Komsomolets

Last-modified: 2025-09-28 (日) 05:12:55

コムソモレツ

Komsomolets.jpg

性能諸元

性能諸元の数値は、アップグレード・基本特性・艦長スキル・ブースター・迷彩などの補正がかかっていない素の状態の数値を入力してください。
部位ごとの装甲厚や散布界など、ゲーム内には載っていない情報は将来ゲーム内で見れるようになる可能性があるので暫定で0や0-1などとする
・基本性能

Tier3種別ツリー艦艇
艦種空母派生元Gangut
国家ソ連派生先Serov
生存性継戦能力(A) 31,000
(B) 31,700
装甲6-20mm
・艦首・船尾 13-20mm
・対水雷防御 13-16mm
・上部構造 10mm
・補助区画 6-19mm
・重要区画 13-20mm
機動性機関出力0,000馬力[hp]
最大速力17.0ノット[kt]
旋回半径640m
転舵所要時間(A) 10.9秒
(B) 7.8秒


隠蔽性 通常主砲発砲時火災発生時煙幕内からの主砲発砲時
海面発見距離10.6km-12.6km-
航空発見距離7.4km-10.4km-


副砲艦体口径基数×門数最大ダメージ(火災)装填射程
A102mm/45
130mm/55
3基×1門
4基×1門
HE弾 1500(7%)
HE弾 1500(7%)
5.0秒
10.0秒
3.5km
3.5km
B100mm/50 Minisini gun
130mm/50 B-13
3基×2門
4基×1門
HE弾 1400(6%)
HE弾 1900(8%)
5.0秒
5.0秒
3.5km
3.5km


対空砲艦体口径基数×門数秒間平均ダメージ射程
A102mm/453基×1門93.5km
B100mm/50 Minisini gun3基×2門143.5km



・艦載機

編成・搭載能力攻撃隊の規模飛行中隊の機数甲板上の機数
4 飛行隊4 機4 機


雷撃機名称HP巡航速度(最大速度)被発見距離復旧時間最大ダメージ雷速魚雷射程
-Polikarpov R-5T1220kt(122 kt)10.0km72秒383341 kt6km
急降下爆撃機名称HP巡航速度(最大速度)被発見距離復旧時間最大ダメージ(火災率)着弾範囲
-CDB Shon1080kt(127 kt)10.0km71秒10620(54%)-m



・アップグレード

スロット0スロット1スロット2スロット3スロット4
搭載可能アップグレード
1Secondary Battery Modification 2-min.png副砲改良1+10%:副砲最大射程
-10%:副砲弾の最大散布界
飛行機隊改良120%:航空機帰還速度
2Secondary Battery Modification 2-min.png副砲改良2+20%:副砲最大射程
-20%:副砲弾の最大散布界
飛行機隊改良2+3%:急降下爆撃機のHP
+3%:雷撃機のHP

|//その艦で搭載できないアップグレードは項目ごと消す

・開発ツリー

開発ツリー
軍艦名
(必要経験値/購入クレジット)
モジュールスロット
(必要経験値)
当艦モジュールスロット1
(8,600)
Serov
(98,000/6,400,000)
 
船体
Hull-min.pngKomsomolets 船体B54,000

・消耗品

搭載可能 消耗品

搭載可能 消耗品

AUTO
応急工作班I.png応急工作班無制限消耗品動作時間:60 秒
準備時間:90 秒
AUTO
水上戦闘機I.png水上戦闘機4 回消耗品動作時間:600 秒
準備時間:40 秒

詳細は消耗品を参照

・航空機消耗品

搭載可能 消耗品

搭載可能 消耗品

十字キー上
エンジン冷却2 回消耗品動作時間:5 秒
消耗品の準備時間:80 秒

ゲーム内説明

コムソモレツは小型で比較的低速の航空母艦であり、訓練艦を改装した艦でした。
設計年:1936

解説

※最大散布界やAP弾貫通力などゲーム内で見れない情報については、PC版wikiを参考に解説文を書いている

史実

ロシア人と海軍航空

ロシア人と海軍航空の付き合いは意外に古い。
航空機が兵器として華々しくデビューした最初の世界大戦において、帝政ロシアは貨客船等を改造した水上機母艦を黒海やバルト海に複数配備し、運用していた。
であるからして、こうした「原初の航空母艦」の運用経験豊富な白い先達たちから権力を奪取したアカい後輩たちも、当然のように航空母艦という艦種に着目するようになった。

