部には首都高速道路のような高架型の道路が存在する。
ちなみに本編でハンドルを握った六課メンバーはフェイト・はやて・シグナム・マリーの4人。また、ティアナがバイクに乗っている。直接描写は無いが、バイクの持ち主であったヴァイスも乗っている可能性が高い。
車両においては、ハンドルが右席にあり、通行が道路の左側という日本やイギリスと同じ通行区分のようだ。
ミッドチルダの交通免許制度がどうなっているのかは殆ど不明だが、少なくとも自動二輪と普通乗用車は別の区分になっている模様(ティアナの局員カード資格欄でバイク用免許と明記されている)。
また、自動二輪取得可能年齢も14,5歳程度である模様(「前の部隊(陸士386時代=本編2年前)の時は毎日の様に乗っていた」とはStrikerS第10話ティアナ談)
StrikerS SS01で海鳴市に来訪した際、エリオやキャロは逆に「こっちにも自動車があるんだ」と驚いていた。
なお、自動車のことをミッドでは「モーターモービル」と呼称する。
モーターモービルは燃料駆動で、水と微量の化学触媒をを組み合わせた燃料によって内燃機関が稼動するシステムとなっている。
排気は微量の触媒煙を含むだけの水蒸気が排出されるという極めてクリーンなシステムとなっており、環境への配慮がなされている。
また、オートバイの燃料もモーターモービルと同様である。
以下は実際に登場した交通機関について記述する。

列車系統

・レールウェイ(Railway)
初出:StrikerS第2話(名称は第10話)/StrikerS漫画版Episode-6
こちらでいうところの所謂「列車」。StrikerS漫画版Episode-6、StrikerS第10話で登場した時はこう呼ばれていた。名称は出ていないが、車両の形状や運行形態から第2話でスバルとティアナが乗っていたのもレールウェイであると推測される。
名称で「レール」と言っているにも関わらず、狭義の鉄道のような鉄製軌条(所謂「レール」そのもの)が見当たらない事などから、「東京臨海新交通臨海線『ゆりかもめ』」や「神戸新交通ポートアイランド線『ポートライナー』」のような所謂「新交通システム」ではないかと推測される。
特にレールの継ぎ目の音が聞こえない事や、ホームの遠景映像に軌条が見えない事から側方案内軌条式鉄道ではないかと考えられる。

・リニアレール(Linear Rail)
初出:StrikerS第4話
第4~5話でガジェットとの初戦闘の戦場になった貨物列車がこの方式。リニアと言いつつも、所謂「リニアモーターカー」のような浮上走行ではない事から、「東京都交通局都営地下鉄大江戸線」や、「大阪市営地下鉄長堀鶴見緑地線」のような鉄輪式リニアモーターではないかと推測される。
運転手が存在しないことから、車両の運行は自動列車運転装置が搭載され、中央管制室で集中コントロールされている模様。
通常貨物室はガジェットIII型がそのまますっぽり入れるサイズが確保されている。また、重要な荷物は厳重警備をかけて重要貨物専用車両に積載する。

四輪車系統

・フェイトの車
初出:StrikerS第2話
黒いスポーツカータイプの乗用車。ミッドでは人気があるメーカー製との事。なお名称は仮称である。
普段は2人乗り(ツーシーター)として運用するが、後部トランクスペースを使用し2シート増設可能になっている。
屋根のないオープンカータイプにもなるのが特徴。その意味では、車種はクーペカブリオレに分類できるが、屋根の収納は魔法技術が使われているらしく、一瞬にして消えたりまた現れたりしている。

MT車のH型シフトゲートに酷似したシフトレバーをフェイトが操作し、直後に走行速度を上げている描写がある。(第4話)
緊急時にはいわゆる覆面パトカーのように赤色灯を屋根に展開して緊急走行することもできる(第4話)。操作する事も無く、何処からともなく赤色灯が現れたので、通常の覆面パトカーのように赤色灯を物理的に収納しているのではなく、屋根と同様に魔法技術で作り出している可能性がある。
この赤色灯とサイレンは公務で使用できるように後付したもので、本来は付いていない民間車である。

