編集時Ver 2.5.1.7
概要
FromTheDepths(以下FtDとする)では揚力が迎え角によって変化するということがなかったり、風見効果がないなど通常のゲームの航空機制作と大きく違いがあります。
そこでこの記事ではFtD独特の機体の作成を解説していきます。
作り方
まず機体として必要な要素が3つあります。
- 推力
- 機体重量を持ち上げられる十分な推力があるか
- HAの塊をスモールジェットスラスター1つで持ち上げるなんて不可能です
- 揚力
- 機体重量を持ち上げ、動かす揚力があるか
- 翼パーツ無しで機体の操作や翼の無いグライダーが飛ぶわけがありません
- 抵抗
- 機体が大気や水に押し返されないほどの機体抵抗であるか
- 貧弱な推力で壁を飛ばすことはできません
これの条件を満たすことではじめて飛ぶことができます。設計していくうえで機体が飛ばなくイライラされることもあるかもしれません。
ですがそれは貴方が正しく原理や設計ができていないという証明でもあります。わかればスッキリ!!
ではこれを踏まえて実際に設計していきましょう。
具体的な設計
この図とスクリーンショット(以下SS)は正しく設計できていない機体を表しています。
機体 | 名称、説明 | |
上機体 | 名称 | 空気抵抗のアンバランス |
説明 | 空気抵抗は重心点からみて上下均等であることが望ましいです。上が強ければ機首上げ、下が強ければ機首下げが発生します。また、速度低下にも結び付きます。 | |
中機体 | 名称 | 加重位置のミス |
説明 | 重量物が機体の重心点から外れるほどてこの原理で強力となり、前ならば機首下げ、後ろならば機首上げが発生します。重量は機体の反応低下にも結び付きます。 | |
下機体 | 名称 | 推進軸のズレ |
説明 | 推進装置から発生する推進軸の推進点が重心からの高さや横方向にズレていた場合はその方向とは反対の方向に引っ張られます。機体の動作時の不安定さにも結び付きます。 |
機体 | 名称、説明 | |
青線 | 名称 | 推力線 |
説明 | 重心の高さに対して推力線を合わせました。(ビルドモード時の緑の重りマーク)これで不要なモーメント発生を抑えられます。また、メインブロック選択時ビルドモードの/キーで推力の軸を見ることがでいます。 | |
赤矢印 | 名称 | 空気抵抗 |
説明 | これで機首上げのモーメントを発生させることができ、翼や胴体下に武装を積むことができます。過剰にすると機体がひっくり返り続けるので注意Shift+Pで見ることも可能。色で抵抗を見ることができる。 | |
橙矢印 | 名称 | 加重物の配置 |
説明 | 機首下げ対策に重心点より遠方かつ上部に加重がかかるようにしました。こちらも胴体に加重物を吊り下げる際に役立ちます。 | |
黒矢印 | 名称 | モーメント |
説明 | 加重物の配置と抵抗を合わせることで機首上げモーメントを発生させたほか、尾翼の高さを少し上げることで反応を良くします。 | |
桃斜線範囲 | 名称 | 配置可能範囲 |
説明 | 上記で確保した事により機首下げの影響がすくなくなります。重いものを吊り下げすぎるとまず飛ばなくなるので注意。 |
少し発展した設計
ここから先はより発展した設計を記述していきます。
圧縮技術やLUA等についてはただ純粋な技術として構わず書いていきます。
技術 | 名称、説明 | |
圧縮 | 名称 | サブオブジェクト圧縮 |
説明 | サブオブジェクト(スピブロ、ピストン、ターレット)上の物体は重量は無くなりませんが空気抵抗が0となります。またサブオブジェクト同士やサブオブジェクトのサブオブジェクト以降、つまり2段目以降のサブオブジェクトに関しては自ブロック同士の当たり判定が存在しません。これを利用して部品の圧縮をおこないます。この圧縮によって小型の機体でも多くの武装や速度を得ることができ非常に有効的です。ステルス性に関しても各パーツのレーダー反射距離や欺瞞を理解して処理すれば非圧縮機体よりも強力な武装とステルス性能となります。 | |
推力偏向 | 名称 | 推力偏向スラスタ |
