ベルカ式補助魔法(A's)

Last-modified: 2024-03-01 (金) 23:41:52

BELKA System

ベルカ式(攻撃)にも記述したように、ベルカ式では防護服のことを「騎士甲冑」(シグナム)「騎士服」(ヴィータ)「甲冑」(はやて)などと、それぞれ呼んでいる。 念話を始め、結界、移動等の補助魔法については、ミッドチルダ式と遜色ないレベルで備えている。 VFBの魔法分類では、補助魔法がミッドチルダ式とベルカ式に分かれているのか明確ではない。 A'sDVD5巻ブックレットに「ミッド式のバインド破壊魔法」などの記述があることから、当NanohaWiki内では分かれているものとして記載している。
注記: NanohaWikiでの記載では公式情報に従うので、カタカナ表記が本来のドイツ語発音とは若干異なることがある。また、日本語訳は公式資料に情報があるものはそれに従い、ないものは、あくまで当NanohaWiki内で訳したものである。 正式名称が日本語・英語となっている魔法でも、デバイス等によるドイツ語発音がある場合には参考に併記している。
闇の書の意志が行使した魔法のうち、明らかにミッドチルダ式魔法と判別できるものについては、ミッドチルダ式(防御・捕獲・結界・補助)に掲載している。

防御魔法

フィールドタイプ

騎士甲冑
使用者:ヴォルケンリッター、八神はやて
ベルカの騎士達も、ミッドチルダ式魔導師が纏うバリアジャケットに相当する防護服を纏う。 これは通常は「騎士甲冑」と呼ばれ、鎧のような重装備であることが多いが、ヴォルケンリッターの纏う騎士服は、はやてがデザインしたこともあり、手足以外にはほとんど装甲がない。 ただしミッドチルダ式と同様、魔力で生成しているので防御力には影響ないと思われる。
形状や配色から、はやてが騎士たちに合わせて丁寧にデザインしたことが推察できる。
八神はやて
対闇の書の闇戦ではやてが纏った騎士甲冑は、その前に闇の書の意志が纏っていた甲冑と意匠が似ている部分があるが、配色が異なるのと、はやては大きな帽子を被っていたために、かなり印象は異なる。
はやてが「リインフォース、わたしの甲冑を」と命じており、またはやて自身がデザインするほどの時間も無かったところから、この騎士甲冑はリインフォースのデザインと推測される。 メガミマガジン「リリカルシンパシー」で若干触れられている。 闇の書が喪われ、融合型デバイスを使用していないときも、はやては同じ騎士甲冑を纏っている(漫画版Epilogue)。 これは、リインフォースが消滅時に、闇の書の持っていた他の魔法とともに、この甲冑の生成方法もはやてに残したものと思われる。

パンツァーガイスト(Panzergeist)
使用者:シグナム
シグナムが使用する防御魔法。全身を纏うタイプの装身型バリアで、使用時はシグナムの魔力光で包まれる。
ミッドチルダ式におけるオートガードのシステムを持たないベルカの騎士が身に纏う防護フィールド型の防御魔法(A'sDVD1巻ブックレット)とあるが、本編中でこのタイプの防御魔法を使用したのはシグナムのみで、ヴィータやザフィーラは展開式の防御魔法を使っている。
A's第2話におけるフェイトのフォトンランサーを問題にしない程の、魔力攻撃に対する圧倒的な防御力を誇り、全開出力になれば砲撃クラスの攻撃も防ぐ事が可能となる。
ただし、全開出力維持の魔力消費が極めて大きい他、攻撃中は全身防御ができない事から高度な運用技術が必要となる。
第7話での対フェイト戦でも、とくにシグナムやレヴァンティンが詠唱した描写はなかったものの、フェイトの攻撃を防ぐ際にシグナムの魔力光が発生している。 このときにパンツァーガイストが行使されていたことがA'sDVDのブックレットで明らかにされた。 このときは、全身を覆うと攻撃が出来なくなるので、防御箇所を集中している。
同じく第7話では、鞘に纏わせるという芸当も披露した。(A'sDVD3巻ブックレット)
便宜的にこの項に分類。
日本語訳:精神甲冑
使用話数:A's第2話、第7話