第4話では、スバルの「すごーい!これ、フェイト隊長の車だったんですか?」という質問に対して、フェイトが「そうだよ」と答えており、フェイトの私用車であることが判明している。
第13話ではシグナムが助手席になのはを乗せて運転していた。この時はフェイトに借りたそうである。

・はやての車
初出:StrikerS第6話
ジープを思わせる、いかにも軍用四輪駆動車っぽいフォルムの乗用車。名称は仮称である。
屋根なしだがフレームが存在しており、転倒に備えた完全オフロード仕様となっている。
私物ではなく機動六課の公用車ではないかと思われるが、詳細は不明。
StrikerS漫画版Episode-3で一瞬映った陸士104部隊の駐車場に同じ形状の自動車が写っている事から、管理局の制式採用車であると思われる。

・陸士108部隊の車
初出:StrikerS第14話
パジェロやランドクルーザーのような、いわゆるRV・SUVタイプの車。名称は仮称である。
第14話でゲンヤとマリエルを後部座席に、ギンガを助手席に乗せて、一般隊員が運転していた。
オフローダー的なフォルムという点は上記の制式採用車(仮)と共通だが、こちらは屋根付きで、より一般車両に近い仕様となっている。

・指揮通信車
初出:StrikerS第2話
第2話の空港火災時にゲンヤ・リインフォースIIの二人が指揮通信を行っていた車両。名称は仮称である。
見た目は2軸4輪の装輪装甲車で、小口径のタイヤを装着し、タイヤ上半分が覆われている事から不整地での運用は全く考慮されていないが、ある程度の抗堪性が必要とされているという陸上自衛隊が装備する「96式装輪装甲車」のような所謂「軍用装甲車」というより日本国警察機動隊装備「特型警備車」のような「機動隊装甲車両」的性格を持っていると思われる。
中は指揮通信に使用する電子機器類があり、オペレータが二名同時に指揮通信可能なようになっている。また、指揮通信用アンテナと思われるV字形状をした物が映っている。この「指揮専用車両」としては陸上自衛隊装備「82式指揮通信車」と同じ性格であると考えられる。
はやては指揮通信車の屋根に乗って指揮通信活動を行っていたが、理由は不明。
これも陸士104部隊の駐車場に形状が酷似した大型車両が映っており、陸士部隊にそれぞれ配備される陸士部隊制式採用車の可能性が高い。
また、廃棄都市群に設置された地上本部防衛ラインにも同型車が2台配備されているのが確認されている。

・マリーの車
初出:StrikerS第15話
マリーが医療センターで検査を受けたナカジマ姉妹を乗せて六課隊舎に戻るときに使用していた。名称は仮称である。
おそらくはマリーの私用車と思われるが詳細は不明。カラーリングは赤、4,5人が乗る事のできるスペースは確保されている所謂「ミニバン」のようなものか。
なお、運転席側シートベルトが助手席と同じ向き(通常と反対)になっている。

二輪車系統

・ヴァイスのバイク
初出:StrikerS第10話
第10話にてティアナがヴァイスから借りて使っていた。名称は仮称である。
ヴァイスが自分で整備していたので、元々はヴァイスの私物バイクと思われる。いわゆるレーサーレプリカタイプで、カラーは赤。始動キーはリモート操作型。
第10話で使用していた時は後ろに乗ったスバル共々、半キャップ型のヘルメットにゴーグルに皮革ジャケット着用というスタイルだったが、一般販売車輌には転倒防止用の非常用オートジャイロやタイヤ空転の制御機能、衝突時の防護フィールド発生装置等の搭載が義務付けられているが故に可能な軽装である事には留意したい。

第25話でゆりかご内部突入班救助の為に回されたヘリに積載されている事が確認され、続く第26話でティアナの運転によりゆりかご内部へ突入、なのは達突入班の救助に使用される。

