DCO/言葉がなかったら届かない?

Last-modified: 2024-04-02 (火) 20:13:12

性質
ワンクスタ

種類
不明/未分類

現在の状態
監視

クラス
セーフ

記録者:
モロー博士 ウィンラント研究員

措置

  1. ファーレン島には監視員を配置し、24時間体制で監視せよ
  2. ファーレン島の当DCO発生区域はカバーストーリー『世界文化遺産の保護』によって保護し、一般人の立ち入りを固く禁止せよ

概要

DCO/言葉がなかったら届かないアズキニア王国のファーレン島で発生する現象です。
対象はおもに深夜に不定期に発生し、発生期間の間隔は最低でも3日、最長でも27日であり、平均して14日の間隔があります。
当DCOは職員が各地に残る民話の採集調査活動の一環で発見された。現地人の間では当DCOは『だんごろ』と呼ばれ、疑問視されてきませんでした。
当DCOと思われる現象が記載された文章の中で最も古いものは、1606年に執筆されています。

現象の内容 以下、対象の発生から消失までを一試行と定義する

  1. 平均して23時から4時の間に土の隆起・変形によって『泥団子』に酷似した物体が生成される*1。この時生成される対象は平均して12個~32個であり、最高は42個である。対象は大きさ、転がる時の音、色、光沢などが様々であり、同じ性質を持つものは存在しない。
  2. 対象は物理法則に逆らって自由に移動を始める。この時対象は常に接地しており、地面への潜航や空中の飛行は見られない。また、対象は一定以上生成地点から離れない。
  3. 対象は別の対象に当たった時に自身が持つ三つの『性質』を『伝播』させ、三つの性質を自身と全く同じにさせる。この時どちらの対象が相手の性質をコピーするかは完全にランダムである。また三つの性質は試行ごとに固定され、同じ試行では『伝播』する性質は全ての対象で同じである
  4. 対象は一定時間の間、移動と衝突を繰り返す。対象は一定時間経つと一斉に消滅し、土壌と同化する。

20██年█月、当DCOに関する研究意義は大変低いとされ、研究員は一人に削減されました。これによって実験は著しく困難となりましたが、当DCOの財団への寄与は皆無であり、全く問題ないと判断されます。

実験記録

実験はアズキニア王国特務機関超常部門との協力によって行われました。

実験日時:20██年█月██日
行われた実験:対象の採取を試みる。
示された結果:対象は手に触れられた瞬間崩れ、土と同化した。機械などを用いた場合も同様の結果となった。
コメント:どうやら、人為的に動かすことは不可能なようだ。

実験日時:20██年█月██日
行われた実験:対象を板で囲んで行動範囲を制限すると共に、別の対象との接触を断つ。
示された結果:壁の手前で止まって方向を変えることを繰り返し、最終的に消滅した。
コメント:どうやら壁などを感知して動いているようだ。

実験日時:20██年█月██日
行われた実験:対象を全て破壊する。
示された結果:新しく対象が生成されることはなく、以降の試行の発生頻度も一定期間低下した。
コメント:なるべく破壊は控えるべきであろう

実験日時:20██年█月██日
行われた実験会話によって意思疎通を試みる:。
示された結果:少々の反応を示したが、反応に規則性を見出すことは困難であった。
コメント:自我があるのかもしれない。大変興味深いことだ。

16個の実験を省略

実験日時:20██年█月██日
行われた実験:土を加工した物によって意思疎通を試みる。
示された結果:反応を示し、規則的であった。だが、翻訳には膨大なデータと多くの人手が必要であることが予想される。
コメント:是非翻訳して、完全に意思疎通が出来るようになりたいものだ!

以降の163個の研究結果は研究意義が確認されない、博士の私情が多く含まれると言う理由で非公開とされています。

実験は2023年まで継続されましたが、事案1による研究員の交代により現在は監視のみが行われています。

補足

ファーレン島は『サンプレヒト城塞都市』として、同じくポラリス諸島に位置するカーゾン島のサンプレヒト周辺地区などと共に、1986年に世界文化遺産に登録された。
ポラリス諸島はオデシア王国との勢力争いに敗れたアズキニア王国のアムアール一世が、オデシア王国の脅威から逃れるためシェイエロー諸島を放棄して新天地を求めて北方への征服を行った際に発見された。アムアール一世はアズキニア王国の亡命王朝としてカーゾン島にジラント朝サンプレヒト王国を建国し、サンプレヒトを中心としてポラリス諸島一帯を長く支配した。
アムアール一世はカーゾン島やファーレン島を征服した際に、民族浄化を行って原住民を絶滅させたとされる。また、2021年の学会発表で原住民は言葉を持たず土や岩を加工して、起きた事象や発見した物資の性質を伝えることで、意思疎通を行っていた可能性が浮上した。

補足資料

先述の研究員削減に対し、研究主任のモロー博士によって抗議が行われました。

提出日時:20██年█月██日
抗議内容:当DCOの研究人数の増加、財団翻訳チームの割り当て。
理由:当DCOの研究によって得られる成果は財団に大きく貢献することが予想される
返答:却下します。当DCOのこれ以上の研究は財団にとって無意味です。

提出日時:20██年█月██日
抗議内容:当DCOの研究人数の増加、財団翻訳チームの割り当て、財団専属セラピストの割り当て
理由彼らは意思を持っている!!お願いだ!これは私の人生なんだ!!
返答:却下します。私情の持ち込みは禁止です。以降注意するように。

提出日時:20██年█月██日
抗議内容:当DCOの研究人数の増加、財団翻訳チームの割り当て、財団専属セラピストの割り当て、機動部隊の派遣
理由[検閲済み]
返答:なし

事案1

2023年█月██日、モロー博士が失踪しました。彼のデスクには

やったぞ!!!!!!!見つけた!!!!!!!

と言う書き置きが残されていました。モロー博士の捜索は現在は打ち切られています。
特筆すべき事象として、モロー博士の失踪から約一ヶ月間、当DCOの活動が活性化したことが挙げられます。


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Tag: DCO


*1 以下対象と表記