概要
コマンド選択から実際に行動するまでにその行動の対象となる敵が撃破された場合、行動の対象を残りの敵からランダムで選びなおして攻撃するシステム。
このシステムを知らないと強烈なカウンターを食らうことがあるので注意。
今でこそあるのが当たり前なシステムになったが、FFやDQの初期の作品には搭載されてなかった。
本来のターゲット撃破後に空振りするのは慣れないと実にストレスが貯まる仕様なので、戦闘時間の軽減も含めてプレイヤーの精神面に優しいシステムとなっている。
(盗みなどの目的で)残したい敵以外を殲滅する際に誤爆することがあるのには注意が必要だが。
レイズなどの復活アビリティに限り、例外的にオートターゲットの影響を受けない作品もある。
この場合、次のような現象が発生する。
- 生存している敵に復活アビリティを入力
- その敵を戦闘不能にする
- 復活アビリティが撃破された敵を対象として実行され、復活する
これを利用し、経験値を撃破した分だけ獲得するという稼ぎテクニックが存在する。
FFシリーズにおいて「オートターゲット」という言葉が実際にゲーム内ではじめて使用されたのはWSC版FF1(2000年12月9日発売)。
それ以前の作品内ではこのシステムそのものを表す言葉は使われていない(はず)。
FF1・2
FC版には存在せず、リメイク版で導入された。
WSC・PS版FF2のオリジナルモードにおいてはオートターゲットが不可になっている。
よって、倒すべき敵が既にいないとき、武器を振るアクションをしたあと「こうかがなかった」と表示される。
FF2では、前衛専用の武器で敵の後衛に攻撃するという、本来不可能なことをオートターゲットで行うことがある。
FF1・2(GBA版)
GBA版以降はオリジナルモードがなくなり、オートターゲットOFFが不可能になった。
- FF2では(特に4番目の仲間が)ボム系の敵に誤爆したりするから困る。防御コマンドもないし。
- 魔法の無駄打ちとか、両手盾でどうにか。
- それまでは敢えて無駄行動することで熟練度を水増しするという小技があったので、これはこれで不便。
ABキャンセルも無くなり、実際に行動しないと熟練度が加算されない仕様も相まって、地味に稼ぎにくい。
熟練度の加算量自体は上がっているのだが……。
FF3
FF3ではオートターゲットされるのは「たたかう」のみだった。
FFシリーズでは初のオートターゲット実装。
ゲームとして初のものではないが、まだ実装されている作品がそう多くない時代だったこともあり、取扱説明書の「たたかう」コマンドの説明に
「選択した敵が同じターン中、先に倒された場合、自動的に他の敵に対して攻撃を実行します。」
との記載あり。
風水師のちけいにも勿論ない。
ただし他のコマンドと違い、単体攻撃で相手が既に不在となると自爆ダメージを受けるのでFC版風水師の使いにくさを強める要因となっている。
(逆にちけいで発生する攻撃が全体攻撃である海上・海中や時の神殿等では自爆ダメージはほとんど発生しない)
幻術師の白黒召喚魔法にも恐らくオートターゲットは無いのだが、こちらはほとんど失敗しないし自爆ダメージも無い。
最も、白か黒か不安定というのは変わらないが…
FF4
FF4からは魔法にも適応されるようになった。
FF5
連続魔の一発目と二発目を同じ対象にした場合、二発目はオートターゲットが発動しない。
一発目で倒した場合や、ボーンメイル装備の味方へレイズをかけた場合等に確認できる。
これを利用することで死体を石化させたり、死体にライブラをかけることも可能。
その場合「戦闘不能!」「石化している」といったメッセージを確認できる。
SFC版からGBA版までは金の針による暗黒回帰後、同じ敵への金の針使用が別の敵へオートターゲットされず、
敵が自壊した後の何もない空間に金の針が使用されてしまう。
- 金の針以外のアイテムだとGBA版まででも正常にオートターゲットされる。
サンドウォーム戦のみオートターゲットの処理が異なる。
通常のオートターゲットが攻撃対象不在の場合再抽選するのに対し、サンドウォーム戦では「サンドウォームを攻撃しようと思ったら穴に引っ込んで空振り→穴からグラビデで反撃」という戦闘演出の関係上、攻撃対象が不在の場合は全て穴に対象を変更し、再抽選しない。
FF5の戦闘は(特に縛りプレイにおいて)乱数固定が起こりやすいのだが、その原因の一つにオートターゲットの仕様がある。
例えば一人旅をする場合、当然残りの三人は戦闘不能状態で引き連れるわけだが、この際敵からの攻撃対象は最初から一人に限定されているわけではなく、毎回4人からランダムに選択し戦闘不能の場合はオートターゲットで再抽選、それでもダメなら再再抽選…という風に乱数を多く消費するようになっている。
「乱数」とはたとえループしても一つでもズレると全く違う結果になるからこその乱数なのだが、この仕様のおかげで一つ二つ程度のズレは勝手に補正されて、同じ乱数ばかり拾ってしまうのだ。
FF5(iOS/Android版)
連続魔時もオートターゲットが発動するよう修正された。
- ライブラでの「戦闘不能!」等のメッセージはあり、ロッドのバグを利用することで確認できる。
金の針のオートターゲットが改善され、暗黒回帰発動後でも正常に別の相手へと使用されるようになった。
石像狩りでも安心。
FF5(ピクセルリマスター版)
金の針を石系モンスターに使用しても、オートモード中は別の敵へオートターゲットされずに先頭の仲間キャラに使ってしまう。
敵への調合もオート中は味方先頭にターゲットが移る。
FF6
ものまねの場合、通常とは異なる挙動のオートターゲットになることがある。
敵Aを攻撃して撃破⇒「敵Aを攻撃」をものまね⇒敵Aが撃破済だったので空振り⇒再度ものまねでオートターゲット、になる。
FF11
敵を倒した直後、抜刀状態を維持したまま自動的に視界内の別の敵にターゲットを変更する機能。
一度納刀すると数秒間の待ち時間が発生するため、多数の敵を連続して攻撃したい場合に重宝する。
但し、寝かせて無力化した敵を叩いて起こしてしまいやすいので注意が必要。
テキストコマンドによってオン・オフを切り替えられる。
FF12
FF12には無い。
しかし、ガンビットがあるため、たいした問題ではない。
光の4戦士
光の4戦士では意味合いが大きく異なり、従来のターゲット指定ができないと言う意味で「オートターゲット」である。
一応「たたかう」などアビリティ、隊列、魔法などで優先ターゲットが決まっているが、エスナなどでは、あっちが優先じゃないのかと思う配分もしばしばある。
優先ターゲットが何なのか理解できないと、この戦闘システムはやりにくい。
- ためしにオートにしたら割と上手く動いたから~とスタッフのコメントであったが、これに慣れない人は冒頭で止めてしまうんだよな…。
PFF
タッチすると敵をターゲットとして選択できるが、タッチせずともオートでランダムに敵を選んで攻撃する。
HPが多く減った敵を優先的にターゲットにして、攻撃する。
ただし敵のHPがケアルガなどで全快するとHPが多く減った敵でなくなるため、オートだとターゲットが変わることがある。
またトラップや無敵の敵を狙うこともあるので、できればターゲットを決める方がいい。