DQ3
勇者が女の場合での、【レーベ】の村の宿屋の2階にいる子供の台詞。
全文は、
「うわー ○○○○さまって
おんなのひと だったんだ!
「え? ちがうの?
ボクには おんなのひとに
みえるけどなあ。
ちなみに男勇者の場合は以下の台詞になる。
「いっぱい まものたちを やっつけてね!
あいつらが ボクの パパとママを……。ぐすん。」
本作において、魔物による被害者がいることが明確に語られる最初の場面。
言葉に詰まってはいるが、文脈的に見て殺されたのは確実だろう。
リメイク版では上記の空行部分に【はい/いいえ】の選択が入り、「いいえ」を選ぶと上記の文が続く。
「はい」を選ぶと、
「やっぱり!
女の人なのに
魔物を やっつけながら
旅をしてるなんて えらいなあ!
と続く。また、どちらを選択しても男勇者の時と同じ台詞が続けられる。
女勇者が死亡している場合でも、【あぶないみずぎ】を着用している場合でも、この台詞は変わらない。
オープニングで母親からは「勇敢な男の子として育てた」(リメイク版では「勇敢な男の子のように育てた」)と言われ、アリアハンの人々には王を含めて「オルテガの息子」と呼ばれ、【アッサラーム】の【ぱふぱふ】嬢すら、(FC版では)夜中だからよく分からなかったのかもしれないが男だと見間違う程の男装である。
さらに【ムオル】まで旅を進めると、父親と間違えられる彼女であったが、自らも自分を男だと扱っていることが分かる場面である。
そんな勇者を女だと見抜いた、この子供は只者ではないのかもしれない。
もっともこの子以外にも分かる人には分かるようで、あぶないみずぎが装備可能である点は一般の武器防具屋でも知っていたりする。
上記の通り、コレを着て半裸になったところで、各所での男扱いは変わらないのだが。
もしかしたら周囲が知らないフリをしているだけで、子供だけが真っ当な指摘をするという「裸の王様」の台詞が元ネタなのかもしれない。
ゲームデザイナーの【遠藤雅伸】は、【知られざる伝説】でのインタビューで「一番おもしろいと思ったイベントは?」という問いに次のように回答している。
イベントというのではないかも知れませんが、僕は勇者を女の子にしていたんですよ。
そうすると、まずお母さんに「男の子として育てた」といわれますよね。
それで、普通どこにいっても男の子としてあつかわれますよね。
だけどレーベの村でしたっけ、あそこにいる子供が女の子だと気付くでしょう。
そこで勇者が男だっていいきっちゃう。
そういうところのメッセージのやりとりが、さすがにいいなぁと思いますね。
名作シューティングゲーム『ゼビウス』の生みの親すら唸らせた名台詞である。
なお上記のように勇者の性別として女を選択すると「男の子として育てた」と言われるかのように語られることがあるが、FC版だと最初の母の台詞は男女共通であり、女勇者に限ったものではなかった。