バリアタイプ

・パンツァーヒンダネス(Panzerhindernis)
使用者:ヴィータ
ヴィータの全方位防御魔法。
A's第2話では、防御に専念していたこともあり、シュワルベフリーゲンとほぼ同時に放たれたフェイトのアークセイバーの防御に成功した。 このことより相当高い防御力と発動速度を持っていると思われる。 ヴィータの指示も伴って発動タイミングも完璧だった。 ただ、このときの映像では攻撃面に対してのみ展開したバリアにも見える。
VFBの魔法解説によると、バリアタイプでも一点集中させることでシールドのように使うことが出来るが、これはかなりの高等技術、とある。
A's第5話では攻撃や移動を放棄した完全防御型の障壁を展開、ヴィータの全方位を多面体で構成された障壁で覆った。
しかし、なのはのアクセルシューターによる集中攻撃に耐えられなかったようで、亀裂が入っていた。
日本語訳:装甲障壁
使用話数:A's第2話、第5話

シールドタイプ

・パンツァーシルト(Panzerschild)
使用者:ヴィータ、闇の書の意志、他多数
ミッドチルダ式のラウンドシールドと同系の、魔法陣を展開して盾とする防御魔法。 ベルカ式の対魔法防御の基本形。
ベルカ式らしく魔法陣と同じ三角形。魔力攻撃に対して高い防御力を誇る。
闇の書の意志がA's第10話で見せた、闇の書の意志が使ったパンツァーシルトは、発動の仕方、防御力、魔力の打ち消し方などがヴォルケンリッターたちとは微妙に異なる。 また同じヴォルケンリッターでもヴィータとシグナムでは違いがあるので、使用者による差異と思われる。
闇の書の意志はA's第10話で、「たて」の一言のみで左右両手に展開させて、ディバインバスター・エクステンションとプラズマスマッシャーを同時に受け止めた。 この両手での二枚発動は高位の技術。
※「たて」の意味は現在のところ不明。「盾」か「断て」だと思われる。尚、Тchild“(シルト)は「盾」の意。
日本語訳:装甲手楯
使用話数:A's第1話、他多数(闇の書の意志はA's第10話)

・障壁
使用者:ザフィーラ、闇の書の意志
A's第4話でザフィーラの展開した障壁。 現在のところ名称は不明だが、クロノのスティンガーブレイド・エクスキューションシフトをほとんど防ぐ強固さをみせた。
粒子たちが渦を巻くようにみえる特徴的なシールド。
A's第11話では、闇の書の意志も同じと思われる魔法を使用していたが、なのはの切り札とも言うべきエクセリオンバスターACSは流石に防ぎきれなかった。
パンツァーヒンダネスの初出(A's第2話)も同じ描写だったところから、 最初はバリア系と考えられていたが、シールド系であったことがStrikerSスターターブックにて明らかにされた。(A's第11話のあらすじ内でシールドと表記されていた。)
使用話数:A's第4話、第11話

捕獲系魔法

ケージタイプ

(はがね)(くびき)
使用者:ザフィーラ
魔法ランク:AA
ザフィーラが使用した範囲型の拘束魔法。
映像では、薙ぎ払ったり刺したりしているように見えるが、攻撃魔法ではなく、メガミマガジン設定資料で拘束魔法に分類された。 空中には発生できないが、地上(海底も含む)からの拘束条は数十メートルに達する。
対象を突き刺し動きを止める・室内の通路を塞ぐというのが本来の使い方で、攻防ともに制止力に優れている。
A's第12話の本編中で2回使用しているが、前述の説明に従うなら、2度目の「砲撃なんぞ、撃たせん!」と放った時の方が、本来のこの魔法の効果に近いと思われる。
使用話数:A's第12話

結界魔法

エリアタイプ

・封鎖領域/ゲフェングニス・デア・マギー(Gef舅gnis der Magie)
使用者:ヴィータ、闇の書の意志
ベルカ式の結界魔法。 「封鎖領域」はDVDブックレットでの名称であり、作中でのドイツ語発音を併記する。
A's第1話でヴィータが張った結界は、内側からはアルフの力をもってしても貫く事が出来ず、スターライトブレイカー+でようやく破壊できた(A's第2話)ことから、かなり堅牢である。
結界として空間を切り取る際、「術者が選択した条件に見合う対象」をその内部に残す機能がある。
また、結界内に入ったなのはをすぐに見つけ出したので、結界に入った者を探知する機能もあると思われる。
A's第10話で闇の書が使ったときには、中と外との間で念話が通じていたり、外から中に対して魔法を使えたり(アリサとすずかを転送したのはアースラ。ただし、結界内での移動しかできないので、外に出るためにはやはり結界を破るしかなかった(A's第11話))したので、ヴィータが使ったときのデータをもとに、ある程度は解析されていたものと思われる。 もしくは、A's第2話ではザフィーラかシャマル(タイミング的に難しいが)が結界の補助をしていたという説もある。
後から到着したユーノたちは入ることができたが出ることはできなかった。 これは魔法の名称のとおり、閉じ込めることを主目的にしているためである。
日本語訳:魔法の監獄(A'sDVD1巻ブックレット)
使用話数:A's第1話、第10話

