DQ5(リメイク版)
リメイク版5における台詞。
【ボブルの塔】で父の仇の一人である【ゴンズ】を倒した後、【男の子】に話しかけるとこう答える。
この後「もしかしてお父さん この魔物のこと 知ってたの?」と続く。
DQの主人公は基本的に喋らないためその心情を伺い知ることは難しいが、かつて【ゲマ】、【ジャミ】と共に父を嬲り殺しにした敵を前にしての【主人公(DQ5)】の心情を、間接的に窺うことのできる印象的な台詞だろう。
ちなみに【女の子】もこの表情を見ており、何らかの因縁があることを察したが深くは聞かなかった。
だが、ジャミの方が群を抜いて外道なので、ゴンズは正直オマケ程度と考える人もいる。
妻の誘拐を部下に指示したジャミとの戦いと、全ての元凶であるゲマとの戦いでは、おそらくこのとき以上に鬼の形相になっていたことだろう。
ただし、ゴンズがオマケに感じるのはあくまでもプレイヤー視点での話であり、主人公本人からしたら自分の目の前でパパスを甚振った(しかも素手のジャミと違って凶器を用いて、である)憎い仇なのは間違いなく、ゴンズとの戦いをきっかけに、ジャミやゲマのことを思い出したりもするだろう。
ゲマ一味との戦いにおいて、主人公に感情移入して同じように鬼の形相となっていたプレイヤーもいるかもしれない。
ちなみにゴンズはゲマと違って、幼少期の主人公と会ったことを覚えていなかった様子。
まあパパスが殺害されてから20年近くも経過している上に、彼はいかにも脳筋なのでただ忘れていた(もしくは成長した主人公だと気付かなかった)だけだと思われるが、これも主人公からしたら「自分と父へあれだけの仕打ちをしておきながら、それを忘れられるなんて」と悔しさと憎しみを助長する要素になったのかも知れない。
ゲマはゲマで「【私のことをおぼえていますか?】」と煽ってくるが、それはそれでまた腹立たしい。
余談ながら小説版では、リュカはジャミの手下によるグランバニア襲撃で妻の誘拐や仲間モンスターの死を知った際に、彼を止めようとした【サンチョ】が思わず引いてしまうほどの憎悪の表情を浮かべていた(その時点ではまだジャミの関わりは知らなかったが)。
ゲームでも小説でも主人公は意外と激情家であるようだ。