ストーリー/【竜騎士の試練】

Last-modified: 2023-01-17 (火) 00:03:26

FF4(GBA版)

FF4A月の遺跡で挑める試練のひとつ。カイン必須イベント。
バロンの町で起こった殺人事件をセシルと共に追うものだが、
イベントの主人公であるはずのカインがあまりにも悲惨。
扉のあるフロアのBGMも「Cry in Sorrow」とか…。
なお、初回クリア時はランスオブアベル竜騎士の小手、2回目以降はラストエリクサーが手に入る。
カインの武器はNo1とNo2の差が激しいので、真っ先にクリアしておきたい試練である。


バロンの町で発生した殺人事件の解決に向けてカインとセシルが動くことになるが、
犠牲者たちが槍で殺傷されていたことから槍使いであるカインは人々から疑惑の目を向けられるようになる。
またローザが何者かに誘拐される事件が起こり、無事に発見できたものの、再会を喜ぶセシルとローザの仲睦まじい姿をカインは見せつけられることになる。
そして凶器である血塗られた槍が何故か宿屋の自室から発見されたことで、カインは一時容疑者として拘束されてしまうが、一連の事件の犯人であるバロン兵を捕まえることに成功する。
容疑も晴れ事件は解決したように思えたが、夢の中でカインは「まだ……終わりではない……ヤツを消すまでは……」という声を聞き、セシルの危機を察知する。
セシルを追ってたどり着いた空間には、拘束状態のローザと倒れたセシル、そして謎の男がおり、男は「俺は、お前だ」とカインに語りかける。
男はカインの持っている欲望が実体化した存在であり、『竜騎士の試練』の世界そのものを作り出したという。
カインは自分自身から「心の奥で願っていたように、セシルを亡きものにするんだ」と決断を迫られ、プレイヤーは「はい」・「いいえ」の二択から展開を選ぶことになる。

ここで「はい」を選び、欲望を受け入れてセシルを倒してしまうと「そうだ」「偽善者ぶった善人ぶったところで俺がおまえの正体なのだ」と高笑いをしたダークカインとカインが合体して試練終了。

「いいえ」を選んだ場合、カインは自分自身の弱さを否定する決意を語り、拒否されたダークカインがカインに成りかわろうと襲い掛かってくるが、その正体はルナバハムートであり、倒すと「竜騎士の小手」を入手、さらに血塗られた槍が「ランスオブアベル」へと変化して試練終了。

  • 終盤の選択肢だが、ここでうっかり「はい」を押してしまうと試練は終了。
    その後再挑戦はできず、奥義の書LBは勿論、ランスオブアベルや竜騎士の小手も二度と手に入らないので要注意。
    一度月の遺跡を脱出し、再び訪れると再挑戦できた。E3版E4版共に確認。

どれくらい悲惨かと言うと

  • いきなり気絶してる
  • セシルとローザがカインを気にせずイチャつきまくる
  • ローザを一番に発見し助けたカインをほっておいて、2人で家へ帰っていくセシルとローザ
  • 竜騎士という事で町の人にビビられる
  • 容疑者として拘束される
  • そしたら自分の分身が犯人だった
  • 更にセシルと戦っちゃったりして
    …哀れなカインに幸あれ。
    • 竜騎士だからビビラれるというか、槍使いだからだろ。
      あの世界は竜騎士しか槍使わんけどさ。
    • つ「りゅっ、竜騎士!!ガクガクブルブル……」
      • ↑町では竜騎士らしき怪しい人影が目撃されているので、カインは竜騎士として怖がられている。
      • 正確には血塗られた槍で人が殺された→槍を使うのは竜騎士→竜騎士はカインしかいない、というのが理由。
      • いかに竜騎士が少ないかが分かるな。
          十数年後には「今は無き竜騎士団」って言われてたくらいだから、もうこの時から竜騎士団の過疎化は始まっていたんだろうか。

カインがローザを好きであること以前の問題でカインの居場所の無さに涙が出てくる。
二人を心配するカインをよそにカインの存在をスルーして二人の世界に入りまくるセシルとローザ、正直友人として怒っていいレベルである。
まあ、本物のセシルとローザではないのだが…。

  • カイン視点でそれを見せられるものだからたまったものではない。
  • リメイクのおまけ要素でまでカインを精神的フルボッコにする開発陣はどうなのよ…
    本編以上に悲惨なカインの扱いに流石に同情した…
    開発陣はあくまでこういう扱いで通させるつもりなのか
    • 月の遺跡の試練の性質は、「パーティメンバーの記憶から生まれる」性質があるので、
      2度も操られたカインに強力な負の記憶があるのは無理もないし、
      それが実体化したためこうなったのだろう。
  • 竜騎士の試練に出る世界は「カインの欲望」が作り出したものらしいので、
    カインは「セシルが嫌な奴ならよかったのに」「嫌な奴なら殺り甲斐がある」と考えていたのかも、
    だからカインの前でセシルとローザがイチャつくシーンがあったんだろう。
    実際のセシルは優しく良い奴なのでカインは余計苦しい思いをしていたのかも。
  • その割にはセシルもローザも「嫌な奴」とは断じきれない態度なんだが。
    ひたすらお互いを最優先し合い、思い出したようにカインを気遣う姿は、ぶっちゃけカインから見た二人の態度はあんなもんだったと言われても不思議ではないように思える。カインの精神を具現化したはずの試練で二人の何とも言えない態度に怒り出す訳にもいかず、その他大勢からも信じられてるような疑われているような態度を取られ、夢の中でまでローザに嫌われる事に怯えるカインはもしかして人間不信なんじゃなかろうか。
    • しかし、本編およびTAを通して思うが、ローザがカインを嫌いになるはずも、セシルのカインに対する信頼が揺らぐはずもないのである。それなのにこんな世界を生み出してしまうカインは、操られていた間のアレコレを相当気にしていたと言うことか。…もうすこし楽観的に生きてもバチは当たらない気がするぞ。