探知防壁
使用者:闇の書の意志
はやてが月村邸に外泊して、自宅にヴォルケンリッターが作ったセキュリティ範囲から出ていたときに、闇の書の意志が備蓄魔力を使用して展開していた。 このため、はやてはよく眠れなかったようだが、同時に「守られている感じがした」という感想を持っている。
名称から、探知魔法に対する妨害機能かと思われる。
使用話数:A'sSS02

補助魔法

インクリースタイプ

・静かなる癒し
使用者:シャマル
魔法ランク:AA
回復魔法。補助魔法が得意なシャマルはこの種の魔法も得意(A's第6話のヴィータ発言、漫画版Report5など)。
この魔法は、至近距離の範囲空間内を対象とし、負傷治療、体力魔力回復、防護服修復の効果がある。 名称はメガミマガジン設定資料集から。
本編中では、A's第12話で初めて使用された。 このときは、なのはとフェイトの2人を同時にほぼ完全回復させた。詠唱は
「静かなる風よ、癒しの恵みを運んで」
漫画版Report5でのシグナムの治療は描写が若干異なるので、このときは「静かなる癒し」ではない別の回復魔法の可能性もある。
使用話数:A's第12話、漫画版Report5

デクラインタイプ

・バインド破壊魔法
使用者:シグナム
正式な名称は不明。
A's第2話でシグナムがヴィータを拘束していたバインドを破壊したのも、ミッド式のバインドブレイクに類するものと思われるが詳細は不明である。
使用話数:A's第2話

通信妨害
使用者:シャマル
敵の通信を阻害するフィールドを形成する魔法。 ここでは念話・思念通話の魔法的な通信を阻害している。 A'sDVDブックレットによれば電波や無線の妨害も可能。 便利に見えるが、範囲内ではクラールヴィント経由の通信のみ可能であり、範囲外との通信は自分たちもできなくなる。 実際に、この場にいなかったザフィーラは、他の騎士たちと連絡が取れなくなり状況が分からない状態に置かれた。
シグナムが「この距離なら造作も無い」シャマルが「通信防御範囲から出すわけにはいかない」と言っているので、効果範囲は術者からの距離に依存する模様。
使用話数:A's第9話

移動魔法

・飛行
使用者:騎士ほぼ全員
空中を自由に飛ぶ魔法。 ミッド式魔導師と同様、ヴォルケンリッターや闇の書の意志、さらにリインフォースと融合したはやても含め全員が、ごく自然に飛行している。
なお、闇の書の意志とはやてのみが背中に複数の羽を持っているが、これが飛行のためのものかどうかは不明。
使用話数:A's第1話、他多数

・フェアーテ(Pferde)
使用者:ヴィータ
ヴィータの使う高速移動魔法。
使用時に両足が魔力の渦巻で包み込まれるのが印象的。
アルフの1回目のリングバインドを回避した直後に消えた。 一時的な高速化魔法で持続時間が短いのか、ヴィータが自ら止めたのか、バインドと打ち消し合ったのか、理由は不明。
日本語訳:騎乗(A'sDVD1巻ブックレット)
使用話数:A's第2話

・旅の鏡
使用者:シャマル
魔法ランク:AA
シャマルの特殊魔法で、転移魔法の一種に分類される。 空間を繋ぐ「鏡」により、離れた場所の物体を「取り寄せ」する魔法。 クラールヴィントがペンダルフォルムの場合のみ使用可能で、伸ばした紐で輪を作り、その輪の内側の空間を目標の場所に直接繋げる。
本編に登場する転移魔法は、ほとんどが自分または他人を「転送する」魔法であり、この魔法は珍しく「取り寄せ」をする魔法である。 シャマルはこの魔法で、スターライトブレイカー+のチャージをしていたなのはからリンカーコアを蒐集した。 本来は攻撃魔法ではないので、防護服や魔法防御が正常に機能している相手への使用は難しいが、このとき、なのははユーノの結界から出ていて、防護服を破壊されていて、消耗した上での魔法チャージ中、という無防備な状態だった。
またA's第12話ではこれで「闇の書の闇」の本体コアを摘出した。 このときも、複合バリアを全て破壊し、砲撃魔法で本体コアを露出した後の使用だった。
第2話では右手の、第12話では左手のクラールヴィントを使用していたが、違いがあるのかは不明。
使用話数:A's第2話、第12話

