「お前を修理工場に出そう。そして、大きな罐を持った新しい型の機関車に作り直してやる。きっと別人になった気がするぞ。もう特別な石炭も要らない。良いと思わんか?」
日本語版タイトル | フライング・キッパー |
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英米版タイトル | The Flying Kipper |
脚本 | ウィルバート・オードリー |
放送日 | ・1984年12月11日(英国) ・1987年4月30日(オーストラリア) ・1989年4月2日(米国) ・1990年12月6日(日本) ・1993年6月3日(ジョージ・カーリン版米国) ・1998年3月16日(ドイツ) ・2008年1月10日(ハンガリー) |
話数 | 第19話 |
この話の主役 | ヘンリー |
シーズン | 第1シーズン |
機関車紹介 | ヘンリー |
登場キャラクターA | ヘンリー、SE&CRのディアグラム960PMV(ボギー車) |
登場キャラクターB | ゴードン |
登場キャラクターC | エドワード、ジェームス、メルクリン機関車 |
登場キャラクターD | 無し |
登場人物A | トップハム・ハット卿、ジェームスの機関士、ジェームスの機関助手、ジェームスの車掌、ヘンリーの機関士 |
登場人物B | 学校の子供達、ヘンリーに石を投げた子供達、キルデイン操車場の作業員、マロン駅長、ティッドマス港の作業員 、ヘンリーの機関助手、ヘンリーの車掌 |
登場人物C | トップハム・ハット卿の付き人 |
登場人物D | 無し |
登場スポット | ・ティッドマス機関庫 ・ティッドマス港 ・ウェルスワース駅 ・木の側の線路 ・キルデイン操車場 ・マロン駅 ・エルスブリッジ駅 ・キルデイン待避線 ・修理工場(言及のみ) ・学校(言及のみ) |
対応原作 | ・第6巻『みどりの機関車ヘンリー』 (第2話『フライング・キッパーごう/ヘンリーとフライング・キッパーごう』) |
あらすじ | ・冬の早朝、ヘンリーは特別列車のフライング・キッパーを牽引して走る事になった。途中までは順調に走っていたが通過するポイントが凍っており、ヘンリーは知らずに待避線に入ってしまう…。 |
メモ | ・今シーズン2回目の冬の話。 ・ヘンリー、単独出演の話であり、機関車紹介で紹介されるのは彼のみ。 ・貨物列車「フライング・キッパー」初登場。 ・トーマスは『ヘンリーだいかつやく』以来登場しない。 ・『ジェームスのうれしいひ』に続いて、女性声優が参加しない回である。 ・遠藤武さんと里内信夫さん、今回2役担当する。 ・本国版のナレーター、リンゴ・スター氏を模した作業員の人形が映っているシーンがある。 ・フライング・キッパーが発車する場面で米国版で手信号を灯す車掌を『Guard』と呼称している*1。 ・改造前のヘンリーが高架橋を通過するシーンは、第7シーズン『クリスマス・プディング』で使用される。 ・ナレーターが「待避線に入るポイントが凍り付いていて、手前の信号が点かなかった。」と言っているが、本来信号が点いていない時は「徐行」を意味する。 ・退避している車掌車は、壊れやすい様に作られている*2。 ・車掌車に追突する際、夜明けで見えにくいかもしれないが、左端にヘンリーの炭水車にスタッフの手*3が映っている。 ・シリーズ初の衝突事故が起きると同時に、初めて脱線するヘンリー。 ・あの時のジェームスに続いて横倒しになるヘンリー*4。 ・クレーン車、脱線事故現場へ2回目の出動。 ・エドワードが救助作業に来ており、彼の後ろにフライング・キッパーが繋がれている*5。 ・この話の終盤でヘンリーの車体が新しくなる。 ・ヘンリーが画面アップで映っているシーンで改造前の姿になっている*6。 ・悪戯少年3人組は次回が正式初登場となる。 ・物語の終盤の映像でゴードンが貨物列車を牽引している。 ・「罐の大きな機関車」に作り直されても「特別な石炭」との縁が切れず、今後も使用されるエピソードが出て来る*7。 ・未公開シーンでは、ヘンリーがウェルスワース駅に入線するシーンや、ナップフォードバス車庫の近くを通るシーンが存在する。 ・また、冒頭のヘンリーがティッドマス機関庫に入庫するシーンをスタジオごと撮影したメイキング画像が存在する。 ・この話は次回の『きてきとクシャミ』に続く。 |
