参考:公式wiki(英語)の「Ramming(体当たり)」のページ
衝突について
敵に衝突した場合、速度と最大HPに応じた大ダメージが入る*1。通称ラムアタック。試合中のチャットでは「ram(ラム)」や「KAMIKAZE(カミカゼ)」などと呼ばれる。
自分より大型の艦に衝突すればほぼ確実にこちらが撃沈されてしまい、同格の艦同士が衝突すればお互いに撃沈されるほどの大ダメージの入ることが多い。
衝突を主戦術に置くのは良策ではない。あくまで限定的な状況下での最終手段として考えておこう。
衝突によって相手に与えるダメージ量は「自艦の最大HPを上限とした速度によって決まるダメージのレベル」×補正である。
現在の残りHPに関係なく、例え瀕死であろうとも艦と速度次第で大ダメージを与えることができる。
(高速での衝突は互いに、相手の最大HP分×補正のダメージを受け合うため確実に片方または両方が沈む)
ある程度大きなダメージ(受けた側のHPの10%分)を与えれば「浸水」も追加で発生させる。高いHPの戦艦に低HPの駆逐艦で緩やかに衝突した時や、あるいはそれ以外でも0kt~5kt(相対速度)程度の非常に低速な状態での接触ではダメージが小さく、浸水が発生しないようである。
また補正として信号旗?「Hotel Yankee」(頑強旗)を搭載している場合は、体当たりで受けるダメージが20%減、相手に与えるダメージが50%増。衝突する2隻が両者とも頑強旗を積んでいた場合は両者の体当たり与ダメージが20%増*2となる。
なお体当たりによるダメージは火災ダメージのように100%修理可能である。例え万単位のダメージを与えても撃沈に至っていなければ修理班によって回復されてしまい大した効果のない衝突となってしまう。
そのため自分の最大HPと対象の残りHPをよく確認し(また戦況や周囲も確認し)、確実にHPを削り切り沈めなければならない。特にTier10英戦Conquerorなど一部の英戦艦や高Tier英巡らは一度の回復量が非常に大きく、一回20秒で体力の40%~48%まで回復でき沈め損ねると一瞬で回復されてしまい、2回でほぼ全回復となる。
- 具体例(最大ダメージの場合)
- Yamato(HP:97,200) vs Iowa(HP:79,000)
信号旗を積まず両者が無傷で衝突した場合、Iowaが沈没しYamatoはHP:18,200を残して実績「頑強」を取得する。
つまりIowa側がYamatoに対して事前に18,200以上のダメージを与えた状態で衝突すればYamatoを撃沈できる。
Yamato(HP:97,200) vs Iowa(HP:79,000) + 頑強旗搭載
Iowaのみが信号旗を積んだ状態で衝突した場合、与ダメが118,500に増加し、被ダメが77,760となるため、Yamatoだけが沈没しIowaはHP:1240を残して生き残る。そして実績「頑強」を取得してさらに頑強旗が貰える。
Yamato(HP:97,200) + 頑強旗搭載 vs Iowa(HP:79,000) + 頑強旗搭載
両者共に頑強旗を搭載していた場合、単純に与ダメが1.2倍されるだけなのでIowaはYamatoに対し94,800のダメージを与えることしかできず、YamatoはHPを2400残して生き残り「頑強」を取得する。沈み切るためには事前に2400以上のタメージを与えなければならないが、2400程度なら簡単に出せるだろう。
イベント/ハロウィーン?の専用の艦艇を使ってプレイするイベントシナリオでは戦艦に「ダメージを無効化する」という消耗品が用意され、それを使用した状態で無敵体当たりをするとボス艦に対して50万以上のダメージを記録することがあった。
