メインクエスト/プロローグ

Last-modified: 2022-12-25 (日) 02:16:09

一度見たらアーカイブエリアにも観察記録がないので我が書き起こした。
分岐は色で分けたはいいが、他にいい方法があれば変えてほしいのだ。

始まり

ペルシカ(現実)見えてる?…
今、あなたが目にしているのは意識をデータ化した世界よ。
まぁ、その辺は気にしないで、私が処理しておくから。
「ニューラルクラウド計画」に参加した人形たちのように、これからあなたの意識はメンタルデータへと変換される。
そのあとで、私があなたの意識をクラウドの世界へとアップロードするわ。
そう、完全にデータで構築された仮想世界よ。
「ニューラルクラウド計画」を主導していた教授を除けば、生きた状態でそこへ送られるのは、人間ではあなたが初めてね。
3年前、ニューラルクラウド計画の途中で起きたあの事件、それがクラウド世界を一変させたの。
実験に参加した人形のメンタルはすべて失われ、教授も事故のあとに失踪しているわ。クラウド上のデータに至っては、事故が起きる前へとリセットされてしまった。
教授をずっと探していたの。長い歳月が過ぎた、ほぼあきらめかけていたわ。
まさか、微々たる遠隔バックアップが、彼女と人形たちを取り戻す最後の希望になるだなんてね。
あなたの調査のおかげよ、指揮官。
今からあなたには、この一方通行のルートからクラウドへと向かい、彼らを助けてもらうわ。
これが唯一のチャンスなの。
指揮経験の豊富なあなたなら、きっと彼らを率いることができるはず。
以前制定された計画に基づき、その教授の持つ全権限をあなたへと移譲するわ。
そうすれば、人形たちへの指揮が可能になるはずよ。
「オアシス」と呼ばれる基地を起動して、人形たちを保護することもできる。
そうそう、クラウドにいるもう一人の「ペルシカ」
……彼女があなたをサポートするわ。
私をモデルに造られた人形だけど、性格は全然違うのよね。
あの子と協力するのよ。彼女の知識が、真実を探し出す助けになるかもしれない。
クラウドに入れば二度と現実とは連絡がつかない。どうか任務を覚えていてほしいの。
現実にアクセスする手段を見つけ、私の友達──教授と、クラウドに囚われている人形たちを連れ戻して。
それと安全のためにも、本当の身分は隠しておくのよ、誰にも知られては駄目。
おそらく、長い旅になるでしょうね。
でも、あなたなら、彼らを救えると私は信じてる。
それじゃ、幸運を祈るわ、「教授」……
……
……意識のデータ化、完了。
システム……マグラシアサーバーに接続中。
(10:00,09/23/2063)意識アップロード成功。
???……教授……
……教授……起きてください!!
意識が安定した!教授、大丈夫ですか?
Player8609だ……大丈夫だ……
なんだか、数ヶ月前の出来事を見ていたような気がする……
ペルシカ数ヶ月前?記憶データがやや混乱しているようですね……ですが、修復している時間はありません。
私たちのオアシスが奇襲を受けました。戦闘モジュールを含むオアシスの全システムが深刻な損傷を受け、すべてダウンしています。
あなたは強引にシステムへアクセスし、戦闘モジュールを強制起動なさったんです……メンタルに多大な損傷を受けてしまわれましたが、あなたはやり遂げた。
一時的に記憶が混乱しただけで済んだのは幸いでした。賭けはあなたの勝ちです。
おかげで、敵の第一波を防ぐことができました。しかし……
 突如鳴り響いた通信音が、ペルシカの説明を遮った。
ペルシカはい、こちらペルシカ。
???こちらソル、2分後にオアシス外環の指定ポイントに到着予定。ペルシカ、教授の容体は?
ペルシカ目を覚まされました。記憶データの一部に混乱が見られるほかは、至って正常です。
ソル予想よりずいぶん早いね。すごい回復能力だ、さすがは教授!
ペルシカ外環エリアの状況はいかがです?
ソルかなりヤバいね……敵の数が思ってたよりずっと多い。オアシス外縁の防御システムも、持ちこたえられそうにない!
ペルシカクロックさんは?
ソル教授の命令通り、5分後に落ち合う予定だよ。
損傷状況については……
……途中で仲間は大勢助けたけど、ちゃんとした戦術指揮がないんじゃ、どうしても……
ペルシカ……教授、目覚めたばかりで、まだ混乱しておいでだとは思いますが……
これまでのように、あなたの指揮があれば、必ずこの危機を乗り越えられると私は信じています!
オアシスはまさに危急存亡の秋(とき)。我々はあなたの命令に従い、力の限り戦います!
教授、どうぞご命令を!