台詞 | ・ナレーター「ある冬の夜、ヘンリーの機関士が言った。」 ・ヘンリーの機関士「明日は早いぞヘンリー、特別列車『フライング・キッパー』を引っ張る事になった。キッパーを上手く引っ張ったら、トップハム・ハット卿は俺達に急行を任せてくれるかも知れないぞ!」 ・ヘンリー「やったぁ!楽しみだなぁ・・・!」 ・(船の警笛とカモメの鳴き声) ・ナレーター「港には色んな船が出入りする。客船も有れば、貨物船や漁船も有った。漁船?は積んだ魚を波止場に下ろす。魚の一部は街の店に持って行かれ、残りは港の駅から特別列車で遠い所に運ばれる。その特別列車を、鉄道員は『フライング・キッパー』と呼んでいる。朝の5時、ヘンリーが駅に着いた。雪が降り、霜が降りている。男達が威勢良く魚の箱を積み込む。ドアが閉まり、車掌が緑のランプを灯した。フライング・キッパーの出発だ。」 (空転音) ・ヘンリー「さあ行くぞ!真面目にやれよ!」 ・ナレーター「ヘンリーは貨車に言った。貨車はぎしぎしと動き出した。」 ・SE&CRのディアグラム960PMV(ボギー車)「オーライ!オーラーイ!!」 ・ヘンリー「いいぞ!その調子、その調子!」 ・ナレーター「朝の冷たい空気に白い煙が流れ、罐の火が明るく輝く。」 ・ヘンリー「急げ!急げ!急げー!」 ・ナレーター「列車は順調だった。火もどんどん燃えてる。緑に光っている信号を通り過ぎた。間もなく、遠くに黄色の信号が見えたので機関士は止まろうとした。ところが手前の信号は何も点いていない。」 ・ヘンリーの機関士「うん、安全だ。ヘンリー行くぞ!」 ・ナレーター「しかし、実は待避線に入るポイントが雪の所為で凍っていて、手前の信号が点かなかったのだ。ヘンリーはそれを知らずに待避線の方に進んだ。待避線では貨物列車がキッパーが通過するのを待っていた。貨物列車の機関士達は車掌車で休んでいた。」 ・ジェームスの車掌「そろそろキッパーが来る頃だぞ。」 ・ジェームスの機関助手「まぁ待てよ。こりゃあうまいココアだぜ!」(初台詞) ・ジェームスの機関士「でも、もう機関車に戻らなくちゃ…。」 ・ジェームスの機関助手「へぇ…、やれやれ…。」 ・ナレーター「ところが、彼らが外に出た途端、ヘンリーが猛スピードで待避線に入って来たのだ!」 (衝突音) ・ナレーター「…貨物列車は吹き飛び、ヘンリーは横倒しになった。ヘンリーの機関士達は衝突寸前に外に飛び出したが、ヘンリーは動けずに、ぼーっとなっている。ハット卿がやって来た。」 ・ヘンリー「すみません・・・。信号が点いて無かったんです・・・。」 ・トップハム・ハット卿「気にするなヘンリー。雪と氷の所為だ。お前を修理工場に出そう。そして、大きな罐を持った新しい型の機関車に作り直してやる。きっと別人になった気がするぞ。もう特別な石炭も要らない。良いと思わんか?」 ・ヘンリー「ええ…、まぁ…。」 ・ナレーター「ヘンリーは疑わしげに答えた。」 ・ナレーターヘンリーは工場が気に入った。そして、とても元気になって戻って来た。大勢の人が新しくなったヘンリーを一目見ようと、待ち構えていた。格好良くなった彼の姿を見てみんな、万歳三唱をした。」 ・ヘンリー「ありがとう!」 ・ナレーター「…でも、謝らなくっちゃいけない。なぜって、子供達がヘンリーを見ようとして学校に遅刻するからだ。ヘンリーは、しょっちゅう急行を引っ張る様になった。とても調子良く走るので、ゴードンが焼き餅を焼いている。その話はまたこの次にしよう。」 |
原作との相違点 | ・他鉄道の機関車の機関士達が休憩していた車両の名前は原作並びに英国版ではブレーキ車(Break van)であるのに対し、日本語版と米国版では車掌車(Caboose)と訳されている。 ・原作ではヘンリーの機関助手が雪に突っ込んで足をバタバタさせる場面と、ココアをこぼした他鉄道の機関車の機関助手がヘンリーに文句を言う場面がある。 ・ヘンリーの脱線事故の後始末をしに来た機関車は、人形劇ではエドワードとジェームスだが、原作絵本では誰なのか不明である。 |
英国版CV | ・ナレーター:リンゴ・スター |
米国版CV | ・ナレーター:リンゴ・スター/ジョージ・カーリン |
日本語版CV | ・ナレーター:森本レオ ・ヘンリー:堀川亮 ・トップハム・ハット卿:宮内幸平 ・ヘンリーの機関士/ジェームスの機関士:遠藤武 ・SE&CRのディアグラム960PMV(ボギー車)/ジェームスの機関助手:里内信夫 ・ジェームスの車掌:森功至 |
シリーズ前回 | ヘンリーのせきたん |
シリーズ次回 | きてきとクシャミ |
原作前回 | ヘンリーと石炭 |
原作次回 | ゴードンのきてき |
参照画像 | ・フライング・キッパー(お話)/未公開シーン |