戦艦の体力は通常の戦艦と変わらない7万程度。そこから遥かに上回る極大のダメージを出すことが出来たのはダメージを無効化する消耗品による例外的なものだ。
戦術としての衝突特攻
基本的に衝突はしないようにするのが一番だが、衝突を戦術として使用することもできる。
状況はかなり限られてくるが、いざという時に役に立つかもしれない。
- 衝突で撃沈できる目安
- 確実に沈めるためには「相手に"頑強旗"があること」も考慮する必要がある。実際に搭載しているプレイヤーが多いかといえばそうではないだろうが…
耐久値は艦種別・同Tier帯でおおよそ「戦艦13:空母10:巡洋艦7:駆逐艦3」というイメージ。
細かくは艦毎にも左右されるが「巡洋艦で戦艦に衝突をしても最大で半分前後のダメージしか望めない(遅ければもっと低い)」し「駆逐艦で巡洋艦に衝突しても半分のダメージも望めない」。
"頑強旗"があればもう少し高くダメージを与えられるものの最大ダメージの出る速度で衝突できるとは限らず、自分より大きな艦を撃沈するには予め相手を半分以上は削っておかなければいけないという点は頭に叩き込んでおこう。
また例え同じ艦であったとしても相手側にだけ"頑強旗"がある場合、相手の体力が半分近く減っていなければ(速度の具合によっては)一方的に撃沈されることもありえる。万全な敵をも確実に撃沈できるような攻撃ではないのである。
なお駆逐艦の衝突ダメージはだいたい魚雷の1本分にしかならないことも多い。
また自分側が体力的に優勢で、撃沈の恐れもないのであれば衝突は回避した方が得策。状況によっては相手側が全力で衝突しにくるので回避できるとは限らないが。
メリット
- 一瞬で大ダメージを与えることができる。
- 浸水を狙える
- 格上の相手でも道連れにすることができる。
- 実績:頑強の取得を狙える
- 有効な攻撃方法が無い状態、主な兵装が機能停止し攻撃力を失った状態でも敵艦へ有効打を取れる。
- 防御姿勢のまま敵艦への有効打を狙える
デメリット
- 自身にも大ダメージが入り、撃沈の恐れがある。
- 撃沈覚悟であっても、速度が遅ければ相手に回避・逃走されやすい。
- 撃沈覚悟で衝突できても、速度が遅かったり艦の最大HPが相手より大幅に低いと、
ダメージが足りず自分だけ沈み相手を撃沈できないこともある。 - そもそも衝突する前に砲や魚雷によって撃沈されることがありえる。
- 艦首を向けた状態=防御姿勢であり、兵装による攻撃は最大限活用できない事が多い。
主砲は前に配置されているもののみ、魚雷発射管は一部例外を除けばほぼ使えない。
(例外的に主砲が前にしかない艦や、あるいは魚雷発射管が前へ指向する艦では前へ向いたまま十全な攻撃ができる。)
- 無謀な突撃、無意味な衝突、(相手を撃沈したとしても)不利益な・損失の大きい衝突は味方から強く非難される。(あまりに悪いプレイだと通報を受けカルマが下がることもある)
- 細かい損得の感覚はプレイヤーによって左右されるため絶対的なことは言えないが"他に手段が無い時"以外は避けなければならないと言える。
例えば相手が衝突をしに突撃してきた時、それを正直に受けて立つ必要はない。魚雷の格好の的であり、魚雷があるのならそれで、自分が魚雷を持っていなくとも他に魚雷を持った味方艦がいるのならその味方の雷撃に撃沈を任せた方が良い。
- 細かい損得の感覚はプレイヤーによって左右されるため絶対的なことは言えないが"他に手段が無い時"以外は避けなければならないと言える。
衝突特攻に適する状況
(より実践的な内容となるよう大きく書き直しをしました)