 

内戦の余熱も冷めやらぬ1925年、未成状態のまま放擲されていた巡洋戦艦イズメイルを航空母艦に改装して就役させるという案が発表された。
これがソビエト連邦において最初に登場した「航空母艦」の建造計画である。
さらに同時期、火災事故を起こして放置されていた戦艦ポルタワの空母改装計画も持ち上がった。
世界の主要国たちはワシントン条約によって主力艦を続々と空母へ改装していたが、このグローバルスタンダードな流れは当時世界から孤立していたソ連にまで届いていたのである。
しかしながら、両者とも翌1926年に計画が中止されてしまった。
予算不足が原因であった。とにかくカネがないのである。まだまだ内戦の傷すら癒えていない時期のことであった。
農奴たちをすり潰して回していた前近代国家を重工業で回る近代国家へと作り変える作業は端緒にもついていない、そんな時期である。
ソビエトはまだまだ貧しかった。

 

そうした次第であったので、1927年に第三弾として提案された航空母艦建造案はそれまでの二案より小粒なものであった。
ベースとして選ばれたのは排水量1万トンと少しの練習艦コムソモーレツ(1922年に「オケアン」から改名)。1903年就役の練習艦である。
この小柄な練習艦に二段式格納庫を設置し、その上に飛行甲板を張って空母に仕立て上げるというオーソドックスな改装空母であった。
ただし、アイランド構造の艦橋が左舷側に設置されていたり、102mm連装砲塔を艦橋前後に2基ずつ、艦尾飛行甲板下に左右1基ずつ、艦種右舷側に2基の計8基16門も装備する重武装ぶりであったり、設計には少々オーソドックスでない部分も見て取れる。
搭載機数は42機(戦闘機26/攻撃機16)と、小さな複葉機の時代であったことを割り引いてもやたらに多く設定されている。露天係止や分解して部品状態で搭載したものも含めての数字なのか、はたまた見積もりが甘いのかは良く分からない。
ともあれ空母未経験者が作成したにしてはそれなりに空母がましい図面であり、ここから設計作業をより詳細に詰めていけば実用化も十分可能なものになるだろうと思われた。

 

しかし、設計作業の継続と船体改修作業の開始がどちらも予算不足を理由に中止されてしまった。こうなった原因は当時のソ連海軍のお家事情にある。
1920年代中盤から1930年代中盤にかけてのソ連では「大型艦艇を捨て、潜水艦と魚雷艇に駆逐艦や嚮導駆逐艦等の小艦艇、それに陸上攻撃機を海軍の中軸として整備する」という新思想による改革が花盛りとなっていたのである。
航空母艦も「改革すべき旧弊」たる大型艦の一員として扱われてしまったため、これを建造しようとする試みはあらゆる理由でもって阻止されていた。「予算不足」とはそういうことでもあった。まぁ実際カネは乏しかったのだが。
1930年代中盤以降に「古い思想」である外洋艦隊決戦論へと回帰したことでこうした逆風吹き荒れる状況は改善されたものの、その頃にはコムソモーレツが航空母艦に改装される可能性は完全に失われていた。
結局コムソモーレツは大祖国戦争をレニングラードでひっそりとやり過ごし、戦後は再び練習艦として毎年やってくる多くの士官候補生たちの学習の場となり、1956年に練習艦の任を解かれ水上兵舎となり、1961年にスクラップとして解体され59年の生涯を終えた。
大往生と言って良いだろう。

空母コムソモーレツの計画諸元
基準排水量11207t
満載排水量12597t
全長149m
全幅17.4m
喫水7.62m
機関出力11000hp(5500hp*2)
最高速度15ノット
乗員917名
航続距離(10ノットでの巡航時)7000浬
兵装102mm連装両用砲B-2 8基
40mm五連装機関砲 2基(おそらく英国からポンポン砲を輸入することを想定していたと思われる)
搭載機戦闘機 26機/攻撃機 16機