航空機系統

・JF704式ヘリコプター
初出:StrikerS第3話
管理局武装隊制式採用の輸送ヘリコプター。武装隊に配備される最新型で、六課に配備される際にヴァイスが「前から乗ってみたかった」、アルトが「JF704式が配備されると聞いて急いで来た」と言うほどに配備数が少ない。
その機体サイズからは想像できないほどの高い運動性を持っている。実際第21話では、アルトの操縦によってビルの隙間を飛び戦闘機であるガジェットII型二機の追跡を振り切る高機動力を見せた。

見た目はメインローターのみが存在するように見え、米MDヘリコプターズ社MD-520Nのような所謂「ノーター機」と呼ばれるタイプに酷似している。

通常、重輸送を目的としたヘリはそれ以下の機種と比べ、ローターブレードの枚数を増やし、通常より巨大なトルクを打ち消す為の大掛かりなテイルローターを装備するか(米シコルスキーエアクラフト社CH-53E「スーパースタリオン」や露ミル設計局Mi-26「ヘイロー」の6枚メインブレード+大型テイルロータ等)、タンデムローター(米ボーイング社CH-47「チヌーク」の4枚×2基、米バートル社(現ボーイング・ヘリコプター社)V-107の3枚×2基等)を採用する等が普通であるが、本形式はメインローターのブレードが4枚一組(米シコルスキーエアクラフト社UH-60「ブラックホーク」、露ミル設計局Mi-8「ヒップ」等)になっており、重輸送については不適であるように見える。しかしながら、本機体は「大型輸送ヘリコプター」と呼んでも差し障りない機体サイズである。

キャビンへの入り口はCH-47のようなランプドア方式で、中型コンテナ程度を積載できるキャビンサイズが確保されている。また、ランプの床部分両端のタイヤ・履帯が通る位置に補強材が当てられている事から、車両を自走格納させる事も可能であると思われる。
このランプドアを空中で開放し、積載した人員を空挺降下させる事も可能。実際に第5話において、空戦魔導師(なのは・フェイト)により航空優勢を確保した後、陸士フォワードチーム(スバル・ティアナ・エリオ・キャロ)と管制官(リインフォースII)を空挺降下させている。
人員輸送時は14席ある折畳式椅子に座らせての輸送ができる。立たせたまま積載するなら更に多量の人員を積載可能と思われる。
キャビンの幅は手を繋いだエリオとキャロより大きめだった事と、車両格納運用が考えられている事から3mほどは確保されていると思われる。高さは身長の比較的高いフェイトが直立し、なおかつ比較的小さめのはやてが天井の手摺を掴める程度なので180~190cm(電車の吊革の高さ)程ではないかと推測される。

また、折畳椅子の下にはウィンチが設置されており、サイドハッチを開放する事でウィンチを使用したヘリボーンも可能になっているが、実施された事はない。

降着装置は、機体中央下部にある出っ張りの下に円形の黒い物体が付いており、これがタイヤの役割を果たす模様。
尾翼が大型で、なおかつ下に折れ曲がった「ガルウィング翼」状になっている事や、メインローター下のスタブウィング、空力を考慮していないようにさえ見える角ばったフォルムなど独特な形状をしている。

攻撃ヘリとしての運用を考えた場合、正面投影面積が余りにも大きいことと、脆弱なガラス張り部分が正面に大きく取られている事から、完全に輸送専用機として設計されている事が伺える。
また、そのガラス部分の多さから、敵前に機体を晒さなければならないヘリボーン作戦にも不向きであると推測され、後方での運用を中心に考えられていると思われる。
ただし、これは当然ながら現代地球の尺度に照らし合わせての話であり、魔法技術による防御能力が付加されている可能性も否定はできない。

