概要
ドラクエを元にしたテレビ東京系列の深夜ドラマ。
続編も2作品作られ、シリーズは第3作で完結したことが正式に発表されている。
タイトル | 作品内の時代設定 | 放映時期 |
---|---|---|
勇者ヨシヒコと魔王の城 | 2011年7~9月 | |
勇者ヨシヒコと悪霊の鍵 | 第1作の百年後 | 2012年10~12月 |
勇者ヨシヒコと導かれし七人 | 第1作の数百年後 | 2016年10~12月 |
主演は山田孝之。後にヒーローズ2の【ツェザール】やユア・ストーリーの【パパス】に声を当てている。
時系列は数百年と壮大だが、ヨシヒコ含めて、仏、ダンジョー、ムラサキ、メレブ、ヒサ、神父のメインキャストは3作品共通。
ロトシリーズや天空シリーズなど本家ドラクエとの直接的な繋がりは無いが、もちろん【スクウェア・エニックス】許諾のもとに制作されており、エンドクレジットにも「協力」としてスクエニの社名がある。
しかし、紫マントにターバンという「勇者ヨシヒコ」の格好がどう見ても「DQ初の勇者ではない主人公」だったDQ5の主人公そのものだったり、SEや出現するモンスター、さらに【呪文】やアイテム名やキャラ名の多くはドラクエからの流用やもじり。
実写ドラマ作品でありながら全滅すればゲームのごとく神父の前に復帰し、シリーズ共通でヨシヒコの故郷であるカボイの村も聞き覚えのある名前と、ドラクエのパロディやメタフィクションがいたるところに散りばめられている。
「予算の少ない冒険活劇」と銘打たれ、登場人物の衣装や【武器】などが他のドラマの使いまわしだったり、モンスターもハリボテだったり(某所のダンボール細工工房の制作らしい)、CGもほとんど使わず、肝心なボス戦はアニメで表現したりと、全体的にチープな作り。
しかし、チープな作りなのにキャストは豪華というギャップがセールスポイントで、ゲストキャラクターもかなりの有名どころが演じている。
「非常識だから、冒険なんだよ」のキャッチコピー(第1作)の通り、ドラクエにとどまらないパロディやメタフィクションなど、いろいろとぶっ飛んではいるが、ドラクエ含め元ネタの知名度が高いおかげでパロディも分かりやすいという【つっこみ】どころの多さを売りにした作品と言える。
このテレ東の金曜深夜帯には、ゲームセンターCXでも知られる作家の酒井健作が関わっており、後には近い時間帯に【ノーコン・キッド ~ぼくらのゲーム史~】も放送されている。酒井には造型消しゴムを収集する趣味があり、ドラクエ関連のものも集めているそうな。
ちなみに、DQ関連の実写ドラマとしては他に【ゆうべはお楽しみでしたね】があるが、こちらはMMOであるDQ10のプレイヤーを描いたドラマであり、ヨシヒコとはまったく違った方向性。毎日テレビ系列なので制作主体も異なる。
勇者ヨシヒコと魔王の城(第1作)
テレビ東京系列その他にて2011年7月~9月まで深夜枠として放送された。
DVD-BOXはAmazonのDVD年間ランキングで国内TVドラマ部門で1位を獲得している。
カボイの村の若者ヨシヒコが、故郷に蔓延る伝染病の特効薬となる薬草を求め、同時にその薬草を探しに出たまま戻らない父テルヒコを探す旅に出る。
勇者を導く「仏」から伝染病の原因が魔王の手によるものと聞かされた後は、戦士のダンジョー、村娘(初期には短剣を使うシーンもあるが、最終的には魔法も習得)のムラサキ、魔法使いのメレブという3人の仲間と共に(時々妹のヒサを構いつつ)魔王を倒すための冒険を繰り広げるという展開になっていく。
余談
【ドラゴンクエストヒーローズII 双子の王と予言の終わり】の【テレビCM】「山田は呪文をとなえた篇」では、スーツ姿の山田孝之が、役員会議で呪文連発の鬼気迫る熱弁を振るう。セリフ全文は当該項目にて。
山田が【ツェザール】を演じるヒーローズ2発売が2016年4月、シリーズ第三弾の『勇者ヨシヒコと導かれし七人』が同年10月で、CM中に双方の関係を示唆する描写はないが、「ドラクエ」で「山田」と来ればヨシヒコを連想せずにはいられない視聴者も多かろう。