説明 | イオンスラスタ等の小型スラスタを推進軸付近に取り付けたり、推力軸の角度や軸をズラすことで機動力のアップを狙います。非常に効果的でイオンスラスタであれば宇宙に飛び上がった場合でも帰還することが可能になります。反応速度としては(低速<スピブロ設定<ACB<ブレボ<LUA<高速)となります。 | |
可変推力 | 名称 | 可変推力 |
説明 | 通常のスラスター設定では右左旋回時でも出力全開となっていますが、これをスラスター設定,ACB,ブレボ等を使って制御することで効率よく旋回します。 | |
PID制御 | 名称 | PID制御 |
説明 | PID制御を行うことでAIではまっすぐに飛ばせない機体を飛ばすことができます。部品に対して直接操作を行うので非常に効果的です。ただしDの値を高くしていると反応が鈍くなります。 | |
熱源処理 | 名称 | 熱処理 |
説明 | 航空機は常に熱との戦いとなります。旋回時にも圧縮断熱によって抵抗に応じて機体が過熱される他、武装の発射時や大型ジェットや燃料エンジンからとてつもない熱が発せられるので注意が必要となります。できるだけ抵抗を少なくし、ジェットの使用量の削減や武装の分散配置を心がけましょう。 | |
レーダー反射面積 | 名称 | 対レーダー |
説明 | レーダー反射面積の増大は即死に繋がることから常に気をかけなければいけません。一部の敵のようにチャフエミッターでマテリアルを消費しながらレーダー反射を抑えるのも有効です。(NPCはマテリアル無尽蔵だからセコイとかそこイワナイ!) | |
レーザー対策 | 名称 | 光学兵器対策 |
説明 | レーザーに関してはステルスと速度で索敵誤差を蓄積させて撃たせないのが一番ですが万が一撃たれた時の為にスモーク等手段を用意しておきましょう。 | |
対艦/対地攻撃 | 名称 | 対艦/対地攻撃 |
説明 | つめるのであればLミサイルの爆弾、魚雷がおすすめです。相手が軟目標であればフラグ最大角の小型ミサイル爆弾でも有効です。 | |
対空攻撃 | 名称 | 対空攻撃 |
説明 | 対空攻撃では相手よりも高機動のミサイルをぶつけることが重要となります。赤外線ミサイルやレーザー誘導などステルスを無視できるシーカーもあるので有効活用していきましょう。 | |
戦術索敵 | 名称 | 戦術索敵 |
説明 | 相手より先に見つけ、相手より先に撃ち、相手よりも先に離脱することが航空機の重要な動きとなります。索敵装置の組み合わせは相手にもよりますがしっかりと組みましょう。(オシエテホシイッテ!?キミツダヨ!) | |
ジェット機とプロペラ機の差 | 名称 | ジェット機とプロペラ機の差 |
説明 | ジェット機とプロペラ機では推力の発生地点が異なるため、航空機パーツの設置場所に注意しなくてはなりません。ジェットであれば主翼に集中、プロペラであれば尾翼に集中すべきです。 | |
推力と機体 | 名称 | 推力と機体 |
説明 | 基本的に飛ばない機体というのは機体重量が推力に比べて重すぎるということが多いので機体を軽金属で構成させるなどの軽量化かカスジェを使用して速度を上げます。(束ねたカスジェであればさらに強力になります。(1mであればインジェクターオンリーでも十分使用範囲) | |
AIの調整 | 名称 | AIの調整 |
説明 | 最初期の設定されているAI行動はとんでもない角度が設定されているので修正しましょう。小型機なら修正はいらないかもしれませんが... |
水上艇の作り方
大体慣れてくると二式大艇あたりを作りたくなると思いますのでここで解説します。
また水上艇は航空機の重心や推力位置の学習に役立ちます。
それではこれから解説に使用していく機体です。これまでの解説を理解した方ならもう一目瞭然でしょうがこの機体は水上艇には適さない設計となっています。
エ?ワカラナイ?ウン...というわけで解説していきます。
- 解説
- まず第一に機体のエンジン位置が高いということです。史実再現等でエンジンに水がかからないよう高い配置を選んだのですがこれはFtDにおいて最悪の配置となります。
エンジンが重心より高くなったことで機首下げモーメントが発生し海水に突っ込む羽目となります。 - 第二に初心者の方がよく行うのが主翼や尾翼にむやみやたらにwingを設置する事です。設置しすぎれば過度な揚力で操作が非常にしずらい凧のような機体になります。