最初に機動六課に配備された機体は第17話の機動六課隊舎攻略戦においてガジェットにより地上駐機中に破壊された。なお、搭載されていたヴァイス所有のインテリジェントデバイス「ストームレイダー」は回収されている。
第19話において二機目のJF704式がアルトの操縦で飛行している。破損から一週間後の出来事である点を考えると一機目は全損扱いとなり損失補充で回された新規機体の模様。カラーリングは一機目よりOD(オリーブドラブ)に近くなっている。
また、第23話で廃棄都市群戦域上空で後部ランプドアを開放し、内部にいる狙撃手(ヴァイス)が狙撃を行うガンシップ運用を行っている三機目の機体が確認されている。三機目の機体は洋上迷彩のような青色塗装がなされていた。
この三機目の操縦者はヴァイスで、ヴァイスが狙撃兵として交戦中はストームレイダーが管制、自動操縦を行っていた。

なお、第19話のアインヘリアル防衛戦において撃墜されたと思しき本機の残骸らしきものも映っており、この残骸を入れるなら計4機が本編中に登場した事になる。細部が異なるのは作画上の都合によるものと考えられる。

・軽輸送ヘリコプター
初出:StrikerS第1話
第1~2話でフェイトとはやてがスバルとティアナの試験をモニタリングするのに使用していたヘリコプター。名称は仮称である。
メインローターのブレード数は米ベル・ヘリコプター社UH-1「イロコイ」のような2枚ブレードで、機体制御はテイルブームの先に円形の物体が見える事からテイルローター式、特に日本国川崎重工業のOH-1観測ヘリコプター「ニンジャ」や三菱重工業民間用双発ヘリコプターMH2000が装備するような所謂「ダグテッドファン機」であると推測される。
キャビンへの出入り口は左サイドにあるドアを使用する。この際ドアは上方に跳ね上げられる方式で開く。ドアの開閉動作は自動化されており、開/閉ボタンを押すだけで操作可能。

ドアを閉じると、ローターの回転音やエンジン音が聞こえなくなる。このことからキャビン内部の静音性は非常に高いものとなっている事がわかる。その代償か窓が非常に少なく、左サイドに小さな窓が一つあるだけとなっている。その為昼間に飛ばしていたにも関わらず日光が殆どキャビン内に入っていない。

キャビンには椅子が二つあり、人員2名を積載可能。人員を立たせて移動できるかどうかは不明だが、椅子が据付式である事から少なくとも大人数を積載する設計にはなっていない模様。
キャビン内部は小さめに設計されており、荷物は軽いものしか積載できない模様。この事から、完全に人員輸送(それも少人数)に特化した機体であると思われる。

操縦席は完全に映像として映った事は無いが、第2話において一瞬操縦席のキャノピーから透けて見えた分では操縦桿が一人分だけである事や、細身のデザインである事から操縦者は一人だけで、副操縦士席は存在しないものと思われるが、人員が2名並んで着席するだけのスペースはある模様。実際に第18話において民間型の同機がニュースレポーターを操縦士の隣に座らせて解説しているシーンが存在した。

3本の脚部にある小型タイヤが降着装置となり、地上駐機中はタイヤ部分が着地する。なお、尾翼が異様に長く地面に接触しかねないが、この部分には降着装置らしきものは映っていない。
異様に長い尾翼の他にも降着装置の位置や全体のフォルムなどが通常のヘリには殆ど在り得ない独特の形をしている。

第16話の公開陳述会前夜の地上本局ヘリ駐機場に3機の同型機が映っていることや第18話に民間型を含めた同型機数機が確認できることから、管理局制式採用機であると同時に、民間にも普及している確率が非常に高い。