小ネタ

機関のヒミツ

本艦は練習艦というその性質上、火手と機関士の教育目的で様々な種類のボイラーが雑多に搭載されていた。
当然航空母艦の機関が雑多なボイラーで構成されていてはマトモに運用できないので、改装の際に未成巡洋戦艦からいくつかボイラーを持ってきてそれに積み替える予定だった。

:ソビエト初の艦載機
1930年代初頭、当時開発中の単発軽複葉攻撃機LSh-1をベースとする特殊用途攻撃機「ShON」の開発作業が開始された。
特殊用途とはすなわち、当時設計作業中であったコムソモーレツ改装空母における運用である。
元となったLSh-1はいわゆる「シュトルモヴィク」の原初の機体であり、地上への機銃掃射に特化した設計となっていたが、艦上攻撃機であるShONは胴体下に大型爆弾が搭載できるようになっていた。
また、当時ShONと並行してLSh-1の重装甲・武装改善バージョンであるTSh-1およびその改良型であるTSh-2の開発作業が進んでいたため、ShONもエンジンと操縦席下方は装甲で防御されていた。
当然のことながら艦載機であるため主翼は後方へ折り畳めるよう改良された。着陸装置も着艦可能なように補強されていたようである。
安価かつ単純に製造できることを目的として設計されており、飛行試験の結果もおおむね好意的なものであったが、肝心の空母本体の建造が絶望的になったため正式採用されることはなかった。
せめてゲーム内では存分に空母から発艦させて無念を晴らしてやるといいだろう。

ShONの性能諸元
全幅13.00m
全長8.64m
自重1820kg
全備重量2670kg
発動機BMW-VI 液冷12気筒(680hp)
乗員2名
最大速度226km/h
巡航速度196km/h
実用上限高度4000m
航続距離500km
武装7.62mm PV-1機関銃 5丁
爆弾 400kg

なお、本機の名前である「ShON」とは『特殊用途攻撃機』を意味する「Shturmovik Osobogo Naznacheniya」の単語の頭文字をそのまま持ってきたものである。ド直球。
余談だが、ShONとその準同型機であるLSh-1・TSh-1・TSh-2は全てポリカルポフが設計作業に関与している。なんだ、搭載機全てポリカルポフ製じゃないか

:実際の空母設計案とWoWsの「コムソモレツ」の違い
ゲームに登場する「コムソモレツ」と実際の設計案との間には、

  • 1.アイランド構造なはずの艦橋がブリッジ構造
  • 2.上甲板に二段式格納庫を設置せず、支柱を立ててその上に飛行甲板を張っているだけ
  • 3.左舷側1本にまとめられているはずの煙突が左右両舷に1本ずつ
  • 4.飛行甲板上と艦種右舷側に積んでいるはずの連装砲塔を積んでいない
  • 5.バルジを装着しているはずが装着してない

といった大きな違いがある。
1はおそらく鳳翔が2年少々で「邪魔やなこれ」とばかりにアイランドをちょん切ってしまった事例をWG設計局が参考にしたのであろうと思われる。鳳翔よりさらに小柄なコムソモーレツではさぞかしアイランドが邪魔になっただろう。
アイランドの代わりに設置されているブリッジの位置は練習艦時代と(おそらく)同じ場所なので、2の上甲板の差異と3の煙突の差異は「改装にあたって練習艦の上部構造物を撤去する工事しかせず、それ以上艦をいじっていない」ということかもしれない。
4に関しては「残念だが当然」以外に何も言うべきことはない。WG設計局もこんな過積載で海に出るのは無茶だと考えたのだろう。武装が無理のない範囲に留められていることが5に繋がると考えられる。バルジでbuffしなくても安定性は確保できるということだ。

 

全体的にWG設計局謹製のコムソモレツは「より安く、より手軽に、よりハードルを低く」という考えで作成されているように思われる。
「こういう艦が作りたい」という野心でもって作成された実際の設計案と、「このぐらいなら当時のソ連でも作れそう」という一歩引いた目線で作られたWG設計局案との違いなのかもしれない。

コメント欄

  • 他国の空母と違って1度の攻撃で全機を使い切るタイプなので当てやすさが段違いに良好 一方で一発あたりの威力は低めなのかな? -- 2022-10-15 (土) 14:53:37