- 第三にエルロン位置です。ヨーの位置が重心より高い場合は機体が横回転する羽目になります。トルネード飛行がお好きな方はそのままでどうぞ。
- まず第一に機体のエンジン位置が高いということです。史実再現等でエンジンに水がかからないよう高い配置を選んだのですがこれはFtDにおいて最悪の配置となります。
- 対処
ではこれらをどう対処していくか、それを解説します。- 1.エンジンの高さと翼を中翼に近づけ、重量物をお尻に持っていきます。これで離水しやすくなります。
- 2.wingはできるだけ設置せず、エルロンやラダーはプロペラ機なら尾翼に集中配置、ジェット機なら主翼に集中配置を行います。これで反応性がとてもよくなります。
- 3.ヨーについては必ず重心と同じ高さに合わせましょう。これで機体がぐるぐる回ることが無くなります。
- 詳細
コメント
- タレットブロック・スピンブロックそのものは空気抵抗の判定がある とありますがこちらでは確認できませんでした。翼ブロック系同様に後ろに抵抗のあるパーツを置いたのではないでしょうか。 -- exect? 2016-11-21 (月) 19:47:44
- (あれ、コレ誰が書いたんだっけ・・・真ん中の簡単な組み方は自分ですが・・・) -- 管理人/びんせんとー? 2016-11-21 (月) 20:36:35
- ただ単に情報が古いだけじゃないでしょうか。昔は抵抗があったので隠してた記憶があります。現在の環境で調べてみて抵抗にならないなら書き換えてよいかと。 -- 2016-11-22 (火) 13:46:58
- 機首上げ、重心の確認方法、推進機位置、離水、PIDなどを丁寧に説明する必要がありそう。 -- 2016-11-25 (金) 13:01:38
- 質問掲示板で回答したけど、また質問されても困る上に何処かの掲示板でもバグだと言われるのが嫌なのでここに何となく書いとく -- exect? 2016-12-02 (金) 12:08:58
- フラットスピンに困る方はこれを読んでから再設計してください 全長が極端に短い、横方向の抵抗値が低い、重心から推力中心位置が前後に離れすぎている(横にズレるても当たり前だけど起きます) 他にはそのバージョンのブロックの抵抗値入力ミス等があります。 インベントリのブロック以外にミラーモード専用で配置されるミラーブロックの抵抗値入力ミスが以前目立ちました、これから新ブロックが追加される場合そういった問題が再燃する可能性があります。 -- 2016-12-02 (金) 12:18:31
- デディ推進の航空機は旋回速度を落としましょう、とても加速が遅く設計に問題がある航空機で急旋回しようとするとスピンを起こすことが多々あります 維持旋回速度を保ちましょう。 -- exect? 2016-12-02 (金) 12:22:32
- 余談ですが、加速性能はMASSに依存します。 編集に自信無いので誰かよろしくお願いいたします。 -- exect? 2016-12-02 (金) 12:33:01
- なかなか最高速度が上げられないのですがその辺のコツとかは無いのでしょうか -- 2017-06-13 (火) 23:14:09
- 目標速度はどれほどでしょう? -- 楽月? 2017-06-16 (金) 01:34:36
- 150 m/s 出来るならばそれ以上ですかね -- 2017-06-16 (金) 14:12:46
- 基本は前進用推力を上げ、合計抵抗値(正面抵抗+長さ抵抗)を下げる事。150m/sを超えたいなら速度上限のないイオンスラスター、ヘリブレードスピナーを利用するか、カスタムジェット(最高速度175m/s)のどれかをスピブロにでも乗せて本体小さくするしかない。 -- 2017-06-17 (土) 08:29:40
- 目標速度はどれほどでしょう? -- 楽月? 2017-06-16 (金) 01:34:36
- 単純に推力を増やすのも手ですし、翼などをスピンブロック上に載せてしまって空気抵抗を減らす手もありますぜ -- 2017-06-14 (水) 01:12:12
- この解説読むと何かふっと懐かしさを感じるな -- 2019-11-13 (水) 16:45:02