まず"衝突特攻をしなければらない"という状況は「それ以外に有効な攻撃手段が無いと判断できる時」だけである。
そして"衝突特攻をしなければならない状況"以外では、基本的に衝突特攻をするべきでない。
考えるべき点は大きく2つ+1つ、注意点は2つ。
- 退避することが出来ない状況であるかどうか
体力がまた残っており、状況も悪くなく退避して生存することができるような状況なら可能な限り退避するべき。艦が沈むとそれ以降のその艦の攻撃能力・作戦能力が失われるだけでなく、ポイントも減ってしまい特に空母ではその減少値が大きい。
「退避することができない状況」としては味方艦隊から孤立したり前へ出過ぎたりした上、敵艦隊からの集中砲火によってやがて撃沈されであろう状況のこと。ただ当然のこととして、なるべくそうした"退避できない状況"に陥らないよう予め気を付けながら立ち回るべきだ。
また例え退避できない状況だとしても安易に早々と突っ込むのではなく、冷静に状況を見極めて突っ込むべきだ。早く突っ込めばそれだけ早く撃沈される危険もあり、早々に撃沈できれば相手はその分楽をできてしまう。
- 原則として「下手に逃げようとしても一方的に撃沈されてしまうような状況で、いっそのこと突っ込んで衝突を狙った方がダメージを期待できる」という場合にだけ有効なものである。
そして衝突する前に撃沈されないような工夫も必要。島影などに隠れることができるなら隠れて相手の接近を待ったり、突っ込むときは防御姿勢や回避運動をして砲撃や魚雷の多数直撃を避けようとしたりした上で、衝突を目指そう。
ただし突っ込んでも衝突する前に撃沈されそうな状況では、しぶとく生き残れるよう考えた方が良い。
- 原則として「下手に逃げようとしても一方的に撃沈されてしまうような状況で、いっそのこと突っ込んで衝突を狙った方がダメージを期待できる」という場合にだけ有効なものである。
- 兵装による攻撃でのダメージが望めない状況であるかどうか
窮地においてはもはやその他の細かい状況は些細な問題だが、もし衝突を狙うのではなく攻撃によって撃沈を取れる可能性があるのならそれを狙う手もある。
その敵艦を撃沈できる主砲や魚雷があるのなら敵艦の側面へと出て直撃を狙いに行く方が良い。もちろん相手側からの砲撃や魚雷ですぐ撃沈されてしまいそうといった状況では攻撃姿勢にならず防御姿勢のまま突っ込むべきだが、一方的に撃沈ができるのならそれに越したことは無い。
- 「衝突以外で撃沈を狙える状況」としては
駆逐艦や巡洋艦で魚雷の準備が万全ならば、敵艦側面へと魚雷を発射出来れば撃沈できる。相手が戦艦などで斉射により撃沈されそうなときは防御姿勢を維持して突っ込みつつ、相手の砲撃直後を見計らって側面の魚雷を撃つことになる。(ただしこちらが巡洋艦で相手が大口径の砲だと真正面からVPを抜かれる可能性もあり、防御姿勢でも一発撃沈をされる可能性がある)
巡洋艦に乗っていて駆逐艦へ、戦艦に乗っていて巡洋艦へ接近するならば主砲斉射によって撃沈を狙える可能性があるため、体力が残り僅かなどのよほどの窮地でもなければ防御姿勢で魚雷には最大限注意をしつつ撃ち殺すほうが良い。そもそも小さい艦が相手だと機動力に差の大きく、こちらからの衝突自体が難しい。万全な体力で衝突できれば一方的な撃沈も狙えるといってもそれは相手も理解して避けるはず。また相手側としては魚雷があるなら衝突をせず雷撃を狙いたいため、計算を誤った敵以外は積極的に突っ込んできてくれたりはしないだろう。
ただ状況によっては「兵装で他の艦も狙いつつ、衝突も狙う」という戦術もある。戦艦などで主砲で横方向の敵艦へ打撃を与えつつ、近い敵戦艦へと衝突し敵艦隊へのより大きな被害を狙うのだ。