一時は犯人扱いされるが、竜騎士団長と言うこともあってか宿屋に軟禁程度で済んでいる。日頃の行いとはかくも大事なのか。

  • 拘束されはしたが武装解除まではされてなかった模様。もしカインが本気出せばあんな見張りぐらい一瞬で叩きのめせたぞ。
  • てゆーかなぜ宿屋。城とか家とかも少し場所があるだろうに。宿の主人いい迷惑だぞ。

入口の扉が竜騎士しか受け付けない構造の為、カイン以外のメンバーは一時的に仲間から外れる。

「飛竜のごとく天翔る騎士だけに……
 この扉は開かれん……。」
「他の者には
 断じて開かぬ……。」

  • カインが試練から帰って来た時、現実世界の時間は全然経ってなかったそうな。
    • 因みに、試練内部の時間はかれこれ一週間程も経過している。
  • そのため、いつもは終始操作キャラクターになっているセシルが
    町の通行人としてプレイヤーの操作によらず歩いているという状況が出来上がる。
    もちろんプレイヤー側が「セシルに話しかける」というシチュエーションも。
    これはかなり新鮮味がある。
  • SFC版でセシルの部屋が「じぶんのへや」と表記されていて
    プレイヤーが主人公に投影するスタイルの強かった当時と比べて
    時代の違いを深く感じさせる一場面。

試練が終了した後、セシルから「中はどうだった?」ときかれるが、それに対してカインは、

「無かったよ……何も……な……。」

と一言こたえるだけであった。

  • とても深い。いいセリフだ。
  • 終盤の選択肢でどちらを選んでもこのセリフは変わらない。
    セリフは変わらなくても、セシルを倒す選択をしていた場合は、「何もなかった」という言葉はより重たく感じられるが。

事件の凶器の指紋を検出したり、傷口の痕から凶器を割り出したり等、バロンの事件捜査技術(?)を垣間見れる。


結局あの竜騎士は何を考えて事件起こしてたんだか。

  • この試練の目的が「セシルを殺せと促されたカインが、従ってしまうのか、思いとどまれるのか」を試すことならば、
    連続殺人事件のエピソード自体はなくてもいいように思える。製作スタッフがミステリ仕立てのエピソードを作ってみたかったのだろうか。
    まさか、「事件を起こしていたのはカインの心の奥の欲望が実体化したダークカイン→実はカインには人を殺したい欲求があった」なんてわけではないと思うが…。

ここでのカインはめっちゃ口数が少ない。そしてセリフのほとんどに「……」がつく。


セシルを亡き者にするという選択を拒否し、ルナバハムートに打ち勝ったカインは、以下のセリフを話す。

「これで……これでいいんだ……。そうだろ……カイン……?」
「……。」
「これでいいんだ……。そうだろ、ローザ……? そうだろ……セシル!」

  • カインの心情を思うと辛すぎる。
    • でもって、次回作ではこんな事になるわけで…

このストーリーでカインが哀れなのは言うまでも無いが、ローザを囮にボコされる(「ローザをエサに簡単に自由を奪った」って一体何をどうやったんだろう…)セシルも、さらわれるローザも気の毒だし、そして最も可哀想なのは悪いことをしたわけでもないのに殺されてしまった被害者の面々だろう。

  • 所詮カインとルナバハムート以外は現実にいないので別に気にならないが。被害を被ったのはカインの精神だけである。
    ルナバハムートまじドS。
    • ドSというより鬼畜である。

操作できない時間が長く、操作可能な時間が合間合間に入り、しかもその時にはコマンド総当たり的なプレイをしなければならず、かなり面倒くさい。


FF4のシナリオを手掛けた時田貴司氏は、後にライブアライブのディレクターも務めている。
そのライブアライブの「中世編」は、FF4のセシルとカインの関係が元ネタになっていることで知られているが、
GBA版FF4で追加されたこの「竜騎士の試練」は、カインのセシルに対するコンプレックスを掘り下げた描写など、逆輸入的に「中世編」の内容を取り入れているように感じられる。
ダークカインの「ヒャアッハッハッハァ」という高笑いも、中世編の印象的なあの笑い声「ヒャーッヒャッヒャアア」を想起させられる。


関連項目:
モンスター/【ダークカイン】
モンスター/【ルナバハムート】
裏技・バグ/【竜騎士の試練バグ】
セリフ/【わかったろう? どんなに偽善者ぶったところで~】

FF4(携帯版)

携帯版表記は「カインフロア」。
ヤンフロアの様に高台がそれぞれ橋で繋がれた様なフロアだが、所々橋が繋がっておらず、
近くであるストラトエイビス&レッドドラゴンorブルードラゴンとの強制バトルに勝利する事で橋が繋がる。
最深部のボスはルフ
クリア後の報酬は1回目ランスオブアベル、2回目ドラグーンメイル、3回目ドラグーンヘルム、4回目以降エリクサーとなっている。