オアシス防衛後

 数分後……
ソル教授、戻ったよ!
ペルシカサンドボックス障壁が再起動を終えました。あなたの指揮のおかげで、作戦は大成功です。
ソルクロックは先にオアシスシステムを修復しに行ってる。今後はもっとオペランドを割いて、障壁を頑丈にするってさ。
浄化者なんか、二度と入って来れるもんか!
ペルシカええ。セクター内に残っていた浄化者もすべて殲滅しました。中環エリアの戦いも、順調なようですね。
お疲れ様です、教授。また戦局を逆転してしまいましたね。
教授君たちもお疲れ様。はやく休んでおいで。
ペルシカご心配なく、教授。すでに治療を済ませていますから、問題ないですよ。
教授ま、こんなとこかな。褒められるほどのことじゃないよ。
ペルシカそんなふうに仰らないで。オアシスを救ったのは、あなたなのですから。感謝を述べさせてください、教授。
教授(頷く)
ソルそれにしても、さっきの戦いでかなり消耗したね……
……コンディションを取り戻すには、かなり時間がかかりそうだ。
うわっ!なんでいきなり真っ暗になってんの!?
ペルシカクロックさんがオアシスのシステムをオフにしたのでしょう。システムの修復も、終盤のようですね。
修復を終えれば、浄化者のせいでオフラインになってしまったシステムも、少しずつ復旧できるはずです。
システムシステム準備完了(セーフモード)
ソルこ、怖がらなくて、いいからね……手、つないだっていいんだよ?
ペルシカもう大丈夫ですよ。
システム機動コマンド確認
グラフィックシミュレーター稼働率34%、人物レンダリング起動
背景レンダリング起動
ソルあっ!見えるようになった!
着色開始
ソルさすがはクロック、仕事が速い!これでやっと一息つけるよ。
ペルシカオアシスのコアシステムを再起動した後は、教授の権限で各モジュールを再起動・再点検しなくてはなりません。
浄化者による攻撃は続いています。今後のためにも、作業を早めにおわらせておきませんと。
このあとの任務は手配しておきました。よろしく頼みますね、教授。
クロックきょうじゅ!ペルシカ!
ペルシカクロックさん、ちょうどいい所に。先ほど、個別のシステムを起動し終えました。サンドボックス障壁のほうはいかがです?
クロック良くない……かなりヤバいことになってる。
ソルえっ!?
クロック浄化者に壊されたせいで、オペランドが大量に失われてる。もうほんの少ししか残ってない。
あいつら、まだ外から攻撃してる。サンドボックス障壁を維持するには、かなりの量のオペランドが必要になるよ……
ペルシカつまり、オペランドが足りていないということですか?
クロック「足りてない」どころの騒ぎじゃない。オアシスの状況を表にしたから見て。
ペルシカ……オアシスのオペランド消費って、こんなに速かったんですか!?
今いる浄化者の戦力から計算すると、残りのオペランドで障壁を維持できるのは、もって2時間……
ソルちょっと待った、あれだけ苦労したのに、あと2時間しか生きらんないってこと!?
クロックまさか、浄化者がこうもいきなり増えるなんて……
ペルシカつまり、2時間以内にオペランドを確保できなければ……オアシスは陥落することに……
ソルそうなったら、もう戦いに使えるオペランドなんて、残ってないだろうね……
クロック唯一の方法は、マグラシアの他セクターからオペランドを「ハイシャク」すること。
ペルシカ……そんなことが可能でしょうか?
各セクターは独立した仮想都市国家の形を取っています。その中のエージェントたちが、貴重なオペランドを分けてくれるとは思えません。
失踪した仲間を探すために、忍び込んだことはありましたが……
オペランドを持ち出すとなると……さすがに無理があるのでは……
教授試してみなきゃわからないよ。
ソルそうだよ、教授も一緒に探検しに行けるしね!
ペルシカ……ふふ、確かにそうですね。なにせ、オアシスの運命がかかっているのですから。
情けないところをお見せしてしまい、申し訳ありません。
ソルまったく、心配性なんだよ、ペルシカは。
教授今となっては、他に方法はない。
クロックその通り、もう後戻りはできない。とにかく試してみないと。
せっかく造ったオアシスが壊されちゃうなんてヤダよ……ここには大事な機兵が……
あっ、な、なんでもない。
ソルん~~?クロック、ま~た隠れてなんか研究してるな~?
クロック……オペランドの話に戻ろう。
ペルシカクロックさん、確かオアシスが襲撃を受ける前、シーモさんと一緒に周辺を探査していましたね?
なにか発見はありましたか?
クロック途中できょうじゅの命令を受けて、あたしだけ増援に戻ったの。でも、シーモとはさっき連絡したよ、収穫アリだって。
オアシスの周辺で言えば、今のところ見つかっているセクターは三つ。その中で一番適しているのはロッサムセクターかな。
ペルシカロッサム……名前は聞いています。42Labに属するセクターでしたよね?
クロックそう。知ってるんなら話は早い。
ロッサムはそう遠くないよ、オペランドも豊富だし。
残りの二つは、片方は距離があって、もう片方は規模が小さい。やっぱ、ここはロッサムっしょ。
ペルシカシーモさんもロッサムに?
クロックううん、シーモは他のセクターでオペランドを探してる。
ペルシカわかりました。教授、どうやらまだ休むわけにはいかないようです。
教授大丈夫、もう戦いの準備はできてるよ。
ペルシカそう聞いて安心しました。
教授すべてが終わったら、ちゃんとした休暇を取らせてくれ!
ペルシカふふ、もちろんです。
教授(頷く)
教授クロック、君はオアシスに残って、サンドボックス障壁を維持するんだ。
ペルシカ、ソル、私とロッサムへ向かおう。
ソルえっ!あたしたち三人だけで?
ペルシカなにしろ、浄化者とは敵対していますからね。人数が増えれば、その分、敵に見つかりやすくなります。
ソルそっか。ま、教授もいるし、三人だけでもなんとかなるよね
ペルシカ時間がありません、さっそく出発しましょう!