【主人公の母親(DQ3)】

Last-modified: 2024-04-04 (木) 12:18:16

概要

【主人公(DQ3)】の母親。
勇者【オルテガ】の妻であり、DQ3のみならず複数の作品に登場している。
ドラクエシリーズで「勇者の母親」といえばこの人というぐらい有名。
 
DQ3のオープニングにおける彼女の

*「おきなさい。
  おきなさい わたしの かわいい
  ○○○○や……。

という台詞は非常に有名で、DQ11の真エンディングでも登場したことで今やロトシリーズを象徴する台詞となっている。
なお、DQ11では「○○○○や」の部分が「ぼうや」に置き換えられている。もちろんDQ3でも勇者の名前を「ぼう」(「ほ゛う」)にすれば再現可能。
一方でこのテンプレートがネタにされることもあり、4コママンガ劇場【へんじがない。ただの しかばね のようだ。】と組み合わせたネタが掲載されたこともある(2巻P136)。

DQ3

明確に主人公の母親であることがわかる初の人物となった。
【アリアハン】城下町の南西の民家に暮らしている、オルテガの妻。FC版での外見は一般人の女性と同じく花飾りをつけた女性。
 
冒険を始めるとまず無音で黒い画面のまま彼女の上記の台詞から始まり、そして自宅2階ベッドで寝ている主人公とそばにいる母親が映し出される。主人公が1階に降りると母は主人公をアリアハンの城の入口手前まで連れて行き、ここで【アリアハン王】に会いに行く主人公を見送る。
 
以降はストーリーには絡まないものの(ゾーマを倒すまでは)いつでも会える。
息子(娘)を可愛がっており、昼は家の中にいるが、夜になると玄関で子の帰りを待っている。いずれにおいても話しかけると仲間キャラともども家に泊めてくれ、全員のHP・MPが全快する。いわゆる【タダ宿】であり、【宿屋】以外の場所に「寝泊まり」して回復できるのはここがシリーズ初である。
娘であっても「勇敢な男の子として育てたつもり」と言うなど意外とアレな面も。お陰で娘は後にこんな屈辱を……
FC版のこの台詞は男女共通であって女勇者限定というわけではないのだが、男勇者であれば何の変哲もない台詞であるのに対し、女勇者であれば特別な意味として解釈できるため、印象に残りやすい。
台詞の共通化で容量を削減しつつも女勇者の立場をさりげなく説明しており、結果的に女勇者のドラマ性に深みを持たせることにもなった、うまい演出である。
 
しかし、いつまでも家に寄宿できるわけではなく、【バラモス】を倒した後は家に泊めてくれなくなる。
勇者が無言の帰宅を遂げた際にはバラモス討伐前は悲しむものの、討伐後は現実を見ない。
これらのことから【ゾーマ】のことを知らされていないのは明白であり、そのままいずれ行方不明に……。
ちなみに、勇者ロトの称号を得た後に主人公をルイーダに預けてから話しに行くと、先頭のキャラを我が子と錯覚したかのようになる。これは隣に住まう祖父も同様、立派な我が子と勘違いする。恐らくはシステム上の設定がなされていない影響かと思われるが違和感を覚える。
 
【岩バグ】が起きた際は、新たな冒険の書を作成した直後に彼女が動くことでバグが解消される。バグったままの状態ではすべての冒険の書でゲームの続行ができなくなるので、もし彼女が寝ている主人公を起こした後に階段の方へ動かなければ世界は救われなかったことになる。見た目は一般人でも、やはり伝説の勇者の母親は只者ではないのだ。
ちなみに岩バグを解消する方法は他にもあり、たとえば【ゾーマ】に会うことでも解消できる。ある意味、大魔王クラスの母親である。

リメイク版

固有のグラフィックが設定され、黒髪に、オレンジと青色の服を着用した姿になった。
その影響でパーティが【へんげのつえ】で魔物に化けて話しかけた場合、独自のセリフが用意されている。
通常のセリフもいくつか手直しされており、有名どころでは上記の「男の子として育てたつもり」のところが「男の子のように」に変わっている。これはFC版では男女共通の台詞でどちらにも解釈できる言い回しになっていたものが、新たに男女別の台詞として用意された形である。
 
リメイク版では夫・オルテガの死亡を聞くなりバラモス退治の次なる希望はオルテガの血を引く主人公だと言い切っている(オープニングデモ)。女勇者をバラモス討伐のため「男の子のように」育てる件といい、バラモス退治のために主人公に期待しているというか、苛烈すぎるというか。
  
また、主人公たちが自宅に一泊した後、パーティが彼女の右横に移動し、全員が彼女の方を向くようになった。
勇者が死んだ状態で話し掛けた際の台詞に「教会で生き返らせてあげて下さい」という文言が追加された。これは「死者は教会で蘇生できる」というチュートリアルの意味も込められているのだろう。
なお、死亡したとされる夫が生き返そうと頼まないことの矛盾をフォローするためか「夫の様に火山に落ちて灰になったわけではない」とも言う。
まあ、【メガンテ】砕け散っても結局蘇生できるのだが…。
 
クリア後、【しんりゅう】の願いでオルテガを生き返らせてもらうと彼が家に現れ、主人公の母は夫につきっきりで話しかけているようになる。オルテガ曰くなかなか解放してくれなくて困ったとのこと。死別した夫と再会できたとあれば当然か。
心暖まる光景ではあるが、いずれにせよ我が子との今生の別れは避け得ぬことを考えると切ないものはある。

知られざる伝説

主人公の母親の一人称で語られるエピソード『そして勇者へ』が、同書の最後に収録されている。

小説版

名前は「ルシア」。
前作の主人公の母と同名だが、意図的に合わせたのか作者のミスなのかは不明。
後に世に出るSFC版のOPでは、息子にバラモス打倒を言い聞かせたかのように描かれることになるが、この小説版では息子アレルがバラモスを倒しに行くと言い出してきかないので許可したという設定になっている。
 
小説版ではパーティはアリアハンを旅立って一度も帰国しないため、旅立ち=永遠の別れとなってしまった。
後にアレルが勇者ロトとなったとき、夢の中で息子の活躍と、アレフガルドに骨を埋めることになったことを知る。

ゲームブック

名前は「エルア」。【ルイーダ】との会話の中で名前が出てくる。ルイーダと親友であったという。祖父は登場しない。

DQ7(漫画版)

キーファの三番目の転生先【主人公(DQ3)】の祖父にあたるが、原作とは違いオルテガが生まれた日に死亡してしまう。なお、彼の妻の名前は「メアリー」。

DQ11

【エンディング】の締めくくりで登場する。姿はリメイク版DQ3に基づいたもの。
DQ11の物語が書かれた赤い本を本棚に戻した後、2階の寝室に上がり、寝ている息子に向かって概要にあるDQ3冒頭の台詞を喋る。そしてDQ3とは逆にその後で画面が暗転して「今日ははじめてお城に行く日だったでしょ」と言い、そのまま「Fin」が表示され物語が終わる。
なお欧米版およびDQ11Sでは英語ボイス付きだが、日本語ボイスはDQ11Sでも付いていない。
 
また、3DS版およびDQ11Sの【冒険の書の世界】「勇者の実家」では、オルテガと結婚する直前の彼女が登場し、クエスト【結婚の行方】の依頼者となる。詳しくはクエスト項目を参照。

関連項目

【主人公の家族】