【ドラゴンボール】

Last-modified: 2020-11-06 (金) 18:18:26

概要

言わずと知れた【週刊少年ジャンプ】で連載された【鳥山明】の人気漫画作品。
週刊少年ジャンプ1984年(昭和59年)51号(12月3日号:実際の刊行はその約2週間前)連載開始。
アニメ版はフジテレビ系列で1986年(昭和61年)2月26日放映開始。
黄金時代のジャンプを支えた大黒柱にして今なお派生作品が作られ続け、人気は留まるところを知らない怪物級の人気作。
昭和末期生まれでドラゴンボールを知らない人はいないだろう。
日本はもちろん海外でも凄まじい人気を誇っているので、『ファイナルファンタジー』と違って海外での人気はそれほどでもないドラクエを売り込むために、ドラクエの海外版では鳥山明やドラゴンボールっぽさを前面に押し出している。
 
ちなみに1991年7月20日公開の東映アニメフェアではこの作品(「とびっきりの最強対最強」)と『まじかる☆タルるートくん』と一緒に【ドラゴンクエスト ダイの大冒険】の劇場第一作目がテレビアニメ化に先駆けて同時上映されていた。
 
アニメの放送開始から3ヶ月後に発売されたのが、我らが【ドラゴンクエスト】である。
ドラゴンボールは放送開始当初から絶大な人気があったこともありその主人公「孫悟空(「こ゛くう」)」の名前を【主人公(DQ1)】に入れてプレーしようとした者もいただろう。実際に、その名前を入れるとアニメのイメージとは真逆にやたら弱い初期値(【えにくす】と同じHPが13しかない初期値ボーナス0のDタイプ)になるので、恐らく大多数はそれに幻滅したと思われる。

ドラゴンクエストへの影響

鳥山明が関わっている点や、【堀井雄二】【集英社】関係の仕事をしていたことなどから、少ないながらも影響は見られる。
ただ、直接的なセリフ引用のパロディはDQ11になってからである。
 
DQ5では丁寧な言葉遣いとは裏腹に残虐非道な性格で【ゲマ】とフリーザの類似が指摘されてきた。
フリーザが連載で登場したのは1991年~1992年でDQ5が発売された1992年と時期が近い。
その他、側近が頭脳派と脳筋の二人組、リメイク版の【メラゾーマ】の火球がどう見てもデスボール(またはスーパーノヴァ)など、共通点が多い。ついでに両方とも主人公の父を殺害したという点も同じ。
 
SFC版DQ6の【公式ガイドブック】では東映動画がイラストを担当。
呪文・特技の紹介ページにおいて、【まぶしいひかり】の使用ポーズが太陽拳の構え、【におうだち】の構図がピッコロがナッパの攻撃から孫悟飯をかばった後のシーン、【メガンテ】は洗脳されたベジータが魔人ブウに仕掛けた自爆技の構図、【テリー】がテンツクを一刀両断している構図はトランクスとフリーザそのまま…などといった、有名な技・場面のパロディと思われるイラストが大半をしめている。
 
リメイク版DQ3ではクリア後のダンジョンに【しんりゅう】が登場。
一定ターン数以内で倒すことで、願いをかなえてもらうことができる。

DQ3初登場の【あばれザル】の系統も、満月を見て大猿と化したサイヤ人に似ている。
 
DQ8の制作にあたって【日野晃博】らレベルファイブの開発陣はドラゴンボールのアニメを研究し尽くしたという。
海外版DQ8の主人公のスーパーハイテンション状態で、バンダナが吹っ飛び髪が逆立つという、鳥山デザインで光り輝きながら髪を逆立てる彼の勇姿は「超サイヤ人」を彷彿とさせるものであった。
 
DQ11ではいつもより多くパロディネタが登場。
フリーザのセリフを直接引用してきた【フールフール】(DQ11Sでは声優にフリーザ役の中尾隆聖が起用されており、パロディであることがより明確になった)、かめはめ波と同様の動きで放つ【ロウ】【グランドクロス】、とある登場人物を思わせる【預言者】の正体など。
いずれも登場はストーリー中盤以降のプレイヤーが作品全体のイメージをつかんだ後に出すことで、パロディが世界観を壊さないように配慮している。

ドラゴンボールへの影響

影響は一方通行ではなく、ドラゴンボールへドラクエが影響を与えたものもある。
天下一武道会の背景などに、【おおなめくじ】【あくましんかん】などDQのモンスターが描かれている話もある。
DQ3の地上世界のボス【バラモス】はピッコロ大魔王の配下ピアノと共通点が多く、基本的に同デザイン。
時期的にバラモスの原画が先であり、ジャンプ誌上にピアノが登場するのはDQ3発売後。早々に始めたプレイヤーなら大抵クリアした頃だった。
見せ場なくすぐやられてしまう点も含めて、鳥山の遊び心だったのだろう。
 