次元転送
使用者:騎士全般、闇の書
ヴォルケンリッターの活動範囲は個人転送で移動できる範囲であることが、時空管理局の捜査の手がかりとなっていた。 はやて入院後はヴォルケンリッターが一々戻る必要がなくなったために、管理局による追跡は困難となった。
A's第7話でヴィータがなのはから距離をとったことから、転送には時間がかかる模様。 実際にヴィータはゆっくりと消滅したように見えていた。
ベルカ式の一般的な魔法ではなく、守護騎士システムの特殊魔法(A'sDVD3巻ブックレット)。
次元世界間の相対距離に応じて移動に時間がかかる。
個人の能力での転送であれば、遠い世界に行くほど多大な魔力と長い時間を要し、その転送の高速化にはさらに多大な魔力を必要とする(A'sDVD4巻ブックレット)。
闇の書は覚醒前でも単独で転移していた(漫画版Report5、A'sSS02等)。
使用話数:A's第7話、他

・スレイプニール(Sleipnir)
使用者:闇の書の意志
飛行魔法。背中の羽を使って飛行する。
A'sDVDブックレットには解説がないので、魔法ではない可能性もある。
使用した後は背中の羽が大きくなっている。
詠唱は
「スレイプニール、羽搏はばたいて」
語源は北欧神話の神オーディンが乗る八本足の馬の名前。「滑走する者」の意。
→参考スレイプニル@Wikipedia
なお、バリアジャケットを纏ったはやての背中にも羽があるが、本編中では常に空中にいて、この魔法を使った描写はない。
使用話数:A's第10話

強制転移魔法
使用者:シャマル
闇の書の闇に対して、この魔法をユーノ・アルフとともに使用した。
使用話数:A's第12話

その他の補助魔法

思念通話
使用者:騎士全般、デバイス
ミッドチルダ式の「念話」と同等の遠隔精神通話。
システムはほぼ同じで、ミッドチルダ式とベルカ式の間でも通信は可能である。(A'sDVD3巻ブックレット)
はやてが使うのもベルカ式と思われ、A's第11話でなのはと会話している。
使用話数:A's第2話、他多数

遠隔通話
使用者:シャマル
シャマルがクラールヴィントから直接通話をはやての携帯に飛ばしたことをさす。 本来なら思念通話ができるのだが、ここでは敢えて、一般人であるはやてにシャマルが合わせている。
使用話数:A's第2話、他

次元間通信
使用者:シャマル
守護騎士たちはクラールヴィントを経由することによって、次元間通信も可能となる。 A's第8話(このときはペンダルフォルム)、漫画版Report5で異世界のシグナムと会話している。 また、A'sSS02ではザフィーラが異世界から通信を入れている。
使用話数:A's第8話、他

アイゼンゲホイル(Eisengeheul)
使用者:ヴィータ
閃光と音による瞬間的なスタン効果を目的とした空間攻撃(公式ページでは閃光魔法と説明)で直接的な攻撃力はない。
範囲内の対象の視覚と聴覚を一時的に奪う他、レーダージャミングの効果もある。
生成した衝撃弾をハンマーで叩くことで効果が発生する。 このとき、術者自身は球状バリアで守られているため、影響を受けない(VFB)。
A's第7話で逃走時の目くらましに使用した。
日本語訳:鉄の咆哮
使用話数;A's第7話

変身魔法
使用者:なし
他人に化ける魔法。
本編中で変身魔法を使ったのは仮面の戦士(ミッドチルダ式)だが、シャマルの「顔を見られちゃったのは失敗だったわ。出撃したとき変身魔法でも使ってれば良かった…」という発言からヴォルケンリッターも変身魔法を使えるらしいことが窺える。
使用話数:なし(但し名称のみ第8話)

吸収
使用者:闇の書の意志
眼前に展開した魔法陣に接触した対象を捕獲空間に転送して閉じ込める複合魔法。
結界・ケージ破壊が可能な術者であれば捕獲空間からの脱出は比較的容易だが、闇の書の夢と併用されるためそちらからの脱出も必要となる。
A's第10話で挑みかかってきたフェイトを内部空間に閉じ込めた。
使用話数:A's第10話

・闇の書の夢
使用者:闇の書の意志
吸収で捕獲空間に閉じ込めた相手に見せる幻覚魔法。
捕獲対象の精神にアクセスし、深層意識で強く望んでいる夢を見せる。
闇の書の使用者が対象を解放するか、対象が夢を夢と認識して強く脱出の意志を持たない限り、夢は永遠に続く。
なお、この魔法はフェイトの中にあるアリシアの記憶のうち、フェイト自身がはっきりと認識・回想できない部分まで正確に呼び起こし、その人格を再生しているため、夢の中のアリシアの言葉は紛れもないアリシア自身の言葉である。
使用話数:A's第11話