- ただしもちろん味方艦隊の援護が十分にあるときも基本的に控えるべきだ。特に相手から接近してきているような状況では魚雷で迎撃したいため、安易に突っ込まれると魚雷を発射できないか・発射していたら当たってしまう状態となる。
「体力が残りわずかでそれしか対応手段がない」などの窮地でもない限り、味方の援護と一緒に通常の攻撃で撃沈まで持って行った方が良い。例外は少ないが、一例をあげるなら「近い敵艦に別の味方駆逐艦が狙われていて助けたいが即時撃沈する手段が衝突しかない」といった事情であれば一考の余地がある。それが必ずしも良いとは限らないが、有用な味方艦を守るための衝突は単純に悪いとも言い難い。
- 「衝突以外で撃沈を狙える状況」としては
- 例外としてどうしても撃沈をしたい場合
窮地と言える状況ではないが衝突による撃沈で有利な状況になりうる場合では衝突を考える価値がでてくる。ただしその場合も「兵装による攻撃でのダメージが望めない状況」に限定される。
上記例であげた味方駆逐艦を助けるために~といったような"味方を助けるために撃沈を取りたい"というケースにおいて有効な場合がありえる。
例えば「戦艦が急速に迫ってきて、しかし魚雷なども避けられすぐ撃沈できない状況で、(早く撃沈しないと味方巡洋艦などが危険なので)こちらの戦艦を突っ込ませて大ダメージを取り撃沈させる」といったケース。
あるいはもっと単純に「やや万全な格上の敵戦艦へ手負いのこちらの格下戦艦をぶつけて大ダメージを取り、(それで沈まなければ追撃によって確実に撃沈し)有利な相打ちを狙う」といったケース。
しかしそうした場合でも、通常の砲撃や雷撃によってすぐ撃沈できそうならその方が断然良い。
良かれと思っても、衝突が必ずしも有効に働くとは限らない。衝突はあくまでも最終手段だ。
- 注意するポイントとして衝突を狙う際は「向かっていったとして本当に衝突を狙えるかどうか」も重要である。
特に逃げる敵と衝突するのは難しいが、向かってくる場合も回避されやすいという事に注意。
逃げる敵には速力が勝っていれば追いかけても衝突できる、と言っても決して簡単ではない。中々追いつけないこともあり得る。
反対にこちらに接近してきてくれていれば距離が一気に縮まるが、今度は"転舵による回避が最もしやすい"という体勢でもある。転舵の方向を見誤れば衝突できずにすれ違うこととなる。良く見極めて転舵する必要がある。
横向きで低速な艦が最も楽に衝突できるが、加速減速の状態を見誤ると衝突しそこねることもありえため衝突を狙う時は敵艦の動きを先読みすることを心がけよう。
- その他注意するべき点として相手が衝突するために突っ込んできたとしてもそれを正直に受けて立つ必要はない。
むしろ上記した好機、こちらに利益がある時以外では衝突は可能な限り避けるべきである。
繰り返しになるが、こちら側に十分な援護があるのなら衝突するよりも普通に撃沈してしまった方が良い場合も多くやぶれかぶれの戦術を真面目にくらう必要は全くない。
接近してきてくれているなら魚雷を狙いやすく、下手に突っ込むと魚雷の邪魔になる。
艦種ごとの特徴
大雑把に期待できそうな最大ダメージのおおよその割合(同Tier目安の戦艦13:空母10:巡洋艦7:駆逐艦3の比較)
vする\受ける | 駆逐艦 | 巡洋艦 | 戦艦 |
---|---|---|---|
駆逐艦 | 100% | 45% | 25% |
巡洋艦 | 230% | 100% | 55% |
戦 艦 | 430% | 185% | 100% |
空 母 | 330% | 140% | 75% |