さらにアニメ『ドラゴンボールZ』第241話「悟天 トランクス 全世界に指名手配」(リメイク版に当たる『ドラゴンボール改』では123話「見えた!かすかな希望 目を覚ませ戦士達!!」)にて魔導師バビディと魔人ブウが入ったケーキ屋さんの店員はDQ5の【ビアンカ】にソックリである。
この回には同作者の前作である『Dr.スランプ』の空豆クリキントン(タロウとピースケの父)そっくりの警官も登場しており、制作スタッフの遊び心が窺える。ついでに劇場版「龍拳爆発!!悟空がやらねば誰がやる」でも町人が逃げているシーンに【トルネコ】にそっくりな人物がいる。
そして、何の偶然か、DQ11発売直前の7月16日に放映された『ドラゴンボール超』第99話「見せつけろ! クリリンの底力!!」でクリリンと18号が披露した「気弾を跳ね返し合って最後に相手にぶつける」という技は【魔闘演武】の前半部分にそっくりである。

ぱふぱふ

今日ではドラクエの伝統の1つとして知られる”【ぱふぱふ】”だが、実は鳥山明の造語でありドラゴンボールが初出。
張りと弾力性と柔らかさと挟み込んで揉むという仕草の様態をみごとに表現した絶妙な表現と言える。
 
「ドラクエが先かドラゴンボールが先か」と議論になることもあるようだが、1984年11月(上述)から連載開始されたドラゴンボールにおいて、「ぱふぱふ」は第5話・第15話に登場。
DQ1の発売日は1986年(昭和61年)5月27日なので、これはどう考えてもドラゴンボールが先。
なお【堀井雄二】は当時、ジャンプの読者投稿欄に連載を持っていたのも周知の事実。
 
具体的には次の通り。

  • 其之五 紳士に化けたウーロンがブルマを見て『は 85か… い いいな パフパフができるな…』と思うセリフに「これがなさけないぱふぱふだ!」と小さな図解つきで載ったのが初出。実は図解の中の女性は裸であり、それがぱふぱふの正しい姿なのかもしれない。(ジャンプ・コミックス単行本1巻p.88)
  • 其之十五 ブルマに化けたウーロンが亀仙人に施す。胸を盛大にはだけさせ施し、亀仙人の「おおっ」「ぐおおーーっ」「ずげげーーっ!!!」という驚きの叫びが聞こえてくるのだからやはり生は違うのだろう。
  • 其之十九 セリフの中だけで登場。「なーーーんだ ハダカにされて へろへろとか ぱふぱふとか きょいきょいとか いんぐりもんぐりとか されるかと おもっちゃった!!」(ジャンプ・コミックス2巻p.111)

 
他にも、第1話からブルマが孫悟空にパンチラを見せる、第2話では孫悟空がブルマのパンティを脱がす等々、今日ではとても考えられないようなお色気要素が初期のドラゴンボールには頻出する。
特に注目すべきは第10話のヤムチャが悟空たちが使っているキャンピングカーに夜討ちを掛けた際にブルマのシャワーシーンと鉢合わせするシーン及び、第100話で、透明人間のスケさん相手に苦戦するヤムチャを助けるため、クリリンが亀仙人の眼前でブルマの胸をぺろんと丸出しにするシーン。
なんと乳房、乳首までハッキリ描かれているのだ。今の感覚で見ると衝撃的だが当時は割と普通だった。
 
背景として、80年代はまだ「セクハラ」という言葉も登場する以前。
社会もテレビもエッチな表現に対してまだまだ寛容であり、かつ水着や裸のようなエロ表現を徐々にエスカレートさせていっており、野球拳や熱湯コマーシャルも普通であった。
マンガの世界では、青年誌の過激な性表現に引っ張られる形で、少年誌でも女性が脱ぐのを売りにするような作品が登場していた。
 
しかしドラゴンボールは1987年頃よりピッコロ大魔王編以降のシリアス路線に進み、エロ描写は見られなくなる。
さらに1989年(平成元年)、ある事件を境にマンガ等の性表現が社会問題化し、漫画業界では自主規制として成人指定を導入。
他方ドラクエで「ぱふぱふ」を全シリーズ作で絶えることなく登場させ続けた結果、今日では「ぱふぱふと言えばドラクエ」というイメージが定着するに至っている。