【住民】/ベイル・ウォーケン

Last-modified: 2023-03-09 (木) 23:48:37

アルファベット表記:Beil Worken
人種:開拓の民
性別:男
年齢:秘境開拓を始めた頃でおよそ10代後半(大陸歴1400年頃)
職業・立場:秘境開拓者-13位階
属性:混沌にして善
活動時期:大陸歴1400年~1455年頃
発案者:tocoma110
Tag: 住民 秘境開拓者 開拓の民 13位階 発案:tocoma110


「悪いな、あんたの首はここで落とす」
「剣の善し悪しなんざ、どれくらい斬れてどれくらい丈夫か、
 そんでちゃんと使いやすいかどうか……これ以外にあるか?」

概要

史上初、13位階という開拓数級を成立させた秘境開拓者
大開拓時代の黎明期を支えた開拓者の一人。
巡る範囲は大陸全土にわたり、高危険度の秘境をいくつも潜り抜け幾多の危険を打ち破りその名を刻む、伝説的な存在である。その活動範囲と主に単独での流浪が中心であったため、渡り鳥単独開拓者の起源とされる。
その名は開拓者どころか秘境に携わる者にとっては常識に等しく、死後数百年の時を経てなお色あせることなく語り継がれている。
その一方で公的記録に残らないような活動も数多していたらしく、彼の偉業とされる逸話には虚実入り乱れているものも多い。そのため、真偽の定かではない逸話・伝説も数多く伝わっている。


なお、彼が良く訪れた町としてオランド市?に近い港町ルフール市?が知られている。

 

詳細

幾多もの伝記が記されているが、人柄については実のところあまり詳しいことはわかっていない。
単独での活動が多い通り人付き合いをあまり好まず、誰かと組むことはあっても長く一つのパーティーに所属していたという記録はない。しかし、誰かと組んでも相手の動きに見事にタイミングを合わせたと言われ、実際、彼が誰かと組んで挑んだ開拓行為は、大半が提携者を無事生還させるものだった。

  • また灰色纏うガルダラスを崇めていたこともあってか、敵対者へも容赦することは少なかった模様。好んで殺生に精を出すことはなかったようだが、刃を向けてくる相手に加減するほどお人好しでもなかった。
    同時に義理を重んじていたとも伝わっている。

挑む秘境についてもそれほど傾向が定まっておらず、強いて言うならば「特徴的な環境」を好んだという。
このことについて当人は「人生短いんだ、見れるうちにいろんな景色見ておきたいだろ」と語ったとか。


長年にわたり大陸中を歩き続けてきたとされるが、実はその細かな道程には謎が多い。
記録に残るだけでも彼は時々突拍子もない期間で超長距離を移動し、全く異なる州の支部で仕事をこなしていた記録が残っている。
そのため、何らかの超古代文明の遺産を所持し活用していたのではないか、という噂もある。

実態について

ある程度は伝承の通りであるが、本質的には人付き合いを苦手とする変わり者である。
元より“一般的な普通の暮らし”というものに違和感を覚えていた子供ということもあり、その感性や感覚は余人からは理解しがたいところも多かった。その上、物の見方や言動に斜に構えたところもあるため、ついつい人と摩擦を生みがちだった。
だが、その根っこには真っ直ぐな感性が存在し、何だかんだと言いながら人に手を差し伸ばしてしまう苦労人でもある。
故に、彼の伝説(特に討伐系)の大半は頼まれごとを断り切れなかった相談事がほとんどである。


開拓者となった理由は幼馴染?銀十字院施術士に世界の話をするため。
外の世界に憧れながら、使命を選んだ彼女の代わりに世界中を巡り、そこで見たものを伝えることを信条としていた。故に、特徴だった滅茶苦茶な秘境を好んで訪れ、そこで見たものや得たものを彼女に話し伝えることを己の使命としていた。
それ以外のことは一種おまけに近く、剣の腕を磨くことさえも実のところ二の次であった。

  • 幼馴染と接する時の彼はいつもより少しだけ表情が柔らかく、そして物言いもいつもより柔らかく砕け、少しだけ品がいい。

また関わった異性から好意を寄せられる機会が多かったものも、そのいずれとも結ばれることはなかった。


義理人情に厚いというよりは「貸し借り」という関係を嫌っていたようで、そういったものが出来ればすぐ返していた。
基本的に何かを背負って動く、ということを嫌う性格の持ち主であった。