※最大ダメージとなる最大HPは同じ艦種でも艦によって異なり、同じ艦種でも相打ちにならない事はありえる。Tierが違う場合は大抵格上の方がHPは多い。
※高速で衝突できなければ最大ダメージとならない。
※また頑強旗によってもダメージは増減する。体力万全なら一方的な撃沈ができそうな戦艦(-75%)→空母(-130%)というパターンも空母に頑強旗があると戦艦(-112%)→空母(104%)と相打ちするレベルになる。※艦にも左右される
- 機動性と主導権
- 巡洋艦は駆逐艦へ、戦艦は巡洋艦や駆逐艦へ、確実に撃沈できる大きなダメージを期待できるが、速力・機動性の関係上狙いやすいとは言い難い。
衝突は基本、機動性の高い艦に主導権があり機動性に大きな差がある場合は特に衝突するかどうかを機動性の高い方が握っている。つまり巡洋艦対駆逐は駆逐が、戦艦対巡洋艦は巡洋艦が"衝突するかどうかを決める立場にある"と言っていい。
それが覆るのは速い方が島に衝突していたりして身動きが取れない状態といった場合(=機動力を失っている状態)で、遅い方がそこへ突っ込むかどうか判断できるといった状況に限られ、相手のミスがなければ成立しにくいのである。
ただそもそも、そうして動きの止まった駆逐艦に対して巡洋艦は、動けない巡洋艦や駆逐艦に対して戦艦は、主砲副砲の砲撃によって撃沈を狙えることも多い。なのにわざわざ衝突して大きなダメージを受けるべきかといえば、それが良いという状況は限られるだろう。
- 魚雷に注意
- 全ての駆逐艦、多くの巡洋艦は魚雷を持っているため、衝突するために近づくと近接雷撃によって一方的に撃沈される恐れが高く特に警戒しておく必要がある。
一応ほとんどの戦艦や一部の巡洋艦は魚雷を持っていないため雷撃の危険は無い。
なおごく一部の戦艦は魚雷を搭載しており、下手に接近すると雷撃で返り討ちにあう危険がある。
- 頑強旗&Tier格差による注意例
- 例としてTier7アメリカ巡洋艦Pensacola(HP34,300)が頑強旗を持っている場合ダメージ量は「最大51,450」となる。
それを一つ下のTier6イギリス戦艦(プレ)Warspite(HP53,800)で受けると、頑強旗が無い場合残せるのはたったの2,350である。その分体力が減っていれば一発で撃沈となる。
その他二つ下のTier5の戦艦において51,450ダメージで生存できるのは日戦Kongo(HP54,100)のみ。他の戦艦は最大HPが足りず最大ダメージで一発撃沈となってしまう。
「戦艦による衝突が必ずしも一方的に巡洋艦を撃沈できるわけではない」のである。
駆逐艦
速度は高いものの耐久性が低いため、駆逐艦以外に衝突しても大したダメージを取れず一方的に撃沈されることが多い。
また耐久性の低さからそもそも衝突する前に撃沈されてしまうことも多く、衝突には全くの不向きである。
考えてもいい状況は「敵駆逐艦との近距離戦において、こちらが魚雷を使った直後などで雷撃を狙う事ができず、また砲戦をしても一方的に撃沈される危険性が高い組み合わせ」の場合に、一方的に撃沈されるくらいなら相打ちを狙うというケースくらい。
それも決して良い状況とは言えず、そもそもそうした状況に陥らないことが重要。
巡洋艦
機動性とある程度の耐久性を持つが、決して特に高い訳ではなく衝突しやすいとも言い難い。
戦艦へ突撃しても沈められるわけでもなく、そもそも戦艦が相手では主砲によって撃沈される危険が高すぎる。どうしても逃げられない状況では突っ込むしかないが、衝突まで艦が耐えられるとも限らず、魚雷があるなら砲撃の間を見て魚雷を狙いたい。
駆逐艦が相手の場合は主砲によって沈めてしまった方が良いことも多い。わざわざ駆逐艦から魚雷以外で大ダメージを受ける必要は無く、余程迫った状況でもない限りするものではない。