兵器類

・質量兵器
フェイト曰く「大雑把に言えば魔法を使用しない物理兵器」。実質は「火薬や化学など魔力によらず大量破壊を生み出す兵器」。フェイトの説明にあわせた映像では大型砲塔の映像や、大陸間弾道弾のような大型ミサイルが映っていた。
「質量物質を飛ばしてぶつけたり爆発させたり、先史時代のミッドやベルカはそんな兵器ばかりだった」と言われており、管理局が禁止するまでごく一般的なものであった。
「一度作ってしまえばスイッチ一つで使えて、子供でも簡単に都市や世界を滅ぼせる」という点、「生物・建造物・環境を無差別に破壊する」が問題視され、管理局が質量兵器の使用を禁止した(他の管理世界でも禁止されているのかは不明)。
質量兵器禁止の代償として純粋魔力が「比較的クリーンで安全」という理由から代替物とされ、魔力文化の発展にも繋がった。
ただし、ガジェットドローンの装備に空対空誘導弾や地対地ミサイルが確認できている事から完全に技術が失われたわけではない模様。

・クラウディア(Claudia)
時空管理局本局次元航行部隊に所属するXV級大型次元航行船の一隻。現在はクロノ・ハラオウン提督が艦長を務めている。
艦体が黒く塗られた大型艦船で、隣に停泊していたアースラよりも大きめの艦体を持っている。
ブリッジサイズはアースラより大きく設置されているが、ブリッジクルーは艦長以外は3人が画面に登場とアースラと同じ人数であった。
新造艦船で次元航行部隊所属艦船の中でもかなり新型の艤装がなされていると思われる。第26話で僚艦と共にゆりかごを撃沈する戦果を上げる。
なお、XV級は管理局次期主力艦として多数が建造されており、そのうちの複数隻が既に就役、艦隊行動も確認されている(第20、21話)。

・アースラ(Arthra)
時空管理局本局次元航行部隊に所属するL級艦船の第八番艦。1期からA'sエピローグまで登場している歴戦の老艦。
歴代艦長にリンディ・ハラオウン提督、クロノ・ハラオウン提督がいる。
P.T事件・闇の書事件・レリック事件の初動となのは達が何度も任務で乗艦しており、非常に縁が深い艦となっている。
しかし、既に経年劣化などにより「長期任務には耐えられない」として第14話から一ヵ月後(新暦75年9月頃)に退役にして廃艦処分にする事が決定していた。
だが、機動六課本部施設の壊滅により新本部兼新司令部を欲していたはやてとクロノの要請により、「移動できる本部」として旗艦機能を持たせて投入が決定。第18話において改修作業が行われていた。
第19話において前線復帰。操艦担当の操舵手はルキノが就任している。その他ブリッジクルーなどは不明。また、艦長も不明であるが、部隊長であるはやてが兼任している可能性が高い。
艤装面で10年前と比較するとブリッジ周りに若干の変更がある模様。
次元航行艦と呼ばれてはいるが、次元空間だけではなく通常の大気圏内においても飛行可能。また、艦載機運用も可能になっており、JF704式輸送ヘリコプター一機を搭載し運用を行っていた。更に人員降下用ハッチも設けられており、人員の空挺降下も可能になっていた。

・アインヘリアル(Einherial)
レジアスと管理局最高評議会が進めている計画で建造された地上防衛用の巨大魔力攻撃兵器。魔力による対空砲撃が可能な遠距離用魔力砲を三連装化している。
射線を確保する為、三基ともミッドチルダの高地に建造されている。 第15話時点では三号機を建造中、運用許可の申請を進めていた。許可が下りていないのは本局と地上本部で議論が行われている最中であった為で、運用の件はStrikerS第16話の公開意見陳述会の争点の一つであった。
見た目は回転砲塔式の三連装砲で、測距儀が砲後部についているという戦艦の主砲塔ほぼそのままの形状である。
イメージの元としては日本帝國海軍軍艦「大和型」の主砲塔「三連装45口径46cm砲塔」であると思われる。
地上本部側はアインヘリアルに対し「本局次元航行艦隊や希少技能保有者に頼らず地上の安全保障体制を確立できる」として期待していた。オーリスは前述の意見を肯定しつつも「我々には過ぎた力」と評していた。
しかし、稼動前のStrikerS第19話においてナンバーズの襲撃を受け、直掩隊が防戦するも突破され指揮管制系及び一号機~三号機は大破し機能喪失。完全に使用不能になる。
名前の由来は北欧神話で「戦死した勇者の魂」を意味する「エインヘリャル」と思われる。