開拓者以外では傭兵として戦場に赴いた記録もあるほか、武芸者としての顔があったことも知られている。
ただし、傭兵記録はいざ知らず武芸者としての伝説はかなり眉唾なものが多く、相対し打ち倒した剣豪・武術家の話には年代に矛盾のあるものも多い。
しかしながら優れた戦闘技能者であったことは事実であり、特別な装備もなしにその身一つで古竜討ち取った?などという伝承が残っている開拓者は、後にも先にも彼ひとりである。


装備としては大型の機構剣波音剣の類は好まず、バスタードソードを愛好したという。


幾多の渾名を持つが、彼自身は特別どれとも名乗らなかった。

 

外見

年若い頃から老いるまで、引き締まり無駄のない肉体を維持していた。
表情に乏しかったせいか顔つきはいかめしいか不愛想で、特にその目は心臓を射抜くほど冷たかった……と評される。
応州の生まれらしく肌の色はかなり薄い。しかし、一方で髪は黒かったという。
また、伸ばした髪を後ろに流し無造作に束ねており、それは髪色がすべて白くなっても続いていた。

  • 30を超えたあたりから髭を伸ばしていたとされる。

 

来歴

秘境開拓者としての活躍は奇しくも大陸歴1400年という節目からのスタートとなる。
大陸秘境開拓時代の幕開けの年に開拓者として登録、この頃から単独での活動を中心に秘境開拓を始めていた。
[[応州>【地理・社会】/]]南部と俄州北部を中心に活動を続けめきめきと頭角を現し、開拓稼業を始めて5年後、人生最大にして最初の偉業となる『古竜討伐』を成し遂げ、一躍有名人となる。
これを契機に彼の活動範囲は拡大、大陸全土をまたぐ壮大なものとなっていく。


【特に著名な功績】

など。

非公開の内容

彼は戦後復興の中で生まれた孤児の一人であった。
ルフール市のスラムに捨てられていたところ、子を失った浮浪者の女に拾われ育てられる。元は教養があったらしいその『母』の手で文字の読み書きなどを教わりながら、使い走りや盗みを繰り返し暮らしていた。が、10歳前後で酔っ払った冒険者に襲われ母を失ってしまう。その際に、命を救ってくれた町道場の主に拾われ、以降はその家で暮らすこととなる。
市営学校に通いそれまでと違う暮らしの刺激を受けるが、同時に平穏な日常に抱く違和感も自覚していく。
そうした日々の中、幼馴染となるシェフラマーリ?と出会う。広い世界に憧れる彼女の話を聞くうちに、どこか遠いところへ行けばこの違和感は解決するのではないか、と子供ながらに思い始めたという。


その思いを募らせる中、市営学校卒業頃にシェフラマーリが街に残り銀十字の院の施術士として生きることを決めたことを知る。
「淡い憧れの夢よりもその才を求める人に応えることを選んだ」と答えた彼女に、ベイルは失望と敬意を覚える。それから熟考の末、彼女の代わりに世界を見て来ると宣言。両親を説き伏せ、若くして開拓組合に乗り込み開拓者として活動を開始する。
思春期の頃は小さな組欄に属し腕を磨いていたが、活動範囲の狭さとスタンスの違いから袂を分かち、10代の後半に早くも独立。
以降は単独開拓者としてのスタイルを中心に、大陸各地を転々とする。

  • なお、冒険者の道を選ばず公的な職業を選んだ理由は、過去のことから冒険者という存在に嫌悪感を持っていたため。
    後の生活でも冒険者とぶつかることは多かったらしい。

 

装備・保有する特殊な技術

開拓者として、狩人として、戦闘技能者として、その実力は一級品である。
各地に残る信頼度の高い記録を元に考えるならば、彼の技量は大陸秘境開拓時代における金級開拓者の実力を高水準で備えていた、ということになる。
少なくとも、A級秘境への単独挑戦と成果回収生還・B級程度の危険種相手の戦闘行為を、単独でこなせていたことは確実。
大開拓時代のトップランカーたちと比較しても驚くべき手腕だが、真竜を単独で討ち取っているわけで、並大抵の腕ではないことは間違いない。