上に例として「頑強旗を付けた巡洋艦による格下戦艦への衝突」の話をしているが、相手に頑強旗がついている場合は撃沈を逃してしまう場合もある。格下でも戦艦主砲の攻撃は致命傷になりやすく、同格では余裕が大きく、積極的に狙えるほど有効な攻撃方法とは言い難い。
巡洋戦艦
巡洋戦艦を含む高速タイプの戦艦はある程度の機動性とそれなりの耐久性を兼ね備えているため、他に比べれば衝突が有効に働かせやすい…が働かせるべき状況は限られる。
機動性が高いと言っても大抵小さい巡洋艦や駆逐艦よりは遅く、またそれらからは魚雷があるため衝突自体が難しい。
頑強旗*3を付けた状態であれば敵戦艦を一方的に破壊できる場合もあるが、ほとんどの場合は(前後にダメージを負って沈み)相打ちになるだろう。
例外的に"狙える状況"としては、強引な突撃することで敵駆逐艦や敵巡洋艦を砲撃によって撃沈できる(※魚雷は自力で避ける)という良い状況から、突撃した後の離脱できない状況で残りの生存性を使って手近な敵戦艦へ突っ込むというパターン。ただし突撃が有効なのは周囲の敵艦隊の状況が悪くて反撃が少ないといった好条件な状況に限られ、その状況でも雷撃の回避も万全にできなければ無駄な突撃となるため積極的に狙えるようなものではない。
博打を打ってでも多数撃沈を狙いに行かなければならない時に、衝突のことを考慮することになる程度だ。
もし試みるならば、相手を追いかけたり腹を狙うよりも、相手の艦首を狙うか前に踊り出るくらいのつもりで接近する方が成功しやすい。
戦艦
高速でないタイプの戦艦の衝突について考えるようなものではない。
一か八かを狙いに行っても相手が受けてくれなければ衝突は中々できないし、そもそも遅いせいで衝突する前に撃沈される危険性が高い。
もっと言えばそうした戦艦は大抵の場合高い砲撃能力を持っており、衝突を狙うより砲撃によって撃沈を狙った方が現実的なことが多い。
ありえる状況としてはうっかり同じような敵戦艦と近距離で遭遇してしまい、互いに防御姿勢のまま接近していった末に激突してしまうような形くらいである。それでも体力が有利であるなら舵を切って衝突を避け、(予め砲を横へ向けておき)敵戦艦の側面へと出てゼロ距離の砲撃を叩き込むという戦術の方が良い場合もある。
小ネタ
大砲が存在していなかった紀元前の海戦では、ラムアタックこそが最大の攻撃法だった。
と言うのも、強力な大砲・爆弾の無い時代において敵の船をより早く確実に停止させる・沈める方法が「船を巨大な破城槌に、敵船を城に見立てて激突させる」という方法以外に無くラムアタックの為に船首の下側に大きく硬い"角"(衝角)まで用意されていたほどだ。
時代が下り強力な大砲が発達して遠くから船を破壊できるようになると廃れていくが、大砲に対抗して硬い装甲を持った船も現れ、ある時期「装甲の硬さ>大砲の強さ」という環境になると再びラムアタックの有効性が高まってしまった。
特に1866年のリッサ海戦でオーストリア海軍がラムアタックでイタリア海軍を破った事で、各国の海軍ではラムアタックが至上の攻撃法という偏った認識が広まり、特にイギリスとアメリカではラムアタック専用艦という代物まで建造されたそうだ。
(ただし結局大砲を載せた方が便利で艦性能の問題から実践で使われることもなく退役したそうな)
編集報告
情報提供・感想
- 相手が衝突するために突っ込んできたとしてもそれを正直に受けて立つ必要はない。 うるせえっ!男気のラムアタックは同じく男気で受け止めてやるんだよ!!!(思考停止) -- 2024-04-06 (土) 16:22:14