・ハンドグレネード(Hand Grenade)
第16話においてセインが管理局地上本局の指揮管制室を制圧した際使用したハンドグレネード。名称は仮称である。
形状はドイツ第三帝国軍の装備していたM24型柄付手榴弾に似た柄付手榴弾型。
弾頭部分には化学兵器(毒ガス)が装填されており、2発だけで指揮管制要員数十名を一瞬で無力化した。
この毒ガスは分析によれば「致死性ではなく麻痺性」と言われていた。
本来の毒ガスでは、何かを麻痺させる性質を持つ物は「サリン」や「VXガス」といった「神経ガス」があるが、現実世界で上記の二つを使用した事件で死者が出ている事からもわかる通り、人間の神経を麻痺させる為少量かつ極短時間の暴露でも死に到る場合がある物である。その為、この毒ガスは神経ガスの類を発生させるものでは無いと考えられる。
おそらく、所謂「無力化ガス」と呼ばれる催涙剤や嘔吐剤の類であると思われるが、即効性を持ち、局員は直ぐにその場に倒れてしまったため上記二つとも違う可能性が高い。
なお、この毒ガスはバリアジャケットに対毒ガス用術式を施す事で回避可能。

・ガジェットドローンI型改搭載六連装ミサイルランチャー
第7話においてガジェットドローンI型改が搭載していたもの。名称は仮称であるが、ミサイルランチャーという種別である事は明言された。
外付パーツの六連装ランチャーを左右に一基づつの計二基(12発分)を左右にマウントする方式で、固着パーツの形状からガジェットI型専用増加装備である可能性が高い。
この装備をしたI型は重量がある為停止しにくいらしく、下部にエアブレーキが装備されている。
第7話では3発がホテル・アグスタに向け実際に発射されたが、近くで戦闘をしていたティアナに全て迎撃され、着弾しなかった。
弾頭には火薬が詰まっているようで、弾頭に被弾した際大爆発を起こしていた。
第17話の機動六課隊舎攻略戦、第25話の第二次地上本部襲撃戦においてもランチャーをマウントした複数のガジェットI型改の投入が確認されたが射撃シーンは確認されていない。

・ガジェットドローンII型搭載誘導弾
ガジェットドローンII型及びII型改が胴体後部に積載している誘導弾。名称は仮称である。
II型の胴体後部に6発がマウントされており、先端部左側に誘導用のシーカーが搭載されていると思しき穴が空いている事と、II型が射撃直後に急旋回で離脱している事から、母機による終末誘導の必要がなく、「fire and forget:撃ちっ放し」が可能なアクティブホーミング式誘導弾になっている。詳細な誘導方式は不明。
弾頭には火薬類が搭載されているらしく、着弾時に大量の爆煙が発生している。
現在の所は対魔導師戦において空対空誘導弾として使用されており、空対地攻撃に使用可能かは不明。

・戦車(Battle Tank)
第19話に登場。名称は仮称である。アインヘリアル防衛のために配備されていたが、ナンバーズにより力を発揮することなく制圧・破壊。
形状はごく一般的な回転砲塔を持つ装軌式戦車で、砲が比較的短砲身かつ大口径という対歩兵戦を主眼とした形状になっている。それ以外の装備は不明。
装甲鈑が垂直装甲になっている事や現在は余り使用されていない灰色塗装である事、第12話の聖王医療院売店においてウサギのぬいぐるみの後ろに映っていたプラモデルらしき箱に第二次世界大戦期アメリカ陸軍戦車「M4A3・シャーマン」と酷似していた戦車が映っていた事などから、第二次世界大戦期ドイツ陸軍戦車(特に「六号重戦車E型・ティーガーI」)がデザインの元になっているのではないかと思われる。