  • しかし、一方で完全無敵と言うわけではなく、彼の伝説の中には強敵を前の逃亡・敗北、道筋の回避も多数記録されている。
    入院歴もいくつか残っている通り、怪物じみた実績を持ちながら失敗も存在するのである。

数多く伝わる伝承・記録において共通するのは、その『眼』の力である。
彼は普通ならば決して避けられない攻撃や危険の中でも、(無傷と行かずとも)見事にその危険をかいくぐってその先へ辿り着き続けたという。
その技について尋ねられると、彼は常に「何となく見えるんだよ、こう、筋道が」と答えていたと伝わる。
中でも彼は回避能力において他の追随を許さなかったらしく、前転・側転を駆使してていたことから、「転がり込み」と呼ばれていた。

  • またその「転がり込み」を応用し、肩に剣を乗せた独特の構えから敵に向かい疾走、跳躍、空中で回転しその勢いを乗せて叩き斬るという、荒技を用いることもあったとされる。
    彼には珍しくこの技に名付けたことが知られ、「狼輪」と呼ばれている。
その実態は……

一言で言えば、彼は剣聖の高みである「森羅万象の流れを認識する」力に目覚めていたのである。
これは「取得したあらゆる情報の中から、起きうる状況を高精度で予測・理解し、その上で最適解を直感的回答として瞬時に導き出す」ことで、平たく言えば「超高精度の勘」とも言うべきもの。あらゆる感覚で得た情報を潜在意識下で精査することで、彼は目の前に現れた難題の最適解を見抜き、そこに滑り込ませる最善手を選ぶことが出来たのだ。
開拓行為では行くべき道やそのための手掛かりの発見、人間関係であればその言動振る舞いの真偽と物事の奥にあるものの感覚的な理解、戦闘であれば必ず生存出来るルートの発見や討ち取るための最適の攻撃を把握する……前述の能力を駆使し彼は様々な局面を乗り越えてきた。

  • 伝説に残る真竜討伐の際にこの力に目覚めたという。

当然、これは魔法などといったおとぎ話の力ではなく、ただの情報処理能力でしかない。
故に、“答え”を認識したところで実行には彼自身が磨き上げた技術と肉体、そして経験による状況判断力が不可欠である。


また、多くの州を巡り通用していた通り、彼は博識で各地の言語にも通じていた。
いくつか残る彼の直筆の書類は地方ごとに異なる言語を巧みに使い分けており、翻訳者もあまり使っていなかったという。
文化的な面でも彼は往訪先の地方の風習にも慣れ親しんでいたらしく、柔軟な思考とそれに対応するだけの知識があったことがうかがえる。
薬学や動物学、精素学にもある程度精通していたことも知られており、いくつかは正式な資格も持っていたとか。


精術?は使えなかったようだが精武術の心得はあり、強化系・倍撃系などを中心に用いていたらしい。
剣術自体はオーソドックスなものを基軸としつつも、それにこだわることなく様々な武器や環境を利用し、対応するスタイルだったという。そのため、剣士として向き合えばその即席戦術に翻弄され、我流と侮れば真っ当な剣術に裏打ちされた剣閃に斬り伏せられる。


【主な装備】

  • バスタードソード
    彼の象徴である、ごくごく一般的な刀剣。
    その刀身に崇める神の名を刻んでいる以外は、上質なだけのありきたりな品物である。しかし、これを用いて彼は真竜の鱗を両断せしめた。
  • 携行弓
    やや小ぶりの合成弓。狩猟用から狙撃までさまざまに用いたという。
  • 短剣類
    格闘用ダガー、スローイングダガー、肉厚のスォードダガー……何故か彼はこうした短剣類を好んで戦闘服に忍ばせていたという。
  • 複合革戦闘服
    昨今の開拓者用の開拓革鎧?のルーツとなったもの。
    当時品は大陸秘境開拓時代の品より装甲部が薄く、彼は独自に改造し金属装甲を部分的に張り付けるなどしていたという。
  • 朽ちぬ竜の鎧
    とある遺跡で手に入れた鎧。後年の彼はこれを切り札として利用してきたとされる。

 

関連する人物

多岐にわたるため、ここにはその一部を掲載。

 

関連するもの


相談コメント欄